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劇薬
麻薬
処方箋医薬品注)
中等度から高度の疼痛を伴う各種癌における鎮痛
通常、成人にはオキシコドン塩酸塩(無水物)として1日7.5~250mgを持続静脈内又は持続皮下投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
本剤の投与開始前のオピオイド鎮痛薬による治療の有無を考慮して初回投与量を設定することとし、既に治療されている場合にはその投与量及び鎮痛効果の持続を考慮して副作用の発現に注意しながら適宜投与量を調節すること。
本剤投与開始後は患者の状態を観察し、適切な鎮痛効果が得られ副作用が最小となるよう用量調整を行うこと。鎮痛効果が不十分な場合は、レスキュー薬の投与量を考慮して前日の1日投与量の25~50%増を目安として増量を行うこと。
連用中における急激な減量は、退薬症候があらわれることがあるので行わないこと。副作用等により減量する場合は、患者の状態を観察しながら慎重に行うこと。,
本剤の投与を必要としなくなった場合には、退薬症候の発現を防ぐために徐々に減量すること。,
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しないこと。治療期間の延長を来すおそれがある。
循環不全を増強するおそれがある。
呼吸抑制を増強するおそれがある。
呼吸抑制や頭蓋内圧の上昇を起こすおそれがある。
循環不全や呼吸抑制を増強するおそれがある。
呼吸抑制を起こしたときアシドーシスを増悪させるおそれがある。
呼吸抑制や昏睡を起こすおそれがある。
呼吸抑制作用に対し、感受性が高くなっている。
依存性を生じやすい。
症状が増悪するおそれがある。
排尿障害を増悪することがある。
消化管運動を抑制する。
痙攣を誘発するおそれがある。
オッジ筋を収縮させ症状が増悪することがある。
連用した場合、巨大結腸症を起こすおそれがある。
排泄が遅延し副作用があらわれるおそれがある。
代謝が遅延し副作用があらわれるおそれがある。
本剤投与中は授乳を避けさせること。ヒト母乳中へ移行することが報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。一般に生理機能が低下しており、特に呼吸抑制の感受性が高い。
ナルメフェン塩酸塩水和物
本剤の鎮痛作用を減弱させることがある。また、退薬症候を起こすことがある。
μオピオイド受容体拮抗作用により、本剤の作用が競合的に阻害される。
中枢神経抑制剤
吸入麻酔剤
MAO阻害剤
三環系抗うつ剤
β遮断剤
アルコール
臨床症状:呼吸抑制、低血圧及び顕著な鎮静又は昏睡が起こることがある。措置方法:減量するなど慎重に投与すること。
相加的に中枢神経抑制作用を増強させる。
クマリン系抗凝血剤
クマリン系抗凝血剤の作用が増強されることがあるので投与量を調節するなど慎重に投与すること。
機序は不明である。
抗コリン作用を有する薬剤
臨床症状:麻痺性イレウスに至る重篤な便秘又は尿貯留が起こることがある。
相加的に抗コリン作用を増強させる。
ブプレノルフィン、ペンタゾシン等
ブプレノルフィン、ペンタゾシン等は本剤の作用するμ受容体の部分アゴニストである。
CYP3A4阻害作用を有する薬剤
,,
本剤の血中濃度が上昇し、副作用が発現するおそれがあるので、観察を十分に行い、慎重に投与すること。
CYP3A4を介する本剤の代謝が阻害される。
CYP3A4誘導作用を有する薬剤
本剤の血中濃度が低下し、作用が減弱する可能性がある。なお、これらの薬剤の中止後に、本剤の血中濃度が上昇し、副作用が発現するおそれがあるので、観察を十分に行い、慎重に投与すること。
CYP3A4を介する本剤の代謝が促進される。
顔面蒼白、血圧低下、呼吸困難、頻脈、全身発赤、血管浮腫、蕁麻疹等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
連用により薬物依存を生じることがある。また、連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、あくび、くしゃみ、流涙、発汗、悪心、嘔吐、下痢、腹痛、散瞳、頭痛、不眠、不安、譫妄、痙攣、振戦、全身の筋肉・関節痛、呼吸促迫、動悸等の退薬症候があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、1日用量を徐々に減量するなど、患者の状態を観察しながら行うこと。,,
息切れ、呼吸緩慢、不規則な呼吸、呼吸異常等があらわれた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。なお、本剤による呼吸抑制には、麻薬拮抗剤(ナロキソン、レバロルファン等)が拮抗する。,,
炎症性腸疾患の患者に投与した場合、中毒性巨大結腸があらわれるとの報告がある。
AST、ALT、Al-P等の著しい上昇を伴う肝機能障害があらわれることがある。
5%以上
5%未満
頻度不明
過敏症
発疹
蕁麻疹
循環器
低血圧、血圧変動
不整脈、起立性低血圧、失神
精神神経系
眠気・傾眠(23.8%)
眩暈、頭痛・頭重感、不眠、悪夢、筋れん縮、発汗、焦燥
幻覚、意識障害、しびれ、不安、異夢、興奮、視調節障害、縮瞳、神経過敏、感覚異常、痙攣、振戦、筋緊張亢進、健忘、抑うつ、感情不安定、多幸感、思考異常、構語障害、痛覚過敏注1)、アロディニア
*消化器
便秘(23.8%)、嘔気(22.8%)、嘔吐(19.8%)
下痢、食欲不振、腹痛
胃不快感、おくび、鼓腸、味覚異常、嚥下障害、口渇、オッジ筋の機能不全
投与部位
発赤
腫脹、硬結、疼痛、そう痒感等の注射部位反応
その他
そう痒感、呼吸困難、倦怠感、脱水
発熱、悪寒、頭蓋内圧の亢進、脱力感、胸部圧迫感、排尿障害、尿閉、無月経、性欲減退、勃起障害、浮腫、皮膚乾燥、血管拡張(顔面潮紅、熱感)
呼吸抑制、意識不明、痙攣、錯乱、血圧低下、重篤な脱力感、重篤な眩暈、嗜眠、心拍数の減少、神経過敏、不安、縮瞳、皮膚冷感等を起こすことがある。,
麻薬拮抗剤投与を行い、患者に退薬症候又は麻薬拮抗剤の副作用が発現しないよう慎重に投与する。なお、麻薬拮抗剤の作用持続時間はオキシコドンのそれより短いので、患者のモニタリングを行うか又は患者の反応に応じて初回投与後は注入速度を調節しながら持続静注する。,
日本人がん疼痛患者7例にオキシコドン塩酸塩注射液2mgを急速静脈内投与注4)したときのオキシコドン及びノルオキシコドンの薬物動態パラメータを次の表に示す。オキシコドンに対するオキシモルフォンのCmax及びAUC0-lastの平均値の比はそれぞれ1%未満であった1)。
投与量
例数
Cmax(ng/mL)
AUC0-6hr(ng・hr/mL)
AUC0-inf(ng・hr/mL)
t1/2(hr)
2mg
7注2)
オキシコドン
18.5±4.11
37.11±10.65
54.38±25.19
3.26±0.774
ノルオキシコドン
1.69±0.528
8.928±2.772
33.02±18.47
12.1±5.81
(測定法:LC/MS/MS)(mean±SD)
オキシコドン注射液「第一三共」とオキファスト注(それぞれオキシコドン塩酸塩として2.5mg)を、クロスオーバー法により健康成人男性20例に単回急速皮下投与注5)して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された2)。
n
AUC0-24hr(ng・hr/mL)
Tmax注3)(hr)
オキシコドン注射液「第一三共」2.5mg
20
60.7±12.2
19.6±4.05
0.17(0.08~0.50)
4.12±0.578
オキファスト注2.5mg
59.3±11.9
19.7±7.11
0.25(0.17~0.75)
4.06±0.507
(mean±SD)
血漿中濃度並びにAUC、Cmax等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
限外ろ過法を用いて測定したヒト血清蛋白結合率は45.0~45.8%であり、主としてアルブミンと結合する3)(in vitro)。
オキシコドン塩酸塩とアセトアミノフェンの合剤を授乳婦6例に経口投与したとき、母乳への移行が認められ、そのときの投与0.25~12時間後におけるオキシコドン塩酸塩濃度の乳汁/血漿中濃度の平均比率は3.4であった4)(外国人データ)。
オキシコドンの代謝について、CYP発現系ヒトリンパ芽球ミクロソームを用いて検討した結果、ノルオキシコドンへの代謝にはCYP3A4によるN-脱メチル化反応が、オキシモルフォンへの代謝にはCYP2D6によるO-脱メチル化反応がそれぞれ主に関与していた。オキシコドンの主代謝経路はN-脱メチル化反応であった5)(in vitro)。
健康成人9例にオキシコドン塩酸塩0.28mg/kgを経口投与したとき、投与後24時間までの尿中に投与量の5.5±2.5%(平均値±標準偏差)が未変化体として、また、2.3±5.5%がオキシコドンの抱合体として排泄された。また、尿中にはノルオキシコドンとオキシモルフォン抱合体も排泄された6)(外国人データ)。
腎機能障害患者12例(クレアチニンクリアランス:60mL/min未満)にオキシコドン塩酸塩徐放錠20mgを空腹時単回経口投与したとき、AUC並びにCmaxはそれぞれ健康成人の約1.6倍及び1.4倍であった。腎機能障害患者の鎮静作用は健康成人に比べて増加傾向を示した7)(外国人データ)。
肝機能障害患者12例にオキシコドン塩酸塩徐放錠20mgを空腹時単回経口投与したとき、AUC並びにCmaxはそれぞれ健康成人の約2倍及び約1.5倍と有意に高く、薬力学的評価項目を増強させる傾向がみられた8)(外国人データ)。
健康高齢者(65~79歳)、健康非高齢者(21~45歳)各14例にオキシコドン塩酸塩徐放錠20mgを空腹時単回経口投与したとき、薬物動態に関しては高齢者と非高齢者との間に差は認められなかった9)(外国人データ)。
オキシコドン塩酸塩水和物の承認時における一般臨床試験での中等度から高度のがん疼痛を有する患者に対する臨床試験成績の概要を以下に示す10)。
オピオイド系鎮痛剤による先行治療のない群及び先行治療のある群の、オキシコドン塩酸塩水和物投与による疼痛コントロール達成率は次の表のとおりであった。
投与開始前の疼痛治療
静脈内投与
皮下投与
達成例数/評価対象例数
達成率(%)
オピオイド系鎮痛剤非使用例
10/12
83.3
1/2
-
オピオイド系鎮痛剤からの切替え例
47/58
81.0
13/17
76.5
合計
57/70
81.4
14/19
73.7
達成率(%)=疼痛コントロール達成例数/評価対象例数×100
オキシコドン塩酸塩水和物投与開始前及び投与終了時の疼痛強度が「なし」又は「軽度」であった例数の評価対象例数に対する割合は、次の表のとおりであった。
観測時期
改善例数/評価対象例数
改善率(%)
投与開始前
31/70<34/75>
44.3<45.3>
10/19<14/23>
52.6<60.9>
投与終了時
61/68<57/65>
89.7<87.7>
15/19<17/20>
78.9<85.0>
改善率(%)=(疼痛強度が「なし」+「軽度」の例数)/評価対象例数×100
< >:継続投与試験を含めた成績
オキシコドン塩酸塩水和物のレスキュードーズ前後の疼痛強度が「なし」又は「軽度」であった件数の評価対象件数に対する割合は、次の表のとおりであった。
改善件数/評価対象件数
レスキュードーズ前
69/383
18.0
21/105
20.0
レスキュードーズ後
288/382
75.4
73/105
69.5
改善率(%)=(疼痛強度が「なし」+「軽度」の件数)/評価対象件数×100
モルヒネと同様にμオピオイド受容体を介して鎮痛作用を示すものと考えられる。
鎮痛作用についてモルヒネ硫酸塩を対照薬として検討した。マウスのHot plate法、Tail pressure法、酢酸ライジング法及びラットのTail flick法(いずれも経口投与)を用いて検討した結果、オキシコドン塩酸塩はモルヒネ硫酸塩よりED50値で3~6倍、効力比で3~5倍強い鎮痛作用を示した15)。
試験法
動物種
ED50(95%信頼限界)mg/kg
オキシコドン塩酸塩
モルヒネ硫酸塩
Hot plate法
マウス
3.2(0.9-5.3)
15.6(8.6-21.9)
Tail pressure法
3.5(2.7-4.5)
8.9(4.8-12.7)
酢酸ライジング法
2.3(1.6-4.0)
7.0(4.6-15.6)
Tail flick法
ラット
3.8(1.8-5.5)
21.6(19.2-24.2)
オキシコドン塩酸塩水和物(Oxycodone Hydrochloride Hydrate)
(5R)-4,5-Epoxy-14-hydroxy-3-methoxy-17-methylmorphinan-6-one monohydrochloride trihydrate
C18H21NO4・HCl・3H2O
405.87
白色の結晶性の粉末である。水、メタノール又は酢酸(100)に溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けにくく、無水酢酸に溶けにくい。1.0gを水10mLに溶かした液のpHは3.8~5.8である。光によって変化する。
外箱開封後は遮光して保存すること。
1) 国内第Ⅲ相試験、静脈内及び皮下投与時の薬物動態(オキファスト注:2012年1月18日承認、CTD2.7.2.2)
2) 社内資料:健康成人を対象としたオキシコドン注射液「第一三共」10mgと標準製剤の生物学的同等性試験
3) Leow KP, et al.:Ther Drug Monit. 1993;15(5):440-447
4) Marx CM, et al.:Drug Intell Clin Pharm. 1986;20:474
5) Lalovic B, et al.:Drug Metab Dispos. 2004;32(4):447-454
6) Pöyhiä R, et al.:Br J Clin Pharmacol. 1992;33(6):617-621
7) 腎機能障害者における薬物動態(オキシコンチン錠:2003年4月16日承認、申請資料概要ヘ.3.(1)6))
8) 肝機能障害者における薬物動態(オキシコンチン錠:2003年4月16日承認、申請資料概要ヘ.3.(1)7))
9) 高齢者における薬物動態(オキシコンチン錠:2003年4月16日承認、申請資料概要ヘ.3.(1)5))
10) 国内第Ⅲ相試験、有効性及び安全性の概要(オキファスト注:2012年1月18日承認、CTD2.5.4.3、2.5.4.4、2.5.5.5)
11) Hagelberg NM, et al.:Eur J Clin Pharmacol. 2009;65(3):263-271
12) Nieminen TH, et al.:Eur J Clin Pharmacol. 2010;66(10):977-985
13) Liukas A, et al.:J Clin Psychopharmacol. 2011;31(3):302-308
14) Nieminen TH, et al.:Anesthesiology 2009;110(6):1371-1378
15) マウス、ラットにおける鎮痛作用(オキシコンチン錠:2003年4月16日承認、申請資料概要ホ.1.(1))
第一三共株式会社 製品情報センター
〒103-8426 東京都中央区日本橋本町3-5-1
TEL:0120-065-132(がん・医療用麻薬専用)
本剤は厚生労働省告示第107号(平成18年3月6日付)に基づき、1回14日分を限度として投与する。
第一三共株式会社
東京都中央区日本橋本町3-5-1
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