当ウェブサイトを快適にご覧いただくには、ブラウザのJavaScript設定を有効(オン)にしていただく必要がございます。
処方箋医薬品注)
ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、タダラフィル)又はグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤(リオシグアト)を投与中の患者
狭心症
ニコランジルとして、通常、成人1日量15mgを3回に分割経口投与する。なお、症状により適宜増減する。
眼圧を上昇させるおそれがある。
本剤投与中に肝機能検査値異常があらわれることがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)でニコランジル及び/又はその代謝物の乳汁移行が認められている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
本剤投与の際には少量から投与するなど慎重に投与すること。一般に生理機能が低下し、副作用が発現しやすいことが推定される。
ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤シルデナフィルクエン酸塩(バイアグラ、レバチオ)バルデナフィル塩酸塩水和物(レビトラ)タダラフィル(シアリス、アドシルカ、ザルティア)
併用により、降圧作用が増強することがある。本剤投与前にこれらの薬剤を服用していないことを十分確認すること。また、本剤投与中及び投与後においてこれらの薬剤を服用しないよう十分注意すること。
本剤はcGMPの産生を促進し、一方、ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤はcGMPの分解を抑制することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する。
グアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤リオシグアト(アデムパス)
本剤とグアニル酸シクラーゼ刺激作用を有する薬剤は、ともにcGMPの産生を促進することから、両剤の併用によりcGMPの増大を介する本剤の降圧作用が増強する。
AST、ALT、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
3%以上
0.1~3%未満
0.1%未満
頻度不明
循環器
動悸、顔面紅潮
全身倦怠感、気分不良、胸痛、下肢のむくみ、のぼせ感等
精神神経系
頭痛
めまい
耳鳴、不眠、眠気、舌のしびれ、肩こり等
第3脳神経麻痺、第6脳神経麻痺
過敏症
発疹等
消化器
悪心、嘔吐、食欲不振
下痢、便秘、胃もたれ、胃部不快感、胃痛、腹痛、腹部膨満感、口角炎、口渇等
口内炎
肝臓
ビリルビンの上昇、ASTの上昇、ALTの上昇、Al-Pの上昇等
血液
血小板減少
眼
複視
角膜潰瘍、眼筋麻痺
生殖器
性器潰瘍
皮膚
皮膚潰瘍
その他
頸部痛
血中カリウム増加
健康成人5例にシグマート錠5mg 2錠(ニコランジルとして10mg)を単回投与注1) したとき、以下のような薬物動態パラメータが得られた1) 。
AUC0-4h(ng・hr/mL)
Cmax(ng/mL)
Tmax(hr)
t1/2(hr)
平均
262.5±43.1
152.3±29.2
0.55±0.12
0.75
(mean±SE)
ヒト血清を用いたin vitro試験によると、血清蛋白結合率は34.2~41.5%(ニコランジル濃度1~100μg/mL)であった2) 。
健康成人4例にニコランジルの重水素標識体20mgを単回投与注1) して代謝を調べたところ、ニコランジルのほとんどは脱ニトロ化されてN-(2-ヒドロキシエチル)ニコチンアミドへ代謝された。この代謝物はニコランジル投与後0.5時間ですでに血漿中に認められ、2時間後に最高濃度へ到達し、8時間後にはほとんどが消失した3) 。
健康成人4例にニコランジルの重水素標識体20mgを単回投与注1) して排泄を調べたところ、投与量に対する24時間後の累積尿中排泄率は、ニコランジル0.7~1.2%、代謝物N-(2-ヒドロキシエチル)ニコチンアミド6.8~17.3%であった3) 。
各種狭心症患者を対象とした二種の二重盲検比較試験において、本剤の有用性が認められた4),5) 。
各種狭心症患者を対象とした一般臨床試験(21報)における本剤の有効率は次のとおりであった。
疾患名
有効率(有効以上)
合計
72.2%(369/511)
労作狭心症
69.8%(185/265)
労作兼安静狭心症
69.1%(96/139)
安静狭心症
94.3%(50/53)
異型狭心症
73.0%(27/37)
梗塞後狭心症
64.7%(11/17)
うち、不安定狭心症
82.4%(14/17)
冠血管拡張作用では、亜硝酸薬と同様に冠血管平滑筋のグアニル酸サイクラーゼ活性化によるcyclic-GMP産生量の増大が考えられている(in vitro)。これに加えて、冠血流増加作用及び冠血管攣縮抑制作用では膜部位の過分極などが検討されている。
イヌ・ランゲンドルフ標本において正常灌流圧時には比較的細い冠動脈を拡張するが、低灌流圧による虚血時にはむしろ太い冠動脈血管を拡張した。また、無麻酔犬に静注すると血流量に依存しないで、太い冠動脈を用量依存的に拡張させた6),7) 。
ニコランジルは、イヌ冠動脈の部分狭窄による周期的な冠血流量の減少及び心電図のST上昇を抑制し、更にミニブタの冠動脈内にメサコリンあるいはノルアドレナリンを投与して生じる冠血管の攣縮を抑制した13),14) 。
ニコランジル(Nicorandil)(JAN)
N-[2-(Nitrooxy)ethyl]pyridine-3-carboxamide
C8H9N3O4
211.17
白色の結晶である。メタノール、エタノール(99.5)、酢酸(100)に溶けやすく、無水酢酸にやや溶けやすく、水にやや溶けにくい。
約92℃(分解)
アルミピロー包装開封後又はバラ包装開封後は、湿気を避けて保存すること。
100錠(PTP10錠×10、乾燥剤入り)420錠(PTP21錠×20、乾燥剤入り)500錠(PTP10錠×50、乾燥剤入り)1000錠(バラ、乾燥剤入り)
100錠(PTP10錠×10、乾燥剤入り)420錠(PTP21錠×20、乾燥剤入り)1000錠(PTP10錠×100、乾燥剤入り)1000錠(バラ、乾燥剤入り)
1) 社内資料:東平靖雄, 他:健康成人におけるニコランジル経口投与後の血中濃度推移(1981)
2) 社内資料:飯田理文, 他:ニコランジルのin vitroおよびin vivoにおける血清蛋白結合性(1991)
3) 社内資料:神山博, 他:健康成人におけるニコランジル経口投与後の代謝・排泄(1983)
4) 山田和生, 他. 臨牀と研究. 1982;59(6):2079-89.
5) 村尾覚, 他. 臨床薬理. 1982;13(2):311-26.
6) Yamada A, et al. Arzneim.-Forsch.(Drug Res.). 1987;37(11):1252-5.
7) Nakagawa Y, et al. Jpn. Heart J. 1979;20(6):881-95.
8) Uchida Y, et al. Jpn. Heart J. 1978;19(1):112-24.
9) 佐藤慶祐, 他. 心臓. 1980;12(4):371-80.
10) Mizukami M, et al. Arzneim.-Forsch.(Drug Res.). 1981;31(8):1244-7.
11) 坂梨又郎, 他. 応用薬理. 1978;15(3):385-9.
12) 関口弘道, 他. Ther.Res. 1992;13(5):1823-30.
13) Uchida Y, et al. Jpn. Heart J. 1978;19(6):904-12.
14) Sakai K, et al. J. Pharmacol.Exp.Ther. 1983;227(1):220-8.
15) Sakai K, et al. J.Cardiovasc.Pharmacol. 1981;3(1):139-50.
中外製薬株式会社 メディカルインフォメーション部
〒103-8324 東京都中央区日本橋室町2-1-1
電話:0120-189706Fax:0120-189705https://www.chugai-pharm.co.jp/
中外製薬株式会社
東京都中央区日本橋室町2-1-1
Copyright © Pharmaceuticals and Medical Devices Agency, All Rights reserved.