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処方箋医薬品注)
PUVA療法により皮膚癌が発生したとの報告がある。
尋常性白斑
通常、成人では1日2錠(メトキサレンとして20mg)、7~12才で1日1~2錠(メトキサレンとして10~20mg)、6才以下では1日1錠(メトキサレンとして10mg)を経口投与する。なお症状により適宜増減する。経口投与2時間後に日光浴あるいは人工紫外線の照射を行う。全身汎発性の白斑には内服療法が望ましい。
海外で血糖値の増加例が報告されている。
光毒性反応が増強されるおそれがある。
投与しないこと。肝疾患の悪化例が報告されている。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)で胎児への移行が報告されている1)。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている1)。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
治療方法に留意すること。一般に生理機能が低下している。
光線過敏症を起こすことが知られている薬剤:ピリドンカルボン酸系薬剤、テトラサイクリン系薬剤、サルファ剤、タール製剤、チアジド系薬剤、ポルフィリン系薬剤、フェノチアジン系薬剤等
光線過敏症が発現するおそれがある。
本剤は光感受性を高める作用があるので、左記薬剤との併用又は食品の摂取により光感受性が増強されるおそれがある。
フロクマリンを含有する食物:セロリ、ライム、ニンジン、パセリ、イチジク、アメリカボウフウ、カラシ等
CYP2A6によって代謝される薬剤:レトロゾール、塩酸ファドロゾール水和物、ピロカルピン塩酸塩等
左記薬剤の作用を増強させるおそれがある。
本剤は、CYP2A6を阻害することにより、左記薬剤の血中濃度を上昇させるおそれがある。
3~5%未満
3%未満
頻度不明
消化器
腹痛、嘔気
食欲不振、胃部不快感
皮膚
潮紅
腫脹注1)、水疱注1)、そう痒、皮膚痛、色素沈着低下症
精神神経系
めまい
不眠
抑うつ、頭痛
その他
顔面浮腫、胸内苦悶
肝機能障害注2)
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
乾癬のある患者に使用した場合、皮膚癌が発現し易くなるおそれがある。
動物実験(モルモット)で腹腔内に大量投与し、紫外線照射した場合に、眼障害が認められたとの報告がある。
健康成人にメトキサレンとして40mgの溶液またはカプセルをクロスオーバー法にて単回経口投与した場合の血中濃度は以下のとおりであった(外国人のデータ)2)。
Cmax(µg/L)
Tmax(hr)
AUC(µg・hr/L)
溶液(n=6)
266±146
1±0.3
568±334
カプセル(n=6)
161±77
2.1±0.7
309±165
ラット(雄、Wistar系)に、3H-メトキサレンを0.5mg/kg及び5mg/kg経口投与すると、血中濃度は速やかに高まり、Tmaxはそれぞれ10分及び30分後で、Cmaxは0.13µg/mL及び2.0µg/mLで、その後の消失も速やかであった1)。
ラット(雄、Wistar系)に、3H-メトキサレンを0.5mg/kg経口投与した後、経時的に組織内濃度を測定したところ、肝と腎に比較的高濃度に分布したが、他の組織への特異的な移行は認められず、いずれの組織も残留性はみられなかった。皮膚への分布は一定濃度以上が比較的長期間保持される傾向がみられた1)。
ラット(雄、Wistar系)に、3H-メトキサレンを400mg/kg経口投与した場合、主代謝物は、9-O-脱メチル化の後グルクロニドあるいは硫酸抱合を受けたものが主であった3)。ヒト肝ミクロソームを用いたin vitro試験の結果、メトキサレンはCYP1A1、CYP1A2、CYP2A6等の肝代謝酵素で代謝されることが示された4)。また、CYP2A6を阻害することが報告されている5)。
ラット(雄、Wistar系)に、3H-メトキサレンを0.5mg/kg経口投与した場合、投与後24時間以内に尿中に62.8%、糞中に20.4%排泄された1)。
国内一般臨床試験の成績は以下のとおりである注3)。
疾患名
改善率(%)【改善以上】
76.3(135/177)
メラニン色素はチロシナーゼによりチロシンから生合成される。チロシナーゼは銅含有の酵素であり、下垂体のメラニン刺激ホルモンが血清銅を増加させ、その結果チロシナーゼが活性化される6)。in vivoでのメトキサレン投与は下垂体を刺激し、それによって肝等の組織内銅が皮膚に移行し、チロシナーゼが活性化される6)。また、in vitroでのUVA照射によってメラノサイトのメラノトロピン受容体の特異的発現時期であるG2期が延長してチロシナーゼ活性が増大するとしている7)。
メトキサレンは皮膚の光線感受性を増強させる作用を有し、特に長波長側の紫外線(320~400nm)に対する感受性を増す8)。メトキサレンを投与した患者に紫外線を照射すると、皮膚の角質層が肥厚し、炎症反応が見られ、露光部にメラニンが沈着する。白斑患者の色素沈着や色素過剰沈着が起こる機序は明確にはわかっていないが、皮膚の白斑部位に存在する少数のメラニン細胞を活性化し、メラニン形成細胞の分裂を起こさせる9)。毛嚢周辺部や上皮内の色素の増加は、(1)機能しているメラノサイトの数の増加及びおそらくは活性化、(2)メラノソームの合成促進、(3)チロシンをドーパに転換するチロシナーゼの活性増加、(4)メラノサイトの肥大及び樹状突起の枝分かれの増加、が単一に又は組み合って起こるものと考えられている10)。
メトキサレン(methoxsalen)
9-Methoxy-7H-furo[3, 2-g]chromen-7-one
C12H8O4
216.19
白色~微黄色の結晶又は結晶性の粉末で、におい及び味はない。クロロホルムに溶けやすく、メタノール、エタノール(95)又はジエチルエーテルに溶けにくく、水にほとんど溶けない。
145~149℃
8-MOP
PTP100錠[10錠×10]
1) 野津隆司ほか:応用薬理. 1979 ; 18 (3) : 489-496
2) Stolk L, et al. : British J Dermatol. 1980 ; 103 : 417-420
3) 野津隆司ほか:応用薬理. 1979 ; 18 (3) : 497-505
4) 社内資料(代謝に関与する肝チトクロームP450に関する資料)
5) Koenigs LL, et al. : Drug Metab Dispos. 1997 ; 25 (12) : 1407-1415
6) 朝日 円:日皮会誌. 1964 ; 74 (8) : 448-464
7) Cohen SR, et al. : J Invest Dermatol. 1981 ; 76 (5) : 409-413
8) Pathak MA, et al. : J Invest Dermatol. 1967 ; 48 (2) : 103-118
9) Becker SW : J Am Med Ass. 1960 ; 173 (13) : 1483-1485
10) Mosher DB, et al. : Vitiligo ; Etiology, Pathogenesis, Diagnosis, and Treatment. In Update : Dermatology in General Medicine, ed. by Fitzpatrick TB, et al. New York : McGraw-Hill Book Company ; 1983. p. 205-225
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