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日本薬局方
ニセルゴリン錠
処方箋医薬品注)
ニセルゴリン散
頭蓋内出血後、止血が完成していないと考えられる患者[出血を助長するおそれがある。]
脳梗塞後遺症に伴う慢性脳循環障害による意欲低下の改善
ニセルゴリンとして、通常成人1日量15mgを3回に分けて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
成人1日量(15mg)
サアミオン錠5mg
3錠
サアミオン散1%
1.5g
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。動物実験(ラット)で胎児及び出生児の発育抑制が報告されている。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。
0.1~1%未満
頻度不明
消化器
食欲不振、下痢、便秘、悪心、腹痛、口渇
肝臓
肝機能障害
循環器
めまい、立ちくらみ
動悸、ほてり
精神神経系
眠気、倦怠感、頭痛、耳鳴
不眠
過敏症
発疹、そう痒
蕁麻疹
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
外国人のデータでは健康成人に本剤15mgを経口投与した場合、吸収は速やかで、血漿中濃度(総放射活性)は投与2~4時間後に最高(57~96ng eq./mL)に達した。
3H-ニセルゴリン(5mg/kg)をSD系雄ラットに経口投与した時、全身の放射能は投与後30~60分の時点で最高値を示し、肝臓、唾液腺、腎臓、肺及び心筋で高く、血液及び筋肉では中程度、脳では低かった1)。
ヒト血漿蛋白への3H-ニセルゴリンの結合率は10~100ng/mLの濃度範囲で93~95%であった1)(in vitro、限外濾過法)。
健康成人に本剤5mg 8錠を経口投与したとき、大部分が代謝物として排泄され、24時間までの尿中排泄率は51%であった2)。
注)本剤の承認用法及び用量は、通常成人1日量15mgを3回に分けて経口投与である。
プラセボを対照薬とする二重盲検比較試験において、本剤の脳梗塞後遺症に伴う意欲低下及び精神症候全般改善度に有意差が認められた。
評価項目
薬剤群
改善以上(%)
検定
精神症候全般改善度
サアミオンプラセボ
30/87(34.5)12/89(13.5)
P=0.000
意欲低下全般改善度
26/87(29.9)8/85(9.4)
P=0.003
脳血管を選択的に拡張し脳血流を増加させると共に、血小板凝集抑制作用、赤血球変形能改善作用及びPAF産生能抑制作用等により血液流動性を改善し脳循環を改善する。また、脳内アセチルコリン系及びドーパミン系の神経伝達機能を促進し、脳虚血時のグルコース、ATP及びピルビン酸等の各種脳エネルギー関連物質の代謝改善作用により脳代謝を改善する3),4),5),6),7),8),9),10)。
健康成人3)及び脳血管障害患者15)において、ADP、コラーゲン等による血小板凝集抑制作用及び赤血球変形能亢進作用が認められている。
脳血管障害患者において、脳波異常の改善が認められている15)。
ニセルゴリン(Nicergoline)
[(8R,10S)-10-Methoxy-1,6-dimethylergolin-8-yl]methyl 5-bromopyridine-3-carboxylate
C24H26BrN3O3
484.39
白色~淡黄色の結晶又は結晶性の粉末である。アセトニトリル、エタノール(99.5)又は無水酢酸にやや溶けやすく、水にほとんど溶けない。光によって徐々に淡褐色となる。
約136℃(分解).
容器開封後は遮光し湿気を避けて保存すること。
100錠[10錠(PTP)×10]、500錠[10錠(PTP)×50]
100g[乾燥剤入り]
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