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下記疾患並びに症状の消炎、鎮痛関節リウマチ変形性関節症腰痛症肩関節周囲炎頸肩腕症候群
通常、成人にはピロキシカムとして、20mgを1日1回食後に経口投与する。なお、年齢、症状により適宜減量する。
本剤を継続投与する場合には、十分に経過を観察し、慎重に投与すること。ミソプロストールは非ステロイド性消炎鎮痛剤により生じた消化性潰瘍を効能・効果としているが、ミソプロストールによる治療に抵抗性を示す消化性潰瘍もある。,
消化性潰瘍を再発させることがある。 ,
血液の異常を悪化又は再発させることがある。
血小板機能異常が起こることがある。
プロスタグランジン合成阻害作用により、水、ナトリウムの貯留が起こる可能性があり、心機能障害を悪化させるおそれがある。
プロスタグランジン合成阻害作用により、水、ナトリウムの貯留が起こる可能性があり、血圧を上昇させるおそれがある。
喘息発作を誘発させることがある。
病態を悪化させることがある。
必要に応じて適切な抗菌剤を併用し、観察を十分に行い慎重に投与すること。感染症を不顕性化するおそれがある。
投与しないこと。プロスタグランジン合成阻害作用により、腎血流量低下及び水、ナトリウムの貯留が起こり、腎機能障害を悪化させることがある。
腎機能障害を悪化又は再発させることがある。
投与しないこと。肝機能障害を悪化させることがある。
肝機能障害を悪化又は再発させることがある。
投与しないこと。動物実験(ラット)で周産期投与により分娩遅延が報告されている1)。妊娠後期のラットに投与した実験で、胎児の動脈管収縮が報告されている2)。
**,*治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。投与する際には、必要最小限にとどめ、羊水量、胎児の動脈管収縮を疑う所見を妊娠週数や投与日数を考慮して適宜確認するなど慎重に投与すること。シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。シクロオキシゲナーゼ阻害剤(全身作用を期待する製剤)を妊娠中期の妊婦に使用し、胎児の動脈管収縮が起きたとの報告がある。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。母乳中への移行が報告されている3),4)。
やむを得ず使用する場合には副作用の発現に特に注意し、必要最小限の使用にとどめるなど慎重に投与すること。小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
副作用の発現に特に注意し、少量から投与を開始し必要最小限の使用にとどめるなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。穿孔を伴う消化性潰瘍、胃腸出血等の副作用があらわれやすい。
クマリン系抗凝血剤
クマリン系抗凝血剤(ワルファリン等)の作用を増強したとの報告があるので、血液凝固能検査を行うなど注意すること5)。
本剤のヒトでの蛋白結合率が99.8%と高いため、ワルファリンの活性型が増加するためと考えられる。
選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)
出血傾向が増強するおそれがある。
SSRIの投与により血小板凝集能が阻害され、併用により出血傾向が増大すると考えられる。
アスピリン
低用量アスピリンの血小板凝集抑制作用が減弱するおそれがある。
血小板のシクロオキシゲナーゼ-1(COX-1)とアスピリンの結合を阻害するためと考えられる。
双方又は一方の医薬品の副作用の発現頻度が増加したとの報告がある。
両剤ともにプロスタグランジン生合成阻害作用を示すためと考えられる。
非ステロイド性消炎鎮痛剤
消化性潰瘍、胃腸出血の発現が高まるおそれがある。
抗血小板薬
胃腸出血の発現が高まるおそれがある。
抗血小板薬が血小板の凝集を阻害するためと考えられる。
リチウム製剤
リチウムの血中濃度が上昇し、リチウム中毒を呈したとの報告があるので、血中リチウム濃度を測定するなど注意すること6)。
本剤の腎におけるプロスタグランジン生合成阻害により、これらの薬剤の腎排泄が減少し、血中濃度が上昇するためと考えられる。
メトトレキサート
メトトレキサートの作用が増強するおそれがある。併用する場合には観察を十分に行い慎重に投与すること。
ジゴキシンジギトキシン
これらの薬剤の作用が増強するおそれがある。併用する場合には観察を十分に行い慎重に投与すること。
チアジド系利尿剤
他の非ステロイド性消炎鎮痛剤とチアジド系利尿剤との併用により、チアジド系利尿剤の作用が減弱したとの報告がある。
本剤の腎におけるプロスタグランジン生合成阻害により、水、ナトリウムの排泄が減少するためと考えられる。
フロセミド
フロセミドの作用が減弱したとの報告がある7)。
カリウム保持性利尿剤
降圧作用の減弱、腎機能障害患者における重度の高カリウム血症が発現するおそれがある。
本剤の腎におけるプロスタグランジン生合成阻害によるためと考えられる。
エプレレノン
ACE阻害剤アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤β遮断薬
これらの薬剤の降圧作用が減弱するおそれがある。
コレスチラミン
本剤の排泄が促進され、血中濃度半減期が短縮したとの報告がある8)。
コレスチラミンの薬物吸着作用により、本剤の消失が速まると考えられる。
副腎皮質ステロイド剤
両剤とも消化管粘膜を傷害するため、併用した場合その影響が大きくなると考えられる。
シクロスポリン
タクロリムス
これらの薬剤の腎毒性が高まるおそれがある。
プロスタグランジン生合成阻害に伴う腎血流量低下により、腎障害の副作用が相互に増強されると考えられる。
,,,
乏尿、血尿、尿蛋白、BUN・血中クレアチニン上昇、高カリウム血症、低アルブミン血症等があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。,
,
**心筋梗塞、脳血管障害等の心血管系血栓塞栓性事象があらわれることがある9) 。
0.1~2%未満注1)
0.1%未満注1)
頻度不明
消化器
胃・腹部痛、胃・腹部不快感、胃のもたれ、食欲不振、悪心・嘔吐、下痢・軟便、口内炎
便秘、舌炎、胃炎、腹部膨満感
膵炎
血液
―
貧血、顆粒球減少、血小板減少、紫斑、血小板機能低下(出血時間の延長)、白血球増加、赤血球減少
肝臓
AST上昇、ALT上昇
Al-P上昇、LDH上昇
腎臓
BUN上昇、蛋白尿
過敏症
発疹、そう痒
光線過敏症、湿疹、発赤、蕁麻疹
精神神経系
眠気、めまい、頭痛、耳鳴、手足のしびれ
その他
浮腫
口渇、全身倦怠感、肩こり、発熱、動悸、ほてり
腫脹
非ステロイド性消炎鎮痛剤の過量投与時の一般的な徴候・症状は次のとおりである。嗜眠、傾眠、悪心・嘔吐、心窩部痛
本剤は蛋白結合率が高いため、透析による除去は有用ではないと考えられる。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
非ステロイド性消炎鎮痛剤を長期間投与されている女性において、一時的な不妊が認められたとの報告がある11),12),13),14)。
健康成人22例に30mg又は60mgを1回経口投与注2)したときの最高血中濃度は2.8~4.3時間後に得られ、その半減期は約1.5日であった15)。また、健康成人6例に1日1回20mgを10日間連続経口投与したときの血中濃度は漸次増加し、投与後7日間でプラトーに達した16)。
健康成人におけるピロキシカム1日1回20mg10日間連続経口投与時の血中濃度推移
ヒトにおけるピロキシカムの血漿蛋白結合率は99.8%であった。
ピロキシカムは、主として肝代謝酵素CYP2C9で代謝される。健康成人6例に1日1回20mgを10日間連続経口投与したとき、尿中排泄の大部分は5'-ヒドロキシピロキシカム及び5'-ヒドロキシピロキシカム抱合体であった16)。
健康成人6例に1日1回20mgを10日間連続経口投与したとき、ピロキシカム未変化体及びその代謝物の尿中排泄率は8日目より1日約40%でほぼ一定値に達した16)。
関節リウマチ、変形性膝関節症、腰痛症(変形性脊椎症、椎間板症、腰椎分離症、腰椎辷り症、骨粗鬆症等)、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群に対する二重盲検比較試験及び一般臨床試験において、本剤の有用性が認められている(総症例879例)17),18),19),20) 。
疾患名
中等度改善以上
軽度改善以上
関節リウマチ
42.6%(127/298)
66.8%(199/298)
変形性膝関節症
57.6%(91/158)
73.4%(116/158)
腰痛症
71.4%(147/206)
86.4%(178/206)
肩関節周囲炎
44.4%(52/117)
76.9%(90/117)
頸肩腕症候群
57.0%(57/100)
85.0%(85/100)
アラキドン酸代謝におけるシクロオキシゲナーゼを阻害し、炎症・疼痛に関与するプロスタグランジンの生合成を抑制することによるものと考えられている21)。
ラットのカラゲニン足蹠浮腫、モルモットの紫外線紅斑にはインドメタシンのそれぞれ約3.6倍、約3倍の抑制効果が認められている。また、ラットの肉芽形成に対してはインドメタシンと同程度の抑制作用が認められている。更に慢性炎症であるラットのアジュバント関節炎に対してはインドメタシンとほぼ同等、フェニルブタゾンの10倍以上の抑制効果が認められている22),23)。ヒトにピロキシカムを1日20mg3日間経口投与し、その末梢血より分離した白血球(好中球)を用いたin vitroの実験で、白血球活性化剤FMLP(N-ホルミルメチオニルロイシルフェニルアラニン)による白血球(好中球)の凝集、リソゾーム酵素の遊離、活性酸素(O2-)の産生に対し、ピロキシカムは優れた抑制作用を示す24)。
ラット足蹠の炎症性疼痛(Randall-Selitto法)に対してはインドメタシンとほぼ同等の抑制効果が認められている。また、ラットのアジュバント関節痛及びマウスの酢酸ライシングに対する抑制効果はインドメタシンとほぼ同程度である22)。
ピロキシカム(Piroxicam)
4-Hydroxy-2-methyl-N-(pyridin-2-yl)-2H-1,2-benzothiazine-3-carboxamide 1,1-dioxide
C15H13N3O4S
331.35
白色~淡黄色の結晶性の粉末である。アセトニトリル又はエタノール(99.5)に溶けにくく、水にほとんど溶けない。結晶多形が認められる。
約200℃(分解)
pH1~10における水-クロロホルムの分配係数
pH
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
分配係数
90
≧100
60
15
1.2
0.2
100カプセル[10カプセル(PTP)×10、乾燥剤入り]
1) 酒井 健夫ほか:薬理と治療.1980;8(12):4655-4671
2) 門間 和夫ほか:日本新生児学会雑誌.1984;20(3):508-518
3) Ostensen, M.:Eur. J. Clin. Pharmacol. 1983;25:829-830
4) Ostensen, M., et al.:Eur. J. Clin. Pharmacol. 1988;35:567-569
5) Jacotot, B.:Proceedings of 9th European Congress of Rheumatology.1979:46-47
6) 宮川 朋大ほか:精神医学.1996;38(2):205-207
7) Baker, D. E.:Drug Intell. Clin. Pharm. 1988;22:505-506
8) Ferry, D. G., et al.:Eur. J. Clin. Pharmacol. 1990;39, 599-601
9) データベース調査結果の概要(NDBを用いた非ステロイド性抗炎症薬による心血管系イベント発現のリスク評価):https://www.pmda.go.jp/files/000270714.pdf
10) 厚生省薬務局:医薬品研究.1994;25(11):1026-1034
11) Mendonça, L. L. F., et al.:Rheumatology.2000;39:880-882
12) Akil, M., et al.:Br. J. Rheumatol. 1996;35(1):76-78
13) Smith, G., et al.:Br. J. Rheumatol. 1996;35(5):458-462
14) Calmels, C., et al.:Rev. Rhum.(Engl. Ed.)1999;66(3):167-168
15) 七川 歓次ほか:リウマチ.1980;20(3):214-219
16) 菅原 幸子ほか:薬理と治療.1981;9(2):507-517
17) 七川 歓次ほか:リウマチ.1980;20(3):220-228
18) 景山 孝正ほか:臨床成人病.1981;11(6):927-940
19) 青木 虎吉ほか:臨床成人病.1981;11(7):1101-1111
20) 景山 孝正ほか:臨床薬理.1981;12(3):277-296
21) Carty, T. J., et al.:Prostaglandins.1980;19(5):671-682
22) 大槻 勲夫ほか:薬理と治療.1980;8(12):4623-4638
23) Wiseman, E. H., et al.:Arzneim. Forsch. 1976;26(7):1300-1303
24) Abramson, S., et al.:Semin. Arthritis Rheum. 1983;13(1, Suppl. 1):148-153
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