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通常成人1回オキシブチニン塩酸塩として2~3mgを1日3回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
前立腺肥大患者では、排尿障害を来していない場合でも、抗コリン剤の投与により排尿障害を起こすおそれがある。
心拍数の増加等の症状の悪化を招くおそれがある。
代償性交感神経系の亢進を更に亢進させるおそれがある。
頻脈性の不整脈を有している患者では、副交感神経遮断作用により交感神経が優位にたち、心拍数の増加等が起こるおそれがある。
中毒性巨大結腸があらわれるおそれがある。
抗コリン作用により、症状を悪化させるおそれがある。
*抗コリン作用により眼圧が上昇し、症状を悪化させることがある。
腎障害患者において臨床試験は実施されていない。
肝障害患者において臨床試験は実施されていない。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。
投与しないこと。動物実験(ラット)で乳汁への移行が報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
少量から投与し、観察を十分行うとともに、過量投与にならないよう注意すること。
口内乾燥、便秘、排尿困難、目のかすみ等があらわれるおそれがある。
抗コリン作用が増強されるおそれがある。
著しい便秘、腹部膨満等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
5%以上
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
精神神経系
めまい、眠気、頭痛
しびれ、振戦等
認知機能障害、抑うつ
循環器
頻脈
消化器
口渇
下痢、胃腸障害、胃部不快感、嘔気、食欲不振、胸やけ、便秘、腹部膨満感、口内炎
嘔吐、舌炎等
嚥下障害
過敏症
発疹等
血管浮腫、蕁麻疹
泌尿器
排尿困難、残尿等
肝臓
AST、ALTの上昇
その他
浮腫、倦怠感、口が苦い
発熱、熱感、目のかすみ、眼瞼結膜充血、汗が出なくなる、咽頭部痛、胸痛、皮膚乾燥、嗄声等
眼乾燥、潮紅
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
健康成人男子にオキシブチニン塩酸塩2~9mg注1) を経口投与した場合、速やかに吸収され、血漿中濃度は約0.7時間後に最高に達し、その半減期は約1時間であった1) 。
用量(mg/body)
Cmax(ng/mL)
tmax(hr)
t1/2(hr)
2
5.22±0.39
0.67±0.11
0.94±0.12
3
6.67±0.99
0.75±0.11
0.97±0.13
6
9.28±1.01
1.40±0.26
9
16.32±1.71
1.38±0.22
健康成人男子にオキシブチニン塩酸塩2~6mg注1) を1日3回5日間反復経口投与した場合、血漿中濃度は0.5時間後に最高に達し、投与後4時間で血漿中から消失した。各投与量群とも投与2回目以降の血漿中オキシブチニンの濃度推移は、第1回投与後と類似していた。また、5日間の反復投与試験において蓄積を思わせる変化も認められなかった2) 。
雄ラットに標識オキシブチニン23.4μCi/mg/kgを経口投与し、臓器、組織中の放射能濃度を測定した。雌については肝臓及び生殖器について測定した。雄ラットで特に高濃度を示したのは消化器系、肝臓及び腎臓で、雌の肝臓も高濃度であった。低濃度を示したのは中枢神経系、脂肪、筋肉、骨及び睾丸、雌の卵巣及び子宮であった3) 。
雄ラットの標識オキシブチニン23.4μCi/mg/kg1日1回7日間連続経口投与し、単回投与時と同様に放射能を測定した結果、高濃度を示したのは肝臓、腸及び腎臓で、中枢神経系は低濃度であった。また、単回投与の結果と同様、蓄積を示した臓器はみられなかった3) 。
健康成人男子にオキシブチニン塩酸塩6mg注1) を経口投与した場合、尿中代謝物としてシクロヘキサン環の水酸化、エステル加水分解、脱エチル反応による代謝物が数種同定されている4) 。
健康成人男子にオキシブチニン塩酸塩3mg及び9mg注1) を投与した結果、投与後短時間の内に排泄され(ピークは0~4時間)、48時間後に投与量の8.2%及び22.2%が尿中に排泄された4) 。
健康成人男子にオキシブチニン塩酸塩1回3mg、1日3回を5日間連続投与した結果、最終投与後62時間迄に総投与量の27.4%が尿中に排泄された4) 。
頻尿、尿意切迫感、尿失禁を主訴とする神経因性膀胱、不安定膀胱に対しての一般臨床試験で、有効率(有効以上)は神経因性膀胱56.7%(181/319例)、不安定膀胱57.1%(96/168例)であった。
神経因性膀胱、不安定膀胱患者を対象としたプラセボとの二重盲検比較試験(本剤投与群の有効性解析対象88例)において、プラセボ又は本剤1回3mgを1日3回(14~17日間)経口投与したとき、自覚所見と膀胱内圧測定(初発尿意量、最大膀胱容量、最大静止圧及び無抑制収縮の最高内圧、波形の変化)による他覚所見を総合的に判断した総合全般改善度の改善率(改善以上)は、神経因性膀胱47.1%(32/68例)、不安定膀胱60.0%(12/20例)であった5) 。本剤投与群での副作用発現頻度は24.5%(26/106例)で、主な副作用は口渇(口渇感を含む)14.2%(15/106例)、尿閉3.8%(4/106例)、下痢、胸やけ及び排尿困難がそれぞれ1.9%(2/106例)であった。
オキシブチニン塩酸塩は向神経作用(抗ムスカリン作用)及び膀胱平滑筋直接作用(カルシウム拮抗作用)を有し、膀胱に選択的かつ協力的に作用することにより、膀胱の過緊張状態を抑制する。
ネコ、イヌを用いた実験で、オキシブチニン塩酸塩は骨盤神経刺激、下腹神経刺激及びアセチルコリン等による膀胱収縮をいずれも抑制し、また、カルバコール等による膀胱運動亢進を抑制した6),7) 。
ウサギ及びラットのシストメトログラム(膀胱内圧曲線)において、オキシブチニン塩酸塩は、膀胱容積及び排尿閾値圧を増加した7) 。
ウサギ、ラット、モルモットの摘出平滑筋(膀胱、回腸)を用いたin vitro試験で、オキシブチニン塩酸塩は、塩化カルシウム、塩化バリウム及び塩化カリウムによる収縮を抑制し(膀胱平滑筋直接作用)、また、アセチルコリン及びATPによる収縮を抑制した8) (向神経作用)。
オキシブチニン塩酸塩(Oxybutynin Hydrochloride)
4-Diethylamino-2-butynyl(±)-α-cyclohexyl-α-phenylglycollate hydrochloride
C22H31NO3・HCl
393.95
本品は白色の結晶性の粉末である。本品はメタノールに極めて溶けやすく、水、エタノール(95)又は酢酸(100)に溶けやすく、無水酢酸にやや溶けやすく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。本品の水溶液(1→50)は旋光性を示さない。
100錠[10錠(PTP)×10、乾燥剤入り]
100錠[10錠(PTP)×10]
1) 岸本 孝 他.:基礎と臨床. 1986;20(2):1343-1351
2) 岸本 孝 他.:基礎と臨床. 1986;20(2):1353-1362
3) 秋本義雄 他.:医薬品研究. 1984;15(4):519-535
4) 篠崎 豊 他.:薬物動態. 1986;1(4):341-352
5) 小柳知彦 他.:西日本泌尿器科. 1986;48(3):1051-1072
6) 渡辺 潔 他.:応用薬理. 1986;31(5):995-1006
7) 黛 清 他.:日薬理誌. 1986;87(5):557-571
8) 会田陽子 他.:日薬理誌. 1986;87(6):629-639
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