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本態性低血圧、起立性低血圧、透析施行時の血圧低下の改善
透析中に血圧が低下したために透析の継続が困難となることが確認されている慢性腎不全患者のみを対象とすること。
通常、成人にはアメジニウムメチル硫酸塩として、1日20mgを1日2回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
通常、成人にはアメジニウムメチル硫酸塩として、透析開始時に1回10mgを経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
本剤の交感神経機能亢進作用を介する心臓刺激作用により、心臓障害が悪化するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)において乳汁中への移行が報告されている。
乳児及び幼児を対象とした臨床試験は実施していない。
投与に際しては少量から開始するなど用量に留意すること。生理機能(腎機能、肝機能)が低下していることが多い。
ドロキシドパ
血圧の異常上昇をきたすことがある。
ドロキシドパから変換したノルアドレナリンの末梢神経終末における再取り込みと不活性化が、本剤により抑制される。
ノルアドレナリン
血圧の異常上昇をきたすおそれがある。
ノルアドレナリンの末梢神経終末における再取り込みと不活性化が、本剤により抑制される。
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
過敏症
発疹、湿疹、じん麻疹
循環器
動悸、頻脈、血圧変動、不整脈(期外収縮、心房細動等)、ほてり感、のぼせた感じ
胸部不快感、息苦しさ、浮腫、胸内苦悶感
四肢冷感
精神神経系
めまい、立ちくらみ、頭痛、頭重、気分不良
ふらつき、全身倦怠感、焦燥感、情緒不安定、不眠、眠気、全身のしびれ、耳鳴
消化器
嘔気・嘔吐、腹痛
胸やけ、食欲不振、腹部膨満、下痢、便秘、口渇感
肝臓
AST、ALTの上昇等の肝機能異常
その他
排尿障害
白血球減少、発熱、全身熱感、頸部痛、下肢痛、視力障害、歩行障害の悪化、構語障害の悪化
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
Tmax(h)
Cmax(ng/mL)
t1/2β(h)
2.7±0.4
25.3±1.4
13.6±2.5
平均値±標準誤差
測定日
t1/2(h)
非透析日
4.4±0.7
82.0±4.9
25.9±3.9
透析日※)
3.6±0.7
70.7±5.7
19.2±2.7
平均値±標準誤差※)透析日は透析直前投与
投与後約2時間(健康成人)1)
53%(外国人データ)4)
20.7%(健康成人、10mg 1回投与2時間後、限外ろ過法)5)
ごく一部分がピリダジノン体となり、硫酸抱合される6)。
主として尿中
投与後48時間までの尿中には、投与量の33~40%が未変化体として、1~2%が代謝物として排泄された1)(健康成人、空腹時10~20mg 1回注)投与)。
投与後の時間
血漿中未変化体濃度(ng/mL)
動脈血漿(透析器通過前)
静脈血漿(透析器通過後)
1h
1.9±1.4
0.9±0.9
2h
9.7±2.0
5.6±1.3
3h
19.6±3.8
9.9±1.8
4h
26.6±5.8
14.8±4.0
注)本剤の承認された用法及び用量は、本態性低血圧、起立性低血圧は1日20mgを1日2回分割経口投与、透析施行時の血圧低下の改善は透析開始時に1回10mg経口投与である。
一般臨床試験及び二重盲検比較試験における本剤の有効性評価症例数は435例で、これらの臨床成績は次のとおりである。
対象疾患
改善率
本態性低血圧
61%(113/186)
起立性低血圧
69%(87/127)
透析施行時の血圧低下
70%(85/122)
また、二重盲検比較試験での改善率は、本態性低血圧8)(対照薬:エチレフリン塩酸塩)60%(47/79)、起立性低血圧9)(対照薬:エチレフリン塩酸塩)74%(46/62)、透析施行時の血圧低下10)(対照薬:プラセボ)60%(33/55)であった。
本剤は、ノルアドレナリンと競合して末梢の神経終末に取り込まれ、ノルアドレナリンの神経終末への再取り込みを抑制するとともに、神経終末においてノルアドレナリンの不活性化を抑制し、交感神経機能を亢進させる11),12),13),14)。
本剤は、1回経口投与で用量依存的に収縮期血圧と拡張期血圧を同程度上昇させる15)(ラット、イヌ)。反復投与では安定した血圧上昇がみられ、耐性は認められない15)(ラット、イヌ)。本剤は、全末梢血管抵抗の増加及び心拍出量の増加により血圧を上昇させる16)(イヌ)。全末梢血管抵抗の増加は、主に皮膚及び骨格筋の血管系の抵抗増大によるものと考えられる16),17)。
神経節遮断薬投与下の体軸変換による実験的起立性低血圧において、本剤は起立後の血圧値を高く保持する18)(イヌ)。
アメジニウムメチル硫酸塩(Amezinium Metilsulfate)
4-amino-6-methoxy-1-phenylpyridazinium methylsulfate
C12H15N3O5S
313.33
白色~帯黄白色の結晶性の粉末で、においはなく、味は苦い。水又はメタノールにやや溶けにくく、酢酸(100)又はエタノール(95)に溶けにくく、アセトン又はクロロホルムに極めて溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
約178℃(分解)
0.01(クロロホルム/水系溶媒、pH7.2、室温)
アルミピロー又は瓶開封後は吸湿に注意すること。
100錠[10錠(PTP)×10、乾燥剤入り]500錠[10錠(PTP)×50、乾燥剤入り]500錠[瓶、バラ、乾燥剤入り]
1) 中島光好ほか: 臨床医薬. 1988; 4: 495-507
2) 金丸光隆ほか: 臨床医薬. 1988; 4: 1295-1310
3) 社内資料: 透析患者における血漿中動態
4) Kaumeier S., et al.: Arzneim.-Forsch./Drug Res. 1981; 31: 1653-1657
5) 社内資料: ヒトにおける蛋白結合
6) 社内資料: ヒトにおける代謝
7) 社内資料:透析患者における血漿中及び透析液中濃度
8) 筒井末春ほか: 臨床医薬. 1988; 4: 1123-1144
9) 筒井末春ほか: 臨床医薬. 1990; 6: 995-1013
10) 斎藤 博ほか: 臨床医薬. 1990; 6: 973-994
11) 畠野尚仁ほか: 薬理と治療. 1988; 16: 1433-1441
12) 古川 清ほか: 薬理と治療. 1988; 16: 1443-1453
13) Lenke D., et al.: Arzneim.-Forsch./Drug Res. 1981; 31: 1558-1565
14) Traut M., et al.: Arzneim.-Forsch./Drug Res. 1981; 31: 1566-1574
15) 湊 久夫ほか: 薬理と治療. 1988; 16: 1409-1420
16) 能勢 勇ほか: 薬理と治療. 1988; 16: 1421-1431
17) Lehmann H. D., et al.: Arzneim.-Forsch./Drug Res. 1981; 31: 1544-1557
18) 社内資料: 実験的起立性低血圧に対する作用
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