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処方箋医薬品注)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
本剤による治療は原因療法ではなく、対症療法であることに留意し、本剤投与により期待する効果が得られない場合には手術療法等、他の適切な処置を考慮すること。
テラゾシンとして通常、成人1日0.5mg(1回0.25mg1日2回)より投与を始め、効果が不十分な場合は1日1~4mgに漸増し、1日2回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日最高投与量は8mgまでとする。
テラゾシンとして通常、成人1日1mg(1回0.5mg1日2回)より投与を始め、1日2mgに漸増し、1日2回に分割経口投与する。なお、症状により適宜増減する。
副作用発現率が高くなる傾向がある。
血中濃度が上昇するおそれがある。
*妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット、ウサギ)で母動物に体重増加抑制等の一般状態の悪化が認められる実験条件では、胚致死など胎児への影響も確認されている。
*授乳しないことが望ましい。動物実験(ラット)で母動物の血中濃度よりも高濃度で本剤の乳汁移行が認められている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
低用量(例えば1回0.25mg、1日2回)から投与を開始するなど、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に、過度の降圧は好ましくないとされている。脳梗塞等が起こるおそれがある。
降圧作用を有する他の薬剤
降圧作用が増強することがあるので、減量するなど適切な処置を行うこと。
相加的に降圧作用を増強させる。
ホスホジエステラーゼ5阻害剤(PDE5阻害剤) シルデナフィルクエン酸塩 バルデナフィル塩酸塩水和物 タダラフィル
症候性低血圧があらわれるおそれがあるので、本剤を低用量から投与開始すること。
血管拡張作用を有するので、併用により降圧作用を増強させるおそれがある。
血圧低下に伴う一過性の意識喪失等があらわれることがある。
AST、ALT、ALP、LDHの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがある。
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
過敏症
発疹
そう痒
血管浮腫
精神神経系
めまい、頭痛、倦怠感、脱力感、発汗、不眠、冷感、肩こり
眠気、口渇、しびれ
循環器
立ちくらみ、動悸、浮腫、不整脈(期外収縮、心房細動等)、胸痛
低血圧、起立性低血圧、頻脈
肝臓
ALT上昇、AST上昇、ALP上昇、LDH上昇、総ビリルビン上昇
消化器
腹痛、下痢、便秘、悪心、嘔吐
食欲不振、消化不良
泌尿器
頻尿
尿失禁
腎臓
BUN上昇
血中クレアチニン上昇
その他
ほてり、鼻閉、息切れ、目の違和感、抗核抗体の陽性
貧血
インポテンス、羞明
過度の血圧低下を起こす可能性がある。
血液透析は本剤の除去に有効ではない。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
類似化合物(プラゾシン塩酸塩)で腎及びその他の動脈狭窄、脚部及びその他の動脈瘤等の血管障害のある高血圧症患者で、急性熱性多発性関節炎がみられた1例の報告がある。
ラットに250mg/kg/日(臨床最大用量の約1,800倍に相当)を2年間経口投与した試験で、雄のみに良性副腎髄質腫瘍の発生頻度が対照群に比し高いとの報告がある。
健康成人(6例)にテラゾシン塩酸塩水和物として0.5~2mgを単回経口投与したときの血中濃度推移及び薬物動態パラメータは以下のとおりである1) 。
パラメータ\投与量
0.5mg(n=6)
1.0mg(n=6)
2.0mg(n=6)
tmax(h)
0.83± 0.26
1.00± 0.32
1.00± 0.63
Cmax(ng/mL)
17.3 ± 3.4
40.4 ± 9.8
67.1 ± 22.9
t1/2 α相(h)
2.01± 0.43
2.74± 0.32
1.80± 1.09
t1/2 β相(h)
12.76± 5.43
18.70±10.60
10.11± 2.67
AUC(ng・h/mL)
137.1 ±26.3
404.1 ±131.3
580.3 ±106.1
平均値±S.D.
血漿蛋白結合率は79~94%であった(in vitro、限外ろ過法)。
健康成人(12例)にテラゾシン塩酸塩水和物2mgを経口投与したとき、尿中代謝物としてテラゾシンのN-グルクロン酸抱合体、PAD、HG-PAD、DD及び6H-TRZが検出された2) 。
健康成人(12例)にテラゾシン塩酸塩水和物2mgを経口投与したとき、尿中には投与後24時間までに未変化体として約12.9%、N-グルクロン酸抱合体等の代謝物として約12.4%が排泄された2) 。また、健康成人(6例)にテラゾシン塩酸塩水和物0.5~2mgを経口投与したとき、投与72時間後までの尿中未変化体排泄率は投与量の13.5~20.5%であった1) 。外国人のデータでは、ヒトに14C-テラゾシン塩酸塩水和物1mgを経口投与したとき、投与後168時間までに94.4%が排泄され、うち尿中へは38.8%、糞中へは55.6%が排泄された3) 。
承認時までの国内臨床症例641例における降圧効果は下表のとおりである。4),5),6),7),8),9),10) 。
対象疾患名
下降以上(%)
やや下降以上(%)
本態性高血圧症
64.8(380/586)
84.6(496/586)
腎性高血圧症
52.6(20/38)
76.3(29/38)
褐色細胞腫による高血圧症
64.7(11/17)
100.0(17/17)
副作用発現頻度は、14.3%(106例/743例)であった。主な副作用はめまい2.8%(21件/743例)、立ちくらみ2.6%(19件/743例)、動悸2.3%(17件/743例)、頭痛2.2%(16件/743例)であった。
承認時までの国内臨床症例347例における全般改善度は下表のとおりである11),12),13),14),15) 。
改善以上(%)
やや改善以上(%)
前立腺肥大症に伴う排尿障害
52.2(181/347)
81.3(282/347)
また、他覚所見の有意な改善が投与初期(2日目)より認められた。
シナプス後α1受容体を選択的に遮断し、末梢血管抵抗、尿道抵抗を減少することにより降圧作用、排尿障害改善作用を示す。
イヌ大動脈、脳を用いたin vitro受容体結合実験において、本剤はα1受容体を選択的に遮断し、シナプス前のα2受容体遮断作用は著しく弱かった。このことから、シナプス前のα2受容体を介するノルアドレナリン放出のネガティブフィードバック機構を阻害することなく、末梢血管を拡張させ、ノルアドレナリンの過剰放出を起こしにくいと考えられた16),17) 。また、ヒト摘出前立腺を用いたin vitro結合実験においても選択的にα1受容体を遮断することが報告されている18) 。
ヒト摘出前立腺を用いたノルアドレナリンによる収縮反応を抑制するin vitro実験において、本剤はこの収縮反応に対し競合的に拮抗することが認められた21) 。
テラゾシン塩酸塩水和物(Terazosin Hydrochloride Hydrate)
(±)-4-Amino-2-[4-(tetrahydro-2-furoyl)-1-piperazinyl]-6,7-dimethoxyquinazoline hydrochloride dihydrate
C19H25N5O4・HCl・2H2O
459.92
白色~微黄白色の結晶性の粉末である。水にやや溶けにくく、メタノール又はエタノール(95)に溶けにくい。水溶液(1→100)のpHは3.5~4.5である。
約260℃(分解).
100錠[10錠(PTP)×10]
1) 海老原昭夫, 他: 臨床医薬. 1987; 3(6): 667-679
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3) Kyncl JJ, et al.: New Cardiovascular Drugs. 1986; 1-18
4) 金子好宏, 他: 臨床と研究. 1988; 65(1): 242-277
5) 吉永 馨, 他: 薬理と治療. 1988; 16(3): 1245-1266
6) 武田忠直, 他: 薬理と治療. 1987; 15(7): 2861-2886
7) 吉永 馨, 他: 薬理と治療. 1987; 15(7): 2835-2860
8) 池田正男, 他: 薬理と治療. 1987; 15(7): 2887-2919
9) 吉永 馨, 他: 医学と薬学. 1987; 17(5): 1242-1257
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11) 熊本悦明, 他: 泌尿器外科. 1992; 5(8): 721-734
12) 熊本悦明, 他: 泌尿器外科. 1992; 5(9): 823-840
13) 朴 英哲, 他: 泌尿紀要. 1992; 38(7): 857-868
14) 熊本悦明, 他: 泌尿器外科. 1992; 5(9): 841-848
15) 中村昌平, 他: 泌尿器外科. 1992; 5(5): 447-451
16) Nagatomo T, et al.: Chem Pharm Bull (Tokyo). 1987; 35(4): 1629-1632
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