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セチリジン塩酸塩DS1.25%「タカタ」

処方せん医薬品以外の医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
6.用法及び用量
7.用法及び用量に関連する注意
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.1合併症・既往歴等のある患者
9.2腎機能障害患者
9.3肝機能障害患者
9.5妊婦
9.6授乳婦
9.7小児等
9.8高齢者
10.相互作用
10.2併用注意(併用に注意すること)
11.副作用
11.1重大な副作用
11.2その他の副作用
12.臨床検査結果に及ぼす影響
13.過量投与
16.薬物動態
16.1血中濃度
16.6特定の背景を有する患者
18.薬効薬理
18.1作用機序
19.有効成分に関する理化学的知見
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

セチリジン塩酸塩DS1.25%「タカタ」

添付文書番号

4490020R1035_1_10

企業コード

400186

作成又は改訂年月

2023年12月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

87449

薬効分類名

持続性選択H1受容体拮抗・アレルギー性疾患治療剤

承認等

セチリジン塩酸塩DS1.25%「タカタ」

販売名コード

YJコード

4490020R1035

販売名英語表記

Cetirizine Hydrochloride Dry Syrup"TAKATA"

販売名ひらがな

せちりじんえんさんえんDS1.25%「たかた」

承認番号等

承認番号

22100AMX02060

販売開始年月

2009年11月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

一般的名称

セチリジン塩酸塩

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 本剤の成分又はピペラジン誘導体(レボセチリジン、ヒドロキシジンを含む)に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 2.2 重度の腎機能障害(クレアチニンクリアランス10mL/min未満)のある患者,,

3. 組成・性状

3.1 組成

セチリジン塩酸塩DS1.25%「タカタ」

有効成分1g中
日局 セチリジン塩酸塩   12.5mg
添加剤乳糖水和物、クエン酸ナトリウム水和物、ヒドロキシプロピルセルロース、β-シクロデキストリン、D-マンニトール、アセスルファムカリウム、香料

3.2 製剤の性状

セチリジン塩酸塩DS1.25%「タカタ」

性状白色の微粒又は粉末で、特異なにおいがある。味は甘い。

4. 効能又は効果

  • 〔成人〕
    • アレルギー性鼻炎
    • 蕁麻疹、湿疹・皮膚炎、痒疹、皮膚そう痒症
  • 〔小児〕
    • アレルギー性鼻炎
    • 蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒

6. 用法及び用量

  • 〔成人〕

    通常、成人には1回0.8g(セチリジン塩酸塩として10mg)を1日1回、就寝前に用時溶解して経口投与する。
    なお、年齢、症状により適宜増減するが、最高投与量は1日1.6g(セチリジン塩酸塩として20mg)とする。

  • 〔小児〕

    通常、2歳以上7歳未満の小児には1回0.2g(セチリジン塩酸塩として2.5mg)を1日2回、朝食後及び就寝前に用時溶解して経口投与する。
    通常、7歳以上15歳未満の小児には1回0.4g(セチリジン塩酸塩として5mg)を1日2回、朝食後及び就寝前に用時溶解して経口投与する。

7. 用法及び用量に関連する注意

  1. 7.1 腎機能障害患者では、血中濃度半減期の延長が認められ、血中濃度が増大するため、クレアチニンクリアランスに応じて、下表のとおり投与量の調節が必要である。,,,
    成人患者の腎機能に対応する用法・用量の目安

    クレアチニンクリアランス(mL/min)

    ≧80

    50~79

    30~49

    10~29

    推奨用量

    10mgを1日1回

    10mgを1日1回

    5mgを1日1回

    5mgを2日に1回

    腎機能障害を有する小児患者では、各患者の腎クリアランスと体重を考慮して、個別に用量を調整すること。

  2. 7.2 重度の肝機能障害患者では、低用量(例えば通常用量の半量)から投与を開始するなど慎重に投与すること。,
  3. 7.3 高齢者では、低用量(例えば5mg)から投与を開始するなど慎重に投与すること。,

8. 重要な基本的注意

  • 〈効能共通〉
    1. 8.1 眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないよう十分注意すること。
    2. 8.2 効果が認められない場合には、漫然と長期にわたり投与しないように注意すること。
  • 〈アレルギー性鼻炎〉
    1. 8.3 季節性の患者に投与する場合は、好発季節を考えて、その直前から投与を開始し、好発季節終了時まで続けることが望ましい。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 てんかん等の痙攣性疾患又はこれらの既往歴のある患者

    痙攣を発現するおそれがある。

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1 重度の腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス10mL/min未満)

    投与しないこと。高い血中濃度が持続するおそれがある。,,

  2. 9.2.2 中等度又は軽度の腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス10mL/min以上60mL/min以下)

    高い血中濃度が持続するおそれがある。,

9.3 肝機能障害患者

高い血中濃度が持続するおそれがある。,

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
動物実験(ラット)で胎盤を通過することが報告されている。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
ヒト乳汁中へ移行することが報告されている。

9.7 小児等

低出生体重児、新生児、乳児又は2歳未満の幼児を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

慎重に投与し、異常が認められた場合は減量又は休薬するなど適切な処置を行うこと。腎機能が低下していることが多く、高い血中濃度が持続するおそれがある。,

10. 相互作用

    10.2 併用注意(併用に注意すること)

    薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子

    テオフィリン

    テオフィリンの薬物動態に変化はないが、本剤の曝露量の増加が報告されている。

    機序は明らかではないが、本剤のクリアランスが16%減少する。

    リトナビル

    本剤の曝露量の増加(40%)及びリトナビルの曝露量のわずかな変化(-11%)が報告されている。

    リトナビルにより本剤の腎排泄が阻害される可能性が考えられる。

    中枢神経抑制剤
    アルコール

    中枢神経系に影響を与える可能性がある。

    中枢神経抑制作用が増強される可能性がある。

    ピルシカイニド塩酸塩水和物

    両剤の血中濃度が上昇し、ピルシカイニド塩酸塩水和物の副作用が発現したとの報告がある。

    機序は明らかではない。

    11. 副作用

    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    11.1 重大な副作用

    1. 11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)

      ショック、アナフィラキシー(呼吸困難、血圧低下、蕁麻疹、発赤等)があらわれることがある。

    2. 11.1.2 痙攣(頻度不明)

    3. 11.1.3 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)

      AST、ALT、γ-GTP、LDH、Al-Pの上昇等の肝機能障害(初期症状:全身倦怠感、食欲不振、発熱、嘔気等)、黄疸があらわれることがある。

    4. 11.1.4 血小板減少(頻度不明)

    11.2 その他の副作用

    0.1%~5%未満

    0.1%未満

    頻度不明

    精神神経系

    眠気、倦怠感

    頭痛、頭重感、ふらふら感、しびれ感、めまい、浮遊感

    不眠、振戦、抑うつ、激越、攻撃性、無力症、錯感覚、幻覚、不随意運動、意識消失、健忘、自殺念慮、悪夢

    消化器

    口渇、嘔気、食欲不振

    胃不快感、下痢、消化不良、腹痛、腹部不快感、胃痛、口唇炎、便秘、口唇乾燥感、嘔吐、味覚異常、口内炎

    腹部膨満感、食欲亢進

    循環器

    動悸、血圧上昇、不整脈(房室ブロック、期外収縮、頻脈、発作性上室性頻拍、心房細動)

    血液

    好酸球増多

    好中球減少、リンパ球増多、白血球増多、白血球減少、単球増多、血小板増加、血小板減少

    過敏症

    発疹、蕁麻疹、浮腫、かぶれ、そう痒感、血管浮腫

    多形紅斑

    結膜充血、霧視

    眼球回転発作

    肝臓

    ALT上昇、AST上昇、総ビリルビン上昇

    Al -P上昇

    腎臓・泌尿器

    尿蛋白、BUN上昇、尿糖、ウロビリノーゲンの異常、頻尿、血尿

    排尿困難、遺尿、尿閉

    その他

    耳鳴、月経異常、胸痛、ほてり、息苦しさ

    関節痛、手足のこわばり、嗅覚異常、鼻出血、脱毛、咳嗽、体重増加、筋肉痛

    12. 臨床検査結果に及ぼす影響

    アレルゲン皮内反応を抑制するため、アレルゲン皮内反応検査を実施する3~5日前より本剤の投与を中止することが望ましい。

    13. 過量投与

    1. 13.1 症状

      錯乱、散瞳、落ち着きのなさ、鎮静、傾眠、昏迷、尿閉があらわれることがある。

    2. 13.2 処置

      本剤の特異的な解毒剤はなく、また本剤は透析で除去されない。

    16. 薬物動態

    16.1 血中濃度

    1. 16.1.1 生物学的同等性試験

      「経口固形製剤の処方変更の生物学的同等性試験ガイドライン」に基づき、セチリジン塩酸塩DS1.25%「タカタ」とジルテックドライシロップ1.25%を対象とした生物学的同等性試験により同等性が確認されている旧処方製剤をクロスオーバー法により、健康成人男子17名にそれぞれ0.8g(セチリジン塩酸塩として10mg)を空腹時に単回経口投与し、投与前、投与後0.25、0.5、0.75、1、1.25、1.5、2、4、8、12及び24時間に前腕静脈から採血した。LC/MSにより測定したセチリジンの血漿中濃度の推移及びパラメータは次のとおりであり、両剤は生物学的に同等であると判断された1)

      図16-1 血漿中濃度
      表16-1 薬物動態パラメータ

      判定パラメータ

      参考パラメータ

      AUCt(ng・hr/mL)

      Cmax(ng/mL)

      tmax(hr)

      t1/2(hr)

      セチリジン塩酸塩DS
      1.25%「タカタ」

      2507.0±376.7

      419.7±60.8

      0.7±0.2

      7.4±1.1

      (Mean±S.D., n=17)

      血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。

    16.6 特定の背景を有する患者

    1. 16.6.1 腎機能障害患者

      腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス:7~60mL/min)にセチリジン塩酸塩10mgを単回経口投与した場合、腎機能正常者に比べ血清中濃度は持続し、血清中濃度消失半減期の延長が認められた2)(外国人デ-タ)。

      表16-2 腎機能障害患者におけるセチリジン塩酸塩の薬物動態パラメータ

      クレアチニンクリアランス
      (mL/min)

      Tmax
      (hr)

      Cmax
      (ng/mL)

      T1/2
      (hr)

      AUC
      (mg・hr/L)

      >90

      0.9±0.2

      313±45

      7.4±3.0

      2.7±0.4

      31~60

      1.1±0.2

      356±64

      19.2±3.3

      6.9±1.8

      7~30

      2.2±1.1

      357±172

      20.9±4.4

      10.7±2.4

      (平均値±標準偏差、n=5)

      また、血液透析患者(n=5)にセチリジン塩酸塩10mgを透析開始3時間前に経口投与した場合、血清中濃度消失半減期は平均19.3時間で延長が認められた3)(外国人データ)。,,,

    2. 16.6.2 肝機能障害患者での体内動態

      原発性胆汁性肝硬変患者にセチリジン塩酸塩10mgを単回経口投与した場合、肝機能正常成人2)に比べ、血清中濃度消失半減期の延長、Cmaxの上昇、AUCの増大が認められた4)(外国人データ)。,

      表16-3 肝機能障害患者におけるセチリジン塩酸塩の薬物動態パラメータ

      投与量
      (被験者、例数)

      Tmax
      (hr)

      Cmax
      (ng/mL)

      T1/2
      (hr)

      AUC
      (mg・hr/L)

      10mg
      (肝機能正常成人、n=14)

      1.0±0.5

      384±103

      7.4±1.6

      3.3±0.9

      10mg
      (原発性胆汁性肝硬変患者、n=6)

      1.0±0.4

      498±118

      13.8±1.8

      6.4±1.6

      (平均値±標準偏差)

    3. 16.6.3 高齢者

      高齢者(年齢:平均77歳、クレアチニンクリアランス:平均53mL/min)にセチリジン塩酸塩10mgを単回経口投与した場合、成人(年齢:平均53歳、クレアチニンクリアランス:平均87mL/min)に比べ、血清中濃度消失半減期の延長とCmaxの上昇が認められ、これらの薬物動態パラメータの変化は、腎機能の低下によるものと考えられた2)(外国人データ)。,

      表16-4 高齢者におけるセチリジン塩酸塩の薬物動態パラメータ

      投与量
      (被験者、例数)

      Tmax
      (hr)

      Cmax
      (ng/mL)

      T1/2
      (hr)

      AUC
      (mg・hr/L)

      10mg
      (成人、n=14)

      1.0±0.5

      384±103

      7.4±1.6

      3.3±0.9

      10mg
      (高齢者、n=16)

      0.9±0.3

      460±59

      11.8±5.4

      5.6±1.8

      (平均値±標準偏差)

    18. 薬効薬理

    18.1 作用機序

    ヒスタミンH1受容体に選択的に結合することにより、ヒスタミンの作用を阻害する5)

    18.2 ヒスタミンH1受容体拮抗作用

    摘出臓器(ヒト気管支平滑筋)のヒスタミン反応を濃度依存的に抑制した6)。また、ヒスタミン誘発皮膚反応及びヒスタミン誘発鼻症状を抑制し、その作用は速効的かつ持続的であった(ヒト)7),8)
    ヒスタミンH2、ドパミン、アセチルコリン、セロトニンの各受容体に対する親和性は低く(ラット、モルモット)9)、中枢神経系におけるヒスタミンH1受容体への影響が少ない(ラット)10)

    18.3 好酸球に対する作用

    好酸球に対しin vitro及びin vivoにおいて遊走抑制を示し、好酸球活性化の指標であるスーパーオキサイド産生を抑制した(ヒト)11),12)

    18.4 メディエーター遊離抑制作用

    ヒト肺切片からのロイコトリエン及びプロスタグランジンD2遊離を抑制した13)

    19. 有効成分に関する理化学的知見

    一般的名称

    セチリジン塩酸塩
    (Cetirizine Hydrochloride)

    化学名

    2-(2-{4-[(RS)-(4-Chlorophenyl)(phenyl)methyl]piperazin-1-yl}ethoxy)acetic acid dihydrochloride

    分子式

    C21H25ClN2O3・2HCl

    分子量

    461.81

    性状

    白色の結晶性の粉末である。
    水に極めて溶けやすく、エタノール(99.5)に溶けにくい。
    0.1mol/L塩酸試液に溶ける。
    水溶液(1→10)は旋光性を示さない。

    化学構造式

    22. 包装

    0.2g×100包[分包]
    0.4g×100包[分包]
    100g[プラスチック瓶、バラ、乾燥剤入り]

    24. 文献請求先及び問い合わせ先

    高田製薬株式会社 文献請求窓口

    〒336-8666 さいたま市南区沼影1丁目11番1号

    電話 0120-989-813
    FAX 048-816-4183

    26. 製造販売業者等

    26.1 製造販売元

    高田製薬株式会社

    さいたま市西区宮前町203番地1

    〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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