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劇薬
処方箋医薬品注)
本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本療法が適切と判断される症例についてのみ投与すること。 また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
通常、成人にはエヌトレクチニブとして1日1回600mgを経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。通常、小児にはエヌトレクチニブとして1日1回300mg/m2(体表面積)を経口投与する。ただし、600mgを超えないこと。なお、患者の状態により適宜減量する。
体表面積(m2)
投与量(1日1回)
0.43~0.50
100mg
0.51~0.80
200mg
0.81~1.10
300mg
1.11~1.50
400mg
≧1.51
600mg
通常、成人にはエヌトレクチニブとして1日1回600mgを経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。
減量レベル
投与量
通常投与量
600mg/日
一次減量
400mg/日
二次減量
200mg/日
中止
200mg/日で忍容性が得られない場合、投与中止する。
100mg/日
100mg/日を週5日投与
100mg/日を週3日投与
100mg/日を週3日投与で忍容性が得られない場合、投与中止する。
200mg/日を週5日投与
100mg/日を週5日投与で忍容性が得られない場合、投与中止する。
300mg/日
100mg/日で忍容性が得られない場合、投与中止する。
200mg/日を週5日投与で忍容性が得られない場合、投与中止する。
週5日投与及び週3日投与の投与間隔は以下を参考とすること。週5日投与:月曜、水曜、金曜、土曜、日曜に投与週3日投与:月曜、木曜、土曜に投与
副作用
Grade注)
処置
成人患者の場合
小児患者の場合
心臓障害(QT間隔延長を除く)
全Grade
Grade1以下又はベースラインに回復するまで休薬し、回復後、1用量レベル減量して投与再開する。
QT間隔延長
Grade2の場合
Grade1以下又はベースラインに回復するまで休薬し、回復後、同一用量で投与再開する。
Grade3の場合
Grade1以下又はベースラインに回復するまで休薬する。・7日以内に回復した場合、1用量レベル減量して投与再開する。・7日以内に回復しなかった場合、投与中止する。
Grade4の場合
投与中止する。
認知障害、運動失調
Grade2以上の場合
・初発の場合、Grade1以下又はベースラインに回復するまで休薬し、回復後、1用量レベル減量して投与再開する。・再発した場合、さらに1用量レベル減量又は投与中止する。
失神
・初発の場合、ベースラインに回復するまで休薬し、回復後、1用量レベル減量して投与再開する。・再発した場合、さらに1用量レベル減量又は投与中止する。
貧血又は好中球減少
Grade2以下又はベースラインに回復するまで休薬し、回復後、1用量レベル減量又は同一用量で投与再開する。
Grade2以下又はベースラインに回復するまで休薬し、回復後、1用量レベル減量して投与再開する。
間質性肺疾患
Grade1又は2の場合
・初発の場合、ベースラインに回復するまで休薬し、回復後、同一用量で投与再開する。・再発した場合、投与中止する。
Grade3又は4の場合
その他の非血液学的毒性
注)GradeはNCI-CTCAE ver.4.03 に準じる。
減量を考慮するとともに、患者の状態をより慎重に観察し、副作用の発現に十分注意すること。エヌトレクチニブの血漿中濃度が上昇し、副作用が強くあらわれるおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。ラットを用いた試験において、外表及び骨格異常等が報告されている。
授乳しないことが望ましい。乳汁移行に関するデータはないが、主活性代謝物であるM5はBCRPの基質であるため、乳汁移行の可能性がある。
小児等に製造販売用製剤である本剤を投与した臨床試験は実施していない。また、4歳未満の患者に対する本剤の用法及び用量について、十分な検討は行われていない。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
CYP3A阻害剤
グレープフルーツジュース,
副作用の発現頻度及び重症度が増加するおそれがあるので、CYP3A阻害作用のない薬剤への代替を考慮すること。やむを得ず併用する際には、患者の状態を慎重に観察し、副作用発現に十分注意すること。
CYP3A阻害剤との併用により、エヌトレクチニブの代謝が阻害され、血漿中濃度が上昇する可能性がある。
CYP3A誘導剤
,
本剤の有効性が減弱するおそれがあるので、CYP3A誘導作用のない薬剤への代替を考慮すること。
CYP3A誘導剤との併用により、エヌトレクチニブの代謝が亢進し、血漿中濃度が低下する可能性がある。
CYP3Aの基質となる薬剤
副作用の発現頻度及び重症度が増加するおそれがあるので、これらの薬剤と併用する際には、患者の状態を慎重に観察し、副作用発現に十分注意すること。
CYP3Aの基質となる薬剤との併用により、併用薬の代謝が阻害され、併用薬の血漿中濃度が上昇する可能性がある。
心不全、心室性期外収縮、心筋炎等の心臓障害があらわれることがある。
認知障害、錯乱状態、精神状態変化、記憶障害、幻覚、運動失調、構語障害等があらわれることがある。
15%以上
5%以上~15%未満
5%未満
頻度不明
精神神経系
味覚異常(42.3%)、めまい(32.1%)、錯感覚
末梢性ニューロパチー、感覚鈍麻、知覚過敏
頭痛、不眠症、失神、傾眠
消化器
便秘(33.3%)、下痢(27.4%)
悪心、嘔吐、嚥下障害、口内乾燥
胃食道逆流性疾患、食欲減退、腹痛、放屁、口内炎、消化不良、食欲亢進、腹部膨満
泌尿器
血中クレアチニン増加
尿失禁、尿路感染
肝臓
AST増加、ALT増加
Al-P増加、血中乳酸脱水素酵素増加
血液
貧血、好中球減少、白血球減少
リンパ球減少、血小板減少
循環器
低血圧
皮膚
発疹、皮膚乾燥
そう痒症、皮膚疼痛、光線過敏性反応
筋骨格系
関節痛、筋肉痛、筋力低下
筋痙縮、筋骨格痛
骨折
呼吸器
呼吸困難、胸水、咳嗽
肺感染
眼
霧視
羞明
代謝
高尿酸血症
高ナトリウム血症
内分泌系
甲状腺機能低下症
その他
疲労(27.4%)、浮腫(26.2%)、体重増加(25.0%)
腫脹、発熱、倦怠感、脱水、体重減少、疼痛
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
日本人健康成人男性に本剤600mgを空腹時に単回経口投与したときのエヌトレクチニブ及び主活性代謝物M5の血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータを以下に示す3)。
Tmax(h)
Cmax(nmol/L)
t1/2(h)
AUCinf(nmol/L・h)
エヌトレクチニブ(n=12)
3.00(2.00 - 5.00)
2170(39.6)
18.3(19.6)
40800(47.2)
M5(n=12)
3.50(3.00 – 5.00)
430(48.4)
40.6(20.5)
12600(47.0)
注1)Tmaxは中央値(範囲)で示し、その他のパラメータは幾何平均値(%幾何変動係数)で示した。
NTRK1/2/3、ROS1又はALK融合遺伝子陽性の固形癌成人患者を対象とした第Ⅰ相試験(STARTRK-1)において、癌患者に本剤600mgを1日1回14日間反復経口投与したときのエヌトレクチニブ及び主活性代謝物M5の血漿中濃度推移及び薬物動態パラメータを以下に示す4)(外国人データ)。投与1日目及び14日目のCmax及びAUC0-24から算出したエヌトレクチニブの蓄積率の幾何平均値(%幾何変動係数)はそれぞれ1.35(47.0%)及び1.55(49.1%)、M5の蓄積率はそれぞれ2.08(81.7%)及び2.84(93.1%)であり、中程度~高度のばらつきを示した。
AUC0-24(nmol/L・h)
投与1日目
エヌトレクチニブ(n=18)
4.00(2.00 - 8.00)
2250(57.5)
31800注2)(47.7)
M5(n=18)
4.00(2.00 - 24.0)
622(79.2)
10200注2)(81.5)
投与14日目
4.00(2.00 - 6.00)
3130(80.3)
48000注3)(76.5)
4.00(0.580 - 24.0)
1250(89.6)
24000注3)(97.4)
注2)n=16注3)n=9
健康成人男性45例に本剤600mgを食後(高脂肪、高カロリー食)に単回経口投与したとき、空腹時投与に対するエヌトレクチニブのCmax及びAUCinfの幾何平均値の比(食後投与/空腹時投与)[90%CI]は、それぞれ1.06[0.989、1.15]及び1.15[1.07、1.24]であった5)(外国人データ)。
エヌトレクチニブ及び主活性代謝物M5の血漿蛋白結合率はいずれも99%以上であり、蛋白結合率に対する薬物濃度の影響は認められなかった6)(in vitro)。健康成人男性6例に14C-エヌトレクチニブ600mgを空腹時に単回経口投与したときの分布容積(Vz/F)は、961Lであった7)(外国人データ)。
エヌトレクチニブは、肝臓において、主としてCYP3A4によって代謝され、エヌトレクチニブと同程度のキナーゼ阻害活性を示すM5が生成する8),9)(in vitro)。健康成人男性6例に14C-エヌトレクチニブ600mgを空腹時に単回経口投与したとき、投与後24時間までの血漿中に主にエヌトレクチニブの未変化体、N-グルクロン酸抱合体及びM5が検出された(血漿中の総放射能に対する割合はそれぞれ68.6、18.6 及び11.5%)7)(外国人データ)。
健康成人男性6例に14C-エヌトレクチニブ600mgを単回経口投与したとき、投与後312時間までに糞中へ82.9%、尿中へ3.06%の放射能が排泄された。また、投与後264時間までに糞中へ排泄されたエヌトレクチニブの未変化体及びM5の割合は、投与量に対してそれぞれ35.7%及び22.1%であった7)(外国人データ)。
国際共同第Ⅱ相試験(STARTRK-2試験)、海外第Ⅰ相試験(STARTRK-1試験)及び海外第Ⅰ/Ⅰb 相試験(STARTRK-NG試験)に組み入れられた4歳以上の患者のデータを用いた母集団薬物動態解析の結果から、小児患者に本剤300mg/m2を1日1回反復投与したとき、成人患者に本剤600mgを1日1回反復投与したときに対するAUC(エヌトレクチニブ及びM5の和)の比は、0.8~1.2の範囲内であった。また、上記の母集団薬物動態解析の結果から、小児患者に本剤を体表面積の区分ごとの用量で1日1回反復投与したとき、成人患者に本剤600mgを1日1回反復投与したときに対するAUC(エヌトレクチニブ及びM5の和)の比は、体表面積が0.43~0.50m2の範囲では0.65~0.74であった一方、体表面積が0.51~1.50m2の範囲では0.85~1.28であった10)。
肝機能障害患者に、本剤100mg注4)を単回経口投与したときの薬物動態を健康成人と比較した。健康成人(8例)に対する軽度(Child-Pugh分類A)肝機能障害患者(7例)におけるエヌトレクチニブのCmax及びAUCinfの幾何平均値の比[90%CI]はそれぞれ1.25[0.904、1.74]及び1.57[1.03、2.41]であった。中等度(Child-Pugh分類B)の肝機能障害患者(12例)におけるCmax及びAUCinfの幾何平均値の比[90%CI]はそれぞれ0.905[0.678、1.21]及び1.54[1.06、2.24]であった。また、重度(Child-Pugh分類C)の肝機能障害患者(11例)におけるCmax及びAUCinfの幾何平均値の比[90%CI]はそれぞれ0.778[0.580、1.04]及び1.80[1.22、2.66]であった11)(外国人データ)。注4)本剤の承認された用法及び用量(成人)は、エヌトレクチニブとして1日1回600mgを経口投与である。
健康成人男性9例に、本剤100mg注5)をCYP3A阻害剤であるイトラコナゾールと併用投与したとき、エヌトレクチニブのCmax及びAUCinfの幾何平均値の比(併用投与時/単独投与時)[90%CI]は、それぞれ1.73[1.37、2.18]及び6.04[4.54、8.04]であった12)(外国人データ)。注5)本剤の承認された用法及び用量(成人)は、エヌトレクチニブとして1日1回600mgを経口投与である。
健康成人男性10例に、本剤600mgをCYP3A誘導剤であるリファンピシンと併用投与したとき、エヌトレクチニブのCmax及びAUCinfの幾何平均値の比(併用投与時/単独投与時)[90%CI]は、それぞれ0.444[0.353、0.559]及び0.233[0.184、0.295]であった12)(外国人データ)。
固形癌患者10例に、本剤600mgを1日1回反復投与時にCYP3Aの基質であるミダゾラム2mgを単回併用投与したとき、ミダゾラムのCmax及びAUCinfの幾何平均値の比(併用投与時/単独投与時)[90%CI]は、それぞれ0.786[0.659、0.937]及び1.50[1.29、1.73]であった13)(外国人データ)。
健康成人男性10例に、本剤600mgをP-gp基質薬であるジゴキシン0.5mgと単回併用投与したとき、ジゴキシンのCmax及びAUCinfの幾何平均値の比(併用投与時/単独投与時)[90%CI]は、それぞれ1.28[0.982、1.67]及び1.18[1.06、1.32]であった14)(外国人データ)。健康成人男性19例に、本剤600mgをプロトンポンプ阻害剤であるランソプラゾールと単回併用投与したとき、エヌトレクチニブのCmax及びAUCinfの幾何平均値の比(併用投与時/単独投与時)[90%CI]は、それぞれ0.765[0.676、0.866]及び0.745[0.647、0.859]であった15)(外国人データ)。エヌトレクチニブはP-gpの基質であり、BCRP、OATP1B1及びMATE1を阻害した。また、M5はP-gp及びBCRPの基質であり、MATE1を阻害した16)(in vitro)。
18歳以上のNTRK、ROS1又はALK融合遺伝子陽性の進行・再発の固形癌患者を対象とした国際共同第Ⅱ相試験において、NTRK融合遺伝子陽性の進行・再発の固形癌患者51例(うち日本人1例)に本剤1日1回600mgを経口投与した結果、RECIST ver.1.1に基づく独立評価判定による奏効率は56.9%(95%信頼区間:42.3~70.7%)であった17)。
癌腫
奏効例数/実施例数
奏効率(%)(95%信頼区間)
肉腫
6/13
46.2(19.22-74.87)
非小細胞肺癌
6/9
66.7(29.93-92.51)
乳癌
5/6
83.3(35.88-99.58)
乳腺相似分泌癌
甲状腺癌
1/5
20.0(0.51-71.64)
結腸・直腸癌
1/3
33.3(0.84-90.57)
神経内分泌腫瘍
膵癌
2/3
66.7(9.43-99.16)
婦人科癌
1/2
50.0(1.26-98.74)
胆管細胞癌
1/1
100.0(2.50-100.0)
副作用発現頻度は、90.5%(57/63例)であった。主な副作用は、味覚異常46.0%(29/63例)、疲労38.1%(24/63例)、便秘28.6%(18/63例)、下痢27.0%(17/63例)、浮動性めまい25.4%(16/63例)、末梢性浮腫25.4%(16/63例)、体重増加22.2%(14/63例)であった。また、同試験において、ROS1阻害剤による前治療歴のないROS1融合遺伝子陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者33例に本剤1日1回600mgを経口投与した結果、RECIST ver.1.1に基づく独立評価判定による奏効率は75.8%(95%信頼区間:57.7~88.9%)であった18)。副作用発現頻度は92.4%(97/105例)であった。主な副作用は味覚異常39.0%(41/105例)、便秘36.2%(38/105例)、浮動性めまい32.4%(34/105例)、下痢27.6%(29/105例)、体重増加26.7%(28/105例)、疲労21.0%(22/105例)であった。
22歳未満のNTRK、ROS1又はALK融合遺伝子陽性等の進行・再発の小児固形癌患者を対象とした海外第Ⅰ/Ⅰb相試験において、NTRK融合遺伝子陽性の進行・再発の小児固形癌患者5例に本剤(製造販売用製剤とは異なる製剤)が投与された17)。
年齢
用量注1)(mg/m2)
最良総合効果注2)
0
乳児型線維肉腫
400
SD
3
類表皮性膠芽腫
550
CR
4
高グレード神経膠腫
PR
悪性黒色腫
750
注1)本剤との生物学的同等性が示されていない製剤が用いられた。本剤の承認された用法及び用量(小児)は、エヌトレクチニブとして1日1回300mg/m2であり、4歳以上の患者のデータを用いた母集団薬物動態解析に基づき、成人患者に本剤600mgを1日1回反復投与したときと同程度の曝露量が得られるように設定された。注2)類表皮性膠芽腫及び高グレード神経膠腫以外はRECIST ver.1.1、類表皮性膠芽腫及び高グレード神経膠腫はRANO規準に基づき、治験責任医師により判定した。副作用発現頻度は、100.0%(5/5例)であった。主な副作用は、白血球数減少100.0%(5/5例)、貧血80.0%(4/5例)、好中球数減少60.0%(3/5例)、体重増加40.0%(2/5例)、傾眠40.0%(2/5例)、食欲亢進40.0%(2/5例)であった。
エヌトレクチニブは、トロポミオシン受容体キナーゼ(TRK)、ROS1等のチロシンキナーゼに対する阻害作用を有する低分子化合物である。エヌトレクチニブは、TRK融合タンパク、ROS1融合タンパク等のリン酸化を阻害し、下流のシグナル伝達分子のリン酸化を阻害することにより、腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられている19),20),21)。
エヌトレクチニブは、in vitroにおいて、TRK融合タンパクを発現するヒト非小細胞肺癌由来CUTO-3細胞株、ヒト結腸・直腸癌由来KM12細胞株、ROS1融合タンパクを発現するヒト非小細胞肺癌由来CUTO-28細胞株等の複数のヒト悪性腫瘍由来細胞株の増殖を抑制した22)。また、エヌトレクチニブは、in vivoにおいて、TRK融合タンパクを発現するCUTO-3及びKM12細胞株、頭頸部癌患者由来CTG-0798腫瘍組織片、肉腫患者由来G002腫瘍組織片、ROS1融合タンパクを発現する非小細胞肺癌患者由来CTG-0848、LU-01-0414腫瘍組織片等をそれぞれ皮下移植したヌードマウス又は重症複合型免疫不全マウスにおいて、腫瘍増殖抑制作用を示した23),24),25),26) 。
エヌトレクチニブ(Entrectinib)(JAN)
N-{5-[(3,5-Difluorophenyl)methyl]-1H-indazol-3-yl}-4-(4-methylpiperazin-1-yl)-2-[(oxan-4-yl)amino]benzamide
C31H34F2N6O2
560.64
白色~帯赤白色又は微橙色の粉末又は塊のある粉末である。 エタノール(95)にやや溶けにくく、アセトニトリルに溶けにくく、メタノール及び水に極めて溶けにくい。
203~206℃
**本剤は吸湿しやすいので、アルミピロー包装開封後は湿気を避けて保存すること。
42カプセル(PTP6カプセル×7、乾燥剤入り)
21カプセル(PTP3カプセル×7、乾燥剤入り)
1) 幼若ラットを用いた13週間試験(4週間回復性試験)(2019年6月18日承認、CTD 2.6.6.7.3)
2) 遺伝毒性試験(2019年6月18日承認、CTD 2.6.6.4)
3) 社内資料:日本人(健康成人)における薬物動態
4) STARTRK-1試験(2019年6月18日承認、CTD 2.7.2.1.1)
5) RXDX-101-15試験(2019年6月18日承認、CTD 2.7.1.2.2.5)
6) In vitro蛋白結合(2019年6月18日承認、CTD 2.6.4.4.1)
7) RXDX-101-05試験(2019年6月18日承認、CTD 2.7.2.2.2.1.3)
8) 代謝(動物種間の比較)(2019年6月18日承認、CTD 2.6.4.5)
9) キナーゼ阻害活性(2019年6月18日承認、CTD 2.6.2.2.1)
10) 社内資料:小児の用法用量
11) 社内資料:肝機能障害患者における薬物動態
12) RXDX-101-12試験(2019年6月18日承認、CTD 2.7.2.2.2.2.2)
13) RXDX-101-14試験(2019年6月18日承認、CTD 2.7.2.2.2.2.4)
14) RXDX-101-13試験(2019年6月18日承認、CTD 2.7.2.2.2.2.3)
15) RXDX-101-09試験(2019年6月18日承認、CTD 2.7.2.2.2.2.1)
16) トランスポーターを介したin vitro輸送(2019年6月18日承認、CTD 2.6.4.7.5)
17) NTRK融合遺伝子陽性の固形がん(2019年6月18日承認、CTD 2.7.3.1,2.7.3.2,2.7.3.3)
18) ROS1融合遺伝子陽性の非小細胞肺癌(2020年2月21日承認、CTD 2.7.3.8)
19) Ardini E, et al. Mol Cancer Ther. 2016;15:628-39.
20) Menichincheri M, et al. J Med Chem. 2016;59:3392-408.
21) Smith KM, et al. Mol Cancer Ther. 2018;17:455-63.
22) In vitroでのヒト腫瘍細胞株における細胞増殖抑制活性(2019年6月18日承認、CTD 2.6.2.2.2.1)
23) TRK融合蛋白質依存性モデルにおける抗腫瘍効果(2019年6月18日承認、CTD 2.6.2.2.4.1)
24) ROS1融合蛋白質依存性モデルにおける抗腫瘍効果(2019年6月18日承認、CTD 2.6.2.2.4.2)
25) Cook PJ, et al. Nat Commun. 2017;8:15987.
26) 頭蓋内移植モデルにおける抗腫瘍効果(2019年6月18日承認、CTD 2.6.2.2.4.3)
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