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劇薬
処方箋医薬品注)
慢性アルコール中毒及び過飲酒者に対する抗酒療法
断酒療法として用いる場合には、シアナミドとして、通常1日50~200mg(1%溶液として5~20mL)を1~2回に分割経口投与する。本剤を1週間投与した後に通常実施する飲酒試験の場合には、患者の平常の飲酒量の十分の一以下の酒量を飲ませる。飲酒試験の結果発現する症状の程度により、本剤の用量を調整し、維持量を決める。節酒療法の目的で用いる場合には、飲酒者のそれまでの飲酒量によっても異なるが、酒量を清酒で180mL前後、ビールで600mL前後程度に抑えるには、通常シアナミドとして15~60mg(1%溶液として1.5~6mL)を1日1回経口投与する。飲酒抑制効果の持続するものには隔日に投与してもよい。
痙攣を誘発することがある。
本剤の投与により増加するアルコール代謝物アセトアルデヒドが悪影響を及ぼすおそれがある。
アルコール性低血糖を起こしやすい。
類薬ジスルフィラムの動物実験で抗甲状腺作用が報告されている。
投与しないこと。腎機能障害を悪化させるおそれがある。
腎機能障害を悪化させるおそれがある。
投与しないこと。スリガラス様封入体の発現により悪影響を及ぼすおそれがある。,
スリガラス様封入体の発現により悪影響を及ぼすおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。
アルコールを含む医薬品
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急性アルコール中毒症状(顔面潮紅、血圧下降、悪心、頻脈、めまい、呼吸困難、視力低下)があらわれる。
シアナミド-アルコール反応を起こすことがある。シアナミドはアルデヒドデヒドロゲナーゼを阻害し、肝でのエタノール代謝を抑制し、アセトアルデヒドを蓄積する。
アルコールを含む食品
アルコールを含む化粧品
シアナミド-アルコール反応を起こすおそれがある。シアナミドはアルデヒドデヒドロゲナーゼを阻害し、肝でのエタノール代謝を抑制し、アセトアルデヒドを蓄積する。
フェニトイン
エトトイン
これらの医薬品の作用を増強することがある。
類似薬であるジスルフィラムはフェニトインの肝における代謝を抑制し、血中フェニトイン濃度を上昇させる。
ジギタリス製剤(散・錠)
類似薬であるジスルフィラムにおいてジスルフィラム-アルコール反応時に過呼吸により血中カリウム値が低下したとの報告がある。
リトナビル
リトナビルはエタノールを含有するので、シアナミド-アルコール反応を起こすおそれがある。
初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること1)。
AST、ALT、γ-GTP、LDH、ALP、ビリルビン等の上昇を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがある。また、長期投与により肝細胞にスリガラス様封入体(ground glass inclusion)があらわれることがある2),3)。,,,
0.1~5%未満
頻度不明
精神神経系
頭痛、不眠
過敏症
発疹
皮膚
苔癬型薬疹、脱毛
消化器
悪心・嘔吐
その他
倦怠感
白血球増多、味覚障害、発熱
健康成人4例に本剤を0.3、1、1.5mg/kg注1)を単回経口投与した場合、吸収は速やかで、最高血中濃度は10.5~15.5分後に得られ、血漿中濃度の半減期は39.9~76.5分であった4)(外国人のデータ)。
投与量(mg/kg)
tmax(min)
Cmax(ng/mL)
t1/2(min)
AUC0-∞(ng・min/mL)
0.3
15.5±5.3
197± 134
39.9± 7.5
10279± 5159
1
10.5±4.2
902± 362
76.5±13.3
48625± 3290
1.5
14.6±4.6
1706±1040
61.5± 2.8
83254±26144
(平均値±SD)
胃5)
健康成人に本剤を0.3、1mg/kg注1)を単回経口投与した場合、53±24%、70±16%(平均値±SD)であった4)。
シアナミドは十二指腸以下ではdicyandiamideに変化する5)。
1,185例の慢性アルコール中毒患者及び過飲酒者等に節酒あるいは断酒を目的として治療を行った結果、有効率は76.2%(903例/1,185例)であった。
肝におけるアルデヒド脱水素酵素を阻害する。
マウスを用いた実験で、アルコール投与による正向反射消失の回復時間を約3倍延長する6)。
ラットに14Cラベル・シアナミドを腹腔内投与した場合、肝におけるアルデヒド脱水素酵素抑制の用量相関がみられた7),8),9)。
シアナミド(Cyanamide)
Aminonitrile
CH2N2
42.04
白色の結晶又は結晶性の粉末である。水、メタノール、エタノール(99.5)又はアセトンに極めて溶けやすい。1.0gを水100mLに溶かした液のpHは5.0~6.5である。吸湿性である。
H2N-CN
約46℃
長時間加熱したり、煮沸してはならない。
100mL×1(計量カップ付)
1) 厚生労働省:重篤副作用疾患別対応マニュアル 薬剤性過敏症症候群
2) Suzuki Y, et al.:Alcohol Clin Exp Res. 2000;24(4):100-105
3) Yokoyama A, et al.:Alcohol Clin Exp Res. 1995;19(5):1307-1311
4) Obach R, et al.:Biopharm Drug Dispos. 1991;12(6):425-434
5) 向笠 寛:久留米医学会雑誌. 1959;22(4):1632-1639
6) 田辺三菱製薬(株):シアナミドの薬効薬理に関わる資料(社内資料)
7) Ando H, et al.:The Journal of Biochemistry. 1961;50(5):416-418
8) Kitson TM, et al.:Biochem Pharmacol. 1979;28(17):2551-2556
9) Deitrich RA, et al.:Biochem Pharmacol. 1976;25(24):2733-2737
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