当ウェブサイトを快適にご覧いただくには、ブラウザのJavaScript設定を有効(オン)にしていただく必要がございます。
劇薬
処方箋医薬品注)
本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本剤の使用が適切と判断される症例についてのみ投与すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
がん化学療法後に増悪したFGFR2融合遺伝子陽性の治癒切除不能な胆道癌
通常、成人には、フチバチニブとして1日1回20mgを空腹時に経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
減量レベル
投与量
通常投与量
20mg
1段階減量
16mg
2段階減量
12mg
3段階減量
投与中止
副作用
程度注2)
処置
網膜剥離
-
高リン血症
血清リン濃度5.5mg/dL以上~7mg/dL以下
血清リン濃度7mg/dL超~10mg/dL以下
血清リン濃度10mg/dL超
上記以外の副作用
Grade3
Grade4
減量を考慮するとともに、患者の状態をより慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。本剤の血中濃度が上昇することがあり、副作用が強くあらわれるおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ラットを用いた生殖発生毒性試験において、臨床曝露量未満に相当する用量で胎児の内臓及び骨格異常の発生が報告されている1)。,,
授乳しないことが望ましい。本剤が乳汁に移行する可能性があり、乳児が乳汁を介して本剤を摂取した場合、乳児に重篤な副作用が発現するおそれがある。,
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
強い又は中程度のCYP3A誘導剤
リファンピシン、カルバマゼピン、エファビレンツ等
,
本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、これらの薬剤との併用は可能な限り避け、CYP3A誘導作用のない又は弱い薬剤への代替を考慮すること。
これらの薬剤がCYP3Aを誘導することにより、本剤の血中濃度が低下する可能性がある。
強い又は中程度のCYP3A阻害剤
イトラコナゾール、クラリスロマイシン、フルコナゾール等
本剤の副作用が増強されるおそれがあるので、これらの薬剤との併用は可能な限り避けること。やむを得ず併用する場合には、本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。
これらの薬剤がCYP3Aを阻害することにより、本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
漿液性網膜剥離(1.0%)、網膜色素上皮剥離(1.0%)等があらわれることがある。霧視、飛蚊症、視野欠損、光視症、視力低下等が認められた場合には、眼科検査を実施し、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。,
20%以上
5~20%未満
5%未満
眼障害
ドライアイ、睫毛の異常、霧視
眼瞼炎、視力障害
消化器障害
口内乾燥(30.1%)、下痢、口内炎
便秘、悪心、嘔吐
一般全身障害
疲労
肝胆道系障害
AST増加、ALT増加
腎障害
血中クレアチニン増加
代謝、栄養障害
食欲不振
高カルシウム血症、低ナトリウム血症、脱水
筋骨格系
筋肉痛、関節痛、筋痙縮、CK上昇
四肢痛
神経障害
味覚異常
末梢性ニューロパチー
浮動性めまい
皮膚障害
爪の異常(46.6%)、脱毛症(33.0%)、皮膚乾燥、手掌・足底発赤知覚不全症候群
そう痒症
発疹
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
反復投与毒性試験(ラット及びイヌ)において、種々の器官及び組織の異所性石灰化、骨・軟骨形成異常等の変化が臨床曝露量未満に相当する用量で認められた3)。
日本人進行固形癌患者に本剤20mgを空腹時に単回経口投与したときのフチバチニブの血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりであった4)。
投与量(症例数)
Cmax(ng/mL)
Tmax(h)
AUC0-24(h·ng/mL)
20mg(n=7)
253±161
2.00(1.00、3.95)
981±716
値は平均値±標準偏差、Tmaxは中央値(最小値、最大値)で示した。
外国人進行固形癌患者に本剤20mgを1日1回反復経口投与したときのフチバチニブの蓄積率は、1.06~1.27であった5)。
健康成人16例に本剤20mgを食後(高脂肪食、高カロリー食)に単回経口投与したとき、空腹時投与に対する食後投与におけるフチバチニブのCmax及びAUCinfの幾何平均値の比は、それぞれ0.576及び0.888であった6)(外国人データ)。
フチバチニブのヒト血漿タンパク結合率は約95%であり、主にヒト血清アルブミン及びα1酸性糖タンパク質と結合した2)(in vitro)。
フチバチニブは主にCYP3Aによって代謝される2)(in vitro)。健康成人6例に14C標識体を含むフチバチニブ20mgの溶液を単回経口投与したとき、血漿中の主な本剤由来成分は未変化体であった(血漿中総放射能に対する割合は59.19%)7)。血漿中における主な代謝物はシステイニルグリシン抱合体であった(外国人データ)。
健康成人6例に14C標識体を含むフチバチニブ20mgの溶液を単回経口投与したとき、投与336時間までに投与した放射能の63.6%が糞中、6.47%が尿中に排泄された2)。尿中及び糞中に未変化体はほとんど排泄されなかった(外国人データ)。
本剤20mgを単回投与したとき、肝機能正常被験者(16例)に対する①軽度(Child-Pugh分類A)の肝機能障害患者(8例)、②中等度(Child-Pugh分類B)の肝機能障害患者(8例)及び③重度(Child-Pugh分類C)の肝機能障害患者(6例)におけるフチバチニブのCmax及びAUCinfの幾何平均値の比は、それぞれ①1.14及び0.857、②1.18及び1.22、③1.18及び1.19であった。また、肝機能正常被験者(16例)に対する④軽度の肝機能障害患者(7例)、⑤中等度の肝機能障害患者(8例)及び⑥重度の肝機能障害患者(6例)の非結合形フチバチニブのCmax及びAUCinfの幾何平均値の比は、それぞれ④1.21及び0.937、⑤1.50及び1.56、⑥2.30及び2.32であった8)(外国人データ)。
健康成人20例にリファンピシン(強いCYP3A誘導剤)600mgを1日1回9日間反復投与し、本剤20mgを単回経口投与したとき、本剤単独投与時に対するリファンピシン併用投与時のフチバチニブのCmax及びAUCinfの幾何平均値の比は、それぞれ0.472及び0.361であった9)(外国人データ)。
生理学的薬物動態モデルに基づいたシミュレーションにおいて、本剤20mg単独投与時に対するカルバマゼピン(強いCYP3A誘導剤)(400mgを1日2回投与)併用投与時のフチバチニブのAUCtauの幾何平均値の比は0.646と推定された10)。また、本剤20mg単独投与時に対するエファビレンツ(中程度のCYP3A誘導剤)(600mgを1日1回投与)併用投与時のフチバチニブのAUCtauの幾何平均値の比は0.521と推定された。
健康成人20例にイトラコナゾール(強いCYP3A阻害剤)200mgを1日1回6日間反復投与し、本剤20mgを単回経口投与したとき、本剤単独投与時に対するイトラコナゾール併用投与時のフチバチニブのCmax及びAUCinfの幾何平均値の比は、それぞれ1.51及び1.41であった9)(外国人データ)。
生理学的薬物動態モデルに基づいたシミュレーションにおいて、本剤20mg単独投与時に対するクラリスロマイシン(強いCYP3A阻害剤)(500mgを1日2回投与)併用投与時のフチバチニブのAUCtauの幾何平均値の比は1.47と推定された10)。また、本剤20mg単独投与時に対するフルコナゾール(中程度のCYP3A阻害剤)(200mgを1日1回投与)併用投与時のフチバチニブのAUCtauの幾何平均値の比は1.40と推定された。
健康成人20例にランソプラゾール(プロトンポンプ阻害剤)60mgを1日1回5日間反復投与し、本剤20mgを単回経口投与したとき、本剤単独投与時に対するランソプラゾール併用投与時のフチバチニブのCmax及びAUCinfの幾何平均値の比は、それぞれ1.08及び1.05であった11)(外国人データ)。
健康成人24例に本剤20mgを1日1回7日間反復投与し、ミダゾラム(CYP3Aの基質)2mgを単回経口投与したとき、ミダゾラム単独投与時に対する本剤併用投与時のミダゾラムのCmax及びAUCinfの幾何平均値の比は、それぞれ0.946及び0.911であった12)(外国人データ)。
健康成人20例に本剤20mgを1日1回7日間反復投与し、ジゴキシン(P-gpの基質)0.25mg及びロスバスタチン(BCRPの基質)10mgを単回併用投与したとき、ジゴキシン及びロスバスタチン単独投与時に対する本剤併用投与時のジゴキシンのCmax及びAUCinfの幾何平均値の比は、それぞれ0.951及び1.002、ロスバスタチンのCmax及びAUCinfの幾何平均値の比は、それぞれ1.102及び1.135であった13)(外国人データ)。
健康成人15例にキニジン(P-gp阻害剤)200mgを1日4回4日間反復投与し、本剤20mgを単回経口投与したとき、本剤単独投与時に対するキニジン併用投与時のフチバチニブのCmax及びAUCinfの幾何平均値の比は、それぞれ1.08及び1.17であった13)(外国人データ)。
化学療法歴のあるFGFR2融合遺伝子陽性注3)の治癒切除不能な肝内胆管癌を対象とした第Ⅱ相パートにおいて、103例(うち日本人患者14例)に本剤20mgを1日1回経口投与した。主要評価項目であるRECIST ver.1.1に基づく独立評価判定による奏効率(%)は、41.7(95%信頼区間:32.1-51.9)であった14)。
本剤が投与された103例中102例(99.0%)に副作用が認められた。主な副作用は、高リン血症(85.4%)、脱毛症(33.0%)及び口内乾燥(30.1%)等であった。
フチバチニブは、線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)のチロシンキナーゼ活性を不可逆的に阻害する低分子化合物である。フチバチニブは、FGFR融合タンパク等のリン酸化を阻害し、下流のシグナル伝達分子のリン酸化を阻害することにより、腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられている15)。
フチバチニブ(Futibatinib)(JAN)
1-[(3S)-3-{4-Amino-3-[(3,5-dimethoxyphenyl)ethynyl]-1H-pyrazolo[3,4-d]pyrimidin-1-yl}pyrrolidin-1-yl]prop-2-en-1-one
C22H22N6O3
418.45
白色の結晶性の粉末である。
PTP包装:35錠(5錠×7)
1) 胚・胎児発生に関する試験(2023年6月26日承認、CTD 2.6.6.6)
2) 薬物動態試験(2023年6月26日承認、CTD 2.7.2.1.2)
3) 反復投与毒性試験(2023年6月26日承認、CTD 2.6.6.3)
4) 臨床薬理試験(2023年6月26日承認、CTD 2.7.2.2.2.2)
5) 臨床薬理試験(2023年6月26日承認、CTD 2.7.2.3.1.2)
6) 臨床薬理試験(2023年6月26日承認、CTD 2.7.2.2.3.2)
7) 薬物動態試験(2023年6月26日承認、CTD 2.7.2.2.3.4.2)
8) 社内資料:薬物動態試験,研究報告書No.RR23PK001
9) 臨床薬理試験(2023年6月26日承認、CTD 2.7.2.2.4.1)
10) 臨床薬理試験(2023年6月26日承認、CTD 2.7.2.2.4.2)
11) 臨床薬理試験(2023年6月26日承認、CTD 2.7.2.2.3.3)
12) 臨床薬理試験(2023年6月26日承認、CTD 2.7.2.2.4.3)
13) *Long A, et al. : Clin Transl Sci. 2024 ; 17(9): e70012
14) TAS-120-101試験第Ⅱ相パート(2023年6月26日承認、CTD 2.7.6.9.2)
15) Goyal, L, et al. : Cancer Discov. 2019 ; 9(8): 1064-1079
大鵬薬品工業株式会社 医薬品情報課
〒101-8444 東京都千代田区神田錦町1-27
TEL 0120-20-4527
大鵬薬品工業株式会社
東京都千代田区神田錦町1-27
Copyright © Pharmaceuticals and Medical Devices Agency, All Rights reserved.