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ツムラ柴苓湯エキス顆粒(医療用)

処方せん医薬品以外の医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
6.用法及び用量
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.1合併症・既往歴等のある患者
9.5妊婦
9.6授乳婦
9.7小児等
9.8高齢者
10.相互作用
10.2併用注意(併用に注意すること)
11.副作用
11.1重大な副作用
11.2その他の副作用
15.その他の注意
15.1臨床使用に基づく情報
18.薬効薬理
18.1作用機序
18.2むくみ改善作用
18.3利水作用
18.4抗炎症作用
20.取扱い上の注意
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

ツムラ柴苓湯エキス顆粒(医療用)

添付文書番号

5200055D1020_1_16

企業コード

460026

作成又は改訂年月

2023年12月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

875200

薬効分類名

漢方製剤

承認等

ツムラ柴苓湯エキス顆粒(医療用)

販売名コード

YJコード

5200055D1020

販売名ひらがな

つむらさいれいとうえきすかりゅう(いりょうよう)

承認番号等

承認番号

16100AMZ03275000

販売開始年月

1986年10月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

一般的名称

柴苓湯

3. 組成・性状

3.1 組成

ツムラ柴苓湯エキス顆粒(医療用)

有効成分本品9.0g中、下記の割合の混合生薬の乾燥エキス   6.0gを含有する。
日局サイコ   7.0g
日局タクシャ   5.0g
日局ハンゲ   5.0g
日局オウゴン   3.0g
日局ソウジュツ   3.0g
日局タイソウ   3.0g
日局チョレイ   3.0g
日局ニンジン   3.0g
日局ブクリョウ   3.0g
日局カンゾウ   2.0g
日局ケイヒ   2.0g
日局ショウキョウ   1.0g
添加剤日局ステアリン酸マグネシウム、日局乳糖水和物、ショ糖脂肪酸エステル

3.2 製剤の性状

ツムラ柴苓湯エキス顆粒(医療用)

剤形顆粒剤
色調黄褐色
識別コードツムラ/114
におい特異なにおい
僅かに渋い

4. 効能又は効果

  • 吐き気、食欲不振、のどのかわき、排尿が少ないなどの次の諸症:
    • 水瀉性下痢、急性胃腸炎、暑気あたり、むくみ

6. 用法及び用量

通常、成人1日9.0gを2~3回に分割し、食前又は食間に経口投与する。なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 本剤の使用にあたっては、患者の証(体質・症状)を考慮して投与すること。なお、経過を十分に観察し、症状・所見の改善が認められない場合には、継続投与を避けること。
  2. 8.2 本剤にはカンゾウが含まれているので、血清カリウム値や血圧値等に十分留意すること。,,
  3. 8.3 他の漢方製剤等を併用する場合は、含有生薬の重複に注意すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 著しく体力の衰えている患者

    副作用があらわれやすくなり、その症状が増強されるおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

10. 相互作用

    10.2 併用注意(併用に注意すること)

    薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子

    カンゾウ含有製剤

    • 芍薬甘草湯
      補中益気湯
      抑肝散 等

    グリチルリチン酸及びその塩類を含有する製剤

    • グリチルリチン酸一アンモニウム・グリシン・L-システイン
      グリチルリチン酸一アンモニウム・グリシン・DL-メチオニン配合錠 等

    ,,

    偽アルドステロン症があらわれやすくなる。また、低カリウム血症の結果として、ミオパチーがあらわれやすくなる。

    グリチルリチン酸は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が促進されることが考えられる。

    11. 副作用

    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    11.1 重大な副作用

    1. 11.1.1 間質性肺炎(頻度不明)

      咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音の異常等があらわれた場合には、本剤の投与を中止し、速やかに胸部X線、胸部CT等の検査を実施するとともに副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。また、咳嗽、呼吸困難、発熱等があらわれた場合には、本剤の服用を中止し、ただちに連絡するよう患者に対し注意を行うこと。

    2. 11.1.2 偽アルドステロン症(頻度不明)

      低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、浮腫、体重増加等の偽アルドステロン症があらわれることがあるので、観察(血清カリウム値の測定等)を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。,

    3. 11.1.3 ミオパチー(頻度不明)

      低カリウム血症の結果としてミオパチーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、脱力感、四肢痙攣・麻痺等の異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。,

    4. 11.1.4 劇症肝炎、肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)

      劇症肝炎、AST、ALT、Al-P、γ-GTP等の著しい上昇を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。

    11.2 その他の副作用

    頻度不明

    過敏症

    発疹、発赤、瘙痒、蕁麻疹等

    消化器

    口渇、食欲不振、胃部不快感、悪心、嘔吐、腹部膨満感、腹痛、下痢、便秘等

    泌尿器

    頻尿、排尿痛、血尿、残尿感、膀胱炎等

    その他

    全身倦怠感

    15. その他の注意

    15.1 臨床使用に基づく情報

    類似処方の小柴胡湯では、インターフェロン-αとの併用例で間質性肺炎の副作用が多く報告されている。

    18. 薬効薬理

    18.1 作用機序

    1. 18.1.1 ナトリウムチャネル阻害作用

      イヌ腎臓由来の遠位尿細管細胞(MDCK細胞)において、ナトリウムチャネルを阻害した1)in vitro)。

    2. 18.1.2 抗炎症作用

      ラットに経口投与したところ、血漿ACTH濃度及び下垂体前葉中のACTH前駆体であるプロオピオメラノコルチン(POMC)mRNA発現が増加した2) 。また、これらの作用はACTH放出因子(CRF)の抗血清により抑制された3)

    3. 18.1.3 DNA合成抑制作用

      ラットメサンギウム細胞において、血清、血小板由来増殖因子(PDGF)及び上皮細胞増殖因子(EGF)によるDNA合成を抑制した4)in vitro)。

    18.2 むくみ改善作用

    抗糸球体基底膜(GBM)腎炎マウスに経口投与したところ、細胞外液量及び組織間液量が低下した5)

    18.3 利水作用

    酢酸デスモプレシン前処置と生理食塩液の前負荷により作製した水負荷モデルマウスに経口投与したところ、尿量が増加した。一方、絶食・絶水下で放置した絶水モデルマウスでは、尿量は変化しなかった6)

    18.4 抗炎症作用

    1. 18.4.1 ラットに経口投与したところ、血中副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)及びコルチコステロンの濃度が上昇した7)
    2. 18.4.2 馬杉腎炎モデルラットに混餌投与したところ、糸球体におけるIa陽性細胞浸潤及びT細胞浸潤が抑制された8)
    3. 18.4.3 抗糸球体基底膜(GBM)腎炎ラットに経口投与したところ、炎症初期においてICAM-1及びLFA-1等の接着分子発現亢進並びに半月体形成が抑制された9) 。また、腎炎の慢性期において、糸球体からのエンドセリン-1産生亢進が抑制され、尿中蛋白排泄が改善された10)
    4. 18.4.4 マウスにII型コラーゲン関節炎惹起時より混餌投与したところ、関節炎発症率が低下し、組織所見では滑膜細胞の重層化や滑膜下軟部組織の浮腫変化が抑制された(in vivo)。また、同動物より摘出した脾臓において、II型コラーゲン、結核死菌刺激によるリンパ球幼若化反応を抑制した11)ex vivo)。
    5. 18.4.5 ループス皮膚炎モデルであるMRL/lprマウスに混餌投与したところ、抗核抗体及びリウマチ因子(RF)が低下した12)

    20. 取扱い上の注意

    1. 20.1 本剤の品質を保つため、できるだけ湿気を避け、直射日光の当たらない涼しい所に保管すること。
    2. 20.2 開封後は特に湿気を避け、取扱いに注意すること。
    3. 20.3 本剤は生薬を原料としているので、色調等が異なることがある。

    22. 包装

    500g[ボトル]
    3.0g×42包[分包]
    3.0g×189包[分包]

    24. 文献請求先及び問い合わせ先

    株式会社ツムラ お客様相談窓口

    東京都港区赤坂2-17-11 〒107-8521

    TEL:0120-329-970 FAX:03-5574-6610

    26. 製造販売業者等

    26.1 製造販売元

    株式会社ツムラ

    東京都港区赤坂2-17-11

    〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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