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ノルフロキサシン点眼液0.3%「ツルハラ」

添付文書番号

1319727Q1271_1_02

企業コード

460028

作成又は改訂年月

2024年2月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

871319

薬効分類名

ニューキノロン系抗菌点眼剤

承認等

ノルフロキサシン点眼液0.3%「ツルハラ」

販売名コード

YJコード

1319727Q1271

販売名英語表記

Norfloxacin Eye-drops 0.3% 「TSURUHARA」

販売名ひらがな

のるふろきさしんてんがんえき0.3%つるはら

承認番号等

承認番号

30100AMX00405000

販売開始年月

2000年6月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

一般的名称

ノルフロキサシン

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

ノルフロキサシン又はキノロン系合成抗菌剤に対し過敏症の既往歴のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

ノルフロキサシン点眼液0.3%「ツルハラ」

有効成分1mL中
ノルフロキサシン   3.0mg
添加剤エデト酸ナトリウム水和物、酢酸ナトリウム水和物、塩酸、水酸化ナトリウム、塩化ナトリウム

3.2 製剤の性状

ノルフロキサシン点眼液0.3%「ツルハラ」

剤形水性点眼剤
pH5.0~5.6
浸透圧比0.9~1.1
(0.9%生理食塩液に対する比)
色調・性状無色透明の液、無菌製剤

4. 効能又は効果

  • 〈適応菌種〉

    本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、ミクロコッカス属、モラクセラ属、コリネバクテリウム属、バシラス属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、インフルエンザ菌、ヘモフィルス・エジプチウス(コッホ・ウィークス菌)、シュードモナス属、緑膿菌、バークホルデリア・セパシア、ステノトロホモナス(ザントモナス)・マルトフィリア、アシネトバクター属、フラボバクテリウム属、アルカリゲネス属

  • 〈適応症〉

    眼瞼炎、涙嚢炎、麦粒腫、結膜炎、瞼板腺炎、角膜炎(角膜潰瘍を含む)、眼科周術期の無菌化療法

6. 用法及び用量

通常、1回1滴、1日3回点眼する。
なお、症状により適宜増減する。

8. 重要な基本的注意

  1. 8.1 本剤の投与にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
  2. 8.2 長期間投与しないこと。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

0.1~5%未満

0.1%未満

頻度不明

しみるなどの眼刺激症状

そう痒感、結膜充血、眼瞼の腫脹・発赤、表在性角膜炎、角膜上皮剝離

角膜沈着物

14. 適用上の注意

14.1 薬剤交付時の注意

患者に対し以下の点に注意するよう指導すること。

  • 薬液汚染防止のため、点眼のとき、容器の先端が直接目に触れないように注意すること。
  • 点眼に際しては、原則として仰臥位をとり、患眼を開瞼して結膜囊内に点眼し、1~5分間閉瞼して涙囊部を圧迫させた後、開瞼すること。
  • 他の点眼剤を併用する場合には、少なくとも5分以上間隔をあけてから点眼すること。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度

健康成人に0.3%ノルフロキサシン点眼液を1回2滴、1日4回点眼で14日間投与したとき1)、最終投与日の3回目の点眼1時間後の血中濃度は、測定限界値(0.005μg/mL)以下であった1)

16.3 分布

  1. 16.3.1 眼内移行

    眼手術患者に0.3%ノルフロキサシン点眼液を術前0.5~3.0時間の間に数回点眼したとき1)の前房水中濃度は、点眼後90分に最高値(0.36μg/mL)を示した2)

  2. 16.3.2 結膜嚢内濃度

    0.3%ノルフロキサシン点眼液をウサギ正常眼に1回2滴点眼したときの結膜嚢内滞留濃度は、点眼後30分で305μg/mL、1時間で77.0μg/mLであり、6時間後で8.9μg/mLであった3)

  3. 16.3.3 眼組織内濃度
    1. (1) 0.3%ノルフロキサシン点眼液を白色ウサギ正常眼に1回2滴5分毎に5回点眼したとき、眼球内部組織に比べて外眼部で濃度が高く、最高濃度は角膜で7.84μg/g(15分後)、眼瞼で6.55μg/g(30分後)、球結膜で5.76μg/g(15分後)であり、前房水中には0.68μg/mL(2時間後)、虹彩・毛様体で0.65μg/g(30分後)、脈絡膜で0.26μg/g(15分後)と少なく、血清中では0.020μg/mL(15分後)と極めて少なかった。
      また、角膜炎症眼では正常眼に比べてより高い移行濃度を示した4)
    2. (2) 0.3%[14C]-ノルフロキサシン溶液を有色ウサギ正常眼に1回1滴1日5回14日間点眼したとき、最終点眼24時間後の眼組織内濃度は虹彩・毛様体で3.00μg・eq/g、脈絡膜・網膜色素上皮で3.65μg・eq/g、色素上皮を除く網膜で測定限界以下であり、メラニン色素を含む組織には高度に分布することが認められた5)

    1) 本剤の承認された用法・用量は通常、1回1滴、1日3回である。

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

      • 〈眼科周術期の無菌化療法〉
      1. 17.1.1 国内臨床試験(術後感染症に対する効果)

        眼手術患者327例を対象とした0.3%ノルフロキサシン点眼液の臨床試験において、全例とも術後感染は認められなかった2)

      18. 薬効薬理

      18.1 作用機序

      細菌のDNAの高次構造を変換するDNA gyraseに作用し、DNA複製を阻害することにより、殺菌的に作用する6)

      18.2 生物学的同等性試験

      緑膿菌接種によって起こるウサギ角膜混濁に対し、ノルフロキサシン点眼液 0.3%「ツルハラ」あるいはノフロ点眼液は菌接種1時間前の1回投与あるいは接種後2時間目からの 1日6回8日目までの投与により有意な抑制作用を示し、両製剤間には有意な差はみられなかった。この結果よりノルフロキサシン点眼液 0.3%「ツルハラ」とノフロ点眼液は生物学的に同等であることが確認された7)

      19. 有効成分に関する理化学的知見

      一般的名称

      ノルフロキサシン(Norfloxacin)[JAN]

      化学名

      1-Ethyl-6-fluoro-4-oxo-7-(piperazin-1-yl)-1,4-
      dihydroquinoline-3-carboxylic acid

      分子式

      C16H18FN3O3

      分子量

      319.33

      性状

      本品は白色~微黄色の結晶性の粉末である。
      本品は酢酸(100)に溶けやすく、エタノール(99.5)又はアセトンに溶けにくく、メタノールに極めて溶けにくく、水にほとんど溶けない。
      本品は希塩酸又は水酸化ナトリウム試液に溶ける。
      本品は吸湿性である。
      本品は光によって徐々に着色する。

      化学構造式


      略号

      NFLX

      20. 取扱い上の注意

      1. 20.1 長期間低温に保存しないこと。
      2. 20.2 外箱開封後は遮光して保管すること。

      22. 包装

      5mL[ポリエチレン製容器]×10

      24. 文献請求先及び問い合わせ先

      鶴原製薬株式会社 医薬情報部

      〒563-0036 大阪府池田市豊島北1丁目16番1号

      TEL:072-761-1456(代表) FAX:072-760-5252

      26. 製造販売業者等

      26.1 製造販売元

      鶴原製薬株式会社

      大阪府池田市豊島北1丁目16番1号

      〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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