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ビオタミン散10%

添付文書番号

312200XB1022_1_02

企業コード

430574

作成又は改訂年月

2022年8月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

873122

薬効分類名

ビタミンB1誘導体

承認等

ビオタミン散10%

販売名コード

YJコード

312200XB1022

販売名英語表記

BIOTAMIN POWDER

承認番号等

承認番号

21300AMZ00550

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

5年

一般的名称

ベンフォチアミン散

3. 組成・性状

3.1 組成

ビオタミン散10%

有効成分散1g中
ベンフォチアミン   138.3mg
(チアミン塩化物塩酸塩として   100mg )
添加剤乳糖水和物

3.2 製剤の性状

ビオタミン散10%

剤形流動性のある粉末
色調白色

4. 効能又は効果

  • ビタミンB1欠乏症の予防及び治療
  • ビタミンB1の需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、甲状腺機能亢進症、妊産婦、授乳婦、はげしい肉体労働時など)
  • ウェルニッケ脳症
  • 脚気衝心
  • 下記疾患のうち、ビタミンB1の欠乏又は代謝障害が関与すると推定される場合
    神経痛
    筋肉痛・関節痛
    末梢神経炎、末梢神経麻痺
    心筋代謝障害
    便秘などの胃腸運動機能障害

    注:効果がないのに月余にわたって漫然と使用すべきでない。

6. 用法及び用量

チアミン塩化物塩酸塩として、通常成人1日5~100mgを経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

頻度不明

消化器

胃部不快感、食欲不振、悪心、下痢

16. 薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1 単回投与

    成人男性にベンフォチアミン及びチアミン塩化物塩酸塩を単回経口投与し、血中総B1量及び血中の補酵素型B1(コカルボキシラーゼ)と遊離型B1の消長を測定した成績によれば、ベンフォチアミンはチアミン塩化物塩酸塩にくらべ、消化管からの吸収が良好で、高い血中総B1濃度を持続し、補酵素型B1への転換率が高いことが認められている1)

16.3 分布

  1. 16.3.1 組織移行

    ラットに35S標識ベンフォチアミン及びチアミン塩化物塩酸塩を370μCi(B1-HClとして10mg)/kgを経口投与し、経時的に主要臓器中の35S濃度を測定した結果、いずれの臓器においてもベンフォチアミン投与群がチアミン塩化物塩酸塩投与群より高濃度かつ長時間持続の傾向を示すことが認められている。
    また、各臓器内濃度の消長についてみると肝臓、胃壁、膵臓等では投与後速やかに減少するのに対し心筋、横隔膜等の筋肉組織においては72時間以上の持続を示し、脳においては投与24時間後にピークの見られる点が特徴的である2)

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  1. 17.1.1 国内臨床試験

    ベンフォチアミンは、チアミン塩化物塩酸塩に比べて高い血中総B1及び補酵素型B1濃度を持続し、ビタミンB1欠乏症状に対し有効であることが認められ3)、そのビタミンとしての特異的な作用だけでなく、生理的必要量以上の投与による非特異的作用が認められており、神経痛、筋肉痛等神経疾患への有効性が確認された4),5),6)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

ビタミンB1は、神経機能の維持に重要な役割を演じており、B1欠乏時には、神経組織の変化として、ノイロン末梢部神経線維の変化(髄鞘の変性)が起こることが知られている7)(ラット)。

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

ベンフォチアミン(Benfotiamine)

化学名

S-Benzoylthiamine O-monophosphate

分子式

C19H23N4O6PS

分子量

466.45

性状

白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはなく、味は苦い。
水又はメタノールに溶けにくく、エタノール(95)に極めて溶けにくく、ジエチルエーテル又はクロロホルムにほとんど溶けない。
水酸化ナトリウム試液、炭酸ナトリウム試液又は希塩酸に溶ける。
飽和水溶液は酸性である。

化学構造式

融点

約200℃(分解)

略号

BTMP

22. 包装

(瓶) 100g

24. 文献請求先及び問い合わせ先

第一三共株式会社 製品情報センター

〒103-8426 東京都中央区日本橋本町3-5-1

TEL:0120-189-132

25. 保険給付上の注意

本剤は保険給付の対象とならない(薬価基準未収載)。

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

第一三共株式会社

東京都中央区日本橋本町3-5-1

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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