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日本薬局方
メタンフェタミン塩酸塩
劇薬
覚醒剤
処方箋医薬品注)
ナルコレプシー、各種の昏睡、嗜眠、もうろう状態、インスリンショック うつ病・うつ状態、統合失調症の遅鈍症
通常、成人には、メタンフェタミン塩酸塩として1回2.5~5mg、1日10~15mgを経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
血圧上昇のおそれがある。
排泄が遅延し、高い血中濃度が持続するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(マウス、家兎)で催奇形作用(脳ヘルニア、口蓋裂等)が報告されている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒトで乳汁中への移行が報告されている注)。注)メタンフェタミンの医療目的外での使用(投与量不明、静脈内投与又は吸引)による。
本剤は、主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いため、高い血中濃度が持続するおそれがある。
モノアミン酸化酵素阻害剤
高血圧クリーゼを起こすおそれがある。これらの薬剤を投与中又は投与後2週間以内の患者には本剤を投与しないこと。
神経外モノアミン濃度が増加すると考えられる。
メチルドパ水和物レセルピン
これらの薬剤の降圧作用を阻害する。
機序は不明である。
三環系抗うつ剤
本剤の作用が増強されることがある。
全身麻酔剤
不整脈・心室細動を起こすことがある。
反復投与により薬物依存を生じるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し、慎重に投与すること。
頻度不明
精神神経系
興奮、情動不安、めまい、不眠、多幸症、振戦、頭痛
循環器
心悸亢進、頻脈、血圧上昇
消化器
食欲不振、口渇、不快な味覚、下痢、便秘
過敏症
じん麻疹
その他
インポテンツ、性欲の変化
Tmax(h)
Cmax(ng/mL)
t1/2(h)
3.60±0.63
19.8±2.7
8.46±0.71
平均値±標準誤差
主として尿中2)
尿の液性によって変動し、投与後16時間の平均尿中排泄率は、酸性尿の場合には未変化体63%、活性代謝物アンフェタミン6.6%であったが、アルカリ性尿の場合には未変化体1.5%のみが検出された2)(外国人、メタンフェタミン塩酸塩13.7mg1回注)経口投与)。注)本剤の承認用量は1回2.5~5mgである。
大脳皮質や脳幹網様体に作用して、覚醒作用を示す。
家兎にペントバルビタールナトリウム25mg/kgを静注すると平均46分間の睡眠が得られるが、約半分の睡眠の経過後にメタンフェタミン塩酸塩2mg/kgを静注すると、睡眠時間は平均32分間に短縮された。一方、家兎にメタンフェタミン塩酸塩2mg/kgを静注し、その5分後にペントバルビタールナトリウム5mg/kgの静注を行った場合には、催眠の発現は阻止された3)。
ラットに0.5、1mg/kgのメタンフェタミン塩酸塩を腹腔内投与後12~18時間内の活動性の変化をみると、対照群と比較してそれぞれ平均136%、213%の増加が観察された3)。
メタンフェタミン塩酸塩(Methamphetamine Hydrochloride)
(2S)-N-Methyl-1-phenylpropan-2-amine monohydrochloride
C10H15N・HCl
185.69
無色の結晶又は白色の結晶性の粉末で、においはない。水、エタノール(95)又はクロロホルムに溶けやすく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。1.0gを水10mLに溶かした液のpHは5.0~6.0である。
171~175℃
外箱開封後は遮光して保存すること。
1g[瓶、バラ]
20錠[瓶、バラ]
1) Cook C. E., et al.: DrugMetab. Dispos. 1992; 20: 856-862
2) Beckett A. H., et al.: J. Pharm. Pharmacol. 1965; 17(Suppl.): 109s-114s
3) Roth L W., et al.: Arch. Int. Pharmacodyn. 1954; 98: 362-368
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