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処方箋医薬品注)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
多発性硬化症の再発予防
進行型多発性硬化症に対する本剤の有効性及び安全性は確立していない。
通常、成人にはグラチラマー酢酸塩として20mgを1日1回皮下に投与する。
本剤投与による注射直後反応として、胸痛等の胸部症状があらわれることがある。,
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト母乳中への移行については不明である。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
副作用の発現に留意し、患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。一般に高齢者では腎機能、肝機能等の生理機能が低下している。
副腎皮質ホルモン
本剤投与による注射部位反応の発現が増加したとの報告がある。
機序は不明である。
本剤投与後の数分以内に注射直後反応(血管拡張、胸痛、呼吸困難、動悸又は頻脈)があらわれることがある。これらの症状のほとんどは一過性であるが、投与のたびに発現し、重症化することもある。,,
重度の場合、壊死組織の切除及び皮膚移植などが必要になる場合がある。患者に複数の病変があらわれたときには、治癒がみられるまで投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
アナフィラキシー等の重篤な事象を含め、呼吸困難、気管支痙攣、発疹、じん麻疹又は失神等の過敏性反応があらわれることがある。
AST、ALTの上昇等を伴う肝機能障害があらわれることがある。
5%以上
5%未満
頻度不明
精神神経系
不安、振戦
失神、神経過敏
痙攣
消化器
悪心、嘔吐
循環器
血管拡張、動悸、頻脈
呼吸器
呼吸困難
感染症
腟カンジダ症
単純ヘルペス
皮膚
発疹、多汗症
皮膚良性新生物
眼
眼の障害
投与部位
注射部位反応(紅斑(59.9%)、疼痛(53.2%)、腫瘤(35.7%)、そう痒感(35.3%)、浮腫、炎症、過敏症)、局所反応
萎縮
その他
リンパ節症、疼痛、胸痛、顔面浮腫
悪寒、体重増加、浮腫
白血球数異常、肝酵素上昇
ラット26週間反復投与毒性試験及びサル52週間反復投与毒性試験において、腎糸球体に補体第3成分を伴うグラチラマー酢酸塩の沈着が認められている。しかしながら、ラットを用いたがん原性試験(2年間投与)では腎糸球体での免疫複合体の沈着は認められていない。
[125I]グラチラマー酢酸塩を10μg/mLの濃度で添加したときの蛋白結合率はヒト血清アルブミンで89%超、ヒト血清で約97%である1)(in vitro)。
In vitro試験データから、グラチラマー酢酸塩は皮下組織及び筋肉組織において速やかに加水分解されることが示されている2)。
再発寛解型多発性硬化症患者(17例)を対象にグラチラマー酢酸塩として1日1回20mgを36週間皮下投与したとき、主要評価項目であるT1ガドリニウム(Gd)増強病巣の総数の投与前後での変化率は65.66%(両側95%信頼区間:33.19,82.35)であり、変化率の95%信頼区間の下限値(33.19%)が事前に設定した有効性評価基準値(25%)を上回った。
評価例数
T1Gd増強病巣総数注2)
変化率(%)注3)[95%信頼区間]
投与前(-8,-4,0週)
17
5.66(1.31)
65.66[33.19,82.35]
投与後(28,32,36週)
14
1.94(1.38)
注1)欠測値の補完は行わないこととしていたため、投与後の評価は28、32、36週のデータがない3例を除外して評価されている。注2)評価時期(投与前/投与後)、年齢及び罹病期間を共変量とし、各評価時期での利用可能なスキャン回数を予定されたスキャン回数で除した値の対数をオフセット変数とした負の二項回帰モデルによる点推定値(標準誤差) 注3)変化率(%)={1-(投与後の推定値/投与前の推定値)}×100
なお、投与前と投与後の評価例数を揃えて実施した追加解析では、変化率の95%信頼区間の下限値はいずれも事前に設定した有効性評価基準値(25%)を下回った3)。
T1Gd増強病巣総数注3)
変化率(%)注4)[95%信頼区間]
投与後(28,32,36週/中止時)
追加解析①注1)
4.64(1.29)
1.74(1.40)
62.50[24.03,81.49]
追加解析②注2)
6.54(1.33)
6.69(1.77)
-2.31[-215.18,66.79]
注1)28週より前に中止した3例を除外した解析注2)28週より前に中止した3例のデータ及び全集団の静脈内ステロイド投与後30日以内に測定されたMRIスキャンデータも含めた全投与症例による解析注3)評価時期(投与前/投与後)、年齢及び罹病期間を共変量とし、各評価時期での利用可能なスキャン回数を予定されたスキャン回数で除した値の対数をオフセット変数とした負の二項回帰モデルによる点推定値(標準誤差)注4)変化率(%)={1-(投与後の推定値/投与前の推定値)}×100
また、グラチラマー酢酸塩として1日1回20mgを52週間皮下投与したときの副作用発現頻度は、100%(17/17)であり、主な副作用は注射部位紅斑88.2%(15/17)、注射部位疼痛88.2%(15/17)、注射部位硬結76.5%(13/17)及び注射部位そう痒感70.6%(12/17)であった4)。
再発寛解型多発性硬化症患者(239例)を対象にグラチラマー酢酸塩として1日1回20mg又はプラセボを36週間皮下投与した結果、主要評価項目であるT1Gd増強病巣数(総数)の差の点推定値は-10.84個(両側95%信頼区間:-17.97,-3.71)であり有意な減少を認めた(p=0.0032、ANCOVA)3)。
二重盲検期におけるT1Gd増強病巣数注2)
群間差[95%信頼区間]
p値注3)
プラセボ群
120
36.80(2.94)
-10.84[-17.97,-3.71]
0.0032
本剤群
119
25.96(3.03)
注1)投与群及び医療機関を因子、ベースライン時のT1Gd増強病巣数、ベースライン時のEDSSスコア、治験開始前2年間の再発回数、罹病期間、年齢及び性別を共変量とした共分散分析モデルに基づく。注2)調整済み平均値(標準誤差)注3)p≦0.045226であった場合に統計学的に有意であると判断
副作用発現頻度は、本剤群で84.9%(101/119)であり、主な副作用は注射部位紅斑57.1%(68/119)、注射部位疼痛34.5%(41/119)及び注射部位腫瘤28.6%(34/119)であった4)。
再発寛解型多発性硬化症患者(251例)を対象にグラチラマー酢酸塩として1日1回20mg又はプラセボを最長35ヵ月間皮下投与した結果、主要評価項目である再発回数の差の点推定値は-0.63回(両側95%信頼区間:-1.03,-0.24)であり有意な差を認めた(p=0.0019、ANCOVA)3)。
再発回数注2)
p値
126
1.98(0.14)
-0.63[-1.03,-0.24]
0.0019
125
1.34(0.15)
注1)投与群、医療機関及び投与群と医療機関の交互作用を因子、性別、罹病期間(年)、治験開始前2年間の再発率及びベースラインのEDSSスコアを共変量とした共分散分析モデルに基づく。注2)調整済み平均値(標準誤差)
副作用発現頻度は、本剤群で90.4%(113/125)であり、主な副作用は注射部位紅斑59.2%(74/125)、注射部位疼痛56.0%(70/125)及び注射部位腫瘤46.4%(58/125)であった5)。
グラチラマー酢酸塩(GA)は皮下投与後、末梢のリンパ節内の抗原提示細胞(APC)表面に存在する主要組織適合遺伝子複合体(MHC)分子に結合する。その結果、GAはT細胞受容体における抗原−MHCとの競合によって多発性硬化症に関する抗原特異的なT細胞の活性化を阻害する。また、APC表面のMHC分子にGAが結合すると、GA反応性Th2細胞が誘導される。GA反応性Th2細胞は血液脳関門を通過して中枢神経系に集積し、ミエリン塩基性蛋白自己抗原により刺激され抗炎症サイトカインや神経栄養因子を分泌する。さらに、GA投与は、抗原非特異的な機序によってもAPC機能を修飾するとともに、IL-10及びTGF-βの増加、並びにIL-12及びTNFの産生減少を特徴とする抗炎症性のⅡ型単球の形成を促進する6)。
グラチラマー酢酸塩(Glatiramer Acetate)
ポリ[L-Glu13-15, L-Ala39-46, L-Tyr8.6-10, L-Lys30-37]X・yCH3COOHx:ポリマー鎖長y:アミノ酸100残基あたりの酢酸分子数で、15~24である。上付き文字:グラチラマー酢酸塩中の種々のポリペプチドを構成するアミノ酸残基のモルパーセントの範囲を表し、これらのアミノ酸残基の配列は異なる。
グラチラマー酢酸塩構成物の平均分子量は5,000~9,000で、少なくとも68%の分子は分子量が2,500~20,000である。
白色~微帯黄白色の凍結乾燥品である。
(Glu, Ala, Lys, Tyr)X・yCH3COOH(C5H9NO4・C3H7NO2・C6H14N2O2・C9H11NO3)X・yC2H4O2
グラチラマー酢酸塩は、L-グルタミン酸、L-アラニン、L-チロシン、L-リシンから構成される平均分子量5,000~9,000のポリペプチド混合物である。L-グルタミン酸、L-アラニン、L-チロシン、L-リシンの各アミノ酸残基のモル比率は、0.129~0.153、0.392~0.462、0.086~0.100及び0.300~0.374である。
1シリンジ×7
1) グラチラマー酢酸塩の分布に関する検討(2015年9月28日承認:CTD2.6.4.4)
2) グラチラマー酢酸塩の代謝に関する検討(2015年9月28日承認:CTD2.6.4.5)
3) グラチラマー酢酸塩の臨床的有効性の概要(2015年9月28日承認:CTD2.7.3)
4) グラチラマー酢酸塩の臨床的安全性の概要(2015年9月28日承認:CTD2.7.4)
5) グラチラマー酢酸塩の臨床試験成績(2015年9月28日承認:CTD2.7.6.6)
6) グラチラマー酢酸塩の効力を裏付ける試験(2015年9月28日承認:CTD2.6.2.2)
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