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ブロムヘキシン塩酸塩吸入液0.2%「タイヨー」

処方せん医薬品以外の医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
6.用法及び用量
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.5妊婦
9.6授乳婦
9.7小児等
9.8高齢者
11.副作用
11.1重大な副作用
11.2その他の副作用
14.適用上の注意
15.その他の注意
15.1臨床使用に基づく情報
15.2非臨床試験に基づく情報
16.薬物動態
16.5排泄
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
18.薬効薬理
18.1作用機序
18.2薬理作用
19.有効成分に関する理化学的知見
20.取扱い上の注意
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

ブロムヘキシン塩酸塩吸入液0.2%「タイヨー」

添付文書番号

2234700G1043_1_06

企業コード

400813

作成又は改訂年月

2024年2月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

872234

薬効分類名

気道粘液溶解剤

承認等

ブロムヘキシン塩酸塩吸入液0.2%「タイヨー」

販売名コード

YJコード

2234700G1043

販売名英語表記

Bromhexine Hydrochloride Inhalation Solution “TAIYO”

販売名ひらがな

ぶろむへきしんえんさんえんきゅうにゅうえき0.2%「たいよー」

承認番号等

承認番号

21900AMX00198

販売開始年月

1999年7月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

一般的名称

ブロムヘキシン塩酸塩吸入液

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

ブロムヘキシン塩酸塩吸入液0.2%「タイヨー」

有効成分1mL中:ブロムヘキシン塩酸塩   2mg
添加剤パラオキシ安息香酸メチル、酒石酸、pH調節剤

3.2 製剤の性状

ブロムヘキシン塩酸塩吸入液0.2%「タイヨー」

pH2.5~3.5
色・剤形無色澄明の液

4. 効能又は効果

下記疾患の去痰
急性気管支炎、慢性気管支炎、肺結核、塵肺症、手術後

6. 用法及び用量

通常、成人には1回2mL(ブロムヘキシン塩酸塩として4mg)を生理食塩液等で約2.5倍に希釈し、1日3回ネブライザーを用いて吸入させる。なお、年齢、症状により適宜増減する。

8. 重要な基本的注意

気管支分泌物が増量することがあるので、観察を十分に行い、自然の喀出が困難な場合には機械的吸引又は体位変換などの適切な処置を行うこと。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  1. 11.1.1 ショック、アナフィラキシー(いずれも頻度不明)

    発疹、血管浮腫、気管支痙攣、呼吸困難、そう痒感等があらわれることがある。

11.2 その他の副作用

0.1~5%未満

頻度不明

呼吸器系

咽頭痛、呼吸困難、咽頭刺激感、咽頭異和感

咳嗽、喘息発作、喘鳴

消化器

嘔気、胃部不快感

下痢、嘔吐

精神神経系

頭痛

過敏症

発疹、蕁麻疹

その他

血痰

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意

本剤はチロキサポール液、アセチルシステインナトリウム液等との配合で白濁を生じるため、これらの薬剤との配合は避ける。

14.2 薬剤交付時の注意

  1. 14.2.1 本剤は吸入用にのみ使用し、内服用として使用しないこと。
  2. 14.2.2 患者に使用法を正しく指導し、経過の観察を十分に行うこと。

15. その他の注意

15.1 臨床使用に基づく情報

喀痰量の一時的増加を来し神経質な患者では不安感を訴えることがある。

15.2 非臨床試験に基づく情報

動物実験で大量を長期間にわたり連続投与した場合に血清トランスアミナーゼ値の上昇することが報告されている。

16. 薬物動態

16.5 排泄

健康成人(21例)に静脈注射した場合、120時間で77%が尿中に、5%が糞中に排泄された1)(外国人データ)。

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  1. 17.1.1 国内臨床試験

    慢性気管支炎112例を対象に群間比較試験(封筒法)を実施した結果、ブロムヘキシン塩酸塩吸入液の有用性が認められた。
    副作用は3.7%(2/54例)であり、呼吸困難感・呼吸困難及び咽頭痛が各1例であった。
    この群間比較試験を含む総計259例について実施された臨床試験成績は次のとおりであった2),3),4),5),6),7),8),9)

    投与対象

    有効例数/効果判定例数

    有効率
    (中等度改善以上)

    急性気管支炎

    34/47

    72.3%

    慢性気管支炎

    70/93

    75.3%

    肺結核

    32/39

    82.1%

    塵肺症

    9/13

    69.2%

    手術後

    40/52

    76.9%

    185/244

    75.8%

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

気管支粘膜及び粘膜下気管腺の分泌を活性化し、漿液分泌を増加させる。また、気管分泌細胞リソソーム顆粒から遊離されたリソソーム酵素の関与で酸性糖蛋白の繊維網を溶解低分子化する。肺表面活性物質の分泌促進作用や線毛運動亢進作用を有する10)

18.2 薬理作用

  1. 18.2.1 漿液性分泌増加作用

    Perry及びBoydの方法により、漿液性分泌増加作用が認められている(ウサギ)。また、走査電子顕微鏡により形態学的に観察した試験で、気管支粘膜及び粘膜下気管腺の分泌が活性化し、漿液性分泌の増加が認められている11),12)(イヌ)。

  2. 18.2.2 酸性糖蛋白溶解・低分子化作用

    健康成人において、酸性糖蛋白の線維網が溶解低分子化することが顕微鏡下に認められている。この作用は、気管分泌細胞内で発現し、その機序は、リゾゾーム顆粒から遊離されたリゾゾーム酵素が関与すると考えられている13),14)(イヌ)。

  3. 18.2.3 肺表面活性物質の分泌促進作用

    肺胞Ⅱ型細胞内層状封入体(ラット)及び肺のリン脂質含量(ウサギ)の増加が認められている15),16)

  4. 18.2.4 線毛運動亢進作用

    摘出気管を用いたin vitro試験(イヌ)において、線毛運動の振幅及び運動数の増加をもたらすことが認められている。また、口蓋粘膜(カエル)において線毛による粘液の輸送速度を増加させることが認められている17),18)

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

ブロムヘキシン塩酸塩(Bromhexine Hydrochloride)

化学名

2-Amino-3,5-dibromo-N-cyclohexyl-N-methylbenzylamine monohydrochloride

分子式

C14H20Br2N2・HCl

分子量

412.59

性状

白色の結晶又は結晶性の粉末である。ギ酸に溶けやすく、メタノールにやや溶けにくく、水又はエタノール(95)に溶けにくい。飽和水溶液のpHは3.0~5.0である。

化学構造式

20. 取扱い上の注意

  1. 20.1 外箱開封後は遮光して保存すること。
  2. 20.2 開栓後は汚染に注意すること。
  3. 20.3 開栓後は密栓して保存すること。

22. 包装

45mL[ガラス瓶]、500mL[プラスチックボトル]

24. 文献請求先及び問い合わせ先

武田テバファーマ株式会社 武田テバDIセンター

〒453-0801 名古屋市中村区太閤一丁目24番11号

TEL 0120-923-093
受付時間 9:00~17:30(土日祝日・弊社休業日を除く)

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

武田テバファーマ株式会社

名古屋市中村区太閤一丁目24番11号

26.2 販売

武田薬品工業株式会社

大阪市中央区道修町四丁目1番1号

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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