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毒薬
処方箋医薬品注)
通常、成人にはバルガンシクロビルとして1回900mgを1日2回、食後に経口投与する。
通常、成人にはバルガンシクロビルとして1回900mgを1日1回、食後に経口投与する。
通常、成人にはバルガンシクロビルとして1回900mgを1日1回、食後に経口投与する。通常、小児にはバルガンシクロビルとして次式により算出した投与量を1日1回、食後に経口投与する。ただし、1日用量として900mgを超えないこと。推定糸球体ろ過量が150より高値の場合は150を用いること。
投与量(mg)=7×体表面積(m2)×推定糸球体ろ過量(mL/min/1.73m2)
通常、新生児及び乳児にはバルガンシクロビルとして1回16mg/kgを1日2回、経口投与する。
クレアチニンクリアランス(mL/min)
バリキサ錠450mgの用法及び用量
初期治療
維持治療、発症抑制
≧60
1回900mgを1日2回
1回900mgを1日1回
40~59
1回450mgを1日2回
1回450mgを1日1回
25~39
1回450mgを1日おき(2日に1回)
10~24
1回450mgを週2回
バリキサドライシロップ5000mgの用法及び用量
1回225mgを1日1回
1回125mgを1日1回
<10
1回200mgを週3回透析後
1回100mgを週3回透析後
推定クレアチニンクリアランスは血清クレアチニン値を用い以下の式で算出すること。
男性の場合={(140-年齢[年])×(体重[kg])}/{(72)×(血清クレアチニン値[mg/dL])}女性の場合=0.85×男性の値
本剤の投与により重篤な好中球減少が認められている。,,
本剤の投与により重篤な血小板減少が認められている。,,,
精神神経系障害を悪化させるおそれがある。
ガンシクロビルの血中半減期の延長とクリアランスの低下の報告がある。,,
肝機能障害を悪化させるおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。本剤の活性代謝物であるガンシクロビルを用いた動物実験(ウサギ、静脈内投与)で、妊孕性の低下、催奇形性(外形異常等)及び遺伝毒性があることが報告されている。,,,,
投与期間中は授乳しないことが望ましい。本剤の活性代謝物であるガンシクロビルを用いた動物実験(ラット)において、乳汁への移行が認められている。また、ガンシクロビルは動物実験(マウス)において発がん性が認められている。,
腎機能障害例への投与を参考にし、用量を調節するなど、慎重に投与すること。本剤は、主として腎臓から排泄されるが、腎機能が低下していることが多いため、高い血中濃度が持続するおそれがある。
**マリバビル(リブテンシティ)
**
**併用により、本剤の抗ウイルス作用が阻害されるおそれがある。
**マリバビルは、本剤の活性化又はリン酸化に必要なウイルス由来のUL97を阻害する。
ジドブジン
本剤の活性代謝物のガンシクロビルとの併用により、ジドブジンのAUCが17%増加したとの報告がある。また、併用により有意ではないがガンシクロビルの血漿中濃度の低下傾向がみられたとの報告がある。ガンシクロビル及びジドブジンはいずれも好中球減少、貧血の原因となる可能性があるので、併用する場合は本剤又はジドブジンを減量すること。
相加的に本剤及び併用薬剤の双方の作用を増強させる。
ジダノシン
本剤の活性代謝物のガンシクロビルとの併用により、ジダノシンの血漿中濃度が上昇したとの報告がある(ガンシクロビル3g/日、6g/日の経口投与で、ジダノシンのAUCが84%、124%増加、5mg/kg/日、10mg/kg/日の静脈内投与でAUCが38%、67%増加)。併用により、本剤の活性代謝物のガンシクロビルの血漿中濃度が臨床的に有意に増加したとの報告はないが、併用する場合はジダノシンの毒性を注意深く観察すること。
生物学的利用率の増加もしくは代謝の遅延が考えられる。
イミペネム・シラスタチンナトリウム
本剤の活性代謝物のガンシクロビルとの併用により、痙攣が報告されている。
機序は不明である。
骨髄抑制作用のある薬剤及び腎機能障害作用のある薬剤
本剤の活性代謝物のガンシクロビルとの併用により、毒性が増強するおそれがある。
相加的に本剤及び併用薬剤の双方の作用を増強させることが考えられる。
スルファメトキサゾール・トリメトプリム
本剤の活性代謝物のガンシクロビルとトリメトプリムの併用により、ガンシクロビルの腎クリアランスが16%低下し、血漿中消失半減期が15%延長したとの報告がある。しかし、ガンシクロビルのAUC及びCmaxに影響はなく臨床的に有意な変化とは考えられなかった。また、トリメトプリムのCminが12%上昇したとの報告がある。
シクロスポリン
本剤の活性代謝物のガンシクロビルとの併用により、シクロスポリンの薬物動態に影響を与えたとの報告はないが、血清クレアチニン濃度が上昇するとの報告がある。
プロベネシド
本剤の活性代謝物のガンシクロビルとの併用により、ガンシクロビルの腎クリアランスが20%低下し、その結果、曝露量が40%上昇したとの報告がある。
腎尿細管での分泌が競合する。
ミコフェノール酸 モフェチル
本剤の活性代謝物のガンシクロビルとの併用により、ガンシクロビル及びミコフェノール酸 モフェチルの代謝物であるグルクロン酸抱合体の血漿中濃度が上昇するおそれがあるが、ミコフェノール酸 モフェチルの活性代謝物の薬物動態に実質的な変化はないと考えられる。腎機能障害患者に、ミコフェノール酸 モフェチルと本剤(腎機能障害患者への推奨量)を併用する場合は、患者の症状に注意し慎重に投与すること。
免疫抑制剤
本剤との併用により、重篤な血小板減少が報告されている。
投与中に重篤な白血球減少、好中球減少、貧血、血小板減少を伴う場合には、造血促進因子を投与するか又は本剤の投与を中止すること。,,,,,
,,,
5%未満注1)
頻度不明注2)
血液
低色素性貧血、好酸球増多、白血球増加症、リンパ節症(lymphadenopathy)、脾腫
全身症状
発熱、浮腫
悪寒、疲労、無力症、倦怠感、脱水、悪液質、下肢浮腫、疼痛、粘膜障害、胸痛、腹水、腹部腫脹
循環器
不整脈、高血圧、低血圧、片頭痛、静脈炎、頻脈、血管拡張
呼吸器
咳嗽
湿性咳嗽、鼻咽頭炎、上気道感染、呼吸困難、肺炎、気管支炎、ニューモシスティスカリニ肺炎、胸水、副鼻腔うっ血
過敏症
発疹、そう痒
光線過敏性反応、蕁麻疹
消化器
下痢、悪心、嘔吐、上腹部痛
腹痛、口腔カンジダ症、アフタ性口内炎、潰瘍性口内炎、嚥下障害、舌障害、食道炎、食欲不振、食欲減退、おくび、消化不良、口渇、胃炎、胃腸障害、腹部膨満、鼓腸放屁、便秘、便失禁
精神神経系
頭痛、不眠症、眩暈、神経障害、異夢、傾眠、鎮静、思考異常、異常感覚、健忘症、緊張亢進、歩行異常、不安、多幸症、情緒不安、運動失調、運動過多、振戦、せん妄、性欲減退、ミオクロヌス、躁病反応、うつ病、神経質、精神病
皮膚
皮膚炎、寝汗、脱毛、皮膚乾燥、斑状丘疹、ざ瘡、発汗、剥脱性皮膚炎
腎臓
頻尿、尿路感染、血尿
肝臓
AST上昇・ALT上昇・ALP上昇・LDH上昇等の肝機能障害、黄疸
肝炎、胆管炎
筋・骨格系
CK上昇
関節痛、両下肢痙直、筋肉痛、筋無力症、背痛、骨痛
感覚器
副鼻腔炎
弱視、網膜剥離、網膜炎、失明、眼痛、結膜炎、緑内障、霧視、眼出血、視覚障害、硝子体混濁、味覚倒錯、耳痛、耳鳴、難聴
その他
糖尿病
体重減少、インポテンス、高血糖、低血糖、乳房痛、低カルシウム血症、低カリウム血症、低蛋白血症、低ナトリウム血症、血中マグネシウム減少、蜂巣炎
推奨用量の少なくとも10倍以上の用量を数日間投与された腎障害(クレアチニンクリアランス低下)のある患者で、致命的な骨髄抑制(骨髄無形成)がみられた例がある。また、本剤を過量投与した場合、腎毒性が増強される可能性がある。
血中濃度を下げるために血液透析及び水分補給を行うことが勧められる。
海外で実施された非無作為化非盲検の市販後臨床試験において、サイトメガロウイルス感染症の発症抑制のためバルガンシクロビルを最長200日間投与された成人の腎移植患者(24例)では、非投与患者(14例)と比較して、精子濃度が低下したとの報告がある。ただし、バルガンシクロビル投与終了6ヵ月後には、バルガンシクロビル投与患者(20例)の精子濃度は非投与患者(10例)と同程度まで回復した。,
バルガンシクロビルを初期治療期間(1回900mg、1日2回)または維持治療期間(1回900mg、1日1回)に反復経口投与した時の血漿中バルガンシクロビル濃度は低く、速やかにガンシクロビルに代謝された。
薬物動態パラメータ
初期治療期間
維持治療期間
投与量
1回900mg 1日2回
1回900mg 1日1回
測定対象
バルガンシクロビル
ガンシクロビル
AUC0-6h(μg・h/mL)
0.492※※
32.3※※
0.427±0.0981
19.9±6.41
AUC0-24h(μg・h/mL)
-
0.494※※
31.2±18.5
Cmax(μg/mL)
0.261※※
8.06※※
0.281±0.0717
6.03±2.31
消失半減期(h)
2.73※
2.95±0.438
-:算出せず
※:n=1、※※:平均値(n=2)、その他は平均値±標準偏差(n=6)で示す。
移植(造血幹細胞、肝、腎移植)後サイトメガロウイルス感染及び感染症患者に1日1回、バルガンシクロビルを反復経口投与した時の血漿中バルガンシクロビルはほとんど検出されず、速やかに活性代謝物であるガンシクロビルに代謝された。バルガンシクロビルを経口投与した時の血漿中ガンシクロビルのCmaxはガンシクロビルを静脈内投与した時のCmaxより小さかったが、AUC0-24hはガンシクロビル静脈内投与時の1.6倍であった。
薬物動態パラメータ(平均値±標準偏差)
バルガンシクロビル経口投与
ガンシクロビル静脈内投与
900(又は450)mg1日1回
5(又は2.5)mg/kg1日1回
0.520±0.258
51.1±18.4
32.4±11.5
0.206±0.121
6.74±2.58
7.17±2.75
生物学的利用率(%)
69±14
5.13±1.12
5.16±1.31
バルガンシクロビル900mgを経口投与した時、血漿中バルガンシクロビル濃度は低く、そのAUC0-24h及びCmaxは血漿中ガンシクロビルの値のそれぞれ約1%及び約3%であった。バルガンシクロビル900mgを経口投与した時の血漿中ガンシクロビルのAUC0-24hはガンシクロビル5mg/kgを静脈内投与した時のAUC0-24hと同程度であったが、Cmaxはガンシクロビル5mg/kgを静脈内投与時の約60%であった(外国人のデータ)。
ガンシクロビルの薬物動態パラメータ(平均値±標準偏差)
900mg1日1回食後
5mg/kg1日1回
29.1±9.7
26.5±5.9
5.61±1.52
9.46±2.02
59.4±6.1
4.08±0.76
3.81±0.71
腎クリアランス(mL/min/kg)
3.21±0.75
2.99±0.67
健康成人、HIV陽性患者、CMV網膜炎を発症しているHIV/CMV陽性患者及びCMV網膜炎を発症していないHIV/CMV陽性患者に単回又は反復投与した時の薬物動態パラメータ(複数試験結果)
バリキサドライシロップ5000mg又は同錠450mgをバルガンシクロビルとして900mg、1日1回2日間反復経口投与した時の薬物動態を評価した。その結果、錠剤に対するドライシロップのガンシクロビルのAUC0-t及びCmaxの最小二乗幾何平均の比[90%信頼区間]は、それぞれ1.00[0.96, 1.04]及び0.95[0.89, 1.01]であった3)(外国人のデータ)。
日本人患者(23例)に、バルガンシクロビル16mg/kgを1日2回反復経口投与した時の投与6週目(投与後90分)の血漿中ガンシクロビル濃度(平均値±標準偏差)は、4.59±1.31μg/mLであった4)。
健康成人及びHIV及びサイトメガロウイルス陽性患者にバルガンシクロビル900mgを食後に経口投与した時の生物学的利用率は約60%であった(外国人のデータ)。
HIV及びサイトメガロウイルス陽性患者にバルガンシクロビルを食後に経口投与した時の血漿中ガンシクロビルのAUCは450~2625mgの投与量範囲において用量比例性を示した5)(外国人のデータ)。
バルガンシクロビルを1日1回3日間、食後に875mg経口投与した時の血漿中ガンシクロビルのAUC及びCmaxは、空腹時の投与と比較してそれぞれ約30%及び約14%増加した。最高血漿中濃度到達時間は変わらなかった5)(外国人のデータ)。
ガンシクロビルを静脈内投与した時の定常状態時の分布容積は0.680±0.161L/kgであった。ガンシクロビルの血漿蛋白結合率は0.5~51μg/mLの濃度範囲において1~2%であった(外国人のデータ)。
血漿中には主にガンシクロビルとして存在し、バルガンシクロビルは僅かに検出されたものの速やかに消失した。血漿中にはガンシクロビル以外の代謝物は検出されなかった。14C-ガンシクロビルを単回経口投与した時の尿及び糞中代謝物量はいずれも排泄量の1~2%程度であった(外国人のデータ)。
HIV及びサイトメガロウイルス陽性患者及び健康成人にバルガンシクロビル900mgを単回経口投与した時、主な排泄経路は糸球体ろ過及び尿細管分泌による尿中排泄であった。静脈内投与されたガンシクロビルの全身クリアランス及び腎クリアランスはそれぞれ3.07±0.64mL/min/kg及び2.99±0.67mL/min/kgであり、腎クリアランスは全身クリアランスの大部分を占めていた(外国人のデータ)。
腎機能障害患者(クレアチニンクリアランス70mL/min以下)にバルガンシクロビル900mgを単回経口投与した時、腎機能の低下に伴ってガンシクロビルの血漿からの消失は遅延し、AUCは増加した。クレアチニンクリアランスとガンシクロビルの経口クリアランスとの間に相関が認められ、患者の腎機能に対応する本剤(錠剤)の減量の目安を算出した。血液透析により血漿中に存在するガンシクロビルの約50%が除去された。なお、クレアチニンクリアランスが10mL/min未満の血液透析を受けている患者には、ドライシロップの投与を行うこと6)(外国人のデータ)。,,
例数
経口クリアランス(mL/min)
AUC0-ta)(μg・h/mL)
51~70
6
249±99
49.5±22.4
4.85±1.4
21~50
136±64
91.9±43.9
10.2±4.4
11~20
45±11
223±46
21.8±5.2
≦10
12.8±8
366±66
67.5±34
a)最終測定可能時点までのAUC
バルガンシクロビルの吸収過程にはペプチドトランスポーター(PEPT1)の関与が示唆されている。ラット小腸にバルガンシクロビル10mMを含む緩衝液を灌流した時、バルガンシクロビルの小腸透過係数に対するバラシクロビル、シクロスポリン、オメプラゾール、ネルフィナビル及びミコフェノール酸 モフェチルの影響は認められなかった。これら薬剤をヒトにおいてバルガンシクロビルと併用投与した時の相互作用は不明である。
外国において、新たにサイトメガロウイルス網膜炎と診断されたHIV陽性患者160例を対象とし、本剤を経口投与した群(900mgを1日2回3週間、その後900mgを1日1回1週間投与、80例)とガンシクロビルを静脈内投与した群(5mg/kgを1日2回3週間、その後1日1回1週間投与、80例)との比較試験が実施された。投与4週後までにサイトメガロウイルス網膜炎が進行した患者は、本剤投与群及びガンシクロビル投与群でそれぞれ、9.9%(7/71例)及び10.0%(7/70例)でほぼ同率であった7)。
適応疾患
中央値
最小値
最大値
造血幹細胞移植
初期開始時
9
43.0
14
125
初期8日目
2.0
0
19
初期15日目
1
0.0
初期最終評価日
1.0
11
腎移植
36.0
1978
4116
13
632
260
肝移植
31.0
8
334
2
0.5
7
CMV抗原陽性細胞数の推移(初期治療期間)
バルガンシクロビルは、ガンシクロビルのL-バリンエステル(プロドラッグ)であり、経口投与されたのち、腸管及び肝臓のエステラーゼにより速やかにガンシクロビルに変換される。プロドラッグ化により経口吸収性が大幅に改善され、高いAUCが得られる。ガンシクロビルはサイトメガロウイルス感染細胞内においてウイルス由来のプロテインキナーゼ(UL97)にリン酸化されてガンシクロビル一リン酸になり、さらにウイルス感染細胞に存在するプロテインキナーゼにリン酸化されて活性型のガンシクロビル三リン酸になる。ガンシクロビル三リン酸はウイルスDNAポリメラーゼの基質であるデオキシグアノシン三リン酸(dGTP)の取り込みを競合的に阻害し、ガンシクロビル三リン酸がDNAに取り込まれ、ウイルスDNAの延長を停止又は制限することによってDNA鎖の複製を阻害する10),11),12)。
免疫機能の低下した患者に発症したサイトメガロウイルス感染症の治療のためにバルガンシクロビルを長期投与した場合、ガンシクロビルに対する耐性ウイルスが検出される場合がある。耐性ウイルスには、ガンシクロビルのモノリン酸化に関与するウイルスキナーゼ(UL97)遺伝子又はウイルスDNAポリメラーゼ(UL54)遺伝子の変異がみられる。UL97遺伝子が変異したウイルスは、ガンシクロビルに対してのみ耐性を示し、一方、UL54遺伝子が変異したウイルスは、類似の作用機序を持つ他の抗ウイルス剤にも交差耐性を示す。サイトメガロウイルス網膜炎と診断されたAIDS患者にバルガンシクロビルが投与され、148例の患者から分離した多形核白血球について、サイトメガロウイルスの遺伝子型変異解析を実施した結果、3、6、12、18ヵ月後のUL97耐性変異体の発現率は、それぞれ2.2%、6.5%、12.8%及び15.3%であった。固形臓器移植患者に移植後10日以内から100日までバルガンシクロビルが経口投与され、移植後100日目に採血できた198例の血液サンプルから分離した多形核白血球について、遺伝子型変異解析を実施した結果、UL97耐性変異体は検出されなかった。また、移植後12ヵ月までにサイトメガロウイルス感染症が疑われた患者55名についても、UL97耐性変異体は検出されなかった19),20),21),22),23),24)。
バルガンシクロビル塩酸塩(Valganciclovir Hydrochloride)
(2RS)-2-[(2-Amino-6-oxo-1,6-dihydro-9H-purin-9-yl)methoxy]-3-hydroxypropyl(2S)-2-amino-3-methylbutanoate monohydrochloride
C14H22N6O5・HCl
390.82
白色~黄白色の粉末である。水、N,N-ジメチルホルムアミド又はメタノールに溶けやすく、エタノール(99.5)に溶けにくい。0.001mol/L塩酸試液に溶ける。
キャップを瓶本体に強く押しつけたまま(カチカチ音がしない状態まで)左に回して開けること。
ボトル開封後は湿気を避けて保存すること。
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
60錠[ボトル(バラ)]
12.0g[瓶]
1) 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議 公知申請への該当性に係る報告書:バルガンシクロビル塩酸塩(サイトメガロウイルス感染症のリスクのある臓器移植後のサイトメガロウイルス感染予防・発症抑制(成人))
2) 医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議 公知申請への該当性に係る報告書:バルガンシクロビル塩酸塩(サイトメガロウイルス感染症のリスクのある小児(固形臓器)移植後のサイトメガロウイルス感染予防)
3) 田辺三菱製薬(株):バリキサ錠450mg及びバリキサドライシロップ5000mgの生物学的同等性(社内資料)
4) 田辺三菱製薬(株):症候性先天性CMV感染児を対象とした国内第Ⅲ相非盲検試験の薬物動態(社内資料)(2023年3月27日承認、CTD 2.7.2.2.2.1)
5) Brown F, et al.:Clin Pharmacokinet. 1999;37(2):167-176
6) Czock D, et al.:Clin Pharmacol Ther. 2002;72(2):142-150
7) Martin DF, et al.:N Engl J Med. 2002;346(15):1119-1126
8) Lalezari J, et al.:J Acquir Immune Defic Syndr. 2002;30(4):392-400
9) 田辺三菱製薬(株):症候性先天性CMV感染児を対象とした国内第Ⅲ相非盲検試験(社内資料)(2023年3月27日承認、CTD 2.7.3.2.1、CTD 2.7.4.2.1)
10) Ashton WT, et al.:Biochem Biophys Res Commun. 1982;108(4):1716-1721
11) Smee DF, et al.:Mol Cell Biochem. 1985;69(1):75-81
12) Mar EC, et al.:J Virol. 1985;53(3):776-780
13) Cheng YC, et al.:Proc Natl Acad Sci U S A. 1983;80(9):2767-2770
14) Freitas VR, et al.:Antimicrob Agents Chemother. 1985;28(2):240-245
15) Plotkin SA, et al.:J Infect Dis. 1985;152(4):833-834
16) Field AK, et al.:Proc Natl Acad Sci U S A. 1983;80(13):4139-4143
17) Smith KO, et al.:Antimicrob Agents Chemother. 1982;22(1):55-61
18) Tocci MJ, et al.:Antimicrob Agents Chemother. 1984;25(2):247-252
19) Tatarowicz WA, et al.:J Infect Dis. 1992;166(4):904-907
20) Smith IL, et al.:J Infect Dis. 1997;176(1):69-77
21) Erice A, et al.:J Infect Dis. 1997;175(5):1087-1092
22) Jabs DA, et al.:J Infect Dis. 2001;183(2):333-337
23) Boivin G, et al.:J Infect Dis. 2001;184(12):1598-1602
24) Boivin G, et al.:J Infect Dis. 2004;189(9):1615-1618
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