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生物学的製剤基準
コロナウイルス(SARS-CoV-2)RNAワクチン
劇薬
処方箋医薬品注)
SARS-CoV-2による感染症の予防
1回0.6mLを筋肉内に接種する。
1回0.2mLを筋肉内に接種する。
5歳以上の者
通常、前回のSARS-CoV-2ワクチンの接種から少なくとも3ヵ月経過した後に接種することができる。
過去にSARS-CoV-2ワクチンの接種歴のない者には、およそ4週間の間隔をおいて2回目接種を行うことができる。
医師が必要と認めた場合には、他のワクチンと同時に接種することができる。
被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判断を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種すること。
本剤接種後に出血又は注射部位に内出血があらわれるおそれがある。
本剤に対する免疫応答が低下するおそれがある。
,
接種要注意者である。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には予防接種上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ接種すること。
予防接種上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。ヒト乳汁中への移行は不明である。
*5歳未満を対象とした臨床試験は実施していない。
接種に当たっては、問診等を慎重に行い、被接種者の健康状態を十分に観察すること。一般に、生理機能が低下している。
,,
10%以上
1~10%未満
1%未満
*局所症状(注射部位)
疼痛注1)(91.9%)、熱感注1)(43.6%)、腫脹注1)、紅斑注1)、そう痒感注1)、硬結注1)
遅発性反応注2)(紅斑、腫脹、そう痒感、熱感、硬結、疼痛)
発疹、リンパ節腫脹
血液
リンパ節症
リンパ節痛、リンパ節炎
*精神神経系
頭痛注1)(37.1%)
感覚鈍麻、傾眠
消化器
嘔吐・嘔気、下痢
皮膚
発疹注1)
そう痒症
筋・骨格系
筋肉痛注1)
関節痛、背部痛
*その他
倦怠感注1)(54.6%)、発熱注1)(34.7%)
腋窩痛
悪寒
本項での「初回免疫」とは、過去にSARS-CoV-2ワクチンの接種歴のない者を対象にコミナティ筋注を3週又はスパイクバックス筋注を4週間隔で2回接種すること、「追加免疫」とは、初回免疫完了者を対象に3回目以降のコロナウイルス(SARS-CoV-2)RNAワクチンを追加接種することである。
トジナメランを有効成分として含むコロナウイルス(SARS-CoV-2)RNAワクチンであるコミナティ筋注(1価:起源株)(以下、コミナティ(1価:起源株))又はエラソメランを有効成分として含むコロナウイルス(SARS-CoV-2)RNAワクチンであるスパイクバックス筋注(1価:起源株)(以下、スパイクバックス(1価:起源株))の初回免疫を完了後6ヵ月以上経過した18歳以上の成人及び高齢者を対象に、コミナティ(1価:起源株)初回免疫完了者にはウフレンメランを有効成分として60μg含むコロナウイルス(SARS-CoV-2)RNAワクチンであるダイチロナ筋注(1価:起源株)(以下、ダイチロナ(1価:起源株))又はコミナティ(1価:起源株)(トジナメランとして30μg)、スパイクバックス(1価:起源株)初回免疫完了者にはダイチロナ(1価:起源株)(ウフレンメランとして60μg)又はスパイクバックス(1価:起源株)(エラソメランとして50μg)を追加接種したときの免疫原性及び安全性を検討した。コミナティ(1価:起源株)初回免疫完了者209例(ダイチロナ(1価:起源株)群:140例、コミナティ(1価:起源株)群:69例)及びスパイクバックス(1価:起源株)初回免疫完了者212例(ダイチロナ(1価:起源株)群:142例、スパイクバックス(1価:起源株)群:70例)を対象としてSARS-CoV-2(起源株)血清中和抗体価を評価した結果、追加接種4週間後のGMFR比の両側97.5%信頼区間の下限がいずれも非劣性マージンを上回り、ダイチロナ(1価:起源株)のコミナティ(1価:起源株)及びスパイクバックス(1価:起源株)に対する非劣性が検証された3)。
評価例数注3)
血清中和抗体価
中和抗体応答率注4),注7)
GMT注4)[95%信頼区間]
調整済みGMFR注5)[95%信頼区間]
調整済みGMFR比注5),注6)[97.5%信頼区間]
応答例数
%[95%信頼区間]
ダイチロナ(1価:起源株)群
137
1345.327[1153.683~1568.806]
57.700[50.330~66.149]
1.464[1.112~1.927]
133
97.1[92.7~99.2]
コミナティ(1価:起源株)群
66
951.373[768.559~1177.672]
39.410[32.365~47.989]
65
98.5[91.8~100.0]
136
2078.015[1795.209~2405.372]
38.864[33.687~44.837]
1.772[1.335~2.353]
129
94.9[89.7~97.9]
スパイクバックス(1価:起源株)群
69
1096.038[878.747~1367.058]
21.932[17.935~26.819]
64
92.8[83.9~97.6]
GMT:幾何平均抗体価、GMFR:幾何平均上昇倍率
安全性は、18歳以上の成人及び高齢者4,743例(コミナティ(1価:起源株)初回免疫完了者2,433例[ダイチロナ(1価:起源株)群:1,604例、コミナティ(1価:起源株)群:829例]及びスパイクバックス(1価:起源株)初回免疫完了者2,310例[ダイチロナ(1価:起源株)群:1,525例、スパイクバックス(1価:起源株)群:785例])を対象に、治験薬を追加接種後28日間に発現した副反応を電子日誌又は問診等で収集し評価した。ダイチロナ(1価:起源株)群全体で20%以上の発現割合の副反応の発現状況(事象全体及び重度)は次のとおりであった。ダイチロナ(1価:起源株)群でみられた注射部位紅斑を除く事象は接種翌日(中央値)に発現し、持続期間は2~4日(中央値)であった。注射部位紅斑は接種3日目(中央値)に発現し、持続期間は4日(中央値)であった4)。
評価例数
発現例数(%)
全体
重度注8)
注射部位疼痛
1,604
1,479(92.2)
9(0.6)
829
761(91.8)
6(0.7)
倦怠感
876(54.6)
31(1.9)
468(56.5)
17(2.1)
注射部位熱感
625(39.0)
15(0.9)
361(43.5)
7(0.8)
頭痛
610(38.0)
8(0.5)
326(39.3)
発熱注9)
590(36.8)
42(2.6)
316(38.1)
注射部位腫脹
327(20.4)
177(21.4)
2(0.2)
注射部位紅斑注10)
281(17.5)
21(1.3)
158(19.1)
1(0.1)
筋肉痛
321(20.0)
6(0.4)
197(23.8)
1,525
1,434(94.0)
10(0.7)
785
731(93.1)
13(1.7)
1,009(66.2)
38(2.5)
521(66.4)
29(3.7)
784(51.4)
22(1.4)
444(56.6)
14(1.8)
693(45.4)
11(0.7)
373(47.5)
12(1.5)
671(44.0)
42(2.8)
377(48.0)
396(26.0)
25(1.6)
252(32.1)
11(1.4)
399(26.2)
43(2.8)
223(28.4)
349(22.9)
203(25.9)
9(1.1)
コミナティ(1価:起源株)の初回免疫及びトジナメラン及びファムトジナメランを有効成分として含むコミナティRTU筋注(2価:起源株/オミクロン株BA.4-5)(以下、コミナティRTU(2価:起源株/BA.4-5))の追加免疫を完了後3ヵ月以上経過した12歳以上の者、及びコミナティ(1価:起源株)の初回免疫及び追加免疫後にコミナティRTU(2価:起源株/BA.4-5)の追加免疫を完了後3ヵ月以上経過した12歳以上の者を対象に、ウフレンメラン及びテグレンメランを有効成分として含むコロナウイルス(SARS-CoV-2)RNAワクチン(未承認)(以下、ダイチロナ(2価:起源株/BA.4-5))(ウフレンメラン及びテグレンメランとして計60μg)又はコミナティRTU(2価:起源株/BA.4-5)(トジナメラン及びファムトジナメランとして計30μg)を追加接種したときの免疫原性及び安全性を検討した。ダイチロナ(2価:起源株/BA.4-5)の追加接種を受けた被験者348例及びコミナティRTU(2価:起源株/BA.4-5)の追加接種を受けた被験者350例を対象としてSARS-CoV-2(オミクロン株BA.5系統)血清中和抗体価を評価した結果、追加接種4週間後のGMT比及び中和抗体応答率の差の両側95%信頼区間の下限がいずれも非劣性マージンを上回り、ダイチロナ(2価:起源株/BA.4-5)のコミナティRTU(2価:起源株/BA.4-5)に対する非劣性が検証された5)。
評価例数注11)
中和抗体応答率注12),注15)
調整済みGMT注12),注13)[95%信頼区間]
調整済みGMT比注13),注14)[95%信頼区間]
差(%)注16)[95%信頼区間]
ダイチロナ(2価:起源株/BA.4-5)注17)群
328
390.741[353.627~431.751]
1.720[1.516~1.952]
221
67.4[62.0~72.4]
21.6[14.0~28.8]
コミナティRTU(2価:起源株/BA.4-5)群
321
227.113[205.169~251.405]
147
45.8[40.2~51.4]
GMT:幾何平均抗体価
安全性は、12歳以上の701例(ダイチロナ(2価:起源株/BA.4-5)群:349例、コミナティRTU(2価:起源株/BA.4-5)群:352例)を対象に、治験薬を追加接種後28日間に発現した副反応を電子日誌又は問診等で収集し評価した。ダイチロナ(2価:起源株/BA.4-5)群での主な副反応の発現状況(事象全体及び重度)は次のとおりであった。ダイチロナ(2価:起源株/BA.4-5)群でみられた注射部位紅斑を除く事象は接種翌日(中央値)に発現し、持続期間は1~2日(中央値)であった。注射部位紅斑は接種3日目(中央値)に発現し、持続期間は2日(中央値)であった6)。
ダイチロナ(2価:起源株/BA.4-5)注18)群
重度注19)
349
301(86.2)
4(1.1)
352
302(85.8)
2(0.6)
116(33.2)
3(0.9)
138(39.2)
133(38.1)
128(36.4)
66(18.9)
0(0.0)
79(22.4)
発熱注20)
47(13.5)
5(1.4)
44(12.5)
1(0.3)
57(16.3)
36(10.2)
注射部位紅斑注21)
29(8.3)
19(5.4)
45(12.9)
42(11.9)
コミナティ筋注5~11歳用(1価:起源株)の初回免疫を完了後3ヵ月以上経過した5歳以上11歳以下の者を対象に、ダイチロナ(2価:起源株/BA.4-5)(未承認)(ウフレンメラン及びテグレンメランとして計20μg)又はコミナティ筋注5~11歳用(2価:起源株/オミクロン株BA.4-5)(以下、コミナティ(2価:起源株/BA.4-5))(トジナメラン及びファムトジナメランとして計10μg)を追加接種したときの免疫原性及び安全性を検討した。ダイチロナ(2価:起源株/BA.4-5)の追加接種を受けた被験者74例及びコミナティ(2価:起源株/BA.4-5)の追加接種を受けた被験者75例を対象としてSARS-CoV-2(オミクロン株BA.5系統)血清中和抗体価を評価した結果、追加接種4週間後のGMT比及び中和抗体応答率の差の両側95%信頼区間の下限がいずれも非劣性マージンを上回り、ダイチロナ(2価:起源株/BA.4-5)のコミナティ(2価:起源株/BA.4-5)に対する非劣性が検証された7)。
評価例数注22)
中和抗体応答率注23),注26)
調整済みGMT注23),注24)[95%信頼区間]
調整済みGMT比注24),注25)[95%信頼区間]
差(%)注27),注28)[95%信頼区間]
ダイチロナ(2価:起源株/BA.4-5)注29)群
67
1644.228[1346.417~2007.912]
1.636[1.221~2.190]
62
92.5[83.4~97.5]
2.6[-7.8~13.8]
コミナティ(2価:起源株/BA.4-5)群
59
1005.274[812.690~1243.494]
53
89.8[79.2~96.2]
安全性は、5歳以上11歳以下の157例(ダイチロナ(2価:起源株/BA.4-5)群:78例、コミナティ(2価:起源株/BA.4-5)群:79例)を対象に、治験薬を追加接種後28日間に発現した副反応を電子日誌又は問診等で収集し評価した。ダイチロナ(2価:起源株/BA.4-5)群での主な副反応の発現状況(事象全体及び重度)は次のとおりであった。ダイチロナ(2価:起源株/BA.4-5)群でみられた注射部位紅斑を除く事象は接種翌日(中央値)に発現し、持続期間は1~3日(中央値)であった。注射部位紅斑は接種3日目(中央値)に発現し、持続期間は4日(中央値)であった8)。
ダイチロナ(2価:起源株/BA.4-5)注30)群
重度注31)
78
67(85.9)
79
69(87.3)
19(24.4)
14(17.7)
1(1.3)
37(47.4)
20(25.3)
16(20.5)
発熱注32)
13(16.7)
4(5.1)
11(13.9)
20(25.6)
13(16.5)
注射部位紅斑注33)
14(17.9)
6(7.7)
5(6.3)
本剤は脂質ナノ粒子に封入されたヌクレオシド修飾mRNAを含有する。mRNAは脂質ナノ粒子により宿主細胞に送達され、mRNAにコードされるSARS-CoV-2のスパイクタンパク質の受容体結合ドメインが一過性に発現する。発現した受容体結合ドメインタンパク質が免疫細胞により外来抗原として認識され、これに対する中和抗体産生及び細胞性免疫応答が誘導されることで、SARS-CoV-2による感染症の予防に寄与すると考えられる。
SARS-CoV-2組換えスパイクタンパク質(起源株)を1回、その2週後に1価(オミクロン株JN.1)製剤を1回、さらにその2週後に1価(オミクロン株XEC)製剤を1回投与したマウスにおいて、最終投与の2週後にオミクロン株(XEC)に対する中和抗体の産生が認められた9)。また、1価(オミクロン株XEC)製剤を2週間隔で2回投与したマウスにおいて、最終投与の2週後にオミクロン株(XEC)に対する中和抗体の産生が認められた10)。
1.5mL 1バイアル
1) Clinical Considerations:Myocarditis and Pericarditis after Receipt of mRNA COVID-19 Vaccines Among Adolescents and Young Adults
2) 第73回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和3年度第23回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)資料
3) 社内資料:既承認SARS-CoV-2ワクチンの初回接種完了者を対象とした第Ⅰ/Ⅱ/Ⅲ相試験(DS5670-146試験)(2023年8月2日承認、CTD2.7.6.2)
4) 社内資料:DS5670-146試験全体の安全性評価結果
5) 社内資料:既承認SARS-CoV-2ワクチンの初回免疫及び追加免疫完了者を対象とした第Ⅲ相試験(DS5670-212試験)
6) 社内資料:DS5670-212試験Main Studyの安全性評価結果
7) *社内資料:既承認SARS-CoV-2ワクチンの初回免疫完了者を対象とした第Ⅱ/Ⅲ相試験(DS5670-214試験)
8) *社内資料:DS5670-214試験の安全性評価結果
9) **社内資料:マウス免疫原性試験(追加免疫)
10) **社内資料:マウス免疫原性試験(初回免疫)
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