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処方箋医薬品注)
十分な観察、診断により類似の振戦を生ずる他の疾患との区別を行い、本態性振戦と鑑別された症例のみに投与すること。
通常、成人にはアロチノロール塩酸塩として、1日20mgを2回に分けて経口投与する。なお、年齢・症状等により適宜増減することとするが、効果不十分な場合は、1日30mgまで増量することができる。
通常、成人にはアロチノロール塩酸塩として、1日量10mgから開始し、効果不十分な場合は、1日20mgを維持量として2回に分けて経口投与する。なお、年齢・症状等により適宜増減するが1日30mgを超えないこととする。
*褐色細胞腫又はパラガングリオーマの患者には、本剤を単独で投与しないこと。褐色細胞腫又はパラガングリオーマの患者に投与する場合には、α遮断剤で初期治療を行った後に本剤を投与し、常にα遮断剤を併用すること。,
本剤投与により急激に血圧が上昇するおそれがある。,
観察を十分に行い、ジギタリス剤を併用するなど慎重に投与すること。心機能を抑制しうっ血性心不全の症状が悪化するおそれがある。
血糖値に注意すること。低血糖の前駆症状である頻脈等の交感神経系反応をマスクしやすい。
症状が悪化するおそれがある。
末梢血管の拡張を抑制し症状が悪化するおそれがある。
薬物の排泄が影響をうける可能性がある。
薬物の代謝が影響をうける可能性がある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。ラット(Wistar系)における器官形成期投与試験において、臨床用量の250倍(100mg/kg)以上で腎盂拡大が、また600倍(250mg/kg)で視神経欠損の自然発生頻度の増加が報告されている。
授乳しないことが望ましい。動物実験(ラット)で母乳中への移行が、乳母哺育試験(ラット)で母体を介した生後発育の遅れが認められた。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
次の点に注意し、少量(例えば5mg)から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。
交感神経系に対し抑制的に作用する他の薬剤(レセルピン等)
過剰の抑制を来すことがある。減量するなど慎重に投与すること。
レセルピン等の交感神経抑制作用と本剤のβ遮断作用が相加的に作用する可能性がある。
血糖降下剤
血糖降下作用が増強されることがある。
血糖回復作用が本剤のβ遮断作用により妨げられる可能性がある。また、低血糖時の頻脈等の症状を本剤のβ遮断作用がマスクすることがある。
カルシウム拮抗剤
相互に作用が増強されることがある。
両剤の陰性変力作用及び房室伝導抑制作用を相加的に増強する可能性がある。
クロニジン
クロニジンの投与中止後のリバウンド現象を増強し、血圧が上昇する可能性がある。
クロニジンはα2受容体に選択的に作用してノルアドレナリンの遊離を抑制しているため、急激な中止により血中ノルアドレナリンが上昇する。この時、β遮断作用が存在するとノルアドレナリンのα受容体刺激作用のみが働き、急激な血圧上昇が発現する可能性がある。
クラスⅠ抗不整脈剤
アミオダロンソタロール
過度の心機能抑制があらわれることがある。減量するなど慎重に投与すること。
両剤の心機能抑制作用を相加的に増強する可能性がある。
ジギタリス製剤
心刺激伝導障害(徐脈、房室ブロック等)があらわれることがある。心機能に注意し、減量するなど慎重に投与すること。
両剤の作用(心刺激伝導抑制作用)を相加的に増強する可能性がある。
フィンゴリモド
フィンゴリモドの投与開始時に併用すると徐脈が増強されることがある。
ともに徐脈を引き起こすおそれがある。
非ステロイド性抗炎症剤
本剤の降圧作用が減弱することがある。
非ステロイド性抗炎症剤は、血管拡張作用を有するプロスタグランジンの合成・遊離を阻害する。
降圧作用を有する薬剤
降圧作用が増強することがある。減量するなど慎重に投与すること。
両剤の降圧作用を相加的に増強する可能性がある。
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
循環器
胸痛・胸部不快感、めまい・ふらつき、立ちくらみ、低血圧
心房細動、末梢循環障害(レイノー症状、冷感等)、動悸・息切れ
精神神経系
脱力・倦怠感、頭痛・頭重、眠気
抑うつ、不眠
消化器
軟便・下痢、腹部不快感、腹痛、悪心・嘔吐
食欲不振、消化不良、腹部膨満感、便秘
肝臓
AST、ALTの上昇
ALP、LDH、γ-GTPの上昇
呼吸器
気管支痙攣、喘鳴、咳嗽
泌尿・生殖器
BUN、クレアチニンの上昇
インポテンス
眼
霧視、眼精疲労
過敏症
発疹、じん麻疹、そう痒、灼熱感
その他
中性脂肪値、尿酸値の上昇
総コレステロール、空腹時血糖値、CKの上昇、白血球増多、浮腫、しびれ、心胸郭比の増大、筋肉痛、口渇
脱毛
徐脈、完全房室ブロック、心不全、低血圧、気管支痙攣等があらわれる可能性がある。
次のような処置を行うこと。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
健康成人16例に10mgを単回経口投与した結果、約2時間後に最高血中濃度(117ng/mL)に達し、その血中濃度の半減期は約10時間であった。また、反復投与による蓄積性は認められていない。
血中及び尿中の主要代謝体としてカルバモイル基が加水分解された活性代謝体が認められ、その他に2種類の代謝体が尿中に同定されている。
二重盲検比較試験を含む臨床試験成績の概要は次のとおりであった。
疾患名
有効率(「中等度改善」以上)
本態性高血圧症
67.3% (332例/493例)
狭心症
67.0% (191例/285例)
頻脈性不整脈
上室性期外収縮
70.4% ( 38例/ 54例)
心室性期外収縮
58.2% ( 78例/134例)
洞性頻脈
92.5% ( 37例/ 40例)
本態性振戦
59.4% (228例/384例)
交感神経α及びβ受容体を遮断する。高血圧及び正常血圧患者での検討により、α遮断作用はβ遮断作用のおよそ1/8の強さと推定されている1)。
高血圧自然発症ラット(SHR)及び脳卒中易発症ラット(SHR-SP)等の病態モデルを用いた実験で血圧を著明に低下させ、またSHR-SPで高血圧に伴う心・腎等の血管病変の発生を抑制することが認められている2),3),4)。本剤は、適度なα遮断作用により末梢血管抵抗を上昇させることなく、β遮断作用による降圧作用を示すと考えられる。
β遮断作用により亢進した心機能を抑制し、心筋酸素消費量を減少させ、心筋酸素の需要と供給の不均衡を是正する。イヌ、ラット(in vitro)を用いた実験では、α遮断作用により冠血管抵抗を減少させる傾向が認められている5),6),7),8),9)。
メチルクロロホルム誘発不整脈(マウス)及びメチルクロロホルム-アドレナリン誘発不整脈(イヌ)において確認されている10)。
オキソトレモリン誘発振戦(マウス)、TRH誘発振戦(マウス)及びMPTP誘発振戦(サル)において確認されている11),12),13)。本剤は骨格筋のβ2遮断作用により抗振戦作用を発現し、その作用は末梢性であると考えられる14)。
ラット、ウサギ、モルモットを用いた実験で、内因性交感神経刺激作用及び膜安定化作用は認められていない10)。
アロチノロール塩酸塩(Arotinolol Hydrochloride)
5-{2-[(2RS)-3-(1,1-Dimethylethyl)amino-2-hydroxypropylsulfanyl]-1,3-thiazol-4-yl}thiophene-2-carboxamide monohydrochloride
C15H21N3O2S3・HCl
408.00
白色~淡黄色の結晶性の粉末である。ジメチルスルホキシドに溶けやすく、メタノール又は水に溶けにくく、エタノール(99.5)に極めて溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。メタノール溶液(1→125)は旋光性を示さない。
100錠[10錠(PTP)×10]500錠[10錠(PTP)×50]500錠[瓶、バラ]
100錠[10錠(PTP)×10]500錠[10錠(PTP)×50]1,000錠[10錠(PTP)×100]500錠[瓶、バラ]
1) Takekoshi N, et al.: Jpn. Heart. J. 1983; 24(6): 925-933
2) 原 洋一ほか: 日薬理誌. 1983; 82: 103-116
3) 和泉玲子ほか: 応用薬理. 1984; 28(3): 455-458
4) 関根一郎ほか: 応用薬理. 1984; 28(3): 459-465
5) Hashimoto H, et al.: Arch. int. Pharmacodyn. 1984; 267: 23-34
6) Sakanashi M, et al.: Arch. int. Pharmacodyn. 1983; 263: 208-216
7) 坂梨又郎: 薬理と治療. 1983; 11(10): 4279-4283
8) Sakanashi M, et al.: Pharmacology. 1984; 29: 204-209
9) Sakanashi M, et al.: 応用薬理. 1984; 28(4): 709-713
10) 原 洋一ほか: 日薬理誌. 1979; 75: 707-720
11) 原 洋一ほか: 応用薬理. 1991; 41(1): 25-30
12) Iwata S, et al.: Pharmacol. Biochem. Behav. 1993; 44(3): 611-613
13) 久野貞子ほか: 薬理と治療. 1991; 19(11): 4485-4490
14) 原 洋一ほか: 日薬理誌. 1993; 102: 141-151
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