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日本薬局方
レボフロキサシン注射液
処方箋医薬品注)
レボフロキサシンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、炭疽菌、大腸菌、チフス菌、パラチフス菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、ペスト菌、インフルエンザ菌、緑膿菌、アシネトバクター属、レジオネラ属、ブルセラ属、野兎病菌、ペプトストレプトコッカス属、プレボテラ属、Q熱リケッチア(コクシエラ・ブルネティ)、トラコーマクラミジア(クラミジア・トラコマティス)、肺炎クラミジア(クラミジア・ニューモニエ)、肺炎マイコプラズマ(マイコプラズマ・ニューモニエ)
外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(急性症、慢性症)、精巣上体炎(副睾丸炎)、腹膜炎、胆嚢炎、胆管炎、腸チフス、パラチフス、子宮内感染、子宮付属器炎、炭疽、ブルセラ症、ペスト、野兎病、Q熱
通常、成人にはレボフロキサシンとして1回500mgを1日1回、約60分間かけて点滴静注する。
腎機能クレアチニンクリアランス(CLcr)値(mL/min)
用法及び用量
20≦CLcr<50
初日500mgを1回、2日目以降250mgを1日に1回投与する。
CLcr<20
初日500mgを1回、3日目以降250mgを2日に1回投与する。
痙攣を起こすことがある。
QT延長を起こすことがある。
症状を悪化させることがある。
必要に応じて画像検査の実施を考慮すること。海外の疫学研究において、フルオロキノロン系抗菌薬投与後に大動脈瘤及び大動脈解離の発生リスクが増加したとの報告がある。,
本剤には塩化ナトリウムが含まれている。
高い血中濃度の持続が認められている。なお、血液透析又はCAPD(持続的外来腹膜透析)は、体内からのレボフロキサシン除去への影響は少ないと報告があり1),2),3)、透析後の追加投与は不要と考えられる。,
授乳しないことが望ましい。ヒト乳汁中へ移行することが報告されている。
フェニル酢酸系又はプロピオン酸系非ステロイド性消炎鎮痛薬フルルビプロフェン等
痙攣を起こすおそれがある。
中枢神経におけるGABAA受容体への結合阻害が増強されると考えられている。
クマリン系抗凝固薬ワルファリン
ワルファリンの作用を増強し、プロトロンビン時間の延長が認められたとの報告がある。
ワルファリンの肝代謝を抑制、又は蛋白結合部位での置換により遊離ワルファリンが増加する等と考えられている。
QT延長を起こすことが知られている薬剤デラマニド等
QT延長を起こすおそれがある。
QT延長作用が相加的に増加するおそれがある。
副腎皮質ホルモン剤(経口剤及び注射剤)プレドニゾロンヒドロコルチゾン等
腱障害のリスクが増大するとの報告がある。これらの薬剤との併用は、治療上の有益性が危険性を上回る場合のみとすること。
機序は不明である。
ショック、アナフィラキシー(初期症状:紅斑、悪寒、呼吸困難等)があらわれることがある。,,
劇症肝炎、肝機能障害、黄疸(初期症状:嘔気・嘔吐、食欲不振、倦怠感、そう痒等)があらわれることがある。
汎血球減少症、無顆粒球症(初期症状:発熱、咽頭痛、倦怠感等)、ヘモグロビン尿等を伴う溶血性貧血、血小板減少があらわれることがある。
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎、好酸球性肺炎があらわれることがあるので、このような症状が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤投与等の適切な処置を行うこと。
腹痛、頻回の下痢等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等を特徴とし、急激な腎機能悪化を伴う横紋筋融解症があらわれることがある。
低血糖性昏睡に至る例も報告されている。糖尿病患者(特にスルホニルウレア系薬剤やインスリン製剤等を投与している患者)、腎機能障害患者、高齢者であらわれやすい。
腱周辺の痛み、浮腫、発赤等の症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。臓器移植の既往のある患者であらわれやすい。
発熱、腹痛、関節痛、紫斑、斑状丘疹や、皮膚生検で白血球破砕性血管炎等の症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
,
しびれ、筋力低下、痛み等の症状が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
1%以上
1%未満
頻度不明
過敏症
そう痒症、発疹
蕁麻疹、光線過敏症
精神神経系
不眠
頭痛、めまい、しびれ感、幻覚
傾眠、振戦、ぼんやり、意識障害、錐体外路障害
泌尿器
血尿、尿蛋白陽性
クレアチニン上昇、BUN上昇、尿閉、無尿、頻尿
肝臓
ALT上昇、AST上昇、γ-GTP上昇、ALP上昇
LDH上昇、血中ビリルビン増加
肝機能異常
血液
好酸球数増加
好中球数減少、白血球数減少
血小板数減少、リンパ球数減少、貧血
消化器
下痢、便秘
悪心、嘔吐、食欲不振、腹部不快感、腹痛、口渇、腹部膨満、舌炎
消化不良、胃腸障害、口内炎
感覚器
耳鳴
視覚異常、味覚消失、味覚異常、無嗅覚、嗅覚錯誤
循環器
動悸、低血圧、頻脈
注射部位反応
注射部位紅斑(12.3%)、注射部位そう痒感、注射部位疼痛、注射部位腫脹
静脈炎、注射部位硬結、注射部位熱感、血管炎、注射部位不快感、血管障害、穿刺部位疼痛
その他
CK上昇、尿中ブドウ糖陽性、関節痛、倦怠感、発熱
胸部不快感、四肢痛、咽喉乾燥、熱感、浮腫、筋肉痛、脱力感、胸痛、発汗、高血糖、関節障害
母集団薬物動態パラメータを用い、レボフロキサシンを腎機能低下患者に推奨される用法及び用量で、7日間反復点滴静注した場合の薬物動態パラメータを推定した。腎機能低下患者に血漿中濃度の上昇は認められず、投与7日目のAUC0-24hrは腎機能正常者に500mg1日1回反復点滴静注した場合と大きな差は認められなかった5)。,,,
腎機能(CLcr mL/min)
用法・用量の目安
母集団薬物動態解析から推定したパラメータ注1)
Cmax(μg/mL)
AUC0-24hr(μg・hr/mL)注2)
50≦CLcr
500mgを1日1回投与
Cmax≦12.26
AUC0-24hr≦111.75
初日500mgを1回、2日目以降250mgを1日に1回投与
6.13<Cmax≦8.15
55.87<AUC0-24hr≦106.36
10≦CLcr<20
初日500mgを1回、3日目以降250mgを2日に1回投与
6.24<Cmax≦7.15
53.18<AUC0-24hr≦76.11
健康高齢者(65~79歳)及び健康非高齢者(20~45歳)にレボフロキサシン500mgを60分間で単回点滴静注した場合の薬物動態パラメータは、次のとおりであった6)。,,
群
例数
Tmax(hr)
AUC0-24hr(μg・hr/mL)
高齢者
24
1.00±0.00
11.19±2.26
75.98±11.51
非高齢者
9.25±1.94
56.63±10.89
レボフロキサシン点滴静注は、ラセミ体であるオフロキサシンの一方の光学活性S体であるレボフロキサシンの水和物を含有するニューキノロン系抗菌製剤で、細菌のDNAジャイレース及びトポイソメラーゼⅣに作用し、DNA複製を阻害する。DNAジャイレース及びトポイソメラーゼⅣ阻害活性は、オフロキサシンの約2倍の強さであった7),8),9),10),11),12)。抗菌作用は殺菌的であり7),13)、MIC付近の濃度で溶菌が認められた14)。
レボフロキサシン水和物(Levofloxacin Hydrate)
(3S)-9-Fluoro-3-methyl-10-(4-methylpiperazin-1-yl)-7-oxo-2,3-dihydro-7H-pyrido[1,2,3-de][1,4]benzoxazine-6-carboxylic acid hemihydrate
C18H20FN3O4・1/2H2O
370.38
淡黄白色~黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。酢酸(100)に溶けやすく、水又はメタノールにやや溶けにくく、エタノール(99.5)に溶けにくい。0.1mol/L塩酸試液に溶ける。光によって徐々に暗淡黄白色になる。融点:約226℃(分解)
LVFX
〔α〕20D:-92~-99°(脱水物に換算したもの0.1g、メタノール、10mL、100mm)
100mL[10袋(ソフトバッグ)]
1) Effects of Renal Dysfunction(クラビット錠:2009年4月22日承認、申請資料概要2.7.6.4)
2) 梅田優ほか:日本透析医学会雑誌 1997;30(2):109-115
3) Kanamori M, et al.:臨床薬理 2001;32(3):91-99
4) 社内資料:配合変化(レボフロキサシン点滴静注バッグ500mg「タカタ」)
5) 腎機能障害患者に対する用量調整について(クラビット点滴静注バッグ、クラビット点滴静注:2010年10月27日承認、審査報告書)
6) QT検討試験(クラビット点滴静注バッグ、クラビット点滴静注:2010年10月27日承認、申請資料概要2.7.2.2)
7) Fujimoto T, et al.:Chemotherapy. 1990;36:268-276
8) Imamura M, et al.:Antimicrob Agents Chemother. 1987;31(2):325-327
9) Hoshino K, et al.:Antimicrob Agents Chemother. 1991;35(2):309-312
10) Hoshino K, et al.:Antimicrob Agents Chemother. 1994;38(11):2623-2627
11) Tanaka M, et al.:Antimicrob Agents Chemother. 1991;35(7):1489-1491
12) Tanaka M, et al.:Antimicrob Agents Chemother. 1997;41(11):2362-2366
13) Une T, et al.:Antimicrob Agents Chemother. 1988;32(9):1336-1340
14) Tanaka M, et al.:Arzneimittel-Forsch/Drug Res. 1989;39(Ⅱ)(7):750-754
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