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向精神薬
習慣性医薬品注)
処方箋医薬品注)
本剤の服用後に、もうろう状態、睡眠随伴症状(夢遊症状等)があらわれることがある。また、入眠までの、あるいは中途覚醒時の出来事を記憶していないことがあるので注意すること。,,
不眠症(統合失調症及び躁うつ病に伴う不眠症は除く)
本剤の投与は、不眠症の原疾患を確定してから行うこと。なお、統合失調症あるいは躁うつ病に伴う不眠症には本剤の有効性は期待できない。
通常、成人にはゾルピデム酒石酸塩として1回5~10mgを就寝直前に経口投与する。なお、高齢者には1回5mgから投与を開始する。年齢、症状、疾患により適宜増減するが、1日10mgを超えないこととする。
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しない。呼吸抑制により炭酸ガスナルコーシスを起こしやすい。
薬物の作用が強くあらわれ、副作用が発現しやすい。
血圧低下があらわれるおそれがあり、症状の悪化につながるおそれがある。
作用が強くあらわれるおそれがある。
排泄が遅延し、作用が強くあらわれるおそれがある。
投与しないこと。代謝機能の低下により血中濃度が上昇し、作用が強くあらわれるおそれがある。,
代謝機能の低下により血中濃度が上昇し、作用が強くあらわれるおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。本薬はヒトで胎盤を通過することが報告されており、妊娠後期に本剤を投与された患者より出生した児に呼吸抑制、痙攣、振戦、易刺激性、哺乳困難等の離脱症状があらわれることがある。なお、これらの症状は、新生児仮死として報告される場合もある。
授乳を避けさせること。母乳中へ移行することが報告されており、新生児に嗜眠を起こすおそれがある。
小児等を対象とした有効性及び安全性を指標とした臨床試験は実施していない。
運動失調が起こりやすい。また、副作用が発現しやすい。,
呼吸抑制があらわれることがあるので、慎重に投与すること。
相加的に呼吸が抑制される可能性がある。
相互に中枢神経抑制作用が増強することがあるので、慎重に投与すること。
本剤及びこれらの薬剤は中枢神経抑制作用を有する。
精神機能・知覚・運動機能等の低下が増強することがあるので、できるだけ飲酒を控えさせること。
アルコールはGABAA受容体に作用すること等により中枢神経抑制作用を示すため、併用により相互に中枢神経抑制作用を増強することがある。
本剤の血中濃度が低下し、作用が減弱するおそれがある。
薬物代謝酵素CYP3A4が誘導され、本剤の代謝が促進される。
連用により薬物依存(頻度不明)を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量及び使用期間に注意し慎重に投与すること。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、反跳性不眠、いらいら感等の離脱症状(0.1~5%未満)があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。
せん妄(頻度不明)、錯乱(0.1~5%未満)、幻覚、興奮、脱抑制(各0.1%未満)、意識レベルの低下(頻度不明)等の精神症状及び意識障害があらわれることがある。
服薬後は直ぐ就寝させ、睡眠中に起こさないように注意すること。なお、十分に覚醒しないまま、車の運転、食事等を行い、その出来事を記憶していないとの報告がある。また、死亡を含む重篤な自傷・他傷行為、事故等の報告もある。,,
呼吸機能が高度に低下している患者に投与した場合、炭酸ガスナルコーシスを起こすことがあるので、このような場合には気道を確保し、換気をはかるなど適切な処置を行うこと。
AST、ALT、γ‐GTP、Al‐Pの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)があらわれることがある。
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
精神神経系
ふらつき、眠気、頭痛、残眠感、頭重感、めまい、不安、悪夢、気分高揚
錯視
しびれ感、振戦
血液
白血球増多、白血球減少
肝臓
ALT上昇、γ‐GTP上昇、AST上昇、LDH上昇
腎臓
蛋白尿
消化器
悪心、嘔吐、食欲不振、腹痛
下痢
口の錯感覚、食欲亢進
循環器
動悸
過敏症
発疹、そう痒感
骨格筋
倦怠感、疲労、下肢脱力感
筋痙攣
眼
複視
視力障害、霧視
その他
口渇、不快感
味覚異常、転倒注1)
本剤単独の過量投与では、傾眠から昏睡までの意識障害が報告されているが、さらに中枢神経抑制症状、血圧低下、呼吸抑制、無呼吸等の重度な症状があらわれるおそれがある。
本剤の過量投与が明白又は疑われた場合の処置としてフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与する場合には、使用前にフルマゼニルの使用上の注意を必ず読むこと。なお、本剤は血液透析では除去されない。
投与した薬剤が特定されないままにフルマゼニル(ベンゾジアゼピン受容体拮抗剤)を投与された患者で、新たに本剤を投与する場合、本剤の鎮静、抗痙攣作用が変化、遅延するおそれがある。
ゾルピデム酒石酸塩内用液10mg「タカタ」とマイスリー錠10mgをクロスオーバー法により、健康成人男子43名にそれぞれ1包又は1錠(ゾルピデム酒石酸塩として10mg)を空腹時に単回経口投与し、投与前、投与後0.17、0.33、0.5、0.75、1、1.25、1.5、2、4、6、8及び12時間に前腕静脈から採血した。HPLCにより測定したゾルピデムの血漿中濃度の推移及びパラメータは次のとおりであり、統計解析にて90%信頼区間を求めた結果、判定パラメータの対数値の平均値の差はlog(0.80)~log(1.25)の範囲にあり、両剤の生物学的同等性が確認された1)。
判定パラメータ
参考パラメータ
AUCt(ng・hr/mL)
Cmax(ng/mL)
tmax(hr)
t1/2(hr)
ゾルピデム酒石酸塩内用液10mg「タカタ」
565.62±255.90
197.17±67.01
0.5±0.4
2.4±0.8
マイスリー錠10mg
541.99±275.17
179.38±77.55
1.0±0.9
2.5±0.8
(Mean±S.D., n=43)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
授乳中の女性5例にゾルピデム酒石酸塩錠20mg注)を経口投与したとき、未変化体の乳汁中排泄率は投与量の0.004~0.019%であった。投与後3時間目の乳汁中/血漿中濃度比は0.11~0.18であった2)(外国人データ)。
ゾルピデム酒石酸塩の大部分は肝で代謝され、その主なものは芳香環のメチル基が酸化されてカルボン酸となった薬理活性を有しない代謝物であった3)。また、ゾルピデム酒石酸塩は肝薬物代謝酵素CYP3A4のほかCYP2C9、CYP1A2など複数の分子種により代謝される4),5)。
慢性腎障害を有する患者16例(Ccr:0~47mL/min)にゾルピデム酒石酸塩10mgを20分間静脈内持続注入注)したところ、健康成人に比べβ相での分布容量(Vdβ)のみ有意に大きかった6)(外国人データ)。また、透析を受けている慢性腎障害患者9例にゾルピデム酒石酸塩錠10mgを1日1回13~18日間経口投与したときの血漿中濃度は単回投与時とほぼ同じであり、血中での蓄積は認められなかった7)(外国人データ)。
肝硬変患者8例にゾルピデム酒石酸塩錠20mg注)を経口投与したところ、同年齢の健康成人に比べてCmaxは2.0倍、AUCは5.3倍大きかった8)(外国人データ)。,,
対象
Tmax(h)
t1/2(h)
AUC0-∞(ng・h/mL)
肝硬変患者
健康成人
0.69±0.54
0.72±0.42
499±215
250±57
9.91±7.57※
2.15±0.25
4203±3773
788±279
(Mean±S.D., n=8、※のみn=7)
高齢患者7例(67~80歳、平均75歳)にゾルピデム酒石酸塩錠5mgを夕食後注1)に経口投与したところ、高齢患者の方が健康成人に比べてCmaxで2.1倍、Tmaxで1.8倍、AUCで5.1倍、t1/2で2.2倍大きかった9)。,
健康成人8例にリファンピシン600mg又はプラセボを1日1回5日間経口投与し、翌日、ゾルピデム酒石酸塩20mg注)を経口投与したとき、リファンピシン併用時におけるゾルピデムのCmax、AUC及びt1/2はプラセボ併用時に比べてそれぞれ58、73及び33%の有意な低下が認められた10)。
ゾルピデム酒石酸塩は、ベンゾジアゼピン系化合物ではないが、ベンゾジアゼピン結合部位に選択的に結合し、同様の作用を示す。ベンゾジアゼピン結合部位は抑制性神経伝達物質GABAA受容体のサブユニットに存在し、ここに結合することによりGABAA受容体へのGABAの親和性を高め、GABAA系の神経抑制機構を増強して催眠鎮静作用を示す11)。
ゾルピデム酒石酸塩(Zolpidem Tartrate)
N,N,6-Trimethyl-2-(4-methylphenyl)imidazo[1,2-a]pyridine-3-acetamide hemi-(2R,3R)-tartrate
(C19H21N3O)2・C4H6O6
764.87
白色の結晶性の粉末である。酢酸(100)に溶けやすく、N,N-ジメチルホルムアミド又はメタノールにやや溶けやすく、水にやや溶けにくく、エタノール(99.5)又は無水酢酸に溶けにくい。0.1mol/L塩酸試液に溶ける。光によって徐々に黄色となる。
[α]20D:約+1.8°(1g、N,N‐ジメチルホルムアミド、20mL、100mm)
5mg/1mL×70包[7包×10]
10mg/2mL×70包[7包×10]
1) 小林秀行他:診療と新薬 2012;49(4):500-513
2) Pons, G. et al.:Eur. J. Clin. Pharmacol. 1989;37(3):245-248
3) 肝代謝酵素(マイスリー錠:2000年9月22日承認、申請資料概要ホ.2、ヘ.2.3)(1))
4) Pichard, L. et al.:Drug Metab. Dispos. 1995;23(11):1253-1262
5) Moltke, L. L. et al.:Br. J. Clin. Pharmacol. 1999;48(1):89-97
6) 海外慢性腎障害患者・薬物動態(マイスリー錠:2000年9月22日承認、申請資料概要ヘ.3.2)(3))
7) 海外慢性腎障害患者・薬物動態(マイスリー錠:2000年9月22日承認、申請資料概要ヘ.3.2)(3))
8) 海外肝硬変患者・薬物動態(マイスリー錠:2000年9月22日承認 申請資料概要ヘ.3.2)(2))
9) 高齢不眠症患者・薬物動態(マイスリー錠:2000年9月22日承認 申請資料概要ヘ.3.2)(1))
10) Villikka, K. et al.:Clin. Pharmacol. Ther. 1997;62(6):629-634
11) 日本薬局方解説書編集委員会編:第十八改正 日本薬局方解説書 2021:C-3033-3038
高田製薬株式会社 文献請求窓口
〒336-8666 さいたま市南区沼影1丁目11番1号
電話 0120-989-813FAX 048-816-4183
本剤は厚生労働省告示第97号(平成20年3月19日付、平成18年厚生労働省告示第107号 一部改正)に基づき、1回30日分を超える投薬は認められていない。
高田製薬株式会社
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