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処方箋医薬品注)
ショック及び重篤な皮膚障害、肝障害、血液障害等の副作用が報告されている。本剤の投与によりこのような症状が発現した場合には投与を中止すること。,,,,
ニューモシスチス・カリニ
カリニ肺炎
通常、トリメトプリムとして1日量15~20mg/kgを3回に分け、1~2時間かけて点滴静注する。なお、年齢、症状に応じて適宜増減する。
Ccr(mL/min)
推奨用量
30<Ccr
通常用量
15≦Ccr≦30
通常の1/2量
Ccr<15
投与しないことが望ましい
Ccr:クレアチニンクリアランス
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しない。血液障害を悪化させることがある。
治療上やむを得ないと判断される場合を除き、投与しない。
葉酸欠乏を悪化させ、巨赤芽球性貧血を起こすことがある。
溶血を起こすおそれがある。
急性発作が起こるおそれがある。
減量等を考慮すること。血中濃度が持続する。,
肝障害を悪化させることがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。妊娠中に本剤を単独又は併用投与された患者の児において、先天異常があらわれたとの報告がある。また、動物試験で催奇形作用が報告されている。(ラットに1200mg/kg/日以上を経口投与した群で骨格異常、内臓異常、外形異常が、マウスに3000mg/kg/日を経口投与した群で口蓋裂が認められている。)
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。母乳を通じて薬物が移行し、低出生体重児、新生児に高ビリルビン血症を起こすことがある。
低出生体重児、新生児には投与しないこと。高ビリルビン血症を起こすことがある。
副作用が認められた場合には減量等の適切な処置を行うこと。本剤は主として腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多いため、高い血中濃度が持続するおそれがある。
葉酸代謝阻害作用を有する薬剤メトトレキサート
メトトレキサートの作用を増強し、汎血球減少等があらわれることがある。
共に葉酸代謝阻害作用を有するためと考えられている。
葉酸代謝阻害作用を有する薬剤スルファドキシン・ピリメタミン
ピリメタミンとの併用により、巨赤芽球性貧血があらわれることがある。
葉酸代謝阻害作用を有する薬剤ジアフェニルスルホン,
ジアフェニルスルホンとの併用により、血液障害(巨赤芽球性貧血、汎血球減少等)があらわれることがある。
共に葉酸代謝阻害作用を有するため、また、トリメトプリムがCYP2C8を阻害するためと考えられている。
レパグリニド
レパグリニドの血中濃度が上昇することがある。
トリメトプリムがCYP2C8を阻害するためと考えられている。
スルホニルウレア系経口糖尿病用剤
これらの薬剤の血糖降下作用を増強し、低血糖症状があらわれることがある。
本剤がこれらの薬剤の肝臓での代謝を抑制する。
クマリン系抗凝血剤
クマリン系抗凝血剤の作用を増強し、出血があらわれることがある。
フェニトイン
フェニトインの作用を増強することがある。
本剤がフェニトインの肝臓での代謝を抑制するためと考えられている。
シクロスポリン
腎機能障害が増強されることがある。
共に腎毒性を有するためと考えられている。危険因子:特に腎移植後の患者
タクロリムス水和物
共に腎毒性を有するためと考えられている。
チアジド系薬剤
紫斑を伴う血小板減少症の発現率が増加することがある。
機序は不明である。
ジドブジン
ジドブジンの毒性を増強し、顆粒球減少等があらわれることがある。
ガンシクロビル、バルガンシクロビル塩酸塩
ガンシクロビルの腎クリアランスが12.9%減少し、消失半減期が18.1%延長し、トリメトプリムのCminが12.7%増加したとの報告がある。
ラミブジン含有製剤
ラミブジンのAUCが43%増加し、全身クリアランスが30%、腎クリアランスが35%減少したとの報告がある。
本剤の成分であるトリメトプリムがこれらの薬剤の尿細管分泌を低下させるためと考えられている。
ジゴキシン製剤
ジゴキシンの血中濃度が上昇することがある。
三環系抗うつ剤 等
三環系抗うつ剤等の効果が減弱することがある。
アンジオテンシンⅡ受容体拮抗剤
アンジオテンシン変換酵素阻害剤
抗アルドステロン剤・カリウム保持性利尿剤
これらの薬剤との併用により、高カリウム血症があらわれることがある。
共に血清カリウムを上昇させるためと考えられている。
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TTP(主徴:血小板減少、破砕赤血球の出現を認める溶血性貧血、精神神経症状、発熱、腎機能障害)、HUS(主徴:血小板減少、破砕赤血球の出現を認める溶血性貧血、急性腎障害)があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、血漿交換等の適切な処置を行うこと。
初期症状:不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗、浮腫等,
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初期症状として発疹、発熱がみられ、更に肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがある。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。,
腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
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発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等
これらの電解質異常があらわれることがある。異常が認められた場合には投与を中止し、電解質補正等の適切な処置を行うこと。,
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがある。これに伴い急激に腎機能が悪化し、急性腎障害等の重篤な症状に至ることがある。
次のような副作用があらわれた場合には、症状に応じて適切な処置を行うこと。
5%以上
5%未満
頻度不明
血液
血小板減少、顆粒球減少
過敏症
発疹
紅斑、瘙痒感、水疱、蕁麻疹、光線過敏症
皮膚
皮膚血管炎(白血球破砕性血管炎、IgA血管炎等)
消化器
悪心、嘔吐
食欲不振、舌炎、下痢、胃不快感、口渇、口内炎、口角炎、血便、腹痛、便秘
肝臓
Al-P、ALT、AST、γ-GTPの上昇
黄疸
腎臓
BUN上昇
腎機能障害、腎障害、血清クレアチニンの上昇、血尿
精神神経系
眩暈、幻覚、痙攣、抑うつ、いらいら感、頭痛、うとうと状態、ふらふら感、しびれ感、ふるえ、脱力、倦怠感
その他
静脈炎
発熱、熱感、胸内苦悶、血圧下降、血圧上昇、動悸、発汗、顔面潮紅、浮腫、関節痛、筋(肉)痛、血色素尿、ぶどう膜炎
嘔気、嘔吐、下痢、精神神経系症状(頭痛、めまい等)、結晶尿、血尿等
症状に応じて、強制利尿による腎排泄の促進、血液透析(腹膜透析は有効ではない)等
AIDS患者では非AIDS患者に比較して副作用発現率(特に発疹、発熱、白血球減少)が高い傾向が見られた。
動物実験(ラット、イヌ)で、甲状腺機能低下等が報告されている。
健康成人4例にバクトラミン注3アンプル(トリメトプリム:240mg、スルファメトキサゾール:1200mg)を1.5時間かけて点滴静注したときのスルファメトキサゾールとトリメトプリムの血中濃度は以下のとおりであり、高い血中濃度が長時間持続した(外国人データ)。
投与量
例数
Cmax(μg/mL)
t1/2(hr)
SMX
3アンプル
4
82.0
11.3
TMP
2.9
10.0
雄ラットにトリメトプリムを25mg/kg単回静脈内投与したとき、各組織への移行は速やかで、組織内濃度は前立腺で最も高く、次いで肺であった。また、雄ラットにスルファメトキサゾール・トリメトプリム配合剤を120mg/kgあるいはスルファメトキサゾールを100mg/kg単回経口投与したときのスルファメトキサゾールの組織内濃度は腎臓で最も高く、次いで肝臓、脾臓、肺の順であった。4),5)
健康成人6例にバクトラミン注2.5アンプル(トリメトプリム:200mg、スルファメトキサゾール:1000mg)を単回点滴静注し、投与後48時間までの尿中排泄率を測定したところ、スルファメトキサゾールの総排泄率は78.6%で、うち未変化体は23%であり、代謝物は主としてN4-アセチルスルファメトキサゾールであった。また、トリメトプリムの総排泄率は64.1%であった。6)
トリメトプリムは肝代謝酵素CYP2C810)と有機カチオントランスポーター2(OCT2)11)を阻害する(in vitro)。また、スルファメトキサゾールはCYP2C910)を阻害する(in vitro)。,
国内における他施設共同一般臨床試験において、有効性評価例18例(うちカリニ肺炎確定例9例)中、16例(88.9%)が有効以上であり、またカリニ肺炎確定例9例(腎移植3例、血液疾患3例、AIDS3例)では全例が有効以上であった。これらのカリニ肺炎確定例でP.cariniiに対する効果判定が可能であった8例では、バクトラミン注の投与開始9日以内に7例でP.cariniiが消失し、他の1例でも投与開始38日目に消失した。安全性評価対象32例中副作用が発現したものは21.9%(7/32)で、その主なものは嘔気、嘔吐等の消化器症状であり、程度はいずれも軽度から中等度であった。また、臨床検査値異常発現率は43.8%(14/32)であり、主なものはALT/AST上昇であった。副作用もしくは臨床検査値の異常によって本剤の投与を中止したものは3例9.4%(3/32)であった。
本剤の配合2成分は、葉酸代謝経路の連続した2ヵ所をそれぞれ阻害する。すなわち、スルファメトキサゾールはパラアミノ安息香酸と競合してジヒドロ葉酸の合成を阻害し、トリメトプリムはジヒドロ葉酸からテトラヒドロ葉酸への還元過程を阻害する。この結果より、本剤はP. cariniiに対して生育阻害活性を示すと考えられる。12),13),14)
in vitroにおいてカリニ肺炎を誘発させたラットの肺ホモジネートより分離したP.cariniiに対して、強い生育阻害活性を示した。
トリメトプリム(Trimethoprim)(JAN)
2,4-Diamino-5-(3,4,5-trimethoxybenzyl)-pyrimidine
C14H18N4O3
290.32
白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはなく、味は苦い。酢酸(100)に溶けやすく、メタノール、希酢酸又はクロロホルムにやや溶けにくく、エタノール(95)又はアセトンに溶けにくく、水に極めて溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
199~203℃
スルファメトキサゾール(Sulfamethoxazole)(JAN)
4-Amino-N-(5-methylisoxazol-3-yl)benzenesulfonamide
C10H11N3O3S
253.28
白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはなく、味はわずかに苦い。N,N-ジメチルホルムアミドに極めて溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けにくく、ジエチルエーテルに溶けにくく、水に極めて溶けにくい。水酸化ナトリウム試液に溶ける。光によって徐々に着色する。
169~172℃
5mL×10アンプル
1) Rieder, J., et al.:Antibiot. Chemother. 1974;18:148-198
2) T. T. Yoshikawa:JAGS.1990;38:1353-1372
3) 厚生労働省:重篤副作用疾患別対応マニュアル 薬剤性過敏症症候群
4) Tu, Y. H., et al.:J. Pharm. Sci. 1989;78:556-560
5) 北風猛,他:Chemotherapy.1973;21:224-228
6) Mannisto, P. T., et al.:J. Antimicrob. Chemother.1982;9:461-470
7) Craig, W. A., et al.:Ann. Intern. Med.1973;78:491-497
8) Nissenson, A. R., et al.:Am. J. Nephrol.1987;7:270-274
9) Walker, S. E., et al.:Perit. Dial. Int.1989;9:51-55
10) Wen, X., et al.:Drug Metab Dispos. 2002;30:631-635
11) Jung, N., et al.:Drug Metab Dispos. 2008;36:1616-1623
12) 五島瑳智子,他:Chemotherapy. 1973;21:77-87
13) 中澤昭三,他:Chemotherapy. 1973;21:88-103
14) 吉田弘嗣,他:Chemotherapy. 1973;21:170-174
15) Bartlett, M. S., et al.:Diagn. Microbiol. Infect. Dis. 1985;3:381-387
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