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コンベック軟膏5%/コンベッククリーム5%

添付文書番号

2649727M1040_1_06

企業コード

400315

作成又は改訂年月

2023年7月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

872649

薬効分類名

皮膚疾患消炎鎮痛外用剤

承認等

コンベック軟膏5%

販売名コード

YJコード

2649727M1040

販売名英語表記

COMBEC ointment

販売名ひらがな

こんべっくなんこう

承認番号等

承認番号

22000AMX02195

販売開始年月

1983年2月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

コンベッククリーム5%

販売名コード

YJコード

2649727N1046

販売名英語表記

COMBEC cream

販売名ひらがな

こんべっくくりーむ

承認番号等

承認番号

22000AMX02066

販売開始年月

1987年10月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

一般的名称

ウフェナマート軟膏・クリーム

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

コンベック軟膏5%

有効成分(1g中)ウフェナマート   50mg
添加剤ゲル化炭化水素

コンベッククリーム5%

有効成分(1g中)ウフェナマート   50mg
添加剤ワセリン、流動パラフィン、ステアリルアルコール、ジメチルポリシロキサン、ステアリン酸ポリオキシル、ステアリン酸グリセリン、メチルパラベン、プロピルパラベン、グリセリン

3.2 製剤の性状

コンベック軟膏5%

性状・剤形白色~帯黄白色半透明・においはないか又は僅かに特異なにおい・軟膏

コンベッククリーム5%

性状・剤形白色・僅かに特異なにおい・クリーム状軟膏

4. 効能又は効果

  • 急性湿疹
  • 慢性湿疹
  • 脂漏性湿疹
  • 貨幣状湿疹
  • 接触皮膚炎
  • アトピー皮膚炎
  • おむつ皮膚炎
  • 酒さ様皮膚炎・口囲皮膚炎
  • 帯状疱疹

6. 用法及び用量

本品の適量を1日数回患部に塗布または貼布する。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には使用を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

0.1~5%未満

0.1%未満

過敏症

発赤、そう痒、丘疹、接触皮膚炎、腫脹、潮紅

皮膚

刺激感、灼熱感、皮膚乾燥

びらん

14. 適用上の注意

14.1 薬剤使用時の注意

眼科用として使用しないこと。

16. 薬物動態

16.3 分布

  1. 16.3.1 組織への移行性

    14C-ウフェナマート5%軟膏・クリーム400mg(ウフェナマートとして約100mg/kg)をラット背部の健常皮膚に塗布し、48時間固定したとき、ウフェナマートの皮膚中移行は速やかであり、表皮付近に高濃度に存在し、深部への移行は僅かであった。血中への移行性は低かった1),2)

  2. 16.3.2 蛋白結合率

    ヒト血清アルブミンに対する結合率は、0.1~10μg/mL濃度範囲において、ほぼ100%であった3)

16.4 代謝

14C-ウフェナマート5%軟膏・クリーム400mg(ウフェナマートとして約100mg/kg)をラット背部の健常皮膚に塗布し、48時間固定したとき、皮膚中代謝物は約95%が未変化体であり、尿中及び糞中の代謝物の大部分はフルフェナム酸とその水酸化体であった1),2)

16.5 排泄

14C-ウフェナマート5%軟膏・クリーム400mg(ウフェナマートとして約100mg/kg)をラット背部の健常皮膚に塗布後72時間固定したときの尿中及び糞中排泄は、それぞれ塗布量の0.72%及び1.00%であった2)

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

二重盲検比較試験を含む臨床試験の評価対象1,814例における有効以上の有効率は次のとおりであった4),5),6),7),8),9)

疾患名\有効率(%)

有効以上

軟膏5%

クリーム5%

急性湿疹

64.6(104/161例)

77.1(27/35例)

慢性湿疹

42.6(26/61例)

82.1(23/28例)

脂漏性湿疹

76.3(61/80例)

70.0(14/20例)

貨幣状湿疹

50.9(28/55例)

50.0(6/12例)

接触皮膚炎

66.7(68/102例)

71.4(15/21例)

アトピー皮膚炎

56.3(218/387例)

50.0(25/50例)

おむつ皮膚炎

61.1(91/149例)

40.0(4/10例)

酒さ様皮膚炎・口囲皮膚炎

65.7(88/134例)

58.3(35/60例)

帯状疱疹

81.4(338/415例)

79.4(27/34例)

66.2(1,022/1,544例)

65.2(176/270例)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs:Non-Steroidal Anti-Inflammatory Drugs)である。本剤の抗炎症作用は副腎を介さず、炎症部位に直接作用するものであり、膜安定化及び活性酸素生成抑制作用など、生体膜との相互作用により発揮されるものと考えられる10),11)

18.2 抗炎症作用

  1. 18.2.1 血管透過性亢進抑制作用

    ラットにおけるヒスタミンあるいはブラジキニンによる皮膚血管透過性亢進に対し、0.12%ベタメタゾン吉草酸エステル軟膏と同等の抑制効果を認めた10)

  2. 18.2.2 浮腫抑制作用

    ラットにおけるカラゲニン足蹠浮腫に対し、0.12%ベタメタゾン吉草酸エステル軟膏とほぼ同等の抑制効果を認めた10)

  3. 18.2.3 紫外線紅斑抑制作用

    モルモットにおける紫外線紅斑に対し、0.12%ベタメタゾン吉草酸エステル軟膏より強い抑制効果を認めた10)

  4. 18.2.4 アレルギー性皮膚炎症抑制作用

    マウス、モルモットにおけるピクリルクロライドあるいはジニトロクロルベンゼンによるアレルギー性皮膚炎症に対して著明な抑制効果を認めた10)

  5. 18.2.5 その他

    ラット背部皮下のpaper-diskによる肉芽増殖を、ほとんど抑制しなかった10)

18.3 鎮痛作用

ラットにおけるカラゲニンによる炎症性疼痛に対し、疼痛閾値の有意な上昇を認めた。

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

ウフェナマート(Ufenamate)

化学名

Butyl 2-[[3-(trifluoromethyl)phenyl]amino]-benzoate

分子式

C18H18F3NO2

分子量

337.34

性状

微黄色~淡黄色の澄明な液で、においはないか、又は僅かに特異なにおいがある。メタノール、アセトン、クロロホルム又はエーテルと混和する。エタノールに溶けやすく、水にほとんど溶けない。

化学構造式

20. 取扱い上の注意

  • 〈軟膏剤〉
    1. 20.1 基剤プラスティベース(ゲル化炭化水素)の中の流動パラフィンが分離することがあるが、効力に影響はない。

22. 包装

  • 〈コンベック軟膏5%〉

    100g[10g(チューブ)×10]

  • 〈コンベッククリーム5%〉

    100g[10g(チューブ)×10]

24. 文献請求先及び問い合わせ先

田辺三菱製薬株式会社 くすり相談センター

〒541-8505 大阪市中央区道修町3-2-10

電話 0120-753-280

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

田辺三菱製薬株式会社

大阪市中央区道修町3-2-10

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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