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トプシムスプレー0.0143%

処方せん医薬品以外の医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
5.効能又は効果に関連する注意
6.用法及び用量
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.5妊婦
9.7小児等
9.8高齢者
11.副作用
11.1重大な副作用
11.2その他の副作用
14.適用上の注意
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
18.薬効薬理
18.1作用機序
19.有効成分に関する理化学的知見
20.取扱い上の注意
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

トプシムスプレー0.0143%

添付文書番号

2646708R2031_1_05

企業コード

400315

作成又は改訂年月

2020年5月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

872646

薬効分類名

外用合成副腎皮質ホルモン剤

承認等

トプシムスプレー0.0143%

販売名コード

YJコード

2646708R2031

販売名英語表記

TOPSYM SPRAY

承認番号等

承認番号

22000AMX02196

販売開始年月

1991年2月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

規制区分

劇薬

一般的名称

フルオシノニド製剤

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 細菌・真菌・スピロヘータ・ウイルス皮膚感染症及び動物性皮膚疾患(疥癬、けじらみ等)[感染症を悪化させるおそれがある。]
  2. 2.2 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  3. 2.3 鼓膜に穿孔のある湿疹性外耳道炎[穿孔部位の治癒の遅延及び感染のおそれがある。]
  4. 2.4 潰瘍(ベーチェット病は除く)、第2度深在性以上の熱傷・凍傷[皮膚の再生が抑制され、治癒が遅延するおそれがある。]

3. 組成・性状

3.1 組成

トプシムスプレー0.0143%

有効成分日局 フルオシノニド   0.143mg(1g中)
添加剤イソプロパノール、クエン酸、プロピレングリコール
噴射剤:LPG

3.2 製剤の性状

トプシムスプレー0.0143%

性状・剤形本剤の噴霧液は無色澄明で、僅かに特異なにおいがある。

4. 効能又は効果

  • 湿疹・皮膚炎群(進行性指掌角皮症、女子顔面黒皮症、ビダール苔癬、放射線皮膚炎、日光皮膚炎を含む)
  • 痒疹群(じん麻疹様苔癬、ストロフルス、固定じん麻疹を含む)
  • 乾癬
  • 掌蹠膿疱症
  • 円形脱毛症(悪性を含む)
  • 尋常性白斑

5. 効能又は効果に関連する注意

  1. 5.1 皮膚感染を伴う湿疹・皮膚炎には使用しないことを原則とするが、やむを得ず使用する必要がある場合には、あらかじめ適切な抗菌剤(全身適用)、抗真菌剤による治療を行うか、又はこれらとの併用を考慮すること。

6. 用法及び用量

1日1~3回、適量を患部に噴霧する。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 大量又は長期にわたる広範囲の使用により、副腎皮質ステロイド剤を全身的投与した場合と同様な症状があらわれることがある。,,,
  2. 8.2 本剤の使用により症状の改善がみられない場合又は症状の悪化がみられる場合は使用を中止すること。
  3. 8.3 症状改善後はできるだけ速やかに使用を中止すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性に対しては、大量又は長期にわたる広範囲の使用を避けること。動物実験(ラット、マウス:連日皮下投与)で催奇形作用(外形異常)があらわれたとの報告がある。

9.7 小児等

長期・大量使用により発育障害を来すおそれがある。
また、おむつは密封法(ODT)と同様の作用があるので注意すること。

9.8 高齢者

大量又は長期にわたる広範囲の使用に際しては特に注意すること。一般に副作用があらわれやすい。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 眼圧亢進、緑内障(いずれも頻度不明)

    眼瞼皮膚へ使用した際に起こることがある。

  2. 11.1.2 後嚢白内障、緑内障(いずれも頻度不明)

    大量又は長期にわたる広範囲の使用によりあらわれることがある。

11.2 その他の副作用

0.1~5%未満

頻度不明

皮膚の感染症1)

皮膚の真菌性(カンジダ症、白癬等)及び細菌性(伝染性膿痂疹、毛嚢炎等)感染症

その他の皮膚症状2)

魚鱗癬様皮膚変化、紫斑、多毛、色素脱失、刺激感、乾燥

ざ瘡疹、酒さ様皮膚炎・口囲皮膚炎(口囲、顔面全体に紅斑、丘疹、毛細血管拡張、痂皮、鱗屑を生じる)、ステロイド皮膚(皮膚萎縮、毛細血管拡張)

過敏症

紅斑、丘疹、腫脹

接触皮膚炎

下垂体・副腎皮質系機能

大量又は長期にわたる広範囲の使用による下垂体・副腎皮質系機能の抑制

1) 適切な抗真菌剤、抗菌剤等を併用し、症状が速やかに改善しない場合には、使用を中止すること。
2) 徐々にその使用を差しひかえ、副腎皮質ステロイドを含有しない薬剤に切り換えること。
注)発現頻度は、製造販売後調査の結果を含む。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意

  1. 14.1.1 化粧下やひげそり後等に使用しないよう、患者に指導すること。
  2. 14.1.2 患部まで約10cmの距離で噴射し、同一箇所に連続して3秒以上噴射しないよう、患者に指導すること。
  3. 14.1.3 噴霧液が眼、鼻等に入らないように注意するよう、患者に指導すること。

14.2 薬剤使用時の注意

  1. 14.2.1 眼科用として使用しないこと。
  2. 14.2.2 亀裂、びらん面への使用を避けること。

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  1. 17.1.1 国内二重盲検比較試験

    本剤は湿疹・皮膚炎群及び尋常性乾癬40例を対象とした二重盲検比較試験で、本剤又はフルオシノロンアセトニドのスプレー剤を1日1~3回、原則として3週間使用したとき、フルオシノロンアセトニドのスプレー剤より優れた有用性が認められた。
    副作用発現頻度は本剤で11.8%(4/34例)、フルオシノロンアセトニドで17.6%(6/34例)であった。主な副作用は、刺激感(本剤で11.8%(4/34例)、フルオシノロンアセトニドで14.7%(5/34例))及び発赤(本剤で2.9%(1/34例)、フルオシノロンアセトニドで5.9%(2/34例))であった1)

  2. 17.1.2 二重盲検比較試験

    急性湿疹を対象とした二重盲検比較試験で、フルオシノニド軟膏と同等の有用性が認められた1)

  3. 17.1.3 国内臨床試験

    湿疹・皮膚炎群、痒疹群、乾癬、円形脱毛症等を対象とした二重盲検比較試験を含む国内で実施された臨床試験で、本剤の有効率は84.3%(156/185例)であった1),2)。(噴射有効成分量が同一で添加物が異なるトプシムスプレー(0.008%製剤:特定フロン等を含有)での成績)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

コルチコステロイドは、標的細胞の細胞質内に入り、そこに存在するレセプターと結合後、核内に移行して遺伝子を活性化し、合成されたメッセンジャーRNAが細胞質内に特異的蛋白リポコルチンを合成する。
細胞膜を形成するリン脂質に含まれるアラキドン酸は、ホスホリパーゼA2(PLA2)により遊離後、代謝を受けて各種のプロスタグランジン、トロンボキサン、ロイコトリエンとなり炎症に関与するが、リポコルチンはこのPLA2を阻害することにより、抗炎症作用を発現するものと考えられている3)

18.2 薬理作用

抗炎症作用のスクリーニングテストとしての胸腺退縮試験(ラット)4)、抗肉芽試験(ラット)4)、抗ACTH試験(ラット)4)、in vitroにおける線維芽細胞抑制試験5)、ライソゾーム膜安定試験6)等のほか、クロトン油皮膚炎(ラット、ヒト)4),7),8)、灯油皮膚炎(ヒト)8)等の実験皮膚炎抑制試験、毛細血管収縮試験(ヒト)9),10)及び病巣皮膚を用いた乾癬試験(ヒト)11)において、優れた生物活性を有することが認められている。

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

フルオシノニド(Fluocinonide)

化学名

6α,9-Difluoro-11β,21-dihydroxy-16α,17-(1-methylethylidenedioxy)pregna-1,4-diene-3,20-dione 21-acetate

分子式

C26H32F2O7

分子量

494.52

性状

白色の結晶又は結晶性の粉末である。クロロホルムにやや溶けにくく、アセトニトリル、メタノール、エタノール(95)又は酢酸エチルに溶けにくく、水にほとんど溶けない。結晶多形が認められる。

化学構造式

20. 取扱い上の注意

  1. 20.1 保管及び注意

    高圧ガス(液化石油ガス)を使用した可燃性の製品であり、危険なため、下記の注意を守ること。

    • 炎や火気の近くで使用しないこと。
    • 火気を使用している室内で大量に使用しないこと。
    • 高温にすると破裂の危険があるため、直射日光の当たる所や火気等の近くなど温度が40℃以上となる所に置かないこと。
    • 火の中に入れないこと。
    • 使い切って捨てること。

22. 包装

280g[28g(スプレー缶)×10]

24. 文献請求先及び問い合わせ先

田辺三菱製薬株式会社 くすり相談センター

〒541-8505 大阪市中央区道修町3-2-10

電話 0120-753-280

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

田辺三菱製薬株式会社

大阪市中央区道修町3-2-10

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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