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劇薬
処方箋医薬品注)
片頭痛
通常、成人にはリザトリプタンとして1回10mgを片頭痛の頭痛発現時に経口投与する。なお、効果が不十分な場合には、追加投与することができるが、前回の投与から2時間以上あけること。ただし、1日の総投与量を20mg以内とする。
例えば、以下のような患者では不整脈、狭心症、心筋梗塞を含む重篤な虚血性心疾患様症状があらわれるおそれがある。,
てんかん様発作が発現したとの報告がある。
脳血管障害があらわれるおそれがある。
WPW症候群の典型的症状である重篤な発作性頻脈が発現したとの報告がある。
一過性の血圧上昇や末梢血管抵抗の上昇がみられたとの報告がある。
投与しないこと。透析患者に本剤を投与したとき、健康成人に比べAUCが増加したとの報告がある(外国人データ)。,
投与しないこと。本剤は主に肝臓で代謝されるので、重度の肝機能障害患者では血中濃度が上昇するおそれがある。,
外国において、健康成人と比較して中等度の肝機能障害患者では、本剤のAUCとCmaxが増加する傾向が報告されている。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中に移行することが報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
血圧上昇又は血管攣縮が増強されるおそれがある。本剤投与後にエルゴタミンあるいはエルゴタミン誘導体含有製剤を投与する場合、もしくはその逆の場合は、それぞれ24時間以上の間隔をあけて投与すること。
5-HT1B/1D受容体作動薬との薬理的相加作用により、相互に作用(血管収縮作用)を増強させる。
血圧上昇又は血管攣縮が増強されるおそれがある。本剤投与後に他の5-HT1B/1D受容体作動薬を投与する場合、もしくはその逆の場合は、それぞれ24時間以内に投与しないこと。
併用により相互に作用を増強させる。
本剤及び活性代謝物の消失半減期(t1/2)が延長し、血中濃度-時間曲線下面積(AUC)が増加するので、MAO阻害剤を投与中あるいは投与中止2週間以内の患者には本剤を投与しないこと。
A型MAO阻害剤により本剤の代謝が阻害され、本剤の作用が増強される可能性がある。
本剤の消失半減期(t1/2)が延長し、血中濃度-時間曲線下面積(AUC)が増加するので、プロプラノロールを投与中あるいは投与中止から次の期間が経過していない患者には本剤を投与しないこと。錠剤:24時間、徐放製剤:48時間
両薬剤の代謝にはA型MAOが関与するため本剤の代謝が阻害され、本剤の作用が増強される可能性がある。
セロトニン症候群(不安、焦燥、興奮、頻脈、発熱、反射亢進、協調運動障害、下痢等)があらわれることがある。
セロトニンの再取り込みを阻害し、セロトニン濃度を上昇させる。5-HT1B/1D受容体作動薬との併用により、セロトニン作用が増強する可能性が考えられる。
不整脈、狭心症あるいは心筋梗塞を含む虚血性心疾患様症状があらわれることがある。本剤投与後、胸痛、胸部圧迫感等の一過性の症状(強度で咽喉頭部に及ぶ場合がある)があらわれることがある。このような症状が虚血性心疾患によると思われる場合には、以後の投与を中止し、虚血性心疾患の有無を調べるための適切な検査を行うこと。,
WPW症候群の典型的症状である重篤な発作性頻脈の報告がある。
顔面、舌、咽頭等の浮腫があらわれることがある。
5%以上
0.1~5%未満
頻度不明
全身症状
倦怠感、脱力、胸痛、冷感
無力症・疲労
循環器
動悸
頻脈、高血圧
消化器
悪心、嘔吐、下痢、口内乾燥、口渇、腹痛
消化不良
筋・骨格系
硬直
頸部痛、局所性重圧感、局所性絞扼感、筋力低下、顔面痛
精神神経系
傾眠(7.7%)
めまい、感覚減退、錯感覚、知覚過敏
頭痛、精神明瞭性の減退、不眠症、振戦、運動失調、神経過敏、失見当識、多幸症
呼吸器
鼻乾燥
咽頭不快感、喘鳴
皮膚
蕁麻疹、そう痒症
潮紅、発汗、発疹
肝臓
肝機能異常(ALT上昇、AST上昇等)
その他
CK上昇、光視症、頻尿、食欲減退
霧視、ほてり、温感、味覚異常
過量投与の主な症状は、傾眠、めまい、高血圧又は他の血管収縮の徴候を含む心・血管系の事象である。その他に、嘔吐、徐脈、失神、アトロピン反応性の3度房室ブロック、失禁が起きる可能性がある。
本剤を過量に投与した場合は、胃洗浄及び活性炭による吸着を行い、12時間以上は症状及び心電図のモニタリングを行うこと。
リザトリプタンOD錠10mg「TCK」とマクサルトRPD錠10mgを、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(リザトリプタンとして10mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された2)。
判定パラメータ
AUC0→12hr(ng・hr/mL)
Cmax(ng/mL)
Tmax(hr)
T1/2(hr)
リザトリプタンOD錠10mg「TCK」
66.82±13.31
19.01±5.88
1.54±0.56
2.03±0.43
マクサルトRPD錠10mg
68.93±15.96
20.39±6.50
1.51±0.58
2.01±0.43
(Mean±S.D.,n=15)
参考パラメータ
69.99±15.72
21.98±7.09
1.27±0.43
1.96±0.31
68.99±12.75
21.23±6.58
1.24±0.43
1.91±0.29
(Mean±S.D.,n=14)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス10~60mL/min/1.73m2)にリザトリプタン5mg液剤を経口投与注1) したとき、未変化体のAUCは健康成人と比較して差が認められなかった。透析患者におけるAUCは健康成人に比べ44%増加した(外国人データ)4) 。,
軽度から中等度の肝機能障害患者にリザトリプタン5mg錠を経口投与注1) した後の薬物動態を健康成人と比較した。経口投与後の未変化体の血漿中濃度は軽度の肝機能障害患者と健康成人とで差は認められなかった。中等度の肝機能障害患者では健康成人と比較して未変化体の血漿中濃度は約30%増加した。N-脱メチル体の血漿中濃度は、健康成人に比べ肝機能障害患者で有意に低下した(外国人データ)5) 。,
A型MAO阻害薬(モクロベミド:国内未承認)150mgを健康成人に1日3回4日間反復経口投与し、4日目にリザトリプタン10mg錠を単回経口投与したとき、モクロベミド併用時のリザトリプタン未変化体のAUC及びCmaxは非併用時のそれぞれ2.2倍及び1.4倍、N-脱メチル体ではそれぞれ5.3倍及び2.6倍となった(外国人データ)6) 。
プロプラノロール塩酸塩120mgを健康成人に7.5日12時間毎に反復経口投与し、7又は8日目にリザトリプタン10mg錠を単回経口投与したとき、プロプラノロール塩酸塩併用時のリザトリプタンのAUC及びCmaxは非併用時のそれぞれ1.67倍及び1.75倍となった(外国人データ)7) 。
リザトリプタンは、頭蓋血管に存在する5-HT1B受容体に作用し、片頭痛発作時に拡張すると考えられている脳外の頭蓋内動脈を選択的に収縮させる。また、三叉神経に存在する末梢及び中枢抑制性5-HT1D受容体に作用し、各種ペプチド(サブスタンスP、カルシトニン遺伝子関連ペプチド等)の放出を妨げ、血管拡張、硬膜の炎症、中枢性疼痛の伝達を抑制すると思われる。リザトリプタンは、これらの作用により片頭痛を改善すると考えられている8),9),10),11),12),13),14)。
リザトリプタン安息香酸塩(Rizatriptan Benzoate)
N ,N -Dimethyl-2-[5-(1H -1,2,4-triazol-1-ylmethyl)-1H -indol-3-yl]ethanamine benzoate
C15H19N5・C7H6O2
391.47
白色の結晶性の粉末である。水又はメタノールにやや溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けにくい。
18錠(6錠(ブリスター)×3)
1) Headache Classification Committee of the International Headache Society:Cephalalgia. 2018 ;38 :1-211
2) 社内資料:生物学的同等性試験
3) 動物における成績_代謝(マクサルト錠/RPD錠:2003年7月17日承認、申請資料概要へ.2.(3))
4) 腎機能不全患者における薬物動態_外国臨床試験(マクサルト錠/RPD錠:2003年7月17日承認、申請資料概要 へ.3.(4))
5) 肝機能不全患者における薬物動態_外国臨床試験(マクサルト錠/RPD錠:2003年7月17日承認、申請資料概要 へ.3.(5))
6) van Haarst, A.D. et al.:Br. J. Clin. Pharmacol. 1999;48:190-196
7) Goldberg, M.R. et al.:Br. J. Clin. Pharmacol. 2001;52:69-76
8) Longmore, J. et al.:Br. J. Clin. Pharmacol. 1998 ;46 :577-582
9) Ferro, A. et al.:Br. J. Clin. Pharmacol. 1995 ;40 :245-251
10) Longmore, J. et al.:Br. J. Clin. Pharmacol. 1996 ;42 :431-441
11) Longmore, J. et al.:Funct. Neurol. 1997 ;12 :3-9
12) Williamson, D.J. et al.:Eur. J. Pharmacol. 1997 ;328 :61-64
13) Cumberbatch, M.J. et al.:Eur. J. Pharmacol. 1997 ;328 :37-40
14) 効力を裏付ける試験_総括(マクサルトRPD錠:2003年7月17日承認、申請資料概要ホ.1)
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