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日本薬局方
ベタヒスチンメシル酸塩錠
処方箋医薬品注)
メニエール病、メニエール症候群、眩暈症
通常、成人は1回1~2錠(ベタヒスチンメシル酸塩として1回6~12mg)を1日3回食後経口投与する。ただし、年齢、症状により適宜増減する。
通常、成人は1回1錠を1日3回食後経口投与する。(なお、ベタヒスチンメシル酸塩としての1回の用量は6~12mgである。)ただし、年齢、症状により適宜増減する。
本剤はヒスタミン類似作用を有するため、H2受容体を介して胃酸分泌亢進を引きおこすおそれがある。
本剤はヒスタミン類似作用を有するため、H1受容体を介して気道の収縮を引きおこすおそれがある。
本剤はヒスタミン類似作用を有するため、アドレナリンの過剰分泌により血圧上昇を引きおこすおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断された場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。
0.1~5%未満
消化器
悪心・嘔吐
過敏症
発疹
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜に刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
ベタヒスチンメシル酸塩錠12mg「TCK」とメリスロン錠12mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(ベタヒスチンメシル酸塩12mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中主代謝物2-ピリジル酢酸濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)〜log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された1)。
判定パラメータ
参考パラメータ
AUC0→24hr(ng・hr/mL)
Cmax(ng/mL)
Tmax(hr)
T1/2(hr)
ベタヒスチンメシル酸塩錠12mg「TCK」
805.13±276.72
169.88±61.78
0.80±0.55
4.65±2.72
メリスロン錠12mg
849.78±226.14
161.96±47.46
1.30±0.83
4.14±1.22
(Mean±S.D.,n=17)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
ベタヒスチンメシル酸塩錠6mg「TCK」は、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成18年11月24日薬食審査発第1124004号)」に基づき、ベタヒスチンメシル酸塩錠12mg「TCK」を標準製剤としたとき、溶出挙動が等しく、生物学的に同等とみなされた2)。
総計298例について実施された二重盲検試験を含む臨床試験で、ベタヒスチンメシル酸塩はメニエール病、メニエール症候群、眩暈症等に伴うめまい、めまい感に対して有用性が認められている3),4),5),6),7)。
本剤の有効成分であるベタヒスチンの作用機序は不明である。
モルモットの実験的内耳微小循環障害に、ベタヒスチンメシル酸塩を腹腔内投与し、30分後に、対照群に比較して148%の血流増加が認められている。また、この現象は、病的状態において特異的にみられる8)。
内リンパ水腫モルモットにベタヒスチンメシル酸塩を経口投与すると、蝸牛管血流量は5.5mL/min/100gから8.1mL/min/100gとなり、有意に増加した。これは、蝸牛放射状動脈の血管平滑筋弛緩作用により、血流量増加を生じたものと推察される9)。
アカゲザルの実験によるとベタヒスチンメシル酸塩の静脈内投与により、大脳組織及び小脳組織の血流をそれぞれ70.4から81.4mL/100g/min.、73.2から84.0mL/100g/min.に増加させることが認められている10)。
ベタヒスチンメシル酸塩(Betahistine Mesilate)
N -Methyl-2-pyridin-2-ylethylamine dimethanesulfonate
C8H12N2・2CH4O3S
328.41
白色の結晶又は結晶性の粉末である。水に極めて溶けやすく、酢酸(100)に溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けにくい。希塩酸に溶ける。吸湿性である。
100錠(10錠×10)1,000錠(10錠×100)500錠(バラ、ポリエチレン容器、乾燥剤入り)
100錠(10錠×10)
1) 社内資料:生物学的同等性試験(錠12mg)
2) 社内資料:生物学的同等性試験(錠6mg)
3) 渡辺 勈ら:耳鼻咽喉科,1967;39(11):1237-1250
4) 岡本 健ら:医療,1968;22(5):650-665
5) 石川 馨ら:新薬と臨牀,1983;32(4):631-635
6) 佐藤護人ら:薬物療法,1980;13(4-5):257-260
7) 野末道彦ら:薬理と治療,1978;6(1):139-151
8) 斉藤 等ら:耳鼻咽喉科臨床,1967;60(12):1112-1115
9) 北野 仁:耳鼻咽喉科臨床,1985;78(8):1615-1626
10) Tomita, M. et al.:Stroke,1978;9(4):382-387
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