当ウェブサイトを快適にご覧いただくには、ブラウザのJavaScript設定を有効(オン)にしていただく必要がございます。
劇薬
処方箋医薬品注)
生物由来製品
本剤投与により重篤なアナフィラキシーが発現する可能性があるので、本剤は、緊急時に十分な対応のできる準備をした上で投与を開始し、投与終了後も十分な観察を行うこと。また、重篤なinfusion related reactionが発現した場合には、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。,,,,,,
本剤の成分又はα-ガラクトシダーゼ製剤に対するアナフィラキシーショックの既往歴のある患者,,,
ファブリー病
本剤はファブリー病と確定診断された患者にのみ使用すること。
通常、アガルシダーゼ アルファ(遺伝子組換え)として、1回体重1kgあたり0.2mgを隔週、点滴静注する。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を考慮しながら、慎重に投与すること。一般に生理機能が低下している。
ヒドロキシクロロキン硫酸塩
本剤の作用が減弱する可能性がある。
細胞内α-ガラクトシダーゼの活性を阻害する可能性がある。
,,,
5%以上
5%未満
皮膚
ざ瘡、紅斑性発疹、そう痒
発疹、網状皮斑、じん麻疹、脱毛、皮膚乾燥、皮膚剥離
精神神経系
頭痛、めまい
振戦、眩暈、パニック発作、傾眠、不眠、情動変動
循環器
血圧上昇、動悸、頻脈
肝臓
AST上昇、LDH上昇
泌尿器
腎機能異常、クレアチニンクリアランス低下、クレアチニン上昇
消化器
嘔気(11.7%)、腹痛、下痢
口渇、胃部不快感、嘔吐
呼吸器
呼吸困難、咳嗽、肺うっ血、呼吸不全、低酸素血症
血液
好酸球増多
眼
結膜炎、流涙、瞬きが増える
その他
顔面潮紅(ほてり)(20.8%)、悪寒(20.8%)、発熱(19.5%)、疼痛(四肢疼痛、下肢痛等)(11.7%)、アレルギー反応、浮腫、背部痛、胸痛、熱不耐性、異常感覚(冷感、ピリピリ感)、疲労感、倦怠感、咽頭絞扼感
嗄声、神経痛、筋肉痛、味覚異常、インフルエンザ様症状、温度感覚変化、知覚不全、CK上昇、鼻炎、咽頭炎、喉頭炎、熱感、耳鳴、胸部圧迫感、胸部不快感、しびれ感、眼窩周囲浮腫、骨痛、嗅覚錯誤、いびき
本剤投与時には0.2μmのインラインフィルターを通して投与すること。
日本人男性ファブリー病患者に、本剤0.2mg/kgを40分間で点滴静脈内投与した場合の血漿中α-ガラクトシダーゼA活性は、約40分後に最大値を示した後速やかに消失し、投与8時間後にはほぼ投与前の値に低下した。12回目投与時では、初回投与時に比較してCmax及びAUC0-∞の減少が認められ、T1/2の延長がみられた。
投与回数
例数
Cmax(U/mL)
AUC0-∞(U・min/mL)
T1/2(min)
初回
12
5,169±993
364,277±82,827
56±13
12回目
11
3,030±1,963
334,225±210,487
134±87
平均値±標準偏差
ラットに本剤の125I標識体を0.13及び1.28mg/kgの用量で単回静脈内投与した時、投与後24時間までに投与放射能量の61.6~78.8%が尿中に排泄された。注)本剤の承認された1日通常用量は0.2mg/kgである。
男性ファブリー病患者12例に本剤0.2mg/kgを、2週間に1回の頻度で6ヵ月間静脈内投与(12回)した。その結果、ファブリー病の原因である体内に蓄積したセラミドトリヘキソシド(CTH)の指標とされる1),2)血漿中CTH濃度及び尿沈渣中CTH量が有意に減少し、疼痛の重症度及び疼痛による生活妨害度が軽減した3)。これらの効果は、さらに1年間投与を継続した場合にも持続がみられた。臨床検査値異常を含む副作用は12例中10例に認められた。主な副作用は、発熱6例、悪寒及び倦怠感が各4例、四肢疼痛、熱感、CK上昇及び呼吸困難が各2例であった。
米国において、男性ファブリー病患者26例に本剤0.2mg/kgあるいはプラセボを、2週間に1回の頻度で6ヵ月間静脈内投与(12回)する二重盲検比較試験を行った。その結果、血漿中CTH濃度及び尿沈渣中CTH量が減少するとともに、プラセボ群に比較し有意な疼痛の軽減及び腎機能低下の抑制が認められた4)。本剤投与群14例中8例において、悪寒、顔面潮紅、末梢性浮腫などの投与時反応が認められた。
英国において、男性ファブリー病患者15例に本剤0.2mg/kgあるいはプラセボを、2週間に1回の頻度で6ヵ月間静脈内投与(12回)する二重盲検比較試験を行った。その結果、血漿中CTH濃度及び尿沈渣中CTH量が減少するとともに、プラセボ群に比較し有意な左室肥大進行の抑制が認められた。問題となる有害事象は認められなかった。
ドイツにおいて、女性ファブリー病患者15例に本剤0.2mg/kgを2週間に1回の頻度で最長で55週間投与した結果、血漿中CTH濃度及び尿沈渣中CTH量が減少し、左室肥大が有意に軽減した。投与時反応は認められなかった5)。
投与前後の血漿中CTH濃度を測定したファブリー病患者439例における血漿中CTH濃度は、投与開始時5.4±3.3nmol/mL(平均値±標準偏差)、投与6ヵ月時4.4±1.9nmol/mL(変化量-1.0±2.5nmol/mL)、最終時3.9±1.8nmol/mL(変化量-1.5±2.7nmol/mL)であった(観察期間:3.1±1.7年)。そのうち心ファブリー病患者23例における血漿中CTH濃度は、投与開始時4.1±1.8nmol/mL、投与6ヵ月時3.4±1.3nmol/mL(変化量-0.6±1.0nmol/mL)、最終時3.5±1.6nmol/mL(変化量-0.6±1.2nmol/mL)であった(観察期間:2.4±1.6年)。また、15歳以上の心ファブリー病患者における拡張末期左室後壁厚、拡張末期心室中隔厚、左室心筋重量係数は以下のとおりであった。
項目
例数注)
開始時
最終時
変化量
観察期間(年)
拡張末期左室後壁厚(mm)
15
15±4
14±4
-1±3
2.6±1.8
拡張末期心室中隔厚(mm)
17±4
15±3
左室心筋重量係数(g/m2.7)
13
101±33
92±28
-9±18
2.8±1.8
平均値±標準偏差注)開始時と最終時に測定した例数
493例中121例(24.5%)に臨床検査値異常を含む副作用が認められた。主な副作用は発熱18例(3.7%)、倦怠感14例(2.8%)、悪心11例(2.2%)、四肢疼痛10例(2.0%)等であった。(再審査終了時)
国内及び外国の臨床試験で、本剤が3回以上投与された患者67例中26例(39%)でアガルシダーゼ アルファ(遺伝子組換え)に対するIgG抗体の産生が認められたが、このうち20例(77%)では投与継続中に抗体価の低下あるいは抗体の消失がみられた。抗体産生に起因する特異な副作用は認められなかった。一方、抗体の産生により効果が減弱する例がみられたが、投与を継続することにより、ほとんどの例で効果が回復した。
アガルシダーゼ アルファ(遺伝子組換え)は、ヒトリソソーム加水分解酵素であり、CTHの末端にα-グリコシド結合したガラクトース残基を切り離す酵素活性を有する。糖たん白質であるアガルシダーゼ アルファ(遺伝子組換え)は、その糖鎖のマンノース-6-リン酸残基が細胞表面のマンノース-6-リン酸レセプターに結合することにより細胞内に取り込まれる6)。
アガルシダーゼ アルファ(遺伝子組換え)をα-ガラクトシダーゼAノックアウトマウスに投与した時、肝臓、心臓及び腎臓等に分布し、これらの臓器に蓄積したCTHの量が減少した。
アガルシダーゼ アルファ(遺伝子組換え)(Agalsidase Alfa(Genetical Recombination))
約102,000
α-ガラクトシダーゼA遺伝子の増幅によってα-ガラクトシダーゼAの発現が増加しているヒト線維肉腫細胞株(HT-1080)由来細胞株により産生される398個のアミノ酸残基(C2029H3080N544O587S27;分子量:45,351.21、1個又は2個のC末端アミノ酸残基が欠落しているものを含む)からなるサブユニット2つより構成される糖たん白質
凍結を避けて保存すること。外箱開封後は、遮光して保存すること。
3.5mL[1バイアル]
1) Schiffmann R, et al. Proc. Natl. Acad. Sci. 2000 ; 97 : 365-370.
2) Eng C. M, et al. N. Eng. J. Med. 2001 ; 345 : 9-16.
3) 衛藤義勝, 他. 小児科臨床. 2003 ; 56 : 133-143.
4) Schiffmann R, et al. JAMA. 2001 ; 285 : 2743-2749.
5) Baehner F, et al. J. Inherit. Metab. Dis. 2003 ; 26 : 617-627.
6) 公開用欧州審査報告書、2001年10月13日
武田薬品工業株式会社 くすり相談室
〒103-8668 東京都中央区日本橋本町二丁目1番1号
フリーダイヤル 0120-566-587受付時間 9:00~17:30(土日祝日・弊社休業日を除く)
武田薬品工業株式会社
〒540-8645 大阪市中央区道修町四丁目1番1号
Copyright © Pharmaceuticals and Medical Devices Agency, All Rights reserved.