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日本薬局方
ラフチジン錠
重症(ロサンゼルス分類Grade C又はD)の逆流性食道炎に対する有効性及び安全性は確立していない。
通常、成人にはラフチジンとして1回10mgを1日2回(朝食後、夕食後または就寝前)経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。
通常、成人にはラフチジンとして1回10mgを1日1回(夕食後または就寝前)経口投与する。なお、年齢・症状により適宜増減する。
通常、成人にはラフチジンとして1回10mgを手術前日就寝前及び手術当日麻酔導入2時間前の2回経口投与する。
血液像、肝機能、腎機能等に注意すること。
低用量から慎重に投与すること。透析患者では非透析時の最高血中濃度が健康人の約2倍に上昇することが報告されている。
症状が悪化するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
用量あるいは投与間隔に留意するなど、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。生理機能が低下しているため。
顔面蒼白、血圧低下、全身発赤、呼吸困難等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
AST、ALT、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
過敏症
発疹、蕁麻疹
そう痒
血液
白血球数増加、白血球数減少、赤血球数減少、ヘモグロビン減少、ヘマトクリット減少
好酸球上昇
肝臓
ALT上昇、AST上昇、Al-P上昇、γ-GTP上昇、LDH上昇、T-Bil上昇
TTT上昇
腎臓
尿タンパク異常
BUN上昇
精神神経系
不眠、眠気
頭痛、めまい
可逆性の錯乱状態、幻覚、意識障害、痙攣
循環器
熱感
動悸
顔面紅潮
消化器
便秘、下痢、嘔気・嘔吐、食欲不振
硬便、腹部膨満感
口渇
その他
血清尿酸値上昇、K低下、Cl上昇、浮腫
生理遅延、Na上昇
女性化乳房、倦怠感
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
本剤の投与が胃癌による症状を隠蔽することがあるので、悪性でないことを確認のうえ投与すること。
ラフチジン錠10mg「TCK」とプロテカジン錠10を、クロスオーバー法によりそれぞれ1錠(ラフチジン10mg)健康成人男子に絶食単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された1)。
判定パラメータ
参考パラメータ
AUC0→24hr(ng・hr/mL)
Cmax(ng/mL)
Tmax(hr)
T1/2(hr)
ラフチジン錠10mg「TCK」
792.07±244.42
189.54±51.35
1.03±0.41
2.66±0.61
プロテカジン錠10
759.23±198.44
182.36±36.17
0.96±0.33
2.61±0.59
(Mean±S.D.,n=18)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
高齢者では腎機能正常者(Ccr平均88.0±9.4mL/min)と腎機能低下傾向者(Ccr20~60mL/min、平均45.2±7.8mL/min)で血中動態に差を認めなかった2)。
透析患者では非透析時の血漿中未変化体濃度は健康成人と比べてCmaxが約2倍に上昇し、T1/2が約2倍に延長し、AUCが約3倍に増加した。なお、ラフチジンは血液透析により7~18%が除去された3)。
AUC(ng・hr/mL)
健康成人(参考)
0.8±0.1
174±20
3.30±0.39
793±85
高齢者
腎機能正常
1.0±0.2
195±17
3.05±0.19
869±65
腎機能低下傾向
1.1±0.2
196±23
2.93±0.21
853±113
透析患者
透析時
2.6±0.5
226±36
4.57±0.24注)
853±128注)
非透析時
336±40
6.71±0.30(4.37±0.45)注)
2278±306(1264±133)注)
(ラフチジン10mg投与、高齢者は各n=5、他はn=6、平均値±標準誤差)各パラメータは透析患者の透析時は0-6時間まで、その他は0-24時間までの血漿中濃度推移より算出した。透析時のT1/2は4例より算出した。注)透析時(0-6時間の値)との比較のために非透析時の0-6時間の値を( )内に示した。腎機能低下傾向者:Ccr=20、34、54、58、60mL/min(5例)
ラフチジン錠5mg「TCK」は、「含量が異なる経口固形製剤の生物学的同等性試験ガイドライン(平成18年11月24日薬食審査発第1124004号)」に基づき、ラフチジン錠10mg「TCK」を標準製剤としたとき、溶出挙動が等しく、生物学的に同等とみなされた4)。
ヒスタミンH2受容体遮断薬。H2受容体は胃酸分泌に中心的な役割を果たしているので、これを遮断することにより、強力な胃酸分泌抑制作用を現す5)。
ラフチジン(Lafutidine)
2-[(RS)-Furan-2-ylmethylsulfinyl]-N-{4-[4-(piperidin-1-ylmethyl)pyridin-2-yl]oxy-(2Z)-but-2-en-1-yl}acetamide
C22H29N3O4S
431.55
白色~微黄白色の結晶性の粉末である。酢酸(100)に溶けやすく、メタノールにやや溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。メタノール溶液(1→100)は旋光性を示さない。結晶多形が認められる。
開封後、室内散乱光下において、わずかに着色傾向が認められたため、開封後の保存に注意すること。
100錠(10錠(PTP)×10)
1) 社内資料:生物学的同等性試験(錠10mg)
2) 春木左千夫 他:薬理と治療. 1995;23(11):3049-3059
3) 古橋三義 他:透析会誌. 2002;35(1):35-42
4) 社内資料:生物学的同等性試験(錠5mg)
5) 第十八改正 日本薬局方解説書. 廣川書店. 2021:C5981-C5984
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