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処方箋医薬品注)
通常、成人にはボノプラザンとして1回20mgを1日1回経口投与する。なお、通常、胃潰瘍では8週間まで、十二指腸潰瘍では6週間までの投与とする。
通常、成人にはボノプラザンとして1回20mgを1日1回経口投与する。なお、通常4週間までの投与とし、効果不十分の場合は8週間まで投与することができる。さらに、再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法においては、1回10mgを1日1回経口投与するが、効果不十分の場合は、1回20mgを1日1回経口投与することができる。
通常、成人にはボノプラザンとして1回10mgを1日1回経口投与する。
通常、成人にはボノプラザンとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びクラリスロマイシンとして1回200mg(力価)の3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。ただし、1回400mg(力価)1日2回を上限とする。プロトンポンプインヒビター、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの3剤投与によるヘリコバクター・ピロリの除菌治療が不成功の場合は、これに代わる治療として、通常、成人にはボノプラザンとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びメトロニダゾールとして1回250mgの3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。
本剤の排泄が遅延することにより血中濃度が上昇することがある。
本剤の代謝、排泄が遅延することにより血中濃度が上昇することがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物試験(ラット)において、最大臨床用量(40mg/日)におけるボノプラザンの曝露量(AUC)の約28倍を超える曝露量で、胎児体重及び胎盤重量の低値、外表異常(肛門狭窄及び尾の異常)、並びに内臓異常(膜性部心室中隔欠損及び鎖骨下動脈起始異常)が認められている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物試験(ラット)で母乳中へ移行することが報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
一般に高齢者では肝機能、腎機能等の生理機能が低下している。
アタザナビル硫酸塩(レイアタッツ)
アタザナビル硫酸塩の作用を減弱するおそれがある。
本剤の胃酸分泌抑制作用によりアタザナビル硫酸塩の溶解性が低下し、アタザナビルの血中濃度が低下する可能性がある。
リルピビリン塩酸塩(エジュラント)
リルピビリン塩酸塩の作用を減弱するおそれがある。
本剤の胃酸分泌抑制作用によりリルピビリン塩酸塩の吸収が低下し、リルピビリンの血中濃度が低下する可能性がある。
CYP3A4阻害剤
,
本剤の血中濃度が上昇する可能性がある。
クラリスロマイシンとの併用により本剤の血中濃度が上昇したとの報告がある。
ジゴキシンメチルジゴキシン
左記薬剤の作用を増強する可能性がある。
本剤の胃酸分泌抑制作用によりジゴキシンの加水分解が抑制され、ジゴキシンの血中濃度が上昇する可能性がある。
イトラコナゾールチロシンキナーゼ阻害剤
ネルフィナビルメシル酸塩
左記薬剤の作用を減弱する可能性がある。
本剤の胃酸分泌抑制作用により左記薬剤の血中濃度が低下する可能性がある。
CYP3A4で代謝される薬剤
[16.7.4参照]
本剤のCYP3A4に対する弱い阻害作用により、左記薬剤の代謝が阻害される。
*強い又は中程度のCYP3A4誘導剤
本剤の血中濃度が低下する可能性がある。
左記薬剤のCYP3A4に対する誘導作用により、本剤の代謝が促進される可能性がある。
ヘリコバクター・ピロリの除菌に用いるアモキシシリン水和物、クラリスロマイシンでは、偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがあるので、腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
0.1~5%未満
消化器
便秘、下痢、腹部膨満感、悪心
過敏症
発疹
肝 臓
AST、ALT、AL-P、LDH、γ-GTPの上昇
その他
浮腫、好酸球増多
5%以上
下痢(10.6%)
味覚異常、口内炎、腹部不快感、腹部膨満感
AST、ALTの上昇
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
マウス及びラット2年間経口投与がん原性試験において、臨床用量(20mg/日)におけるボノプラザンの曝露量(AUC)と等倍程度の曝露量で胃の神経内分泌腫瘍が、約300倍で胃の腺腫(マウス)が、また、約13倍以上(マウス)及び約58倍以上(ラット)で肝臓腫瘍が認められている。
健康成人男性を対象に10mg又は20mgを1日1回7日間反復経口投与した時、投与7日目のボノプラザンのAUC(0-tau)及びCmaxは投与量の増加に伴い増加し、これらの増加の程度は投与量比をわずかに上回る。また、ボノプラザンの血中濃度のトラフ値は、投与3日目から7日目まで一定であり、投与3日目までに定常状態に達していると考えられる。さらに、ボノプラザンのAUC(0-tau)及びT1/2に関する蓄積性評価の結果から、反復投与時のボノプラザンの薬物動態に時間依存性はないと考えられる。投与7日目のボノプラザンの薬物動態学的パラメータは下表のとおりである1)。
投与量
10mg
20mg
Tmax(h)
1.5(0.75, 3.0)
Cmax(ng/mL)
12.0±1.8
23.3±6.6
T1/2(h)
7.0±1.6
6.1±1.2
AUC(0-tau)(ng・h/mL)
79.5±16.1
151.6±40.3
9例の平均値±標準偏差(ただし、Tmaxは中央値(最小値, 最大値))
健康成人男性を対象に20mgを絶食下及び食後に単回経口投与した時のボノプラザンの薬物動態学的パラメータ及び血中濃度推移は以下のとおりであり、薬物動態に及ぼす食事の影響はほとんどみられなかった2)。
投与条件
絶食下
食後
1.5(1.0, 3.0)
3.0(1.0, 4.0)
24.3±6.6
26.8±9.6
7.7±1.0
7.7±1.2
AUC0-48(ng・h/mL)
222.1±69.7
238.3±71.1
12例の平均値±標準偏差(ただし、Tmaxは中央値(最小値, 最大値))
[14C]ボノプラザンを0.1〜10μg/mLの範囲でヒト血漿に添加した時の蛋白結合率は、85.2〜88.0%である(in vitro)3)。
外国人健康成人男性を対象に放射性標識体(ボノプラザンとして15mg)を経口投与したとき、投与168時間後までに、投与された放射能の98.5%が尿及び糞便中に排泄される。このうち、67.4%が尿中へ、31.1%が糞便中へ排泄される8)。
腎機能正常者(eGFR:90mL/min/1.73m2以上)、軽度(eGFR:60~89mL/min/1.73m2)、中等度(eGFR:30~59mL/min/1.73m2)及び高度腎機能障害(eGFR:15~29mL/min/1.73m2)のある患者、並びに末期腎不全(ESRD)(eGFR:15mL/min/1.73m2未満)患者を対象にボノプラザンとして20mgを投与した時の薬物動態に及ぼす腎機能障害の影響を検討した外国で実施した臨床試験において、ボノプラザンのAUC(0-inf)及びCmaxは、軽度、中等度及び高度腎機能障害のある患者では腎機能正常者と比較してそれぞれ1.3〜2.4倍及び1.2〜1.8倍高く、腎機能の低下に伴い増加し、また、ESRD患者におけるAUC(0-inf)及びCmaxは、腎機能正常者と比較してそれぞれ1.3倍及び1.2倍高い9)。
肝機能正常者、並びに軽度(Child-Pugh分類スコアA)、中等度(Child-Pugh分類スコアB)及び高度肝機能障害(Child-Pugh分類スコアC)のある患者を対象にボノプラザンとして20mgを投与した時の薬物動態に及ぼす肝機能障害の影響を検討した外国で実施した臨床試験において、ボノプラザンのAUC(0-inf)及びCmaxは、軽度、中等度及び高度肝機能障害のある患者では肝機能正常者と比較してそれぞれ1.2〜2.6倍及び1.2〜1.8倍高い10)。
外国健康成人男性を対象に1日目及び8日目にボノプラザンとして40mgを朝食30分後に単回投与し、3〜9日目にクラリスロマイシンとして500mg(力価)を1日2回、朝夕食30分前に反復投与した試験の結果、ボノプラザンのAUC(0-inf)及びCmaxは、単独投与時と比較してクラリスロマイシンとの併用投与時に1.6倍及び1.4倍増加する11)。
健康成人男性を対象にボノプラザンとして20mg、アモキシシリン水和物として750mg(力価)及びクラリスロマイシンとして400mg(力価)の3剤を同時に1日2回、7日間併用投与した試験の結果、アモキシシリン未変化体の薬物動態に及ぼす影響は見られないものの、3剤併用投与によりボノプラザンのAUC(0-12)及びCmaxはそれぞれ1.8倍及び1.9倍増加し、クラリスロマイシン未変化体のAUC(0-12)及びCmaxはそれぞれ1.5倍及び1.6倍増加する12)。
健康成人男性を対象にボノプラザン40mg、アスピリン100mg又は非ステロイド性抗炎症薬(ロキソプロフェンナトリウム60mg、ジクロフェナクナトリウム25mg又はメロキシカム10mg)を併用投与した試験の結果、ボノプラザンの薬物動態に及ぼす低用量アスピリン又は非ステロイド性抗炎症薬の影響、及び低用量アスピリン又は非ステロイド性抗炎症薬の薬物動態に及ぼすボノプラザンの影響について、いずれも明らかな影響は見られなかった13)。
外国健康成人を対象に1日目及び9日目にミダゾラム2mgを単回経口投与し、2~10日目にボノプラザンとして20mgを1日2回反復経口投与した試験の結果、ミダゾラムのAUC(0-inf)及びCmaxは、単独投与時と比較してボノプラザンとの併用時にいずれも1.9倍増加する14)。
ボノプラザンとして10、20、40mgを単回投与又は10mgを1日1回、20mgを1日1回若しくは2回、7日間反復経口投与し、リファンピシン600mgを1日1回併用投与したときで、ボノプラザンのAUCtauは78~81%低下、Cmaxは71%又は72%低下することが推定された。ボノプラザンとして10、20、40mgを単回投与又は10mgを1日1回、20mgを1日1回若しくは2回、7日間反復経口投与し、エファビレンツ600mgを1日1回併用投与したときで、ボノプラザンのAUCtauは54%低下、Cmaxは44~46%低下することが推定された15)。
胃潰瘍、十二指腸潰瘍患者を対象に、ボノプラザン20mg又はランソプラゾール30mgを1日1回最大8週間(胃潰瘍)及び最大6週間(十二指腸潰瘍)経口投与した時の疾患別治癒率は下表のとおりであり、胃潰瘍患者を対象とした試験では、ランソプラゾール群に対するボノプラザン群の非劣性が認められたが、十二指腸潰瘍患者を対象とした試験では、ランソプラゾール群に対するボノプラザン群の非劣性は認められなかった16),17)。
疾患名
ボノプラザン20mg
ランソプラゾール30mg
胃潰瘍
93.5%(216/231例)
93.8%(211/225例)
-0.3%[-4.750%, 4.208%] 注1)p=0.0011 注2)
十二指腸潰瘍
95.5%(170/178例)
98.3%(177/180例)
-2.8%[-6.400%, 0.745%] 注1)p=0.0654 注3)
( )は治癒例数/評価例数注1)投与群間差、[ ]は両側95%信頼区間注2)許容限界値を8%とした、Farrington and Manningによる非劣性検定注3)許容限界値を6%とした、Farrington and Manningによる非劣性検定
胃潰瘍患者を対象とした試験の副作用発現頻度はボノプラザン群では6.6%(16/244例)であった。主な副作用は、便秘(5例)、下痢(1例)及び食道カンジダ症(1例)であった。また、十二指腸潰瘍患者を対象とした試験の副作用発現頻度はボノプラザン群では9.3%(17/183例)であった。主な副作用は、下痢(3例)及び便秘(1例)であった。
逆流性食道炎患者を対象に、ボノプラザン20mg又はランソプラゾール30mgを1日1回最大8週間経口投与した時の投与4週後及び8週後までの治癒率は下表のとおりであり、投与8週後までの治癒率についてランソプラゾール群に対するボノプラザン群の非劣性が認められた。また、ボノプラザン群の投与4週後までの治癒率とランソプラゾール群の投与8週後までの治癒率の差の点推定値(両側95%信頼区間)は1.1%(-2.702〜4.918%)であった18)。
投与期間
4週後
96.6%(198/205例)
92.5%(184/199例)
4.1%[-0.308%, 8.554%] 注1)
8週後
99.0%(203/205例)
95.5%(190/199例)
3.5%[0.362%, 6.732%] 注1)p<0.0001 注2)
( )は治癒例数/評価例数注1)投与群間差、[ ]は両側95%信頼区間注2)許容限界値を10%とした、Farrington and Manningによる非劣性検定
副作用発現頻度はボノプラザン群では6.8%(14/207例)であった。主な副作用は、腹部膨満(3例)、便秘(2例)、食道カンジダ症(1例)及び好酸球数増加(1例)であった。
上記17.1.2試験で治癒が確認され、上記試験を完了した患者を対象に、さらにボノプラザン10mg又は20mgを1日1回52週間投与した時の再発率は、10mg群で9.4%(14/149例)、20mg群で9.0%(13/145例)であった19)。副作用発現頻度はボノプラザン10mg群では9.7%(15/154例)、ボノプラザン20mg群では16.6%(25/151例)であった。主な副作用は、胃ポリープ(ボノプラザン10mg群1例、ボノプラザン20mg群3例)及び肝機能検査異常(ボノプラザン20mg群3例)であった。
ボノプラザン20mgを1日1回最大8週間経口投与することにより治癒と判定された逆流性食道炎の患者を対象に、さらに維持療法としてボノプラザン10mg、20mg又はランソプラゾール15mgを1日1回24週間経口投与した時の再発率は下表のとおりであり、ランソプラゾール群に対するボノプラザン10mg群及び20mg群の非劣性が認められた20)。
ボノプラザン10mg
ランソプラゾール15mg
5.1%(10/197例)
2.0%(4/201例)
16.8%(33/196例)
<ボノプラザン10mg群vsランソプラゾール15mg群>-11.8%[-17.830%, -5.691%] 注1)、p<0.0001 注2)<ボノプラザン20mg群vsランソプラゾール15mg群>-14.8%[-20.430%, -9.264%] 注1)、p<0.0001 注2)
( )は再発例数/評価例数注1)投与群間差、[ ]は両側95%信頼区間注2)許容限界値を10%とした、Farrington and Manningによる非劣性検定
副作用発現頻度は、ボノプラザン10mg群では10.4%(21/202例)、ボノプラザン20mg群では10.3%(21/204例)であった。主な副作用は、下痢(ボノプラザン10mg群0例、ボノプラザン20mg群1例、以下同順)、胃ポリープ(3例、1例)、便秘(0例、2例)、血中クレアチンホスホキナーゼ増加(1例、2例)、アラニンアミノトランスフェラーゼ増加(1例、1例)及びγ-グルタミルトランスフェラーゼ増加(0例、1例)であった。
低用量アスピリン(1日81〜324mg)の長期投与を必要とし、かつ胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の既往歴を有する患者を対象に、ボノプラザン10mg又はランソプラゾール15mgを1日1回24週間経口投与した時の投与24週後の潰瘍再発率は下表のとおりであり、ランソプラゾール群に対するボノプラザン群の非劣性が認められた21)。
0.5%(1/197例)
2.8%(6/213例)
-2.3%[-4.743%, 0.124%] 注1)p<0.0001 注2)
( )は再発例数/評価例数注1)投与群間差、[ ]は両側95%信頼区間注2)許容限界値を8.7%とした、Farrington and Manningによる非劣性検定
副作用発現頻度は、ボノプラザン群では10.4%(21/202例)であった。主な副作用は、便秘(2例)、下痢(1例)及び血中鉄減少(4例)であった。
上記17.1.5試験を終了した患者を対象に、さらに最短28週、最長80週間ボノプラザン10mg又はランソプラゾール15mgを1日1回継続投与した時の潰瘍再発率は下表のとおりであった22)。
3.3%(7/213例)
-2.8%[-5.371%, -0.187%] 注)
( )は再発例数/評価例数注)投与群間差、[ ]は両側95%信頼区間
副作用発現頻度は、ボノプラザン群では16.3%(33/202例)であった。主な副作用は、便秘(2例)、下痢(2例)、血中鉄減少(4例)及び高血圧(1例)であった。
関節リウマチ、変形性関節症等の疼痛管理のために、非ステロイド性抗炎症薬の長期投与を必要とし、かつ胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の既往歴を有する患者を対象に、ボノプラザン10mg又はランソプラゾール15mgを1日1回24週間経口投与した時の投与24週後の潰瘍再発率は下表のとおりであり、ランソプラゾール群に対するボノプラザン群の非劣性が認められた23)。
3.3%(7/209例)
5.5%(11/199例)
-2.2%[-6.182%, 1.826%] 注1)p<0.0001 注2)
( )は再発例数/評価例数注1)投与群間差、[ ]は両側95%信頼区間注2)許容限界値を8.3%とした、Farrington and Manningによる非劣性検定
副作用発現頻度は、ボノプラザン群では15.6%(34/218例)であった。主な副作用は、下痢(2例)及び便秘(5例)であった。
上記17.1.7試験を終了した患者を対象に、さらに最短28週、最長80週間ボノプラザン10mg又はランソプラゾール15mgを1日1回継続投与した時の潰瘍再発率は下表のとおりであった24)。
3.8%(8/209例)
7.5%(15/199例)
-3.7%[-8.207%, 0.787%] 注)
副作用発現頻度は、ボノプラザン群では17.4%(38/218例)であった。主な副作用は、下痢(3例)、便秘(5例)及び血中アルカリホスファターゼ増加(2例)であった。
各薬剤の1回投与量
除菌率
群間差
ボノプラザン20mgアモキシシリン水和物750mg(力価)クラリスロマイシン200mg(力価)又は400mg(力価)
92.6%(300/324例)
16.7%[11.172%, 22.138%] 注2)p<0.0001 注3)
ランソプラゾール30mgアモキシシリン水和物750mg(力価)クラリスロマイシン200mg(力価)又は400mg(力価)
75.9%(243/320例)
( )は除菌成功例数/評価例数注1)13C-尿素呼気試験の結果が陰性注2)投与群間差、[ ]は両側95%信頼区間注3)許容限界値を10%とした、Farrington and Manningによる非劣性検定
副作用発現頻度は、ボノプラザン群では20.4%(67/329例)であった。主な副作用は、下痢(35例)及び味覚異常(13例)であった。
ボノプラザン20mgアモキシシリン水和物750mg(力価)メトロニダゾール250mg
98.0%(49/50例)
( )は除菌成功例数/評価例数注)13C-尿素呼気試験の結果が陰性
副作用発現頻度は、16.0%(8/50例)であった。主な副作用は、下痢、鼓腸、アラニンアミノトランスフェラーゼ増加及びアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加(各2例)であった。
ボノプラザンを1日1回10mg又は20mgを経口投与した場合、血清ガストリン値はランソプラゾール群に比べてボノプラザン群で持続的に高値を示した。低用量アスピリン投与時における胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の再発抑制の長期投与試験における血清ガストリン値の推移図は以下のとおりであった。なお、投与終了後に血清ガストリン値の回復を確認した胃潰瘍、十二指腸潰瘍患者を対象とした臨床試験では、速やかな回復が認められた(投与終了後2〜8週間)16),17),22),24)。
逆流性食道炎の維持療法としてボノプラザンを1日1回10mg又は20mgを52週間経口投与した場合、胃粘膜の内分泌細胞密度に明らかな増加傾向は認められなかった19)。
ボノプラザンは酸による活性化を必要とせず、可逆的でカリウムイオンに競合的な様式でH+, K+-ATPaseを阻害する。ボノプラザンは塩基性が強く胃壁細胞の酸生成部位に長時間残存して胃酸生成を抑制する。消化管上部の粘膜損傷形成に対して、ボノプラザンは強い抑制作用を示す。ボノプラザンは抗ヘリコバクター・ピロリ活性及びヘリコバクター・ピロリウレアーゼ阻害活性は示さない26)。
健康成人男性において、ボノプラザン10mg又は20mgの7日間反復投与により24時間中に胃内pHが4以上を示す時間の割合は、それぞれ63±9%又は83±17%であった2)。
ヘリコバクター・ピロリ除菌治療におけるボノプラザンの役割は胃内pHを上昇させることにより、併用されるアモキシシリン水和物、クラリスロマイシン、メトロニダゾールの抗菌活性を高めることにあると考えられる。
ボノプラザンフマル酸塩(Vonoprazan Fumarate)〔JAN〕
1-[5-(2-Fluorophenyl)-1-(pyridin-3-ylsulfonyl)-1H-pyrrol-3-yl]-N-methylmethanamine monofumarate
C17H16FN3O2S・C4H4O4
461.46
ボノプラザンフマル酸塩は白色~ほとんど白色の結晶又は結晶性の粉末である。ジメチルスルホキシドにやや溶けやすく、N,N-ジメチルアセトアミドにやや溶けにくく、メタノール及び水に溶けにくく、2-プロパノール及びアセトニトリルにほとんど溶けない。
194.8℃
PTP 100錠(10錠×10)、500錠(10錠×50)、瓶(500錠バラ)
1) ボノプラザンの薬物動態試験成績①(2014年12月26日承認:CTD 2.7.6.4)
2) ボノプラザンの薬物動態試験成績②(2014年12月26日承認:CTD 2.7.6.1)
3) ボノプラザンの薬物動態試験成績③(2014年12月26日承認:CTD 2.6.4.4)
4) ボノプラザンの薬物動態試験成績④(2014年12月26日承認:CTD 2.6.4.5)
5) ボノプラザンの薬物動態試験成績⑤(2014年12月26日承認:CTD 2.6.4.5)
6) ボノプラザンの薬物動態試験成績⑥(2014年12月26日承認:CTD 2.6.4.5)
7) ボノプラザンの薬物動態試験成績⑦(2014年12月26日承認:CTD 2.6.4.5)
8) ボノプラザンの薬物動態試験成績⑧(2014年12月26日承認:CTD 2.7.6.6)
9) ボノプラザンの薬物動態試験成績⑨(2014年12月26日承認:CTD 2.7.6.10)
10) ボノプラザンの薬物動態試験成績⑩(2014年12月26日承認:CTD 2.7.6.9)
11) ボノプラザンの薬物動態試験成績⑪(2014年12月26日承認:CTD 2.7.6.13)
12) ボノプラザンの薬物動態試験成績⑫(2014年12月26日承認:CTD 2.7.6.12)
13) ボノプラザンの薬物動態試験成績⑬(2014年12月26日承認:CTD 2.7.6.11)
14) ボノプラザンの薬物動態試験成績⑭(社内資料)
15) *ボノプラザンの薬物動態試験成績⑮(社内資料)
16) ボノプラザンの臨床試験成績①(2014年12月26日承認:CTD 2.7.6.17)
17) ボノプラザンの臨床試験成績②(2014年12月26日承認:CTD 2.7.6.18)
18) ボノプラザンの臨床試験成績③(2014年12月26日承認:CTD 2.7.6.15)
19) ボノプラザンの臨床試験成績④(2014年12月26日承認:CTD 2.7.6.22)
20) ボノプラザンの臨床試験成績⑤(2014年12月26日承認:CTD 2.7.6.16)
21) ボノプラザンの臨床試験成績⑥(2014年12月26日承認:CTD 2.7.6.20)
22) ボノプラザンの臨床試験成績⑦(2014年12月26日承認:CTD 2.7.6.23)
23) ボノプラザンの臨床試験成績⑧(2014年12月26日承認:CTD 2.7.6.21)
24) ボノプラザンの臨床試験成績⑨(2014年12月26日承認:CTD 2.7.6.24)
25) ボノプラザンの臨床試験成績⑩(2014年12月26日承認:CTD 2.7.6.19)
26) ボノプラザンの薬理試験成績(2014年12月26日承認:CTD 2.6.2.6)
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