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生物学的製剤基準
組換えコロナウイルス(SARS-CoV-2)ワクチン
劇薬
処方箋医薬品注)
生物由来製品
SARS-CoV-2による感染症の予防
本剤の予防効果の持続期間は確立していない。
1回0.5mLを筋肉内に接種する。
初回免疫として、1回0.5mLを2回、通常、3週間の間隔をおいて、筋肉内に接種する。
通常、前回のSARS-CoV-2ワクチンの接種から少なくとも6ヵ月経過した後に接種することができる。
過去にSARS-CoV-2ワクチンの接種歴のない者には、およそ4週間の間隔をおいて2回目接種を行うことができる。
過去にSARS-CoV-2ワクチンの接種歴のない者
1回目の接種から3週間を超えた場合には、できる限り速やかに2回目の接種を実施すること。
本剤は2回接種により効果が確認されていることから、原則として、他のSARS-CoV-2に対するワクチンと混同することなく2回接種するよう注意すること。
医師が必要と認めた場合には、他のワクチンと同時に接種することができる。
被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合には、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判断を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種すること。
本剤接種後に出血又は注射部位に内出血があらわれるおそれがある。
本剤に対する免疫応答が低下するおそれがある。
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接種要注意者である。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、予防接種上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ接種すること。
予防接種上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤及び本剤に対する抗体のヒト乳汁中への移行は不明である。
6歳未満を対象とした臨床試験は実施していない。
接種に当たっては、問診等を慎重に行い、被接種者の健康状態を十分に観察すること。一般に生理機能が低下している。
,,,
10%以上
1~10%未満
1%未満
頻度不明
局所症状(注射部位)
圧痛(74.4%)a)、疼痛(61.5%)a)
発赤・紅斑a)、腫脹・硬結a)
そう痒感
血液
リンパ節症
精神神経系
頭痛(50.1%)a)
感覚鈍麻、錯感覚
消化器
悪心・嘔吐(14.9%)a)
皮膚
発疹、紅斑、そう痒症、じん麻疹
筋・骨格系
筋肉痛(50.7%)a)、関節痛(23.1%)a)
その他
疲労(52.4%)a)、倦怠感(40.3%)a)
発熱a)、四肢痛
悪寒
疼痛(43.9%)a)、圧痛(36.5%)a)
頭痛(28.4%)a)
悪心・嘔吐(10.0%)a)
発疹
紅斑、そう痒症、じん麻疹
筋肉痛(20.0%)a)
関節痛a)
倦怠感(17.1%)a)、疲労(16.8%)a)、発熱(11.1%)a)
四肢痛、悪寒
過去にSARS-CoV-2に対するmRNAワクチンを3回以上接種した18歳以上の者を対象に無作為化観察者盲検の第Ⅲ相試験を実施し、ヌバキソビッド筋注(1価:起源株又は2価:起源株/オミクロン株BA.5)0.5mLを筋肉内追加接種したときの免疫原性及び安全性を検討した。追加接種から28日後のオミクロン株(BA.5)に対する血清中和抗体価及び抗体応答率の解析結果は表1の通りであり、ヌバキソビッド筋注(2価:起源株/オミクロン株BA.5)のヌバキソビッド筋注(1価:起源株)に対する優越性及び非劣性が確認されたa,b)。
オミクロン株(BA.5)
ヌバキソビッド筋注(2価:起源株/オミクロン株BA.5)
ヌバキソビッド筋注(1価:起源株)
GMTRc)[両側95%CI][ヌバキソビッド筋注(2価:起源株/オミクロン株BA.5) vs ヌバキソビッド筋注(1価:起源株)]
血清中和抗体価
N
GMTc)[両側95%CI]
231
1017.8[891.0, 1162.6]
227
515.1[450.4, 589.0]
2.0[1.69, 2.33]
抗体応答率d)
n/N
%[両側95%CI]
抗体応答率の差[両側95%CIe)]
92/231
39.8[33.5, 46.5]
28/227
12.3[8.4, 17.3]
27.5[19.8, 35.0]
N=評価例数、n=抗体応答がみられた被験者数CI:信頼区間、GMT:幾何平均抗体価、GMTR:幾何平均比a)優越性はGMTR(GMT2価:起源株/オミクロン株BA.5/GMT1価:起源株)の両側95%CIの下限値が1.0を上回る場合b)非劣性は抗体応答率の差(SCR2価:起源株/オミクロン株BA.5–SCR1価:起源株)の両側95%CIの下限値が-5%を上回る場合c)接種群及び年齢層を固定効果、ベースラインの抗体価を共変量としたANCOVAd)ベースラインがLLOQ以上の場合、ベースラインから4倍以上増加した被験者の割合。ベースラインがLLOQ未満の場合、LLOQの4倍以上増加した被験者の割合。e)Miettinen and Nurminen法
治験薬が接種された510例を対象に安全性を検討し、各接種後7日間は電子日誌により副反応を収集した。ヌバキソビッド筋注(1価:起源株又は2価:起源株/オミクロン株BA.5)群で発現頻度が10%以上の副反応(全体及びグレード3以上)を表2に示す。副反応の大部分は、接種後1~4日以内に発現し、持続期間の中央値は局所性の事象が1.0~2.0日、全身性の事象が1.0~3.5日であった1)。
ヌバキソビッド筋注(2価:起源株/オミクロン株BA.5)群 N=259n(%)
ヌバキソビッド筋注(1価:起源株)群N=251n(%)
全体
グレード3以上a)
圧痛b)
153(59.1)
1(0.4)
149(59.4)
2(0.8)
疼痛b)
98(37.8)
98(39.0)
0
疲労
88(34.0)
8(3.1)
94(37.5)
7(2.8)
頭痛
74(28.6)
3(1.2)
73(29.1)
筋肉痛
67(25.9)
71(28.3)
倦怠感
36(13.9)
4(1.5)
42(16.7)
N=評価例数、n=発現例数a)重症度が「重度(日常生活を妨げる)」以上として報告された事象b)局所(注射部位)の事象
過去にSARS-CoV-2に対するmRNAワクチンを3回以上接種した18歳以上の者を対象に非盲検の第Ⅱ/Ⅲ相試験を実施し、ヌバキソビッド筋注(1価:オミクロン株XBB.1.5)0.5mLを筋肉内追加接種したときの免疫原性及び安全性を検討した。免疫原性は、追加接種を受けたヌバキソビッド筋注(1価:オミクロン株XBB.1.5)群の309例を対象に評価し、17.1.1海外第Ⅲ相試験のヌバキソビッド筋注(1価:起源株)群の被験者データと比較した。追加接種から28日後のオミクロン株(XBB.1.5)に対する血清中和抗体価及び抗体応答率の解析結果は表3の通りであり、ヌバキソビッド筋注(1価:オミクロン株XBB.1.5)のヌバキソビッド筋注(1価:起源株)に対する優越性及び非劣性が確認されたa,b)。
オミクロン株(XBB.1.5)
ヌバキソビッド筋注(1価:オミクロン株XBB.1.5)
GMTRc)[両側95%CI][ヌバキソビッド筋注(1価:オミクロン株XBB.1.5) vs ヌバキソビッド筋注(1価:起源株)]
305
905.9[807.1, 1016.8]
156.6[137.0, 179.0]
5.8[4.85, 6.91]
196/305
64.3[58.6, 69.6]
16/227
7.0[4.1, 11.2]
57.2[50.5, 63.2]
N=評価例数、n=抗体応答がみられた被験者数CI:信頼区間、GMT:幾何平均抗体価、GMTR:幾何平均比a)優越性はGMTR(GMT1価:オミクロン株XBB.1.5/GMT1価:起源株)の両側95%CIの下限値が1を上回る場合と事前に規定した。b)非劣性は抗体応答率の差(SCR1価:オミクロン株XBB.1.5–SCR1価:起源株)の両側95%CIの下限値が-10%を上回る場合と事前に規定した。c)接種群を固定効果、ベースラインの抗体価を共変量としたANCOVAd)ベースラインがLLOQ以上の場合、ベースラインから4倍以上増加した被験者の割合。ベースラインがLLOQ未満の場合、LLOQの4倍以上増加した被験者の割合。e)Miettinen and Nurminen法
治験薬が接種された332例を対象に安全性を検討し、各接種後7日間は電子日誌により副反応を収集した。発現頻度が10%以上の副反応(全体及びグレード3以上)を表4に示す。副反応の大部分は、接種後1~4日以内に発現し、持続期間の中央値は局所性の事象が1.0~2.0日、全身性の事象が1.0~3.5日であった2)。
ヌバキソビッド筋注(1価:オミクロン株XBB.1.5)群 N=332n(%)
171(51.5)
1(0.3)
98(29.5)
97(29.2)
74(22.3)
2(0.6)
54(16.3)
3(0.9)
関節痛
39(11.7)
N=評価例数、n=発現例数a)重症度が「重度(日常生活を妨げる)」以上として報告された事象b)局所(注射部位)の事象
SARS-CoV-2ワクチン未接種の12歳以上の者を対象に、無作為化プラセボ対照観察者盲検の第Ⅲ相試験を実施し、ヌバキソビッド筋注(1価:起源株)又はプラセボ0.5mLを3~4週間隔で2回筋肉内接種したときの有効性及び安全性を検討した。主要評価項目であるワクチンの有効性(VE)は、ベースライン時のSARS-CoV-2感染が否定され、2回目接種後7日以降に発症したCOVID-19確定例を対象に評価した。
プラセボ
VE(%)[95%信頼区間]a)
解析対象(例)
COVID-19症例数(%)
17312
14(0.1)
8140
63(0.8)
90.40 [82.88, 94.62]
COVID-19症例:RT-PCR検査陽性かつ発熱、咳、あるいは2つ以上のCOVID-19関連症状を呈する症候性COVID-19で、2回目接種から7日後以降に発現した症例a)ワクチンの有効性及び95%信頼区間はmodified Poisson regressionにより算出
安全性は少なくとも1回接種した29,582例で評価し、各接種後7日間は電子日誌により副反応を収集した。いずれかの群で発現頻度が10%以上の副反応(全体及びグレード3以上)を表6に示す。ヌバキソビッド筋注(1価:起源株)群における副反応の大部分は、接種後1~2日以内に発現し、持続期間の中央値は1~2日であった3)。
1回目
2回目
ヌバキソビッド筋注(1価:起源株)群 N=18072n(%)
プラセボ群 N=8904n(%)
ヌバキソビッド筋注(1価:起源株)群 N=17139n(%)
プラセボ群 N=8278n(%)
9450(52.29)
157(0.87)
1494(16.78)
19(0.21)
12584(73.42)
837(4.89)
1312(15.85)
18(0.22)
6211(34.37)
55(0.30)
986(11.07)
3(0.03)
10227(59.67)
302(1.76)
1141(13.78)
8(0.09)
4632(25.63)
227(1.26)
1993(22.38)
101(1.13)
8486(49.51)
1423(8.30)
1811(21.88)
111(1.34)
4505(24.93)
151(0.84)
2028(22.78)
63(0.71)
7618(44.45)
518(3.02)
1625(19.63)
38(0.46)
4102(22.70)
83(0.46)
1188(13.34)
37(0.41)
8240(48.08)
846(4.94)
1001(12.09)
33(0.40)
2660(14.72)
144(0.80)
1037(11.65)
55(0.62)
6674(38.94)
1082(6.31)
1018(12.30)
59(0.71)
1388(7.68)
52(0.29)
590(6.63)
29(0.33)
3809(22.22)
417(2.43)
567(6.85)
26(0.31)
悪心/嘔吐
1152(6.37)
21(0.12)
488(5.48)
10(0.11)
1929(11.26)
36(0.21)
450(5.44)
9(0.11)
1205
6(0.5)
594
14(2.4)
79.54 [46.83, 92.13]
免疫原性は、ベースライン時のSARS-CoV-2感染が否定され、規定された2回目接種を受けたヌバキソビッド筋注(1価:起源株)群の390例を対象に評価し、17.1.1海外第Ⅲ相試験のヌバキソビッド筋注(1価:起源株)群のうち18~25歳の被験者データと比較した。ヌバキソビッド筋注(1価:起源株)2回目接種から14日後の野生型ウイルスに対する血清中和抗体価及び抗体応答率は表8の通りであり、12~17歳の18~25歳に対する非劣性が確認されたa)。
年齢
12~17歳
18~25歳
GMRc)[両側95%CI](18~25歳vs 12~17歳)
血清中和抗体価b)
GMT[両側95%CI]
390
3859.6[3422.8, 4352.1]
416
2633.6[2388.6, 2903.6]
0.7[0.6, 0.8]
385/390
98.7[97.0, 99.6]
415/416
99.8[98.7, 100.0]
1.1[-0.2, 2.8]
N=評価例数、n=抗体応答がみられた被験者数CI:信頼区間、GMT:幾何平均抗体価、GMR:幾何平均比a)以下の3点がすべて達成された場合に非劣性が示されるものと事前に規定した。 i)GMR(GMT18~25歳/GMT12~17歳)の両側95% CIの上限値が1.5未満 ii)GMRの点推定値が1.22(1.5の平方根)以下 iii)抗体応答率(SCR)の差(SCR18~25歳–SCR12~17歳)の両側95% CIの上限値が10%未満b)抗体価がLLOQ未満の場合、解析には0.5×LLOQの値を用いた。c)接種群を要因、ベースラインの抗体価を共変量としたANCOVAd)抗体価がベースラインから4倍以上増加した被験者の割合e)Miettinen and Nurminen法
安全性は少なくとも1回接種した2,232例で評価し、各接種後7日間は電子日誌により副反応を収集した。いずれかの群で発現頻度が10%以上の副反応(全体及びグレード3以上)を表9に示す。ヌバキソビッド筋注(1価:起源株)群における副反応の大部分は、接種後1~2日以内に発現し、持続期間の中央値は1~2日であった4)。
ヌバキソビッド筋注(1価:起源株)群 N=1448n(%)
プラセボ群 N=726n(%)
ヌバキソビッド筋注(1価:起源株)群 N=1394n(%)
プラセボ群 N=686n(%)
817(56.4)
16(1.1)
153(21.1)
2(0.3)
909(65.2)
93(6.7)
97(14.1)
1(0.1)
646(44.6)
10(0.7)
126(17.4)
850(61.0)
38(2.7)
102(14.9)
3(0.4)
439(30.3)
13(0.9)
181(24.9)
12(1.7)
793(56.9)
88(6.3)
119(17.3)
14(2.0)
350(24.2)
23(1.6)
112(15.4)
9(1.2)
695(49.9)
185(13.3)
100(14.6)
10(1.5)
492(34.0)
17(1.2)
114(15.7)
4(0.6)
683(49.0)
104(7.5)
82(12.0)
6(0.9)
215(14.8)
67(9.2)
7(1.0)
560(40.2)
126(9.0)
51(7.4)
112(7.7)
2(0.1)
54(7.4)
277(19.9)
15(1.1)
33(4.8)
発熱c)
3(0.2)
235(16.9)
31(2.2)
101(7.0)
6(0.4)
35(4.8)
225(16.1)
40(2.9)
21(3.1)
N=評価例数、n=発現例数a)重症度が「重度(日常生活を妨げる)」以上として報告された事象b)局所(注射部位)の事象c)39.0℃以上の場合に、グレード3以上とした。
2回目接種14日後(A)
3回目接種28日後(B)
GMFR[両側95%CI](A)vs(B)
53
4434.0[3658.0, 5374.5]
11824.4[8993.1, 15546.9]
2.7[2.0, 3.5]
抗体応答率b)
%[両側95%CIc)]
抗体応答率の差[両側95%CId)]
53/53
100.0[93.3, 100.0]
0.0[-6.8, 6.8]
N=評価例数、n=抗体応答がみられた被験者数CI:信頼区間、GMT:幾何平均抗体価、GMFR:幾何平均増加倍率a)以下の2点がすべて達成された場合に非劣性が示されるものと事前に規定した。 i)GMFR((B)のGMT/(A)のGMT)の両側95%CIの下限値が1.0を上回る。 ii)抗体応答率の差((B)のSCR –(A)のSCR)の両側95%CIの下限値が-10%を上回る。b)抗体価がベースライン(ヌバキソビッド筋注(1価:起源株)の初回接種直前)から4倍以上増加した被験者の割合c)Clopper-Pearson法d)Tango(1998)
安全性は追加接種を受けた被験者のうち、220例のサブセットを対象に評価し、接種後7日間は電子日誌により副反応を収集した。発現頻度が10%以上の副反応(全体及びグレード3以上)を表11に示す。副反応の大部分は、接種後2日以内に発現し、持続期間の中央値は1~2日であった5)。
ヌバキソビッド筋注(1価:起源株)群 N=190n(%)
136(71.6)
15(7.9)
130(68.4)
25(13.2)
125(65.8)
45(23.7)
121(63.7)
8(4.2)
117(61.6)
26(13.7)
89(46.8)
31(16.3)
50(26.3)
5(2.6)
44(23.2)
12(6.3)
43(22.6)
9(4.7)
紅斑b)
20(10.5)
4(2.1)
腫脹/硬結b)
19(10.0)
2(1.1)
N=評価例数、n=発現例数a)重症度が「重度(日常生活を妨げる)」以上として報告された事象b)局所(注射部位)の事象c)39.0℃以上の場合に、グレード3以上とした。
SARS-CoV-2ワクチン未接種の18歳以上の者を対象に、無作為化プラセボ対照観察者盲検の第Ⅲ相試験を実施し、ヌバキソビッド筋注(1価:起源株)又はプラセボ0.5mLを3~4週間隔で2回筋肉内接種したときの有効性及び安全性を検討した。主要評価項目であるワクチンの有効性(VE)は、ベースライン時のSARS-CoV-2感染が否定され、2回目接種後7日以降に発症したCOVID-19確定例を対象に評価した。中間解析はCOVID-19確定例が62例集積した時点で、主要解析はCOVID-19確定例が106例集積した時点で実施し、SARS-CoV-2による感染症に対するVEを評価した。中間解析及び最終解析結果は表12の通りであった。なお2回目接種後の追跡期間(中央値)は、中間解析時がヌバキソビッド筋注(1価:起源株)群、プラセボ群ともに39日、最終解析時がヌバキソビッド筋注(1価:起源株)群で56日、プラセボ群で54日であった6)。
VE(%)[信頼区間]a)
中間解析
7016
6(<0.1)
7033
56(0.8)
89.3 [73.0, 95.8]
最終解析
7020
10(0.1)
7019
96(1.4)
89.7 [80.2, 94.6]
COVID-19症例:RT-PCR検査陽性かつ発熱、咳、あるいは2つ以上のCOVID-19関連症状を呈する症候性COVID-19で、2回目接種から7日後以降に発現した症例a)ワクチンの有効性及び信頼区間はmodified Poisson regressionにより算出。中間解析は96.9%、最終解析は95%信頼区間
副反応を2,714例のサブセットの被験者で評価し、各接種後7日間は電子日誌により副反応を収集した。この集団には季節性インフルエンザワクチンを同時接種するサブスタディーの被験者404例が含まれた。いずれかの群で発現頻度が10%以上の副反応(全体及びグレード3以上)を表13に示す。ヌバキソビッド筋注(1価:起源株)群における副反応の大部分は、接種後1~2日以内に発現し、持続期間の中央値は2~3日であった6)。
ヌバキソビッド筋注(1価:起源株)群n(%)
プラセボ群n(%)
評価例数
1285
705(54.9)
14(1.1)
1272
223(17.5)
1(<0.1)
1203
922(76.6)
49(4.1)
1172
164(14.0)
394(30.7)
130(10.2)
624(51.9)
11(0.9)
107(9.1)
1281
286(22.3)
2(0.2)
1273
181(14.2)
4(0.3)
1198
492(41.1)
34(2.8)
1164
113(9.7)
3(0.3)
263(20.5)
7(0.5)
244(19.2)
491(41.0)
43(3.6)
194(16.7)
9(0.8)
1280
314(24.5)
274(21.5)
487(40.7)
17(1.4)
208(17.9)
149(11.6)
5(0.4)
122(9.6)
377(31.5)
107(9.2)
7(0.6)
84(6.6)
63(4.9)
205(17.1)
24(2.0)
59(5.1)
67(5.2)
69(5.4)
128(10.7)
44(3.8)
n=発現例数a)重症度が「重度(日常生活を妨げる)」以上として報告された事象b)局所(注射部位)の事象
SARS-CoV-2ワクチン未接種の20歳以上の日本人健康成人を対象に、無作為化プラセボ対照観察者盲検の第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験を実施し、ヌバキソビッド筋注(1価:起源株)又はプラセボ0.5mLを3週間隔で2回筋肉内接種したときの安全性及び免疫原性を検討した。本試験にはヌバキソビッド筋注(1価:起源株)群150例及びプラセボ群49例が組み入れられ、2回目接種から14日後のSARS-CoV-2(起源株)に対する血清結合抗体価及び野生型ウイルスに対する血清中和抗体価を検討した。免疫原性の結果を表14に示す7)。
血清結合抗体価
GMT[95%CI]
GMFR[95%CI]
SCR n(%)[95%CI]a)
ヌバキソビッド筋注(1価:起源株)群
全年齢
150
31036.8[26837.1, 35893.7]
258.8[218.8, 306.0]
150(100)[97.6, 100.0]
20~<65歳
100
36083.3[30815.6, 42251.4]
325.1[275.4, 383.8]
100(100)[96.4, 100.0]
65歳≤
50
22962.5[17155.6, 30734.9]
164.0[115.1, 233.7]
50(100)[92.9, 100.0]
プラセボ群
49
132.3[109.6, 159.5]
1.0[1.0, 1.1]
0[0.0, 7.3]
884.4[749.0, 1044.4]
88.0[74.5, 104.0]
149(99.3)[96.3, 100.0]
1061.5[899.4, 1252.8]
105.4[89.2, 124.6]
613.9[427.8, 881.1]
61.4[42.8, 88.1]
49(98.0)[89.4, 99.9]
10.4[9.9, 10.9]
N=評価例数、n=抗体応答例数CI:信頼区間、GMT:幾何平均値、GMFR:幾何平均増加倍率、SCR:抗体応答率a)Clopper-Pearson法により算出された両側95%信頼区間
少なくとも1回以上治験薬が接種された200例を対象に安全性を検討し、各接種後7日間は電子日誌により副反応を収集した。いずれかの群で発現頻度が10%以上の副反応(全体及びグレード3以上)を表15に示す。ヌバキソビッド筋注(1価:起源株)群における副反応の大部分は、接種後1~2日以内に発現し、持続期間の中央値は2~3日であった7)。
ヌバキソビッド筋注(1価:起源株)群 N=150n(%)
プラセボ群 N=50n(%)
プラセボ群 N=49n(%)
65(43.3)
2(4.0)
94(62.7)
9(6.0)
2(4.1)
44(29.3)
75(50.0)
2(1.3)
1(2.0)
26(17.3)
49(32.7)
15(10.0)
1(0.7)
6(4.0)
3(6.1)
16(10.7)
32(21.3)
4(2.7)
13(8.7)
3(6.0)
31(20.7)
4(8.2)
腫脹b)
紅斑/発赤b)
23(15.3)
3(2.0)
7(4.7)
20(13.3)
硬結b)
5(3.3)
17(11.3)
ヌバキソビッド筋注(1価:起源株)を3週間隔で2回接種した18歳~84歳の健康成人を対象に、無作為化プラセボ対照観察者盲検の第Ⅱ相臨床試験を実施し、ヌバキソビッド筋注(1価:起源株)又はプラセボ0.5mLを2回目接種の約半年後に筋肉内に追加接種したときの安全性及び免疫原性を検討した。追加免疫としてヌバキソビッド筋注(1価:起源株)を1回接種した群及びプラセボを1回接種した群の4週後の野生型ウイルスに対する血清中和抗体価の幾何平均はそれぞれ6023.2及び65.0、ベースラインを追加免疫の接種直前とした幾何平均増加倍率はそれぞれ86.7倍及び1.0倍、ベースラインを追加免疫の接種直前とした抗体応答率はそれぞれ95.3%及び11.9%であった8)。追加免疫として治験薬が接種された207例を対象に安全性を検討し、各接種後7日間は電子日誌により副反応を収集した。いずれかの群で発現頻度が10%以上の副反応(全体及びグレード3以上)を表16に示す。ヌバキソビッド筋注(1価:起源株)群における副反応の大部分は、接種後1~2日以内に発現し、持続期間の中央値は1.0~2.5日であった8)。
ヌバキソビッド筋注(1価:起源株)群 n(%)
プラセボ群 n(%)
97
79(81.4)
9(9.2)
11(11.3)
98
62(63.3)
12(12.2)
95
12(12.6)
53(54.6)
5(5.1)
7(7.2)
50(51.0)
8(8.2)
5(5.3)
46(46.9)
7(7.1)
6(6.3)
45(45.9)
10(10.5)
28(28.6)
4(4.1)
3(3.2)
17(17.3)
1(1.0)
92
13(13.3)
2(2.1)
10(10.3)
a)重症度が「重度(日常生活を妨げる)」以上として報告された事象b)局所(注射部位)の事象c)39.0℃以上の場合に、グレード3以上とした。
さらに、本試験でヌバキソビッド筋注(1価:起源株)を3回接種済みの参加者を対象に、ヌバキソビッド筋注(1価:起源株)を3回目接種から約半年後に筋肉内に追加接種したときの安全性及び免疫原性を検討した。ヌバキソビッド筋注(1価:起源株)4回目接種前後の免疫原性評価が行われた34例を対象に評価した結果、ヌバキソビッド筋注(1価:起源株)4回目接種から14日後の野生型ウイルスに対する血清中和抗体価の幾何平均は4816.2、ベースラインを4回目接種の接種直前とした幾何平均増加倍率は1.8倍であった9)。ヌバキソビッド筋注(1価:起源株)を4回接種した45例を対象に安全性を検討し、接種後7日間は電子日誌により副反応を収集した。発現頻度が10%以上の副反応(全体及びグレード3以上)を表17に示す。副反応の発現までの期間の中央値は局所性の事象が2.0~2.5日、全身性の事象が2.0日であり、持続期間の中央値は局所性の事象が2~4日、全身性の事象が1~2日であった9)。
41
29(70.7)
3(7.3)
23(56.1)
5(12.2)
22(53.7)
2(4.9)
18(43.9)
4(9.8)
15(36.6)
8(19.5)
1(2.4)
6(14.6)
a)重症度が「重度(日常生活を妨げる)」以上として報告された事象b)局所(注射部位)の事象
SARS-CoV-2ワクチン未接種の6~11歳の者を対象に、無作為化プラセボ対照観察者盲検の第Ⅱ/Ⅲ相試験を実施し、ヌバキソビッド筋注(1価:起源株)又はプラセボ0.5mLを3週間隔で2回筋肉内接種したときの免疫原性及び安全性を検討した。免疫原性は、ベースライン時のSARS-CoV-2感染が否定され、SARS-CoV-2の感染歴は問わない、規定された2回目接種を受けたヌバキソビッド筋注(1価:起源株)群の314例を対象に評価し、17.1.3海外第Ⅲ相試験のヌバキソビッド筋注(1価:起源株)群のうち18~25歳の被験者データと比較した。ヌバキソビッド筋注(1価:起源株)2回目接種から14日後の野生型ウイルスに対する血清中和抗体価及び抗体応答率は表18の通りであり、6~11歳の18~25歳に対する非劣性が確認されたa)。
6~11歳
GMRc)[両側95%CI](6~11歳vs 18~25歳)
312
5388.4[4855.7, 5979.6]
480
2743.7[2501.5, 3009.5]
1.23[0.85, 1.77]
282/312
90.4[85.9, 92.9]
475/480
99.0[95.2, 98.4]
-1.2[-4.1, 1.7]
N=評価例数、n=抗体応答がみられた被験者数CI:信頼区間、GMT:幾何平均抗体価、GMR:幾何平均比a)以下の3点がすべて達成された場合に非劣性が示されるものと事前に規定した。 i)GMR(GMT6~11歳/GMT18~25歳)の両側95% CIの下限値が0.67超 ii)GMRの点推定値が0.82(0.67の平方根)以上 iii)抗体応答率(SCR)の差(SCR6~11歳–SCR18~25歳)の両側95% CIの下限値が-10%超b)抗体価がLLOQ未満の場合、解析には0.5×LLOQの値を用いた。c)年齢群を独立変数、ベースラインの血清学的検査の結果、年齢群とベースラインの血清学的検査の結果の交互作用、ベースラインの測定値を共変量としたANCOVAd)抗体価がベースラインから4倍以上増加した被験者の割合e)Miettinen and Nurminen法
安全性は少なくとも1回接種した1,260例で評価し、各接種後7日間は電子日誌により副反応を収集した。いずれかの群で発現頻度が10%以上の副反応(全体及びグレード3以上)を表19に示す。ヌバキソビッド筋注(1価:起源株)群における副反応の大部分は、接種後1~2日以内に発現し、持続期間の中央値は1日であった10)。
ヌバキソビッド筋注(1価:起源株)群 N=772n(%)
プラセボ群 N=417n(%)
ヌバキソビッド筋注(1価:起源株)群 N=716n(%)
プラセボ群N=384n(%)
249(32.3)
69(16.5)
225(31.4)
46(12.0)
225(29.1)
174(24.3)
34(8.9)
130(16.8)
49(11.8)
151(21.1)
39(10.2)
101(13.1)
27(6.5)
96(13.4)
19(4.9)
78(10.1)
23(5.5)
1(0.2)
84(11.7)
74(9.6)
78(10.9)
6(0.8)
本剤は、融合前のコンフォメーションで安定化し、精製された完全長のSARS-CoV-2 rSナノ粒子で構成されている。また、サポニンベースのMatrix-Mアジュバントの添加により、自然免疫系の活性化を促進し、S蛋白質特異的免疫応答を高めている。これら2つのワクチン成分により、S蛋白質に対するB細胞及びT細胞の免疫応答(中和抗体を含む)が誘導されることで、COVID-19感染症に対して防御作用を有すると考えられる。
*1価(オミクロン株LP.8.1)製剤を14日間隔で2回投与したマウスにおいて、最終投与の1週間後にオミクロン株(LP.8.1)に対する中和抗体の産生が認められた。また、1価(オミクロン株JN.1)製剤を14日間隔で2回投与し、その2ヵ月後に1価(オミクロン株LP.8.1)製剤を1回投与したマウスにおいても、最終投与の2週間後にオミクロン株(LP.8.1)に対する中和抗体の産生が認められた11)。
バイアル 1mL:1本
1) 海外第Ⅲ相試験(2019nCoV-311試験)(社内資料)
2) 海外第Ⅱ/Ⅲ相試験(2019nCoV-313試験)(社内資料)
3) 海外第Ⅲ相試験(2019nCoV-301試験①)(2022年4月19日承認、CTD2.7.6.2)
4) 海外第Ⅲ相試験(2019nCoV-301試験②)(社内資料)
5) 海外第Ⅲ相試験(2019nCoV-301試験③)(社内資料)
6) 海外第Ⅲ相試験(2019nCoV-302試験)(2022年4月19日承認、CTD2.7.6.3)
7) 国内第Ⅰ/Ⅱ相試験(TAK-019-1501試験)(2022年4月19日承認、CTD2.7.6.1)
8) 海外第Ⅰ/Ⅱ相試験(2019nCoV-101試験①)(2022年4月19日承認、CTD2.7.6.4)
9) 海外第Ⅰ/Ⅱ相試験(2019nCoV-101試験②)(社内資料)
10) 海外第Ⅱ/Ⅲ相試験(2019nCoV-503試験)(社内資料)
11) マウス免疫原性試験(社内資料)
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