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アルボ錠100㎎/アルボ錠200㎎

処方せん医薬品以外の医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
6.用法及び用量
7.用法及び用量に関連する注意
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.1合併症・既往歴等のある患者
9.2腎機能障害患者
9.3肝機能障害患者
9.5妊婦
9.6授乳婦
9.7小児等
9.8高齢者
10.相互作用
10.2併用注意(併用に注意すること)
11.副作用
11.1重大な副作用
11.2その他の副作用
14.適用上の注意
15.その他の注意
15.1臨床使用に基づく情報
16.薬物動態
16.1血中濃度
16.2吸収
16.3分布
16.4代謝
16.5排泄
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
18.薬効薬理
18.1作用機序
18.2抗炎症作用
18.3鎮痛作用
19.有効成分に関する理化学的知見
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

アルボ錠100㎎/アルボ錠200㎎

添付文書番号

1149026F1056_1_09

企業コード

400059

作成又は改訂年月

2024年10月改訂(第2版)
2022年8月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

871149

薬効分類名

持続性消炎・鎮痛剤

承認等

アルボ錠100㎎

販売名コード

YJコード

1149026F1056

販売名英語表記

Alvo tablets 100mg

販売名ひらがな

あるぼじょう100㎎

承認番号等

承認番号

21900AMX00675000

販売開始年月

1985年12月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

5年

規制区分

劇薬

アルボ錠200㎎

販売名コード

YJコード

1149026F2206

販売名英語表記

Alvo tablets 200mg

販売名ひらがな

あるぼじょう200㎎

承認番号等

承認番号

21900AMX00676000

販売開始年月

1985年12月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

5年

規制区分

劇薬

一般的名称

オキサプロジン製剤

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 消化性潰瘍のある患者[消化性潰瘍を悪化させるおそれがある。]
  2. 2.2 重篤な肝機能障害のある患者
  3. 2.3 重篤な腎機能障害のある患者
  4. 2.4 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  5. 2.5 アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者[喘息発作を誘発させるおそれがある。]
  6. 2.6 妊婦又は妊娠している可能性のある女性

3. 組成・性状

3.1 組成

アルボ錠100㎎

有効成分1錠中 日局 オキサプロジン 100mg  
添加剤カルメロースカルシウム
ヒプロメロース
結晶セルロース
メタケイ酸アルミン酸マグネシウム
ステアリン酸マグネシウム

アルボ錠200㎎

有効成分1錠中 日局 オキサプロジン 200mg  
添加剤カルメロースカルシウム
ヒプロメロース
結晶セルロース
メタケイ酸アルミン酸マグネシウム
ステアリン酸マグネシウム

3.2 製剤の性状

アルボ錠100㎎

剤形白色素錠
外形表面
裏面
側面
大きさ直径約7mm
厚さ約2.7mm
質量約115mg
識別コードT71

アルボ錠200㎎

剤形白色素錠
外形表面
裏面
側面
大きさ直径約8mm
厚さ約4.1mm
質量約230mg
識別コードT72

4. 効能又は効果

  • 下記疾患並びに症状の消炎・鎮痛
    • 関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、変形性脊椎症、頸肩腕症候群、肩関節周囲炎、痛風発作
  • 外傷後及び手術後の消炎・鎮痛

6. 用法及び用量

通常、成人にはオキサプロジンとして1日量400mgを1~2回に分けて経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日最高量は600mgとする。

7. 用法及び用量に関連する注意

他の非ステロイド性消炎鎮痛剤との併用は避けることが望ましい。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 消炎鎮痛剤による治療は原因療法ではなく対症療法であることに留意すること。
  2. 8.2 慢性疾患(関節リウマチ、変形性関節症等)に対し本剤を用いる場合には、次の事項を考慮すること。
    • 長期投与する場合には、定期的に尿検査、血液検査及び肝機能検査等を行うこと。
    • 薬物療法以外の療法も考慮すること。
  1. 8.3 外傷後及び手術後に対し本剤を用いる場合には、次の事項を考慮すること。
    • 炎症及び疼痛の程度を考慮し投与すること。
    • 原則として長期投与を避けること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 消化性潰瘍の既往歴のある患者

    消化性潰瘍を再発させるおそれがある。

  2. 9.1.2 非ステロイド性消炎鎮痛剤の長期投与による消化性潰瘍のある患者で、本剤の長期投与が必要であり、かつミソプロストールによる治療が行われている患者

    本剤を継続投与する場合には、十分経過を観察し、慎重に投与すること。ミソプロストールは非ステロイド性消炎鎮痛剤により生じた消化性潰瘍を効能・効果としているが、ミソプロストールによる治療に抵抗性を示す消化性潰瘍もある。

  3. 9.1.3 気管支喘息の患者(アスピリン喘息又はその既往歴のある患者を除く)

    喘息発作を誘発させるおそれがある。

  4. 9.1.4 血液の異常又はその既往歴のある患者

    血液の異常を悪化又は再発させるおそれがある。

  5. 9.1.5 潰瘍性大腸炎の患者

    症状を悪化させるおそれがある。

  6. 9.1.6 クローン病の患者

    症状を悪化させるおそれがある。

  7. 9.1.7 感染症を合併している患者

    必要に応じて適切な抗菌剤を併用し、観察を十分に行い慎重に投与すること。感染症を不顕性化するおそれがある。

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1 重篤な腎機能障害のある患者

    投与しないこと。腎血流量を低下させ腎機能障害を悪化させるおそれがある。,

  2. 9.2.2 腎機能障害又はその既往歴のある患者(重篤な腎機能障害のある患者を除く)

    腎血流量を低下させ腎機能障害を悪化又は再発させるおそれがある。

9.3 肝機能障害患者

  1. 9.3.1 重篤な肝機能障害のある患者

    投与しないこと。副作用として肝機能障害が報告されているため、肝機能障害を悪化させるおそれがある。

  2. 9.3.2 肝機能障害又はその既往歴のある患者(重篤な肝機能障害のある患者を除く)

    肝機能障害を悪化又は再発させるおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。妊娠末期のラットに投与した実験で、胎児の動脈管収縮が報告されている。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。

9.7 小児等

  1. 9.7.1 小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
  2. 9.7.2 副作用の発現に特に注意し、必要最小限の使用にとどめるなど慎重に投与すること。

9.8 高齢者

副作用の発現に特に注意し、少量から投与を開始するなど必要最小限の使用にとどめ患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。本剤は、主として腎臓から排泄され、また血漿アルブミンとの結合性が強い薬物であるので、腎機能の低下により高い血中濃度が持続したり、血漿アルブミンの減少により、遊離の薬物の血中濃度が高くなるおそれがある。

10. 相互作用

    10.2 併用注意(併用に注意すること)

    薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子

    経口抗凝血剤

    [ワルファリン]

    抗凝血作用を増強するおそれがあるので注意し、必要があれば減量すること。

    本剤は血漿アルブミンと高率に結合するので、血漿アルブミン結合率の高い薬剤と併用すると、血中に活性型の併用薬が増加し、その薬剤の作用が増強されるためと考えられている。

    リチウム製剤

    [炭酸リチウム]

    血中濃度を上昇させ、リチウム中毒を起こすおそれがあるので、血中のリチウム濃度に注意し、必要があれば減量すること。

    本剤の腎におけるプロスタグランジン生合成阻害作用により、炭酸リチウムの腎排泄が減少するためと考えられている。

    ニューキノロン系抗菌剤

    [シプロフロキサシン等]

    動物実験で痙攣があらわれたとの報告がある。

    ニューキノロン系抗菌剤は中枢神経系の抑制性神経伝達物質であるGABAの受容体への結合を阻害し、痙攣誘発作用を起こす。本剤の併用によりその阻害作用を増強するためと考えられている。

    11. 副作用

    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    11.1 重大な副作用

    1. 11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)

      蕁麻疹、呼吸困難、血圧低下等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

    2. 11.1.2 消化性潰瘍(頻度不明)

      胃痛、嘔吐、吐血・下血等を伴う胃腸出血が認められた場合には必要に応じて減量、休薬、投与中止等の適切な処置を行うこと。,

    3. 11.1.3 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(頻度不明)
    4. 11.1.4 急性腎障害(頻度不明)

      ,

    5. 11.1.5 *心筋梗塞、脳血管障害(いずれも頻度不明)

      *心筋梗塞、脳血管障害等の心血管系血栓塞栓性事象があらわれることがある1)

    11.2 その他の副作用

    0.1~1%未満

    0.1%未満

    頻度不明

    精神神経系

    眠気

    めまい

    頭痛

    消化器

    胃部不快感

    胃痛

    嘔気

    食欲不振

    便秘

    下痢

    口内炎

    胃炎

    腹痛

    腹部不快感

    舌の荒れ

    口渇

    嘔吐

    血液

    貧血

    白血球減少

    皮膚

    発疹

    かゆみ

    肝臓

    AST上昇

    ALT上昇

    Al-P上昇

    肝炎

    その他

    浮腫

    倦怠感

    胸部圧迫感

    霞目

    発汗

    耳鳴り

    尿沈渣異常

    発現頻度は承認時の臨床試験及び製造販売後の使用成績調査の合算に基づいている。

    14. 適用上の注意

    14.1 薬剤交付時の注意

    PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

    15. その他の注意

    15.1 臨床使用に基づく情報

    非ステロイド性消炎鎮痛剤を長期間投与されている女性において、一時的な不妊が認められたとの報告がある。

    16. 薬物動態

    16.1 血中濃度

    健康成人に400mgを単回経口投与した場合、血中濃度は以下のとおりであった2)

    Cmax
    (µg/mL)

    Tmax
    (hr)

    T1/2
    (hr)

    AUC
    (µg・hr/mL)

    成人(n=6)

    66.9

    3.7

    49.5

    4001.8

    また、健康成人に400mgを1日1回又は2回に分割して10日間連続経口投与した場合の血中濃度は、いずれも4~6日間で定常状態に達し、その平均血中濃度はいずれの投与方法でもほぼ一定値(約100µg/mL)を示した2)

    16.2 吸収

    1. 16.2.1 食事の影響

      健康成人に400mgを単回経口投与した場合、食事前後の投与で体内動態に有意な差異は認められなかった2)

    16.3 分布

    ラットに14C-オキサプロジンを経口投与した場合、2時間後の放射活性は、消化管、腎、肝、血漿の順に高かった。その他の組織はいずれも血液レベル以下であり、脳は最も低かった3) 。ウサギの場合、投与2時間後の放射活性は、血漿が最も高く、消化管、腎、血液、肝に比較的高濃度の分布が見られた。いずれの場合も特定臓器への残留性は認められなかった3)

    16.4 代謝

    健康成人に400mgを単回経口投与した場合、尿中主代謝物はオキサプロジンのエステル型グルクロニドであり、ほかにフェニル基の水酸化体およびそれらのグルクロニドが検出された2)

    16.5 排泄

    健康成人に400mgを単回経口投与した場合、5日間で尿中に投与量の約32%が排泄された2)

    17. 臨床成績

    17.1 有効性及び安全性に関する試験

    承認時に実施された二重盲検比較試験を含む臨床試験及び製造販売後の使用成績調査の成績は以下のとおりである4),5),6),7),8),9),10),11)

    疾患名

    改善率(%)【改善以上】

    関節リウマチ

    52.1(894/1715)

    変形性関節症

    67.8(2172/3203)

    腰痛症

    84.6(11065/13076)

    変形性脊椎症

    67.9(2153/3170)

    頸肩腕症候群

    80.5(2712/3369)

    肩関節周囲炎

    77.0(2100/2727)

    痛風発作

    86.3(176/204)

    外傷後及び手術後の炎症・疼痛

    84.0(1549/1844)

    18. 薬効薬理

    18.1 作用機序

    オキサプロジンはin vitro試験(ウシ精のう腺)において、プロスタグランジン生合成を抑制することが報告されており12) 、シクロオキシゲナーゼ阻害による消炎・鎮痛効果を示すものと考えられる。

    18.2 抗炎症作用

    ラットにおけるカラゲニン急性足浮腫法、綿球肉芽腫法、アジュバント関節炎法などの急性・慢性炎症に対する抑制作用はアスピリンと同程度であった12) 。また、マウスにおけるカラゲニン急性足浮腫法による炎症に対しては、イブプロフェン、フェンブフェン、スリンダクより強い抑制作用を示し、酢酸惹起血管透過性亢進に対しても、フェニルブタゾン、アスピリン、イブプロフェンより強い抑制作用を示した12)

    18.3 鎮痛作用

    ラットにおけるRandall-Selitto法、硝酸銀関節炎法、アジュバント関節炎法などの急性・慢性炎症性疼痛に対する抑制作用はアスピリンより若干強い程度であったが、マウスにおける酢酸・フェニルキノン・アセチルコリンwrithing法、イースト投与圧刺激法では、フェニルブタゾン、アスピリンよりはるかに強い抑制作用を示した13)
    また、イヌにおいてオキサプロジン投与20時間後に誘発した尿酸関節炎に対しても疼痛抑制作用が認められた13)

    19. 有効成分に関する理化学的知見

    一般的名称

    オキサプロジン(oxaprozin)

    化学名

    3-(4,5-Diphenyloxazol-2-yl) propanoic acid

    分子式

    C18H15NO3

    分子量

    293.32

    性状

    白色~帯黄白色の結晶性の粉末である。メタノール又はエタノール(95)にやや溶けにくく、ジエチルエーテルに溶けにくく、水にほとんど溶けない。
    光によって徐々に変化する。

    化学構造式

    融点

    161~165℃

    22. 包装

    • 〈アルボ錠100mg〉

      PTP 100錠[10錠×10]

    • 〈アルボ錠200mg〉

      PTP 100錠[10錠×10]

    24. 文献請求先及び問い合わせ先

    大正製薬株式会社 メディカルインフォメーションセンター

    〒170-8633 東京都豊島区高田3-24-1

    電話 0120-591-818

    26. 製造販売業者等

    26.1 製造販売

    大正製薬株式会社

    東京都豊島区高田3-24-1

    〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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