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生物学的製剤基準
経鼻弱毒生インフルエンザワクチン
生物由来製品
劇薬
処方箋医薬品注)
インフルエンザの予防
2歳以上19歳未満の者に、0.2mLを1回(各鼻腔内に0.1mLを1噴霧)、鼻腔内に噴霧する。
医師が必要と認めた場合には、他のワクチンと同時に接種することができる。
被接種者が次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質を勘案し、診察及び接種適否の判断を慎重に行い、予防接種の必要性、副反応、有用性について十分な説明を行い、同意を確実に得た上で、注意して接種すること。
,
接種要注意者である。
妊娠可能な女性においては、あらかじめ約1か月間避妊した後接種すること、及びワクチン接種後約2か月間は妊娠しないように注意させること。
妊娠していることが明らかな者には接種しないこと。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。本剤は水平伝播の可能性があるため、ワクチン接種後1~2週間は乳児との接触を可能な限り控えること。,
2歳未満の小児等に対しては本剤を接種しないこと。本剤は2歳未満の小児等に対する適応はなく、海外での臨床試験において、本剤接種後に2歳未満での入院及び喘鳴のリスクが増大したとの報告がある。
副腎皮質ホルモン剤(経口剤、注射剤)
免疫抑制剤(経口剤、注射剤)
インフルエンザ様症状があらわれるおそれがある。
特に長期あるいは大量投与を受けている者、又は投与中止後6か月以内の者は、免疫機能抑制下にあるため、ワクチンウイルスの感染を増強あるいは持続させる可能性がある。
抗インフルエンザウイルス剤
本剤の効果が得られないおそれがある。
ワクチンウイルスの増殖が抑制され、本剤の効果が減弱する可能性がある。
サリチル酸系医薬品
ジクロフェナクナトリウム
メフェナム酸
ライ症候群があらわれるおそれがある。
作用機序は不明であるが、サリチル酸系医薬品、ジクロフェナクナトリウム、メフェナム酸においては、ライ症候群やインフルエンザ脳炎・脳症の重症化との関連性を示す報告がある1),2)。
蕁麻疹、呼吸困難、血管性浮腫等があらわれることがある。
10%以上
1~10%未満
1%未満
頻度不明
過敏症
発疹
顔面浮腫、蕁麻疹
呼吸器
鼻閉・鼻漏(59.2%)、咳嗽、口腔咽頭痛
鼻咽頭炎
鼻出血
精神神経系
頭痛
消化器
食欲減退、下痢、腹痛
胃腸炎
*その他
発熱、活動性低下・疲労・無力症、筋肉痛、インフルエンザ
中耳炎
ミトコンドリア脳筋症の症状悪化、倦怠感
【フルミスト点鼻液の使用方法】に従い接種すること。
本剤は鼻腔内噴霧用であり、絶対に注射しないこと。
2歳以上19歳未満の健康小児910例を対象に、本剤又はプラセボ0.2mL(各鼻腔に0.1mL)を1回接種した無作為化プラセボ対照二重盲検比較試験の結果は次のとおりであった。本剤のプラセボ群に対する相対リスク減少率は、28.8(95%信頼区間:12.5~42.0)%であった4)。
インフルエンザ発症被験者数(発症率)
相対リスク減少率注1)(95%信頼区間)
本剤(N=595)
プラセボ(N=290)
すべての分離株
152(25.5%)
104(35.9%)
28.8(12.5~42.0)%
2(0.3%)
2(0.7%)
51.3(-244.3~93.1)%
127(21.3%)
86(29.7%)
28.0(9.0~43.1)%
16(2.7%)
9(3.1%)
13.4(-93.7~61.2)%
4(0.7%)
3(1.0%)
35.0(-188.5~85.4)%
本剤群において副反応の発現頻度は67.9%(413/608例)であった。主な副反応は、鼻閉・鼻漏59.2%(360/608例)、咳嗽27.8%(169/608例)、口腔咽頭痛17.9%(109/608例)、頭痛11.2%(68/608例)であった。
季節性インフルエンザは、インフルエンザA型(H1N1亜型及びH3N2亜型)及びインフルエンザB型(Yamagata系統及びVictoria系統)ウイルスを原因ウイルスとする呼吸器感染症である5)。季節性インフルエンザウイルスの主な侵入経路は気道の粘膜表面であり5)、ウイルスは気道上皮細胞に感染した後に増殖し、感染から1~2日後に発症する5),6)。このワクチンの接種は、抗原特異的血清中抗体及び粘膜抗体応答、並びに抗原特異的T細胞応答を誘導し7),8),9)、インフルエンザの予防に寄与すると考えられる。
外箱開封後は遮光して保存すること。
医薬品リスク管理計画を策定の上、適切に実施すること。
0.2mL 10本
1) Hurwitz ES, et al.:JAMA. 1987;257:1905-1911
2) 森島恒雄ほか:インフルエンザの臨床経過中に発生する脳炎・脳症の疫学及び病態に関する研究 2002年度研究成果の報告. 厚生労働科学研究費補助金(新興・再興感染症研究事業)平成12年度~14年度 総合研究報告書
3) Mallory RM, et al.:Vaccine. 2011;29:4322-4327
4) 社内資料:2歳以上19歳未満を対象とした国内第Ⅲ相二重盲検比較試験(2023年3月27日承認、CTD2.7.6.2)
5) Krammer F, et al.:Nat Rev Dis Primers. 2018;4:3-21
6) Paules C, et al.:Lancet. 2017;390:697-708
7) Hoft DF, et al.:J Infect Dis. 2011;204:845-853
8) Mohn KGI, et al.:J Infect Dis. 2015;211:1541-1549
9) Hoft DF, et al.:Clin Vaccine Immunol. 2017;24:e00414-16
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