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日本薬局方
モルヒネ塩酸塩錠
劇薬
麻薬
処方箋医薬品注)
通常、成人には、モルヒネ塩酸塩水和物として、1回5~10mg、1日15mgを経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。治療期間の延長をきたすおそれがある。
循環不全を増強するおそれがある。
呼吸抑制を増強するおそれがある。
呼吸抑制や頭蓋内圧の上昇を起こすおそれがある。
循環不全や呼吸抑制を増強するおそれがある。
呼吸抑制を起こすおそれがある。
呼吸抑制や昏睡を起こすおそれがある。
呼吸抑制作用に対し、感受性が高くなっている。
依存性を生じやすい。
排尿障害を増悪することがある。
消化管運動を抑制する。
痙攣を誘発するおそれがある。
胆道痙攣を起こすことがある。
連用した場合、巨大結腸症を起こすおそれがある。
排泄が遅延し、副作用があらわれるおそれがある。
投与しないこと。昏睡に陥ることがある。
代謝が遅延し、副作用があらわれるおそれがある。
本剤投与中は授乳を避けさせること。ヒト母乳中へ移行することがある。
新生児、乳児では低用量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。新生児、乳児では呼吸抑制の感受性が高い。
低用量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。一般に生理機能が低下しており、特に呼吸抑制の感受性が高い。
ナルメフェン塩酸塩水和物
本剤の離脱症状があらわれるおそれがある。また、本剤の効果が減弱するおそれがある。緊急の手術等によりやむを得ず本剤を投与する場合、患者毎に用量を漸増し、呼吸抑制等の中枢神経抑制症状を注意深く観察すること。また、手術等において本剤を投与することが事前にわかる場合には、少なくとも1週間前にはナルメフェン塩酸塩水和物の投与を中断すること。
μオピオイド受容体拮抗作用により、本剤の作用が競合的に阻害される。
中枢神経抑制剤
吸入麻酔剤モノアミン酸化酵素阻害剤三環系抗うつ剤β-遮断剤アルコール
呼吸抑制、低血圧及び顕著な鎮静又は昏睡が起こることがある。
相加的に中枢神経抑制作用が増強される。
クマリン系抗凝血剤
クマリン系抗凝血剤の作用が増強されることがある。
機序は不明である。
抗コリン作動性薬剤
麻痺性イレウスに至る重篤な便秘又は尿貯留が起こるおそれがある。
相加的に抗コリン作用が増強される。
ジドブジン(アジドチミジン)
ジドブジンの副作用(骨髄抑制等)を増強させるおそれがある。
ジドブジンのグルクロン酸抱合が競合的に阻害され、ジドブジンの代謝が阻害される。
ブプレノルフィン
ブプレノルフィンの高用量(8mg連続皮下投与)において、本剤の作用に拮抗するとの報告がある。
**クロピドグレル
**チカグレロル
**プラスグレル
これらの薬剤の血漿中濃度が低下するとの報告がある。
本剤の消化管運動抑制により、これらの薬剤の吸収が遅延する可能性が考えられる。
連用により生じることがある。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、あくび、くしゃみ、流涙、発汗、悪心、嘔吐、下痢、腹痛、散瞳、頭痛、不眠、不安、せん妄、振戦、全身の筋肉・関節痛、呼吸促迫等の退薬症候があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、1日用量を徐々に減量するなど、患者の状態を観察しながら行うこと。
息切れ、呼吸緩慢、不規則な呼吸、呼吸異常等があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。なお、本剤による呼吸抑制には、麻薬拮抗剤(ナロキソン、レバロルファン等)が拮抗する。
炎症性腸疾患の患者に投与した場合、中毒性巨大結腸があらわれるとの報告がある。
頻度不明
循環器
不整脈、血圧変動、顔面潮紅
*精神神経系
眠気、めまい、不安、不穏、興奮、視調節障害、発汗、痛覚過敏・異痛症(アロディニア)
消化器
悪心、嘔吐、便秘、口渇
過敏症
発疹、そう痒感
その他
排尿障害、頭蓋内圧の亢進
呼吸抑制、意識不明、痙攣、錯乱、血圧低下、重篤な脱力感、重篤なめまい、嗜眠、心拍数の減少、神経過敏、不安、縮瞳、皮膚冷感等を起こすことがある。
麻薬拮抗剤投与を行い、患者に退薬症候又は麻薬拮抗剤の副作用が発現しないよう慎重に投与する。なお、麻薬拮抗剤の作用持続時間はモルヒネのそれより短いので、患者のモニタリングを行うか又は患者の反応に応じて、初回投与後は注入速度を調節しながら持続静注する。
Tmax(h)
Cmax(ng/mL)
t1/2(h)
1.3±0.3
13.1±1.9
2.1±0.3
平均値±標準誤差
モルヒネは肝臓で3位又は6位の水酸基がグルクロン酸抱合を受け、モルヒネ-3-グルクロニド(活性なし)又はモルヒネ-6-グルクロニド(活性あり)になる。
中枢性の強力な鎮痛作用を有し、意識、知覚、運動に影響を与えない量で痛覚を減弱させる2)。
延髄の咳嗽中枢を抑制することにより鎮咳作用をあらわす3)。
消化管の運動と分泌を抑制し、肛門括約筋の緊張を高め、止瀉作用をあらわす4)。
モルヒネ塩酸塩水和物(Morphine Hydrochloride Hydrate)
(5R,6S)-4,5-Epoxy-17-methyl-7,8-didehydromorphinan-3,6-diol monohydrochloride trihydrate
C17H19NO3・HCl・3H2O
375.84
白色の結晶又は結晶性の粉末である。ギ酸に溶けやすく、水にやや溶けやすく、メタノールにやや溶けにくく、エタノール(95)に溶けにくい。光によって徐々に黄褐色を帯びる。
アルミピロー開封後は遮光し、湿気を避けて保存すること。
80錠[10錠(PTP)×8]100錠[瓶、バラ]
1) 水口公信: 薬理と臨床. 2003; 13: 15-24
2) 細谷英吉: 臨床薬理学大系. 中山書店. 1963; 4: 18-40
3) 加瀬佳年: 臨床薬理学大系. 中山書店. 1969; 6: 292-293
4) 寺田安一: 臨床薬理学大系. 中山書店. 1966; 8: 192
住友ファーマ株式会社
〒541-0045 大阪市中央区道修町2-6-8
くすり情報センターTEL 0120-034-389
本剤は厚生労働省告示第75号(平成24年3月5日付)に基づき、投薬は1回30日分を限度とされている。
大阪市中央区道修町2-6-8
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