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ツムラ抑肝散エキス顆粒(医療用)

処方せん医薬品以外の医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
6.用法及び用量
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.1合併症・既往歴等のある患者
9.5妊婦
9.6授乳婦
9.7小児等
9.8高齢者
10.相互作用
10.2併用注意(併用に注意すること)
11.副作用
11.1重大な副作用
11.2その他の副作用
18.薬効薬理
18.1作用機序
18.2抗不安様作用
18.3攻撃性抑制作用
18.4睡眠障害改善作用
20.取扱い上の注意
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

ツムラ抑肝散エキス顆粒(医療用)

添付文書番号

5200139D1037_1_19

企業コード

460026

作成又は改訂年月

2023年12月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

875200

薬効分類名

漢方製剤

承認等

ツムラ抑肝散エキス顆粒(医療用)

販売名コード

YJコード

5200139D1037

販売名ひらがな

つむらよくかんさんえきすかりゅう(いりょうよう)

承認番号等

承認番号

16100AMZ01133000

販売開始年月

1986年10月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

一般的名称

抑肝散

3. 組成・性状

3.1 組成

ツムラ抑肝散エキス顆粒(医療用)

有効成分本品7.5g中、下記の割合の混合生薬の乾燥エキス   3.25gを含有する。
日局ソウジュツ   4.0g
日局ブクリョウ   4.0g
日局センキュウ   3.0g
日局チョウトウコウ   3.0g
日局トウキ   3.0g
日局サイコ   2.0g
日局カンゾウ   1.5g
添加剤日局ステアリン酸マグネシウム、日局乳糖水和物

3.2 製剤の性状

ツムラ抑肝散エキス顆粒(医療用)

剤形顆粒剤
色調淡灰褐色
識別コードツムラ/54
におい特異なにおい
僅かに甘くて渋い

4. 効能又は効果

  • 虚弱な体質で神経がたかぶるものの次の諸症:
    • 神経症、不眠症、小児夜なき、小児疳症

6. 用法及び用量

通常、成人1日7.5gを2~3回に分割し、食前又は食間に経口投与する。なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 本剤の使用にあたっては、患者の証(体質・症状)を考慮して投与すること。なお、経過を十分に観察し、症状・所見の改善が認められない場合には、継続投与を避けること。
  2. 8.2 本剤にはカンゾウが含まれているので、血清カリウム値や血圧値等に十分留意すること。,,
  3. 8.3 他の漢方製剤等を併用する場合は、含有生薬の重複に注意すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 著しく胃腸の虚弱な患者

    食欲不振、胃部不快感、悪心、下痢等があらわれることがある。

  2. 9.1.2 食欲不振、悪心、嘔吐のある患者

    これらの症状が悪化するおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

9.8 高齢者

減量するなど注意すること。一般に生理機能が低下している。

10. 相互作用

    10.2 併用注意(併用に注意すること)

    薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子

    カンゾウ含有製剤

    • 芍薬甘草湯
      補中益気湯
      六君子湯 等

    グリチルリチン酸及びその塩類を含有する製剤

    • グリチルリチン酸一アンモニウム・グリシン・L-システイン
      グリチルリチン酸一アンモニウム・グリシン・DL-メチオニン配合錠 等

    ,,

    偽アルドステロン症があらわれやすくなる。また、低カリウム血症の結果として、ミオパチーがあらわれやすくなる。

    グリチルリチン酸は尿細管でのカリウム排泄促進作用があるため、血清カリウム値の低下が促進されることが考えられる。

    11. 副作用

    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    11.1 重大な副作用

    1. 11.1.1 間質性肺炎(頻度不明)

      咳嗽、呼吸困難、発熱、肺音の異常等があらわれた場合には、本剤の投与を中止し、速やかに胸部X線、胸部CT等の検査を実施するとともに副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。

    2. 11.1.2 偽アルドステロン症(頻度不明)

      低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、浮腫、体重増加等の偽アルドステロン症があらわれることがあるので、観察(血清カリウム値の測定等)を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。,

    3. 11.1.3 心不全(頻度不明)

      体液貯留、急激な体重増加、心不全症状・徴候(息切れ、心胸比拡大、胸水等)が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。

    4. 11.1.4 ミオパチー、横紋筋融解症(いずれも頻度不明)

      低カリウム血症の結果として、ミオパチー、横紋筋融解症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、脱力感、筋力低下、筋肉痛、四肢痙攣・麻痺、CK上昇、血中及び尿中のミオグロビン上昇が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。,

    5. 11.1.5 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)

      AST、ALT、Al-P、γ-GTP等の著しい上昇を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがある。

    11.2 その他の副作用

    頻度不明

    過敏症

    発疹、発赤、瘙痒等

    消化器

    食欲不振、胃部不快感、悪心、下痢等

    精神神経系

    傾眠

    その他

    倦怠感

    18. 薬効薬理

    18.1 作用機序

    1. 18.1.1 攻撃性抑制作用
      1. (1) グルタミン酸放出抑制作用

        亜鉛欠乏ラットに経口投与したところ、海馬細胞外液グルタミン酸濃度の上昇並びに海馬スライス標本におけるグルタミン酸神経終末開口放出が抑制された1)

      2. (2) グルタミン酸取込是正作用

        チアミン欠乏下のラット培養アストロサイトにおいて、グルタミン酸取込能の低下、グルタミン酸トランスポーターのmRNA並びに蛋白の発現低下を改善した2)in vitro)。

      3. (3) セロトニン2A受容体ダウンレギュレーション作用

        正常マウスに経口投与したところ、前頭前野セロトニン2A受容体発現量が低下し、セロトニン2A受容体作動薬(ジメトキシヨードアンフェタミン)誘発首振り運動が抑制された3)

      4. (4) セロトニン1A受容体刺激作用
        • パラクロロアンフェタミン処置ラット4) 及び隔離ストレスマウス5) に経口投与したところ、攻撃性が抑制され、その作用はセロトニン1A受容体拮抗薬(WAY-100635)で消失した。
        • in vitro受容体結合試験において、セロトニン1A受容体部分刺激作用を示した6)
        • 電気ショックラットにおける不安抑制作用は、WAY-100635で消失した7)

    18.2 抗不安様作用

    正常マウスに経口投与したところ、高架式十字迷路実験において抗不安様作用を示した8) 。この作用は脳虚血ラット(経口)9) 及び老齢ラット(混餌)10) でも認められた。

    18.3 攻撃性抑制作用

    アミロイド前駆体蛋白過剰発現マウス(混餌)11) 、アミロイドβ蛋白脳室内注入マウス(経口)12) 及び亜鉛欠乏マウス(飲水)13) に投与したところ、攻撃性が抑制された。

    18.4 睡眠障害改善作用

    隔離ストレスマウスに経口投与したところ、ペントバルビタール誘発睡眠時間の短縮が抑制された14)

    20. 取扱い上の注意

    1. 20.1 本剤の品質を保つため、できるだけ湿気を避け、直射日光の当たらない涼しい所に保管すること。
    2. 20.2 開封後は特に湿気を避け、取扱いに注意すること。
    3. 20.3 本剤は生薬を原料としているので、色調等が異なることがある。

    22. 包装

    500g[ボトル]
    5kg(500g×10)[パウチ]
    2.5g×42包[分包]
    2.5g×189包[分包]

    24. 文献請求先及び問い合わせ先

    株式会社ツムラ お客様相談窓口

    東京都港区赤坂2-17-11 〒107-8521

    TEL:0120-329-970 FAX:03-5574-6610

    26. 製造販売業者等

    26.1 製造販売元

    株式会社ツムラ

    東京都港区赤坂2-17-11

    〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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