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生物由来製品
劇薬
処方箋医薬品注)
通常、成人にはデノスマブ(遺伝子組換え)として60mgを6ヵ月に1回、皮下投与する。
通常、成人にはデノスマブ(遺伝子組換え)として60mgを6ヵ月に1回、皮下投与する。なお、6ヵ月に1回の投与においても、骨びらんの進行が認められる場合には、3ヵ月に1回、皮下投与することができる。
低カルシウム血症が発現するおそれがある。,,
臨床試験では除外されている。低カルシウム血症を起こすおそれがある。,
妊娠可能な女性に対しては、本剤投与中及び最終投与後一定期間は適切な避妊法を用いるよう指導すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。動物実験では、サルに妊娠20日から分娩時まで本剤(50mg/kg/4週)を皮下投与した結果、死産の増加、出生児の分娩後死亡の増加、骨・歯の異常、末梢リンパ節の欠損が認められた。,
治療上の有益性及び母乳栄養の有用性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤のヒト乳汁中への移行は不明であるが、ヒトIgGは乳汁中に移行することが報告されている。
QT延長、痙攣、テタニー、しびれ、失見当識等を伴う低カルシウム血症があらわれることがある。低カルシウム血症が認められた場合には、カルシウム及びビタミンDの補充に加えて、緊急時には、カルシウムの点滴投与を併用するなど、適切な処置を速やかに行うこと。,,,,
,,
重篤な蜂巣炎等の皮膚感染症があらわれることがあるので、発赤、腫脹、疼痛、発熱等の症状が認められた場合には、適切な処置を行うこと。
0.5~2%未満
0.5%未満
頻度不明
血液
貧血
白血球減少
皮膚
湿疹
脱毛症、扁平苔癬
代謝
低リン酸血症
内分泌
血中副甲状腺ホルモン増加
精神神経系
めまい
循環器
高血圧
呼吸器
鼻咽頭炎
消化器
胃炎、口内炎、歯周炎、胃食道逆流性疾患
上腹部痛、口腔ヘルペス、歯肉炎、悪心、嘔吐
筋骨格系
背部痛
関節痛、四肢痛、筋骨格痛
肝臓
肝機能異常、γ-GTP上昇
ALT上昇、AST上昇
腎臓
尿蛋白陽性
その他
注射部位反応(疼痛、腫脹、紅斑等)、発熱、白内障、倦怠感、ほてり
薬物過敏症、末梢性浮腫、無力症
皮下注射は、上腕、大腿又は腹部に行うこと。
骨粗鬆症承認時までの国内外臨床試験において、10,895例中41例(0.4%)で本剤に対する結合抗体が認められたが、中和抗体の産生は認められなかった。また、関節リウマチ患者を対象とした国内臨床試験では、結合抗体及び中和抗体の産生は認められなかった。
健康な日本人閉経後女性に本剤1.0mg/kg注5)を単回皮下投与したときの血清中デノスマブ濃度推移を図に、本剤0.03、0.1、0.3、1.0及び3.0mg/kg注5)を単回皮下投与したときの薬物動態パラメータを表に示す1)。デノスマブは0.03~3.0mg/kgの用量範囲で非線形の薬物動態を示したが、1.0及び3.0mg/kgではCmax及びAUCはほぼ用量に比例して増加した。
投与量(mg/kg)
n
Cmax(ng/mL)
Tmax注4)(日)
AUC0-t(μg・日/mL)
0.03
6
99.6±25.8
7.00(7~10)
2.06±0.53
0.1
492±166
12.0(7~21)
15.2±6.7
0.3
1,910±658
14.0(7~21)
84.3±20.1
1.0
8,690±2,170
14.0(10~21)
481±131
3.0
27,400±7,880
14.0(14~42)
1,790±650
mean±SD
日本人閉経後女性の骨粗鬆症患者51例に本剤60mgを6ヵ月に1回、計2回皮下投与したとき、血清中デノスマブ濃度に累積は認められなかった2)。
メトトレキサート治療中の日本人関節リウマチ患者82例に本剤60mgを6ヵ月に1回、計2回皮下投与したとき、血清中デノスマブ濃度に累積は認められなかった。また、72例に本剤60mgを3ヵ月に1回、計4回皮下投与したとき、血清中デノスマブ濃度は投与6ヵ月後までに定常状態に達し(6ヵ月時点の平均トラフ濃度:約1,070ng/mL)、定常状態におけるAUCtauの累積は約1.3倍であった3)。
健康な成人、低骨密度又は骨粗鬆症の閉経後女性及びがん患者に本剤を皮下投与したときの絶対バイオアベイラビリティは約62%であった4)(日本人及び外国人データ)注6)。
サルに125I標識した本剤1mg/kgを単回皮下投与したとき、組織中の放射活性は、投与部位と腋窩リンパ節を除き、血清中より低かった。血清に次いで鼠径リンパ節、脾臓、卵巣及び肺に高い放射活性が認められた5)。分布に関する明らかな性差は認められなかった6)。
本剤はヒトIgG2サブクラスに属するモノクローナル抗体であることから、他の免疫グロブリンと同様に生体内での異化により消失すると推察される5)。
サルに125I標識した本剤1mg/kgを単回皮下投与したとき、投与された放射能は投与後56日までに77.9%が尿中に排泄された5)。
腎機能正常者12例及び腎機能障害患者43例(軽度腎疾患13例、中等度腎疾患13例、重度腎疾患9例、透析の必要な末期腎不全患者8例)に本剤60mgを単回皮下投与したとき、血清中デノスマブのCmax及びAUCに、腎機能障害の程度による明らかな差異は認められなかった7)(外国人データ)。
原発性骨粗鬆症患者を対象とした2年間の国内第Ⅲ相二重盲検試験において、デノスマブ群(本剤60mgを6ヵ月に1回皮下投与)472例(女性449例、男性23例)及びプラセボ群480例(女性456例、男性24例)の有効性及び安全性を検討した。また、1年間延長して継続試験を実施した。なお、本試験では、全ての患者に対して、治験期間中に毎日少なくとも600mgのカルシウム及び400IUの天然型ビタミンDが補充された。2年間投与によるデノスマブ群及びプラセボ群の椎体骨折発生率(累積)は次表のとおりであった。さらに継続試験において、3年間投与によるデノスマブ群(472例)の椎体骨折発生率(累積)は、3.8%であった。3年間投与時の1年ごとの椎体骨折粗発生率は1年目1.9%、2年目1.6%、3年目0.3%であった8)。
骨折発生率
相対リスク減少率(95%信頼区間)
p値
デノスマブ群(n=472)
プラセボ群(n=480)
椎体骨折注7)
3.6%
10.3%
66%(39%, 81%)
0.0001
新規椎体骨折注8)
2.2%
8.6%
74%(48%, 87%)
<0.0001
2椎体以上の椎体骨折注9)
0.4%
2.5%
83%(24%, 96%)
0.0124
骨粗鬆症による主な非椎体骨折注10)
1.6%
3.7%
57%(-6%, 82%)
0.0577
2年間投与によるデノスマブ群の腰椎(L1-L4)、大腿骨近位部、大腿骨頸部及び橈骨遠位端1/3の骨密度変化率のプラセボとの差は、それぞれ9.0%、5.7%、5.1%及び2.3%であった(すべての部位でp<0.0001)8)。
腰椎
大腿骨近位部
大腿骨頸部
橈骨遠位端1/3
デノスマブn=472
プラセボn=480
6ヵ月後
5.0%
0.8%
2.6%
0.3%
2.0%
0.2%
0.1%
-0.6%
1年後
6.6%
0.5%
3.5%
0.0%
2.8%
-0.3%
-1.1%
2年後
9.1%
4.6%
4.0%
-1.8%
総症例881例中159例(18.0%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。主なものは、低カルシウム血症7例(0.8%)、背部痛7例(0.8%)、γ-GTP上昇7例(0.8%)、高血圧7例(0.8%)、湿疹6例(0.7%)、関節痛5例(0.6%)等であった。
csDMARDs治療中の関節リウマチ患者を対象とした第Ⅲ相二重盲検比較試験で投与12ヵ月後の関節破壊の進展防止を、手及び足のX線画像所見(modified Total Sharp Score:mTSS、並びにmTSSの構成要素である骨びらんスコア及び関節裂隙狭小化スコア)により評価した。なお、本試験では、治験期間中に毎日少なくとも600mgのカルシウム及び400IUの天然型ビタミンDが補充された。ただし、活性型ビタミンDを使用していた患者では、カルシウム投与の必要性が判断され、投与量が適宜調整された。,
本剤60mgを6ヵ月に1回投与した群(Q6M群)、3ヵ月に1回投与した群(Q3M群)のいずれにおいても、プラセボ群に比べてmTSSの悪化が有意に抑制された(van Elteren層別順位検定、Q6M群:p=0.0235、Q3M群:p=0.0055)。なお、本剤は関節裂隙狭小化スコアへは影響せず、主に骨びらんスコアの悪化を抑制することが示唆された。投与12ヵ月後のACR20改善率は、Q6M群、Q3M群、プラセボ群でそれぞれ35.8%(72/201例)、32.7%(67/205例)、30.3%(64/211例)であり、デノスマブ群とプラセボ群で差は認められなかった9)。
プラセボn=218
デノスマブ60mg6ヵ月に1回投与n=217
デノスマブ60mg3ヵ月に1回投与n=219
mTSS
ベースライン
13.14±21.44
15.92±22.21
15.17±18.97
5.75(2.50, 16.00)
9.00(2.50, 20.50)
7.50(3.00, 20.00)
投与12ヵ月後
14.63±22.49
16.91±23.47
15.89±19.65
7.25(3.00, 17.13)
9.00(2.50, 23.00)
7.50(3.00, 21.00)
変化量
1.49±3.76
0.99±3.77
0.72±2.32
0.00(0.00, 1.50)
0.00(0.00, 0.50)
p値注11)
-
0.0235
0.0055
骨びらんスコア
6.55±10.58
7.53±10.11
7.16±9.41
2.50(1.50, 8.00)
4.50(1.50, 10.00)
4.00(1.50, 8.50)
7.53±11.47
8.04±10.58
7.38±9.59
3.50(1.50, 9.00)
4.50(1.50, 10.50)
4.00(1.50, 9.00)
0.98±2.48
0.51±2.15
0.22±0.95
0.00(0.00, 1.00)
0.00(0.00, 0.00)
関節裂隙狭小化スコア
6.59±11.94
8.39±13.82
8.01±10.86
2.50(0.50, 6.50)
3.00(0.00, 10.00)
3.00(0.50, 11.00)
7.10±12.25
8.87±14.60
8.51±11.35
2.50(0.50, 8.00)
3.50(0.00, 11.00)
3.50(0.50, 12.50)
0.51±1.72
0.48±2.08
0.50±1.76
上段:算術平均値±標準偏差、下段:中央値(第1四分位点, 第3四分位点)、欠測値は直線外挿法により補完した。
総症例651例中152例(23.3%)に副作用(臨床検査値異常を含む)が認められた。主なものは、慢性胃炎16例(2.5%)、低カルシウム血症14例(2.2%)等であった。
閉経後低骨密度患者を対象とした海外第Ⅲ相二重盲検試験において、2年間投与したデノスマブ群(本剤60mgを6ヵ月に1回皮下投与、128例)で、本剤骨吸収マーカーである血清中Ⅰ型コラーゲン架橋C-テロペプチド濃度は、治療中(最終投与から6ヵ月目まで)は投与前より低値で維持されたが、治療中止後3ヵ月及び6ヵ月目(最終投与からそれぞれ9ヵ月及び12ヵ月目)にはそれぞれ投与前の1.3倍及び1.6倍(中央値)に増加した後、治療中止後18ヵ月目(最終投与から24ヵ月目)に投与前と同程度まで低下した。腰椎骨密度は、治療中止後12ヵ月目(最終投与から18ヵ月目)に投与前と同程度まで低下した10)。,
閉経後骨粗鬆症患者を対象とした海外第Ⅲ相二重盲検試験及びその非盲検継続試験において本剤60mg又はプラセボを2回以上投与した患者を対象に、治療中止後(最終投与から7ヵ月以降)の骨折発生を追跡調査した結果、多発性新規椎体骨折は本剤群3.4%(34/1,001例)、プラセボ群2.1%(10/470例)に認められ、本剤群における発現までの期間は、最終投与から12.4ヵ月(中央値)であった11)。,
デノスマブは特異的かつ高い親和性でヒトRANKLに結合するヒト型IgG2モノクローナル抗体である。RANKLは膜結合型あるいは可溶型として存在し、骨吸収を司る破骨細胞及びその前駆細胞の表面に発現する受容体であるRANK注12)を介して破骨細胞の形成、機能及び生存を調節する必須の蛋白質である12)。デノスマブはRANK/RANKL経路を阻害し、破骨細胞の形成を抑制することにより骨吸収を抑制する13)。その結果、皮質骨及び海綿骨の骨量を増加させ、骨強度を増強させると考えられる14),15),16)。
カニクイザルにデノスマブを単回皮下投与すると、骨吸収マーカーである尿中Ⅰ型コラーゲン架橋N-テロペプチドが低下した。また、月1回の反復皮下投与により、投与期間中、尿中Ⅰ型コラーゲン架橋N-テロペプチドの低下が持続した17)。
デノスマブが結合するキメラ型RANKLを発現させた遺伝子組換えマウス(ヒトRANKLノックインマウス)にデノスマブを10mg/kgの用量で週1回、3週間反復皮下投与すると、骨吸収マーカーである血清中TRAP5b濃度が有意に低下し、骨密度が増加した14)。また、卵巣摘出カニクイザルにデノスマブを25又は50mg/kgの用量で月1回、16ヵ月間反復皮下投与すると、海綿骨及び皮質骨の骨密度及び骨強度が増加し、骨量と骨強度には正の相関関係が認められた15)。
ヒトRANKLノックインマウスに大腿骨閉鎖性骨折を施しデノスマブを10mg/kgの用量で週2回、21日又は42日間反復皮下投与すると、仮骨のリモデリングは遅延したが骨折部位の骨強度は低下しなかった18)。
ラット関節炎モデル動物に、デノスマブのサロゲート分子であるオステオプロテゲリン-免疫グロブリン結晶化フラグメント(OPG-Fc)3mg/kgを関節炎発症後に2日に1回、5回投与すると、足関節の炎症には影響しなかったが、骨密度の増加並びに破骨細胞数、血清及び足関節組織抽出液中TRAP5b濃度の減少が認められた19),20),21)。
デノスマブ(遺伝子組換え)Denosumab(Genetical Recombination)
約150,000
遺伝子組換え抗NF-κB活性化受容体リガンド(抗RANKL)ヒトIgG2モノクローナル抗体であり、その軽鎖及び重鎖をコードするcDNAを導入したCHO細胞により産生される。448個のアミノ酸残基からなる重鎖(γ2鎖)2分子及び215個のアミノ酸残基からなる軽鎖(κ鎖)2分子で構成される糖蛋白質である。
外箱開封後は遮光して保存すること。
シリンジ1mL(注射針:27ゲージ) 1本
1) Kumagai Y, et al.:Bone. 2011;49(5):1101-1107
2) 社内資料:閉経後骨粗鬆症患者を対象とした第Ⅱ相臨床試験の薬物動態(2013年3月25日承認、CTD2.7.6.10)
3) 社内資料:関節リウマチ患者を対象とした第Ⅱ相臨床試験の薬物動態(2017年7月3日承認、CTD2.7.6.7)
4) 社内資料:健康被験者、低骨密度又は骨粗鬆症の閉経後女性及びがん患者におけるデノスマブの母集団薬物動態解析(2013年3月25日承認、CTD2.7.2.3)
5) 社内資料:125I標識デノスマブを単回皮下投与したカニクイザルにおける分布及び排泄(2013年3月25日承認、CTD2.6.4)
6) 社内資料:125I標識デノスマブを単回皮下投与したカニクイザルにおけるQWBA試験(2013年3月25日承認、CTD2.6.4.4)
7) Block GA, et al.:J Bone Miner Res. 2012;27(7):1471-1479
8) 社内資料:ビタミンDとカルシウムにて併用治療している原発性骨粗鬆症患者を対象としたデノスマブのプラセボ対照無作為化二重盲検による検証的試験(2013年3月25日承認、CTD2.7.6)
9) 社内資料:ビタミンDとカルシウムにて併用治療している関節リウマチ患者を対象としたデノスマブのプラセボ対照無作為化二重盲検による検証的試験(2017年7月3日承認、CTD2.7.6.6)
10) Bone HG, et al.:J Clin Endocrinol Metab. 2011;96(4):972-980
11) 社内資料:閉経後骨粗鬆症患者を対象とした海外第Ⅲ相二重盲検試験及びその非盲検継続試験の追跡調査結果
12) Lacey DL, et al.:Cell. 1998;93(2):165-176
13) 社内資料:デノスマブのRANKLに対する結合試験(2013年3月25日承認、CTD2.6.2.2)
14) Kostenuik PJ, et al.:J Bone Miner Res. 2009;24(2):182-195
15) Ominsky MS, et al.:Bone. 2011;49(2):162-173
16) Kostenuik PJ, et al.:Bone. 2011;49(2):151-161
17) 社内資料:カニクイザルにおけるデノスマブ投与試験(2013年3月25日承認、CTD2.6.2.2)
18) Gerstenfeld LC, et al.:J Bone Miner Res. 2009;24(2):196-208
19) 社内資料:ラットコラーゲン誘発関節炎モデルでのOPG-Fcの作用(2017年7月3日承認、CTD2.6.2.2)
20) Stolina M, et al.:J Bone Miner Res. 2005;20(10):1756-1765
21) Stolina M, et al.:Arthritis Res Ther. 2009;11(6):R187
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