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日本薬局方
注射用セフォゾプラン塩酸塩
処方箋医薬品注)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
セフォゾプランに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、大腸菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、インフルエンザ菌、シュードモナス属、緑膿菌、バークホルデリア・セパシア、ステノトロホモナス(ザントモナス)・マルトフィリア、アシネトバクター属、ペプトストレプトコッカス属、バクテロイデス属、プレボテラ属
敗血症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲膿瘍を含む)、肺炎、肺膿瘍、膿胸、慢性呼吸器病変の二次感染、複雑性膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(急性症、慢性症)、腹膜炎、腹腔内膿瘍、胆嚢炎、胆管炎、肝膿瘍、子宮内感染、子宮付属器炎、子宮旁結合織炎、化膿性髄膜炎、眼窩感染、角膜炎(角膜潰瘍を含む)、眼内炎(全眼球炎を含む)、中耳炎、副鼻腔炎、化膿性唾液腺炎
高度の腎機能障害(例えばクレアチニンクリアランス値:30mL/分以下等)のある高齢者では、投与回数を1日1回に減ずるなど投与間隔等に留意し、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
観察を十分に行うこと。 ビタミンK欠乏症状があらわれることがある。
投与量・投与間隔の適切な調節をするなど慎重に投与すること。本剤は主として腎臓から排泄されるため、高度の腎機能障害(例えばクレアチニンクリアランス値:30mL/分以下等)のある患者では高い血中濃度が持続することがある。,
肝障害が悪化することがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。母乳中へ移行することが報告されている。
新生児(低出生体重児を含む)に投与する場合は、日齢に応じた1日投与回数にすること。特に0日齢では腎機能が未熟なため血中濃度の半減期が延長し、高い血中濃度が長時間持続するおそれがある。
利尿剤
他のセフェム系抗生物質で併用による腎障害増強作用が報告されているので、併用する場合には腎機能に注意すること。
機序は不明であるが、利尿時の脱水による血中濃度の上昇等が考えられている。
**不快感、口内異常感、眩暈、便意、耳鳴、発汗、喘鳴、呼吸困難、血管性浮腫、全身の潮紅・蕁麻疹等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、PIE症候群等があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
痙攣等の中枢神経症状があらわれることがある。特に、腎不全患者にあらわれやすい。
AST、ALTの著しい上昇等を伴う肝炎、肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
5%以上
0.1~5%未満
0.1%未満
過敏症
発疹、蕁麻疹、紅斑、そう痒、発熱
リンパ腺腫脹、関節痛
血液
貧血、好酸球増多、血小板増多
肝臓
AST、ALTの上昇
Al-P、LDH、γ-GTPの上昇
消化器
悪心、嘔吐、食欲不振、腹痛、腹部膨満感、下痢
菌交代症
口内炎、カンジダ症
ビタミン欠乏症
ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等)
その他
高カリウム血症、血清アミラーゼ上昇
頭痛、倦怠感
代謝物により、ときに尿やおむつが着色(赤色~濃青色)することがある。
腎機能正常の成人及び小児に静注あるいは点滴静注して得られた血中濃度は図1~4のとおりであり、用量依存性を示す。また、腎機能正常の1日齢以降の低出生体重児を含む新生児に静注して得られた血中濃度は図5のとおりであり用量依存性を示す。なお、1回20mg/kgでの静注と30分点滴静注との血中薬物動態について比較した結果、血中濃度推移、血中濃度半減期共にほとんど差は認められていない3),4),5),6)。
肺組織7)、喀痰8)、胆汁9)、胆嚢組織10)、腹腔内滲出液11)、腹壁腹膜11)、創部滲出液12)、膿汁11)、前立腺13)、女性性器組織14)、扁桃15)、耳漏16)、鼻汁17)等の耳鼻咽喉組織、涙液18)及び髄液4)等への移行が認められている。なお、乳汁中14)へもわずかに移行する。
血中及び尿中には抗菌活性代謝物質は認められていない。健康成人の2g単回静注後の尿について、カラムクロマトグラフィーによる着色物質の検索を行った結果、尿着色(赤色)物質は極微量であり、単離同定には至らなかったが、本剤に由来する微量の代謝物(分解物)であると考えられる3)。なお、ラット及びイヌに1,000mg/kg/日、サルに300mg/kg/日を反復静脈内投与した際の尿を薄層クロマトグラフィーで分析したところ、ラット尿中には濃青色成分が、イヌ尿中には赤色成分が、サルには両成分が認められている19),20),21)。
主として腎より排泄され、成人(腎機能正常者)に1回0.5、1、2g静注あるいは点滴静注後6時間までの尿中排泄率は72~85%である。また、1gを静注後の尿中濃度は0~2時間で約4,200μg/mL、2~4時間で約1,800μg/mL、4~6時間で約750μg/mLである3)。また、小児(腎機能正常者)に1回10、20、40mg/kg静注後6時間までの尿中排泄率は69~85%であり、1日齢以降の低出生体重児を含む新生児(腎機能正常者)に1回10、20、40mg/kg静注後6時間までの尿中排泄率は28~62%である4),5),6)。
腎機能の低下に伴い、血中濃度の上昇、血中濃度半減期の延長及び尿中排泄率の低下が認められる(図6)。従って、腎機能障害者に本剤を投与する場合には、投与量、投与間隔の適切な調節が必要である22)。
製造販売後の使用成績調査4,917例についての成績概要は下表のとおりである。
感染症
有効率(有効以上)
例数
%
敗血症
159/249
63.9
外傷・熱傷及び手術創等の二次感染
327/428
76.4
咽頭・喉頭炎
4/6
-
扁桃炎(扁桃周囲膿瘍を含む)
195/203
96.1
肺炎
1,301/1,703
肺膿瘍
10/19
52.6
膿胸
15/29
51.7
慢性呼吸器病変の二次感染
355/461
77.0
複雑性膀胱炎
152/184
82.6
腎盂腎炎
443/491
90.2
前立腺炎(急性症、慢性症)
106/118
89.8
腹膜炎
225/274
82.1
腹腔内膿瘍
5/8
胆嚢炎
93/115
80.9
胆管炎
71/106
67.0
肝膿瘍
6/12
50.0
子宮内感染
75/94
79.8
子宮付属器炎
53/55
96.4
子宮旁結合織炎
44/55
80.0
化膿性髄膜炎
49/60
81.7
眼窩感染
34/35
97.1
角膜炎(角膜潰瘍を含む)
62/74
83.8
眼内炎(全眼球炎を含む)
27/38
71.1
中耳炎
23/24
95.8
副鼻腔炎
44/54
81.5
化膿性唾液腺炎
20/22
90.9
計
3,898/4,917
79.3
製造販売後の使用成績調査782例についての成績概要は下表のとおりである。
47/64
73.4
10/10
100
1/1
64/66
97.0
433/490
88.4
0/1
27/32
84.4
1/2
39/39
17/20
85.0
39/40
97.5
2/3
5/5
692/782
88.5
細菌の細胞壁の合成を阻害する。本剤がグラム陽性菌及び陰性菌に対して強い抗菌力を示すのは、β-ラクタマーゼに対して安定であり、黄色ブドウ球菌ではペニシリン結合蛋白質1及び2に、大腸菌及び緑膿菌ではペニシリン結合蛋白質3に対する親和性が高いため細胞壁peptidoglycan架橋形成阻害作用が強いことによると考えられる23),24),25)。
セフォゾプラン塩酸塩(Cefozopran Hydrochloride)
(6R,7R)-7-[(Z)-2-(5-Amino-1,2,4-thiadiazol-3-yl)-2-(methoxyimino)acetylamino]-3-(1H-imidazo[1,2-b]pyridazin-4-ium-1-ylmethyl)-8-oxo-5-thia-1-azabicyclo[4.2.0]oct-2-ene-2-carboxylate monohydrochloride
C19H17N9O5S2・HCl
551.99
白色~微黄色の結晶又は結晶性の粉末である。ジメチルスルホキシド又はホルムアミドに溶けやすく、水、メタノール又はエタノール(95)に溶けにくく、アセトニトリル又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
CZOP
セフォゾプラン(C19H17N9O5S2)としての質量(力価)で示す。セフォゾプラン塩酸塩標準品の1mgは0.934mg(力価)に対応する。
1) 厚生労働省健康局結核感染症課編:微生物薬適正使用の手引き
2) 日本化学療法学会:抗菌薬投与に関連するアナフィラキシー対策のガイドライン(2004年版)
3) 山本俊夫 他:診療と新薬. 1993;30:281-304
4) 藤井良知 他:Jpn.J.Antibiotics. 1996;49:17-33
5) 藤井良知 他:Jpn.J.Antibiotics. 1996;49:663-677
6) 藤井良知 他:Jpn.J.Antibiotics. 1996;49:678-702
7) 泉 孝英 他:Chemotherapy. 1993;41(S-4):207-215
8) 東山康仁 他:Chemotherapy. 1993;41(S-4):233-244
9) 由良二郎 他:Chemotherapy. 1993;41(S-4):341-348
10) 松本文夫 他:Chemotherapy. 1993;41(S-4):195-199
11) 谷村 弘 他:Chemotherapy. 1993;41(S-4):373-383
12) 森本 健 他:Chemotherapy. 1993;41(S-4):349-372
13) 片山泰弘 他:Chemotherapy. 1993;41(S-4):158-163
14) 岡田弘二 他:産婦人科の世界. 1993;45:519-539
15) 三宅浩郷 他:耳鼻と臨床. 1994;40:832-850
16) 馬場駿吉 他:耳鼻と臨床. 1994;40:817-831
17) 大山 勝 他:耳鼻と臨床. 1994;40:799-816
18) 大石正夫 他:Chemotherapy. 1993;41(S-4):433-445
19) 茶谷文雄 他:薬理と治療. 1992;20:S2599-S2614
20) 佐々木啓 他:薬理と治療. 1992;20:S2615-S2633
21) 伊藤隆康 他:薬理と治療. 1992;20:S2635-S2664
22) 竹中 皇 他:Chemotherapy. 1993;41(S-4):147-153
23) 中尾雅文 他:Chemotherapy. 1993;41(S-4):112-120
24) 小此木研二 他:Chemotherapy. 1993;41(S-4):105-111
25) 中尾雅文 他:J.Antimicrob.Chemother. 1992;29:509-518
26) 岩日朋幸 他:Chemotherapy. 1993;41(S-4):67-80
27) 西野武志 他:Chemotherapy. 1993;41(S-4):54-66
28) 渡辺邦友 他:Chemotherapy. 1993;41(S-4):46-53
29) 五島瑳智子 他:Chemotherapy. 1993;41(S-4):36-45
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