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メキタジン錠3mg「わかもと」

処方せん医薬品以外の医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能・効果
6.用法・用量
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.1合併症・既往歴等のある患者
9.2腎機能障害患者
9.5妊婦
9.6授乳婦
9.7小児等
9.8高齢者
10.相互作用
10.2併用注意(併用に注意すること)
11.副作用
11.1重大な副作用
11.2その他の副作用
13.過量投与
14.適用上の注意
15.その他の注意
15.2非臨床試験に基づく情報
16.薬物動態
16.1血中濃度
18.薬効薬理
18.1作用機序
18.2ケミカルメディエーター拮抗作用
18.3ケミカルメディエーター遊離抑制作用
18.4抗アレルギー作用
19.有効成分に関する理化学的知見
20.取扱い上の注意
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

メキタジン錠3mg「わかもと」

添付文書番号

4413004F1324_1_03

企業コード

400073

作成又は改訂年月

2024年3月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

874413

薬効分類名

持続性抗ヒスタミン剤

承認等

メキタジン錠3mg「わかもと」

販売名コード

YJコード

4413004F1324

販売名英語表記

MEQUITAZINE TABLETS 3mg「WAKAMOTO」

販売名ひらがな

めきたじんじょう3mg「わかもと」

承認番号等

承認番号

23000AMX00510000

販売開始年月

1990年12月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

4年

基準名

日本薬局方

メキタジン錠

一般的名称

メキタジン

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分、フェノチアジン系化合物及びその類似化合物に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 2.2 閉塞隅角緑内障の患者[抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。]
  3. 2.3 前立腺肥大等下部尿路に閉塞性疾患のある患者[抗コリン作用により排尿困難等を起こすことがある。]

3. 組成・性状

3.1 組成

メキタジン錠3mg「わかもと」

有効成分1錠中 日局 メキタジン   3mg
添加剤D-マンニトール、トウモロコシデンプン、アルファー化デンプン、ステアリン酸マグネシウム

3.2 製剤の性状

メキタジン錠3mg「わかもと」

性状・剤形白色の素錠(片面割線入り)
外形
側面
大きさ直径8.0mm
厚さ2.7mm
質量0.170g
識別コードDK043

4. 効能・効果

  • 気管支喘息
  • アレルギー性鼻炎
  • じん麻疹
  • 皮膚疾患に伴うそう痒(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)

6. 用法・用量

  • 〈気管支喘息〉

    通常成人1回メキタジンとして6mgを1日2回経口投与する。なお、年齢、症状に応じて適宜増減する。

  • 〈アレルギー性鼻炎、じん麻疹、皮膚疾患に伴うそう痒(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)〉

    通常成人1回メキタジンとして3mgを1日2回経口投与する。なお、年齢、症状に応じて適宜増減する。

8. 重要な基本的注意

眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械操作には従事させないよう十分注意すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 開放隅角緑内障の患者

    抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。

9.2 腎機能障害患者

長期投与例で臨床検査値異常としてBUN上昇がみられることがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

臨床試験において口渇等の副作用の発現率が高い傾向が認められている。

10. 相互作用

    10.2 併用注意(併用に注意すること)

    薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子

    中枢神経抑制剤
    (バルビツール酸誘導体、麻酔剤、麻薬性鎮痛剤、鎮静剤、精神安定剤等)

    • フェノバルビタール等

    眠気等があらわれることがあるので、減量するなど注意すること。

    本剤の中枢神経抑制作用により、作用が増強されることがある。

    抗コリン作用を有する薬剤(三環系抗うつ剤、MAO阻害剤等)

    • イミプラミン塩酸塩、ブチルスコポラミン臭化物等

    口渇、排尿困難等があらわれることがあるので、減量するなど注意すること。

    本剤の抗コリン作用により、作用が増強されることがある。

    メトキサレン

    光線過敏症を起こすおそれがある。

    これらの薬剤は光線感受性を高める作用を有する。

    アルコール

    眠気等があらわれることがあるので、アルコール含有清涼飲料水等の摂取に注意すること。

    本剤の中枢神経抑制作用により、作用が増強されることがある。

    11. 副作用

    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    11.1 重大な副作用

    1. 11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)

      血圧低下、呼吸困難、咽頭浮腫、蕁麻疹、嘔気等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

    2. 11.1.2 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)

      AST、ALT、ALP等の上昇を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。また、劇症肝炎の報告がある。

    3. 11.1.3 血小板減少(頻度不明)

    11.2 その他の副作用

    0.1~5%未満

    0.1%未満

    頻度不明

    過敏症

    発疹、光線過敏症

    肝臓

    AST、ALTの上昇

    黄疸

    血液

    血小板減少

    精神神経系

    眠気、倦怠感、ふらふら感

    頭痛、めまい

    興奮

    消化器

    口渇、胃部不快感

    下痢、便秘、食欲不振、嘔吐、胃痛、腹痛

    循環器

    胸部苦悶感、心悸亢進

    泌尿器

    排尿困難

    その他

    咽頭痛、浮腫、顔面潮紅、視調節障害、月経異常、味覚異常、口内しびれ感

    注)発現頻度は使用成績調査を含む。

    13. 過量投与

    1. 13.1 症状

      眠気、悪心、嘔吐、軽度の抗コリン作用性障害がみられる。

    2. 13.2 処置

      必要に応じ補助呼吸又は人工呼吸、抗痙攣剤を投与する。

    14. 適用上の注意

    14.1 薬剤交付時の注意

    PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。

    15. その他の注意

    15.2 非臨床試験に基づく情報

    動物実験(ラット)でメラニンに対する親和性が認められている。また、他のフェノチアジン系化合物の長期投与又は大量投与により角膜・水晶体の混濁、網膜・角膜の色素沈着が報告されているので注意すること。

    16. 薬物動態

    16.1 血中濃度

    1. 16.1.1 生物学的同等性試験

      メキタジン錠3mg「わかもと」とゼスラン錠3mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ2錠(メキタジン6mg)を健康成人男性に絶食時単回経口投与して血清中メキタジン濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(Cmax、AUC)について分散分析にて統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された1)

      判定パラメータ

      参考パラメータ

      Cmax
      (ng/mL)

      AUC0→∞
      (ng・hr/mL)

      Tmax
      (hr)

      T1/2
      (hr)

      メキタジン錠3mg「わかもと」

      2.88±0.28

      73.81±5.11

      5.0±1.1

      22.5±3.8

      ゼスラン錠3mg

      2.97±0.35

      74.90±9.66

      5.0±1.1

      23.5±5.7

      平均±標準偏差(n=10)

      血清中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

    18. 薬効薬理

    18.1 作用機序

    抗原抗体反応に伴って起こる肥満細胞からのヒスタミンやロイコトリエンC4・D4などのケミカルメディエーターの遊離を抑制すると共に、これらの作用に拮抗することにより、アレルギー症状を緩和する2)

    18.2 ケミカルメディエーター拮抗作用

    1. 18.2.1 ヒスタミン、ロイコトリエン、アセチルコリンによるモルモット摘出回腸・気管筋・肺実質収縮、ブラディキニン、セロトニンによるモルモット摘出回腸収縮、PAF(血小板活性化因子)によるモルモット摘出気管筋収縮、プロスタグランジンFによるモルモット摘出肺実質収縮を抑制する3),4),5),6)in vitro)。
    2. 18.2.2 抗ヒスタミン作用

      ヒスタミン致死を長時間防御する3) (マウス)。

    18.3 ケミカルメディエーター遊離抑制作用

    ラット腹腔細胞、ヒト肺、ヒト白血球からのヒスタミン及びヒト肺、ヒト白血球からのロイコトリエンの遊離を抑制する(in vitro)。これらの遊離抑制作用の機序の一部としてホスホジエステラーゼ活性の阻害(in vitro)、Ca2+流入阻害(in vitro)等の関与が考えられている4),5)

    18.4 抗アレルギー作用

    1. 18.4.1 遊離メディエーターに対する作用

      感作モルモット肺切片からの遊離メディエーターによる回腸収縮反応を抑制する6)in vitro)。

    2. 18.4.2 局所アナフィラキシー反応に対する作用

      homologous PCA反応を長時間抑制する6),7) (ラット)。

    3. 18.4.3 全身アナフィラキシー反応に対する作用

      能動的及び受動的全身アナフィラキシー反応を抑制する6) (モルモット)。

    4. 18.4.4 抗喘息作用

      抗原の静注又は吸入により誘発される実験的喘息を抑制する7) (モルモット)。

    19. 有効成分に関する理化学的知見

    一般的名称

    メキタジン(Mequitazine)(JAN)

    化学名

    10-[(3RS)-1-Azabicyclo[2.2.2]oct-3-ylmethyl]-10H-phenothiazine

    分子式

    C20H22N2S

    分子量

    322.47

    性状

    白色の結晶又は結晶性の粉末である。
    メタノール又は酢酸(100)に溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けやすく、水にほとんど溶けない。
    メタノール溶液(1→50)は旋光性を示さない。
    光によって徐々に着色する。

    化学構造式

    融点

    146~150℃

    20. 取扱い上の注意

    外箱開封後は遮光して保存すること。

    22. 包装

    1000錠[10錠(PTP)×100]

    24. 文献請求先及び問い合わせ先

    わかもと製薬株式会社 メディカルインフォメーション

    〒103-8330 東京都中央区日本橋本町二丁目2番2号

    TEL:03-3279-0379
    FAX:03-3279-1272

    26. 製造販売業者等

    26.1 製造販売元

    ダイト株式会社

    富山県富山市八日町326番地

    26.2 販売元

    わかもと製薬株式会社

    東京都中央区日本橋本町二丁目2番2号

    〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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