当ウェブサイトを快適にご覧いただくには、ブラウザのJavaScript設定を有効(オン)にしていただく必要がございます。
劇薬
処方箋医薬品注)
2型糖尿病
通常、成人にはレパグリニドとして1回0.25mgより開始し、1日3回毎食直前に経口投与する。維持用量は通常1回0.25~0.5mgで、必要に応じて適宜増減する。なお、1回量を1mgまで増量することができる。
外国において心筋梗塞を発症した症例が報告されている。,
血中濃度が上昇し低血糖を起こすおそれがある。なお、国内では透析を必要とする重度の腎機能障害のある患者は臨床試験では除外されている。,
本剤は主に肝臓で代謝されるため、血中濃度が上昇し低血糖を起こすおそれがある。なお、国内では肝機能障害のある患者を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。,
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。胎児の器官形成期に投与されたラット及びウサギでは胎児に致死作用及び骨格異常・骨格変異の発現頻度の増加がみられ、更に妊娠末期及び授乳期に投与されたラットでは出生児に四肢骨の異常が認められている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ラットで乳汁中への移行が認められている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
血糖値に留意し、定期的に検査を行うなど経過を十分に観察しながら慎重に投与すること。一般に高齢者では生理機能が低下している。
**糖尿病用薬
低血糖症状(空腹感、あくび、悪心、無気力、だるさ等の初期症状から、血圧上昇、発汗、ふるえ、顔面蒼白等の症状を経て意識消失、けいれん、昏睡にいたる)、血糖降下作用が増強されることがあるので、血糖値モニター、その他患者の状態を十分に観察し、必要であれば減量する。特に、インスリン製剤と併用する場合、低血糖のリスクが増加するおそれがある。併用時の低血糖のリスクを軽減するため、インスリン製剤の減量を検討すること。
機序の異なる血糖降下作用が相加的に増強される。
β-遮断剤
これらの薬剤の肝における糖新生の抑制及び末梢におけるインスリン感受性の増強作用による。
モノアミン酸化酵素阻害剤
サリチル酸製剤
サリチル酸製剤の血糖降下作用による。
タンパク同化ホルモン剤
一部の糖尿病患者ではタンパク同化ホルモン剤により血糖低下作用を示すことがある。
テトラサイクリン系抗生物質
テトラサイクリン系抗生物質のインスリン感受性増強作用による。
シクロスポリン,
シクロスポリンはCYP3A4及び肝取り込みトランスポーターOATP1B1を阻害し本剤の血中濃度を増加させる可能性がある。
*デフェラシロクスクロピドグレルスルファメトキサゾール・トリメトプリムファビピラビル
,,
CYP2C8阻害作用により、本剤の代謝が抑制されると考えられている。併用により、本剤の血中濃度が増加したとの報告がある。
アドレナリン
血糖降下剤の効果を減弱させ、血糖値が上昇してコントロール不良になることがある。食後の血糖上昇が加わることによる影響に十分注意すること。併用する場合は頻回に血糖値を測定するなど血糖コントロールに注意し、必要に応じ投与量を調節すること。
アドレナリンの末梢でのブドウ糖取り込み抑制、肝での糖新生促進、インスリン分泌抑制による。
副腎皮質ホルモン
副腎皮質ホルモンの肝での糖新生促進作用及び末梢組織でのインスリン感受性低下作用による。
卵胞ホルモン
機序は不明であるが、卵胞ホルモンによるコルチゾール分泌変化、組織での糖利用変化、成長ホルモンの過剰産生、肝機能の変化、末梢でのインスリン感受性低下等が考えられている。
ニコチン酸
ニコチン酸の肝でのブドウ糖同化抑制による。
ピラジナミド
機序は不明ではあるが、ピラジナミド服用患者では血糖のコントロールがより難しいとの報告がある。
フェノチアジン系薬剤
フェノチアジン系薬剤のインスリン遊離抑制作用及び副腎からのアドレナリン遊離作用による。
利尿剤
利尿剤による血清カリウムの低下、インスリンの分泌障害、組織におけるインスリンの感受性低下が考えられている。
フェニトイン
フェニトインはインスリン分泌を直接抑制する。
リファンピシン
リファンピシンの薬物代謝酵素誘導により、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。
イソニアジド
血糖値その他患者の状態を十分観察しながら投与すること。
イソニアジドは本剤の主要代謝酵素であるCYP2C8の阻害作用を有するため、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。また、イソニアジドの糖質代謝阻害により血糖値上昇及び耐糖能異常を引き起こす。
甲状腺ホルモン
甲状腺ホルモンは糖代謝全般に作用し血糖値を変動させると考えられている。
低血糖症状(めまい・ふらつき、ふるえ、空腹感、冷汗、意識消失等)があらわれることがある。低血糖症状が認められた場合には、糖質を含む食品を摂取するなど適切な処置を行うこと。ただし、α-グルコシダーゼ阻害剤との併用により低血糖症状が認められた場合にはブドウ糖を投与すること。,,,,,,
外国において心筋梗塞の発症が報告されている。
0.1~5%未満
代謝
血清カリウム上昇、尿酸上昇
消化器
下痢、便秘、腹痛、悪心、腹部膨満感、逆流性食道炎、胃炎
精神神経系
振戦、めまい・ふらつき、しびれ感、頭痛、眠気、イライラ感、浮遊感、集中力低下
過敏症
じん麻疹、そう痒、発疹、紅斑
肝臓
ビリルビン上昇、AST上昇、ALT上昇、ALP上昇、γ-GTP上昇
腎臓
クレアチニン上昇、BUN上昇
血液
白血球増加
眼
羞明、視野狭窄、霧視
循環器
血圧上昇、期外収縮、動悸、頻脈
その他
空腹感、倦怠感、脱力感、多汗、冷汗、浮腫、体重増加、ほてり、顔面蒼白、冷感、気分不良
本剤と心血管イベントの関連について明確な結論は得られていないが、外国の疫学的研究(matched cohort study)で本剤投与群の急性冠動脈症候群の発現頻度がスルホニルウレア剤投与群に比べ高いことを示唆する報告がある。また、外国の臨床試験において本剤とNPHインスリン併用時に重篤な心筋虚血の発現が認められた症例が報告されている。
健康成人男性に本剤0.25、0.5又は1mgを食直前に単回経口投与したときの血漿中レパグリニドの薬物動態パラメータ及び濃度推移は以下のとおりであった1)。
投与量(mg)
AUC(ng・h/mL)
Cmax(ng/mL)
Tmax(min)
t1/2(min)
0.25(n=6)
7.5± 0.9
6.8±1.8
62.5±87.2(30)
46.4±12.6
0.5(n=6)
15.3± 4.4
13.6±6.7
27.5± 6.1(30)
45.4± 8.3
1(n=6)
31.5±12.0
27.7±8.8
25.0± 7.7(30)
66.5±17.4
平均値±標準偏差(中央値)
2型糖尿病患者に本剤1mgを1日3回毎食直前(10分前)5日間経口投与したときの血漿中レパグリニドの薬物動態パラメータは健康成人とほぼ同様であり、反復投与による蓄積性はみられなかった2)。
投与日
AUC0-5h(ng・h/mL)
投与1日目(n=6)
36.8±10.9
32.9±11.5
33.3±5.2
79.5±32.4
投与5日目(n=6)
35.0± 7.0
31.9± 8.5
31.7±4.1
88.6±11.0
平均値±標準偏差
食後投与の場合、食直前投与と比べて血漿中レパグリニドのCmaxの低下及びTmaxの延長が認められた3)。(健康成人男性12例、1mg単回投与)
投与時期
食直前(n=12)
26.7±8.7
25.7±7.8
33.8±18.2
48.2±6.9
食 後(n=12)
24.8±5.3
11.4±2.7
123.8±80.4
46.9±17.1
健康成人男性(外国人、12例)に本剤2mgを経口又は静脈内投与したとき注)の絶対的バイオアベイラビリティは62.5%であった4)。
98.3~98.6%(in vitro、ヒト血漿、0.01~100μg/mL、限外ろ過法)5)
健康成人男性(外国人、12例)に本剤2mgを静脈内投与したとき注)の分布容積は24.4Lであった4)。
レパグリニドの代謝には主として薬物代謝酵素CYP2C8が、また一部CYP3A4が関与していることがin vitro 試験により確認されている。健康成人男性(日本人及び外国人)に14C標識レパグリニド2mg溶液を単回経口投与したとき、投与後3時間では、血清中には未変化体(約35%)のほか、代謝物としてピペリジン環水酸化体のグルクロン酸抱合体(約20%)及びジカルボン酸体(CYP3A4及びCYP2C8によって生成、約8%)が認められた6)。
健康成人男性(日本人及び外国人)に14C標識レパグリニド2mg溶液を単回経口投与したとき、投与した放射能の約9%は尿中に、約95%は糞中に排泄されたが、尿中及び糞中から未変化体はほとんど検出されなかった。糞中代謝物の組成はジカルボン酸体(63.4%)、ピペリジン環水酸化体(CYP2C8及びCYP3A4によって生成、14.4%)等であった6)。また、健康成人男性(外国人、12例)に本剤2mgを静脈内投与したとき注)のクリアランスは32.6L/hであった4)。
2型糖尿病患者(外国人)に本剤2mgを1日3回毎食前5日間経口投与したとき注)、軽~中等度腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス40~80mL/min、12例)では、腎機能正常患者(12例)と比較して血清中レパグリニドのCmaxの上昇及びAUC0-∞の増加は認められなかったが、重度の腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス20~39mL/min、10例)では、投与5日目のCmax及びAUC0-∞は腎機能正常患者の1.3倍及び1.7倍であった7)。
慢性肝疾患患者(外国人、カフェインクリアランス<0.8mL/min/kg、Child-Pugh分類B 9例及びC 3例)に本剤4mgを空腹時単回経口投与したとき注)、血清中レパグリニドのCmax及びAUCは健康成人(12例)の2.5倍及び4.3倍であった8)。
健康成人(非高齢者)、健康高齢者及び2型糖尿病高齢患者(外国人、各12例)に本剤2mgを1日3回毎食直前(15分前)9日間(ただし投与1日目と9日目は空腹時1日1回)経口投与したとき注)の血清中レパグリニドの薬物動態パラメータは、健康高齢者では健康成人と比べて、AUC0-tが1.1倍(1日目)及び0.9倍(9日目)、Cmaxが1.0倍(1日目)及び0.9倍(9日目)であった。また2型糖尿病高齢患者では健康成人と比べて、AUC0-tが1.7倍(1日目)及び2.4倍(9日目)、Cmaxが1.2倍(1日目及び9日目)であった9)。
ヒト肝ミクロソームを用いた検討(濃度範囲0.05~5.5μmol/L)で、レパグリニドはCYP分子種(CYP1A2、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6及びCYP3A4)に対して、20%以上の阻害作用を示さなかった10) (in vitro)。CYP3A4のレパグリニドの代謝への寄与は小さいが(in vitro)、CYP2C8が阻害された場合、相対的に寄与が高まる可能性がある。レパグリニドの肝臓への取り込みに、トランスポーターOATP1B1の関与を示唆する報告がある11),12)。
ボグリボースを服用中の2型糖尿病患者に本剤0.25~1mgを1日3回毎食直前8週間経口投与したとき、単剤投与と比較してレパグリニドの薬物動態パラメータに大きな差はなかった13)。
投与量
AUC0-3h(ng・h/mL)
0.25mg/回(n=6)
8.79±2.12
6.28±1.68
37.17±13.67
52.32±6.40注1)
0.5mg/回(n=8)
14.76±6.48
10.34±5.40
51.13±52.14
51.03±9.71注2)
1mg/回(n=10)
33.43±16.59
24.54±8.98
34.50±8.77
56.05±16.17
平均値±標準偏差注1)n=5、注2)n=6
健康成人にレパグリニド1mgとメトホルミン500mgを同時に単回投与(外国人、55例)したとき、血漿中レパグリニドのCmax及びAUC0-tは12.89ng/mL及び17.11ng・h/mLであり14)、本剤1mgを単回投与(外国人、15例)したときのCmax及びAUC0-t(13.51ng/mL及び16.55ng・h/mL)15)とほぼ同様であった。
健康成人(外国人、12例)に、ピオグリタゾン30mgを1日1回5日間反復経口投与し、5日目に本剤0.25mgを併用したとき、血漿中レパグリニドのCmax及びAUC0-∞は本剤を単独投与したときの1.0倍及び0.9倍であった16)。
健康成人にシタグリプチン100mgを1日1回2日間投与し、2日目に本剤1mgを併用したとき、本剤を単独投与したときと比較してレパグリニドの薬物動態パラメータに大きな差はなかった17)。
投与方法
AUC0-8h(ng・h/mL)
Tmax(h)
t1/2(h)
併用時(n=12)
17.75±4.05
18.62±6.77
0.51±0.05
1.32±0.32
単独投与時(n=12)
18.47±6.74
19.97±8.66
0.56±0.08
1.52±0.33
また、シタグリプチンの薬物動態に対する本剤の影響はなかった17)。
健康成人(外国人)に、ゲムフィブロジル(CYP2C8阻害剤、国内未承認、600mg、1日2回)を3日間投与し、3日目に本剤(0.25mg)を併用したとき、レパグリニドのCmax及びAUC0-∞は、本剤を単独投与したときの2.4及び8.1倍に増加し、t1/2は1.3時間から3.7時間に延長した。また、ゲムフィブロジルに加えてイトラコナゾール(CYP3A4阻害剤、100mg、1日2回3日間、1日目の初回用量は200mg)を併用したところ、レパグリニドのCmax及びAUC0-∞は本剤を単独投与したときの2.8及び19倍に増加し、t1/2は6.1時間に延長した18)。
健康成人男性(外国人)に、シクロスポリン(CYP3A4及びOATP1B1阻害剤、100mg)又はプラセボを2回投与後(本剤投与前日の夜及び当日の朝)本剤0.25mgを投与したところ、シクロスポリンを併用したときのレパグリニドのCmax及びAUC0-∞は、本剤を単独投与したときの1.82及び2.54倍に増加した。また、t1/2は併用による影響を受けなかった12)。
健康成人(外国人)に、クロピドグレル(1日1回3日間、1日目300mg、2~3日目75mg)を投与し、1日目と3日目に本剤(0.25mg)を併用したとき、レパグリニドのCmax及びAUC0-∞は、本剤を単独投与したときと比較して1日目は2.5及び5.1倍、3日目は2.0及び3.9倍に増加した。また、t1/2は1.4及び1.2倍であった19)。
健康成人(外国人)に本剤と各種薬剤を併用した場合、レパグリニドの薬物動態パラメータが受ける影響は、以下のとおりであった。
併用薬
併用薬用量
本剤用量注)、a)
レパグリニドの薬物動態パラメータ併用時/単独投与時比
AUC
Cmax
t1/2
デフェラシロクス20)
30mg/kg/回1日1回4日間
0.5mg4日目単回
2.3c)
1.6
-
シメチジン21)
400mg/回1日2回4日間
2mg/回4日間
1.16d)
0.96
ケトコナゾール22)
200mg/回1日1回5日間
2mg5日目単回
1.15c)
1.16
リファンピシン23)
600mg/回1日1回7日間
4mg7日目単回
0.68c)
0.74
リファンピシン24)
0.5c)
4mg8日目単回
0.2c)
シンバスタチン25)
20mg/回1日1回5日間
2mg/回5日間
1.01e)
1.26
経口避妊薬b)、26)
1錠/回1日1回5日間
0.97e)
1.20
ニフェジピン27)
10mg/回1日3回5日間
0.90f)
0.95
クラリスロマイシン28)
250mg/回1日2回5日間
0.25mg単回
1.40c)
1.67
1.23
トリメトプリム29)
160mg/回1日2回3日間
1.61c)
1.41
イトラコナゾール18)
100mg/回1日2回3日間
2mg/回3日間
1.41c)
1.47
-:データなし又は比のデータなしa)本剤反復投与は1日3回投与b)経口避妊薬:エチニルエストラジオール30μgとレボノルゲストレル150μgの配合剤c)AUC0-∞、d)AUC0-28h、e)AUC0-5h、f)AUC0-6h
また健康成人(外国人)に本剤と各種薬剤を併用した場合、本剤が併用薬の薬物動態パラメータに与える影響は、以下のとおりであった。
併用薬の薬物動態パラメータ併用時/単独投与時比
ジゴキシン30)
0.25mg/回1日1回9日間
2mg/回9日間
1.03e)
1.03
ワルファリン31)
1日1回b)
2mg/回3日間c)
R体S体ともに有意差なし
テオフィリン32)
300mg/回1日2回5日間
0.95f)
0.90
経口避妊薬d)、26)(レボノルゲストレル)
1.08e)
経口避妊薬d)、26)(エチニルエストラジオール)
1.21e)
1.19
1.00g)
0.89
a)本剤反復投与は1日3回投与b)ワルファリン:1日目10mg、2~9日目はプロトロンビン時間が14~18秒になるよう用量調節、10日目以降はプロトロンビン時間が14~18秒になる固定用量c)ワルファリン投与15~17日目に3日間本剤を併用d)経口避妊薬:エチニルエストラジオール30μgとレボノルゲストレル150μgの配合剤e)AUC0-24h、f)AUC0-∞、g)AUC0-6h
注)本剤の承認された用法及び用量は、経口投与で1回1mgまでである。
いずれの試験でもLOCF(Last observation carried forward)法を適用した。
食事療法・運動療法にて血糖コントロール不十分な2型糖尿病患者147例を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験において、1回0.25mg、0.5mg又は1mgを1日3回毎食直前12週間投与したとき、最終評価時におけるHbA1c(NGSP)値の変化量は以下のとおりであった33)。
投与群
HbA1c(NGSP)値(%)
投与開始前
最終評価時
最終評価時における変化量
プラセボ(n=36)
7.66±0.74
7.50±0.92
-0.16±0.38(-0.28,-0.03)
0.25mg/回(n=37)
7.73±0.72
6.65±0.80
-1.08±0.63(-1.29,-0.87)
0.5mg/回(n=36)
7.78±0.80
6.44±0.63
-1.34±0.66(-1.57,-1.12)
1mg/回(n=37)
7.69±0.66
6.62±0.65
-1.06±0.58(-1.26,-0.87)
平均値±標準偏差(95%信頼区間)
副作用発現頻度は、0.25mg/回群では28.9%(11/38例)、0.5mg/回群では35.1%(13/37例)、1mg/回群では37.8%(14/37例)であった。主な副作用(発現頻度が5%以上)は、0.25mg/回群で低血糖症10.5%(4/38例)、振戦7.9%(3/38例)、倦怠感5.3%(2/38例)、0.5mg/回群で低血糖症18.9%(7/37例)、頭痛5.4%(2/37例)、1mg/日群で低血糖症21.6%(8/37例)、振戦8.1%(3/37例)であった。長期投与試験(105例、0.25~1mg/回、1日3回毎食直前、52週間投与)において、主要評価項目であるHbA1c(NGSP)値(平均値±標準偏差)は投与開始前の7.50±0.59%に対し最終評価時では6.67±0.63%(変化量-0.84±0.55%)に低下し、良好な血糖コントロールが維持された34)。更に、HbA1c(NGSP)値7.0%未満の割合は投与開始前17.1%(18/105例)に対し、最終評価時で73.3%(77/105例)に増加した。副作用発現頻度は、50.5%(53/105例)であった。主な副作用(発現頻度が5%以上)は低血糖症28.6%(30/105例)、浮動性めまい9.5%(10/105例)であった。
食事療法・運動療法にて血糖コントロール不十分な2型糖尿病患者(130例)を対象とした実薬対照二重盲検比較試験において、本剤(1回0.5mg)又はナテグリニド(1回90mg)を1日3回毎食直前16週間投与したとき、主要評価項目であるHbA1c(NGSP)値と副次評価項目である食後血清インスリン値の変化量及び群間差は以下のとおりであった35),36)。
群間比較‡(本剤-ナテグリニド)
投与開始前a)
最終評価時a)
変化量a)
群間差†
P値
本剤(n=64)
7.72±0.74
6.55±0.63
-1.17±0.62
-0.30±0.08(-0.46,-0.15)
<0.001
ナテグリニド(n=66)
7.59±0.52
6.78±0.51
-0.81±0.39
a)平均値±標準偏差、† 最小二乗平均±標準誤差(95%信頼区間)‡ 投与開始前値を共変量とした共分散分析
食後経過時間
食後血清インスリン値(μU/mL)
本剤(n=60)
30分
20.50±19.48
29.18±17.59
8.68± 9.09
-12.59±2.24(-17.03,-8.14)
ナテグリニド(n=61)
16.86± 9.11
38.22±20.60
21.36±14.63
本剤(n=59)
1時間
28.70±21.53
41.79±29.84
13.08±14.98
-1.06±2.45(-5.91, 3.78)
0.665
27.64±17.61
41.60±23.34
13.95±12.55
2時間
31.11±23.68
39.84±31.07
8.73±18.26
0.97±3.23(-5.43,7.37)
0.765
30.94±20.73
38.70±24.03
7.76±17.16
3時間
23.16±19.04
29.07±23.02
5.91±12.10
5.36±2.16(1.08, 9.65)
0.015
ナテグリニド(n=60)
22.00±18.09
22.65±17.90
0.65±11.70
副作用発現頻度は、本剤群で28.1%(18/64例)であった。主な副作用(発現頻度が5%以上)は低血糖症15.6%(10/64例)であった。
食事療法・運動療法に加え、α-グルコシダーゼ阻害剤を服用しても血糖コントロール不十分な2型糖尿病患者(128例)を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験において、1回0.25mg、0.5mg又は1mgを1日3回毎食直前12週間投与したとき、主要評価項目である最終評価時におけるHbA1c(NGSP)値の変化量は以下のとおりであった37)。
プラセボ(n=32)
7.74±0.77
7.92±1.07
0.18±0.61(-0.04,0.40)
0.25mg/回(n=32)
7.65±0.72
6.65±0.74
-1.00±0.50(-1.18,-0.82)
0.5mg/回(n=32)
7.75±0.82
6.52±0.66
-1.23±0.61(-1.45,-1.00)
1mg/回(n=32)
7.91±0.82
6.61±1.14
-1.30±0.69(-1.54,-1.05)
副作用発現頻度は、0.25mg/回群では3.1%(1/32例)、0.5mg/回群では28.1%(9/32例)、1mg/回群では21.9%(7/32例)であった。主な副作用(発現頻度が5%以上)は、0.5mg/回群で低血糖症15.6%(5/32例)、無力症6.3%(2/32例)、1mg/回群で低血糖症18.8%(6/32例)であった。長期投与試験(109例、0.25~1mg/回、1日3回毎食直前、52又は64週間投与)において、主要評価項目であるHbA1c(NGSP)値(平均値±標準偏差)は投与開始前の7.78±0.80%に対し、最終評価時では6.69±0.70%(変化量-1.09±0.76%)に低下し、良好な血糖コントロールが維持された38)。更に、HbA1c(NGSP)値7.0%未満の割合は投与開始前11.0%(12/109例)に対し、最終評価時で67.9%(74/109例)であった。副作用発現頻度は、32.1%(35/109例)であった。主な副作用(発現頻度が5%以上)は低血糖症22.9%(25/109例)であった。
食事療法・運動療法に加え、メトホルミン(1日量750mg~2250mg)で効果不十分な2型糖尿病患者(128例)を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験において、本剤(1回0.5mg)を1日3回毎食直前16週間投与したとき、主要評価項目であるHbA1c(NGSP)値の変化量及び群間差は以下のとおりであった39)。
群間比較‡(本剤-プラセボ)
本剤(n=92)
7.62±0.71
6.64±0.66
-0.98±0.72
-1.07±0.13(-1.33,-0.82)
7.52±0.87
7.64±1.15
0.13±0.63
a)平均値±標準偏差、†最小二乗平均±標準誤差(95%信頼区間)‡投与開始前値を共変量とした共分散分析
副作用発現頻度は本剤群で20.2%(19/94例)であった。主な副作用(発現頻度が5%以上)は低血糖症11.7%(11/94例)、空腹7.4%(7/94例)であった。メトホルミン(1日量750mg~2250mg)で効果不十分な2型糖尿病患者を対象とした長期投与試験(119例、本剤0.25~1mg/回、1日3回毎食直前、36又は52週間投与)において、主要評価項目であるHbA1c(NGSP)値(平均値±標準偏差)は投与開始前の7.63±0.82%に対し、最終評価時では6.87±0.84%(変化量-0.76±0.83%)に低下し、良好な血糖コントロールが維持された40)。更に、HbA1c(NGSP)値7.0%未満の割合は投与開始前21.8%(26/119例)に対し、最終評価時で66.4%(79/119例)であった。副作用発現頻度は27.5%(33/120例)であった。主な副作用(発現頻度が5%以上)は、低血糖症13.3%(16/120例)、空腹5.8%(7/120例)であった。
食事療法・運動療法に加え、ピオグリタゾンで効果不十分な2型糖尿病患者(133例)を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験において、本剤(1回0.5mg)を1日3回毎食直前16週間投与したとき、主要評価項目であるHbA1c(NGSP)値の変化量及び群間差は以下のとおりであった41)。
本剤(n=87)
7.45±0.73
6.53±0.52
-0.93±0.51
-1.27±0.09(-1.45,-1.09)
プラセボ(n=46)
7.52±0.69
7.85±1.01
0.32±0.60
副作用発現頻度は本剤群で23.9%(21/88例)であった。主な副作用(発現頻度が5%以上)は低血糖症11.4%(10/88例)であった。ピオグリタゾンで効果不十分な2型糖尿病患者を対象とした長期投与試験(117例、本剤0.25~1mg/回、1日3回毎食直前、36又は52週間投与)において、主要評価項目であるHbA1c(NGSP)値(平均値±標準偏差)は投与開始前の7.63±0.88%に対し、最終評価時では6.66±0.57%(変化量-0.97±0.70%)に低下し、良好な血糖コントロールが維持された42)。更に、HbA1c(NGSP)値7.0%未満の割合は投与開始前23.9%(28/117例)に対し、最終評価時で68.4%(80/117例)であった。副作用発現頻度は30.8%(36/117例)であった。主な副作用(発現頻度が5%以上)は低血糖症7.7%(9/117例)、振戦6.0%(7/117例)、浮動性めまい5.1%(6/117例)であった。
食事療法・運動療法に加え、シタグリプチンで効果不十分な2型糖尿病患者を対象とした長期投与試験(100例、本剤0.25~1mg/回、1日3回毎食直前、52週間投与)において、主要評価項目であるHbA1c(NGSP)値(平均値±標準偏差)は投与開始前の7.43±0.57%に対し、最終評価時では6.93±0.91%(変化量-0.50±0.82%)に低下し、良好な血糖コントロールが維持された43)。更に、HbA1c(NGSP)値7.0%未満の割合は投与開始前23.0%(23/100例)に対し、最終評価時で58.0%(58/100例)であった。副作用発現頻度は21.0%(21/100例)であった。主な副作用(発現頻度が5%以上)は低血糖症5.0%(5/100例)、振戦5.0%(5/100例)であった。
食事療法・運動療法に加え、持効型インスリン製剤を使用しても効果不十分な2型糖尿病患者(117例)を対象としたプラセボ対照二重盲検比較試験において、本剤(1回0.25~0.5mg)を1日3回毎食直前、12週間(二重盲検期)投与したとき、主要評価項目であるHbA1c(NGSP)値の変化量及び群間差は以下のとおりであった44)。
群間比較c)(本剤-プラセボ)
投与開始前a)
投与12週後a)
変化量b)、c)
群間差d)
本剤
8.24±0.89(n=58)
7.39±0.87(n=57)
−0.84±0.08
−1.13(−1.33,−0.93)
<0.0001
プラセボ
8.11±0.82(n=59)
8.45±1.04(n=56)
0.30±0.07
a)平均値±標準偏差、b)最小二乗平均±標準誤差、c)投与群、評価時期、ベースラインのHbA1c値、併用した血糖降下剤の種類及び投与群と評価時期の交互作用を共変量として、投与12週後のHbA1c値の変化量の群間差(本剤群−プラセボ群)をMMRM法で解析した。d)最小二乗平均(95%信頼区間)
12週間の二重盲検期の投与を完了した患者(114例)に、本剤(1回0.25~1mg)を1日3回毎食直前、非盲検下の継続治療期として40週間投与した。二重盲検期から引き続き本剤が投与された症例(58例)のHbA1c(NGSP)値(平均値±標準偏差)は、二重盲検期開始時の8.24±0.89%に対し、52週後では7.75±1.04%に低下した45)。試験全体における副作用発現頻度は34.2%(39/114例)であった。主な副作用(発現頻度が5%以上)は低血糖症21.9%(25/114例)、血中ブドウ糖減少7.0%(8/114例)であった。
スルホニルウレア受容体を介し、ATP感受性カリウムチャネルを閉鎖することにより、膵β細胞からのインスリン分泌を促進する46),47),48)。
レパグリニド(Repaglinide)
(+)-(S)-2-Ethoxy-4-[2-[3-methyl-1-(2-piperidinophenyl)butylamino]-2-oxoethyl]benzoic acid
C27H36N2O4
452.59
白色~灰白色の結晶性の粉末である。メタノール、ジクロロメタン及びN,N-ジメチルホルムアミドに溶けやすく、アセトニトリルにやや溶けやすく、水にほとんど溶けない。
100錠[10錠(PTP)×10]210錠[21錠(PTP)×10]500錠[10錠(PTP)×50]
1) 社内資料: 健康成人男性における薬物動態(単回投与)(2011年1月21日承認、CTD2.7.6.4)
2) 社内資料: 2型糖尿病患者における薬物動態(2011年1月21日承認、CTD2.7.6.26)
3) 社内資料: 食事による薬物動態への影響(2011年1月21日承認、CTD2.7.6.16)
4) 社内資料: バイオアベイラビリティ試験(2011年1月21日承認、CTD2.7.6.1)
5) 社内資料: 血漿タンパク結合率(2011年1月21日承認、CTD2.6.4.4)
6) 社内資料: 健康成人男性におけるレパグリニドの代謝及び排泄(2011年1月21日承認、CTD2.7.6.10)
7) 社内資料: 腎機能障害患者における薬物動態(2011年1月21日承認、CTD2.7.6.12)
8) 社内資料: 肝機能障害患者における薬物動態(2011年1月21日承認、CTD2.7.6.13)
9) 社内資料: 高齢者における薬物動態(2011年1月21日承認、CTD2.7.6.11)
10) 社内資料: ヒト肝ミクロソームを用いたCYP阻害作用の検討(2011年1月21日承認、CTD2.6.4.7)
11) Niemi M., et al.: Clin. Pharmacol. Ther. 2005; 77: 468-478
12) Kajosaari LI., et al.: Clin. Pharmacol. Ther. 2005; 78: 388-399
13) 社内資料: α-グルコシダーゼ阻害剤併用時の薬物動態(2011年1月21日承認、CTD2.7.6.31)
14) Hoelscher D., et al.: Clin. Drug Invest. 2008; 28: 573-582
15) 社内資料: 日本人と白人の薬物動態比較試験(2011年1月21日承認、CTD2.7.6.14)
16) Kajosaari LI., et al.: Eur. J. Clin. Pharmacol. 2006; 62: 217-223
17) 社内資料: シタグリプチンとの薬物相互作用
18) Niemi M., et al.: Diabetologia. 2003; 46: 347-351
19) Tornio A., et al.: Clin. Pharmacol. Ther. 2014; 96: 498-507
20) Skerjanec A., et al.: J. Clin. Pharmacol. 2010; 50: 205-213
21) 社内資料: シメチジンとの薬物相互作用(2011年1月21日承認、CTD2.7.6.17)
22) 社内資料: ケトコナゾールとの薬物相互作用(2011年1月21日承認、CTD2.7.6.21)
23) 社内資料: リファンピシンとの薬物相互作用(2011年1月21日承認、CTD2.7.6.22)
24) Bidstrup TB., et al.: Eur. J. Clin. Pharmacol. 2004; 60: 109-114
25) 社内資料: シンバスタチンとの薬物相互作用(2011年1月21日承認、CTD2.7.6.24)
26) 社内資料: 経口避妊薬との薬物相互作用(2011年1月21日承認、CTD2.7.6.23)
27) 社内資料: ニフェジピンとの薬物相互作用(2011年1月21日承認、CTD2.7.6.25)
28) Niemi M., et al.: Clin. Pharmacol. Ther. 2001; 70: 58-65
29) Niemi M., et al.: Br. J. Clin. Pharmacol. 2004; 57: 441-447
30) 社内資料: ジゴキシンとの薬物相互作用(2011年1月21日承認、CTD2.7.6.18)
31) 社内資料: ワルファリンとの薬物相互作用(2011年1月21日承認、CTD2.7.6.20)
32) 社内資料: テオフィリンとの薬物相互作用(2011年1月21日承認、CTD2.7.6.19)
33) 社内資料: 単剤後期第2相試験(2011年1月21日承認、CTD2.7.6.28)
34) 社内資料: 単剤長期投与試験(2011年1月21日承認、CTD2.7.6.36)
35) 社内資料: 単剤実薬対照比較試験(2011年1月21日承認、CTD2.7.6.34)
36) Kawamori R., et al.: J. Diabetes Invest. 2012; 3: 302-308
37) 社内資料: α-グルコシダーゼ阻害剤併用後期第2相試験(2011年1月21日承認、CTD2.7.6.29)
38) 社内資料: α-グルコシダーゼ阻害剤併用長期投与試験(2011年1月21日承認、CTD2.7.6.37)
39) 社内資料: ビグアナイド系薬剤併用第3相試験
40) 社内資料: ビグアナイド系薬剤併用長期投与試験
41) 社内資料: チアゾリジン系薬剤併用第3相試験
42) 社内資料: チアゾリジン系薬剤併用長期投与試験
43) 社内資料: DPP-4阻害剤併用長期投与試験
44) *河盛隆造ほか:臨床医薬. 2018; 34(3): 181-196
45) *社内資料:インスリン製剤併用製造販売後臨床試験
46) Gromada J., et al.: Diabetologia. 1995; 38: 1025-1032
47) Fuhlendorff J., et al.: Diabetes. 1998; 47: 345-351
48) Hansen AM., et al.: Diabetes. 2002; 51: 2789-2795
49) 社内資料: 健康成人男性における薬物動態及び薬力学的特性(反復投与)(2011年1月21日承認、CTD2.7.6.9)
50) 社内資料: レパグリニドの血糖上昇抑制作用(正常ラット)(2011年1月21日承認、CTD2.6.2.2)
51) 社内資料: レパグリニドの血糖上昇抑制作用(Goto-Kakizakiラット)(2011年1月21日承認、CTD2.6.2.2)
**住友ファーマ株式会社
〒541-0045 大阪市中央区道修町2-6-8
くすり情報センターTEL 0120-034-389
住友ファーマ株式会社
大阪市中央区道修町2-6-8
ノボ ノルディスクA/S デンマーク
Copyright © Pharmaceuticals and Medical Devices Agency, All Rights reserved.