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タチオン注射用100mg/タチオン注射用200mg

添付文書番号

3922400D1060_3_07

企業コード

450064

作成又は改訂年月

2024年9月改訂(第2版)
2023年8月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

873922

薬効分類名

グルタチオン製剤

承認等

タチオン注射用100mg

販売名コード

YJコード

3922400D1060

販売名英語表記

Tathion 100mg for Injection

販売名ひらがな

たちおんちゅうしゃよう100mg

承認番号等

承認番号

21800AMX10590000

販売開始年月

2000年7月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

タチオン注射用200mg

販売名コード

YJコード

3922400D3128

販売名英語表記

Tathion 200mg for Injection

販売名ひらがな

たちおんちゅうしゃよう200mg

承認番号等

承認番号

21800AMX10591000

販売開始年月

2000年7月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

一般的名称

注射用グルタチオン

3. 組成・性状

3.1 組成

タチオン注射用100mg

有効成分1管中
日局 グルタチオン   100mg
添加剤炭酸水素ナトリウム

タチオン注射用200mg

有効成分1管中
日局 グルタチオン   200mg
添加剤炭酸水素ナトリウム

3.2 製剤の性状

本剤は用時溶解して用いる注射用製剤である。

タチオン注射用100mg

剤形多孔性の塊(凍結乾燥品)
色調白色
pH5.0~7.0(本品1gを注射用水50mLに溶解)
浸透圧比1.0~1.2
[本品1管を溶解液(注射用水)2mLに溶解]
(生理食塩液に対する比)
容器無色アンプル

タチオン注射用200mg

剤形多孔性の塊(凍結乾燥品)
色調白色
pH5.0~7.0(本品1gを注射用水50mLに溶解)
浸透圧比1.3~1.5
[本品1管を溶解液(注射用水)3mLに溶解]
(生理食塩液に対する比)
容器無色アンプル

4. 効能又は効果

  • 薬物中毒、アセトン血性嘔吐症(自家中毒、周期性嘔吐症)
  • 慢性肝疾患における肝機能の改善
  • 急性湿疹、慢性湿疹、皮膚炎、じんま疹、リール黒皮症、肝斑、炎症後の色素沈着
  • 妊娠悪阻、妊娠高血圧症候群
  • 角膜損傷の治癒促進
  • 放射線療法による白血球減少症、放射線宿酔、放射線による口腔粘膜の炎症

6. 用法及び用量

通常成人には、グルタチオンとして1回100~200mgを溶解液にて溶解し1日1回筋肉内又は静脈内に注射する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.1 重大な副作用

  • アナフィラキシー(0.1%未満)

    顔面蒼白、血圧低下、脈拍の異常等の症状があらわれることがある。

11.2 その他の副作用

0.1%未満

過敏症

発疹等

消化器

食欲不振、悪心・嘔吐等

14. 適用上の注意

14.1 薬剤調製時の注意

溶解後直ちに使用すること。

14.2 薬剤投与時の注意

  1. 14.2.1 筋肉内注射時

    筋肉内注射にあたっては、組織・神経等への影響を避けるため、下記の点に注意すること。

    • 神経走行部位を避けるよう注意すること。
    • 繰返し注射する場合には、例えば左右交互に注射するなど、注射部位をかえて行うこと。
    • 注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり、血液の逆流をみた場合は、直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度

ラットに35S-glutathione(35S-GSH)を静脈内投与すると、血液中の放射能活性は投与後1及び5時間で血漿部分に分布した。24時間では血漿及び血球部分にほぼ同様に分布しており、7日目では逆に放射能活性の大部分は血球中に見出された。また、24時間での血漿中の放射能活性は90%が蛋白部分に存在した1)

16.4 代謝

ラットに35S-glutathione(35S-GSH)を静脈内投与すると、GSHは短時間に各臓器によく分布し、なかでも肝臓、腎臓、皮膚、脾臓等には高濃度に分布した。心臓、骨格筋、脳では単位重量あたりの放射能活性の分布は少なかったが、経時的減少はゆるやかであった1)

16.5 排泄

ラットに35S-glutathione(35S-GSH)を静脈内投与すると、尿中へは、7日後までに、投与された放射能活性の24±4.2%が排泄された1)

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  1. 17.1.1 国内臨床試験

    国内で実施された臨床試験成績の概要は下記の通りである。

    (国内発表文献集計による。)

    疾患名

    有効率(やや有効以上)

    中毒
    (薬物中毒、自家中毒、農薬中毒、金属中毒等)

    90.6%(174/192)

    肝疾患

    慢性肝炎等

    76.8%(929/1,210)

    慢性肝疾患に対する比較試験の結果、肝機能改善効果が認められた2)

    皮膚疾患

    急・慢性湿疹、蕁麻疹、皮膚炎等アレルギー性皮膚炎

    78.8%(510/647)

    肝斑など色素沈着症

    59.6%(87/146)

    妊娠中毒
    (妊娠悪阻、晩期妊娠中毒症)

    84.9%(214/252)

    眼疾患
    (角膜疾患)

    86.5%(96/111)

    放射線障害

    • 比較試験の結果、子宮頸癌、頭頸部腫瘍における放射線療法の副作用を防止する効果が認められた3),4)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

グルタチオンの生物学的な活性は、作用機構の面からSH基の酸化還元反応が関与する反応と、酸化還元反応とは無関係に関与する反応とに大別され、後者は、助酵素的な役割を果たす反応、メルカプツール酸の生成及びその他の解毒機構への関与、SH酵素又はその他の細胞成分の保護あるいは活性化、細胞分裂・細胞の増殖等における何らかの役割を果たすとされている5)

18.2 薬理作用

  1. 18.2.1 中毒

    グルタチオンは、ラットのメチル水銀中毒、ヒトの鉛中毒、ヒトの有機燐剤中毒、マウス及びラットの亜硫酸ガス中毒を改善する6),7),8),9)

  2. 18.2.2 肝障害に対する作用

    グルタチオンは、ラットの四塩化炭素肝障害及びエチオナミド脂肝を改善し、マウスのアセトアミノフェン肝障害及び家兎のハローセン肝障害を改善することが報告されている10),11),12),13)

  3. 18.2.3 放射線障害に対する効果

    グルタチオンは、マウス及びラットにおいて放射線障害を防止する14),15)

  4. 18.2.4 皮膚障害に対する作用

    グルタチオンは、in vitroにおいてヒスタミン遊離を抑制し、家兎の実験的皮膚炎を改善する。また、in vitroにおいて、メラニン生成阻害作用が報告されている16),17)

  5. 18.2.5 眼障害に対する作用

    グルタチオンは家兎のアレルギー性角膜炎を改善することが報告されている18)

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

グルタチオン(Glutathione)

化学名

(2S)-2-Amino-4-[1-(carboxymethyl)carbamoyl-(2R)-2-sulfanylethylcarbamoyl]butanoic acid

分子式

C10H17N3O6S

分子量

307.32

性状

白色の結晶性の粉末である。水に溶けやすく、エタノール(99.5)にほとんど溶けない。

化学構造式

融点

約185℃(分解)

22. 包装

  • タチオン注射用100mg

    50管

  • タチオン注射用200mg

    50管

24. 文献請求先及び問い合わせ先

日本ジェネリック株式会社 お客さま相談室

*〒108-0014 東京都港区芝五丁目33番11号

TEL 0120-893-170 FAX 0120-893-172

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

長生堂製薬株式会社

徳島市国府町府中92番地

26.2 *販売元

日本ジェネリック株式会社

東京都港区芝五丁目33番11号

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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