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シメチジンに対し過敏症の既往歴のある患者
通常、成人にはシメチジンとして1日800mgを2回(朝食後及び就寝前)に分割して経口投与する。また、1日量を4回(毎食後及び就寝前)に分割もしくは1回(就寝前)投与することもできる。なお、年齢・症状により適宜増減する。
通常、成人にはシメチジンとして1日800mgを2回(朝食後及び就寝前)に分割して経口投与する。また、1日量を4回(毎食後及び就寝前)に分割して投与することもできる。なお、年齢・症状により適宜増減する。ただし、上部消化管出血の場合には、通常注射剤で治療を開始し、内服可能となった後は経口投与に切りかえる。
通常、成人にはシメチジンとして1日400mgを2回(朝食後及び就寝前)に分割して経口投与する。また、1日量を1回(就寝前)投与することもできる。なお、年齢・症状により適宜増減する。
クレアチニンクリアランス
シメチジン投与量
0~4mL/min
1回200mg 1日1回(24時間間隔)
5~29mL/min
1回200mg 1日2回(12時間間隔)
30~49mL/min
1回200mg 1日3回(8時間間隔)
50mL/min以上
1回200mg 1日4回(6時間間隔)
血液像、肝機能、腎機能等に注意すること。
本剤は、主として腎臓から排泄されるため、腎機能障害患者では血中濃度が持続する。,,
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。母乳中に移行することが報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
減量するか投与間隔を延長するなど慎重に投与すること。高齢者では腎機能が低下していることが多いため、血中濃度が持続するおそれがある。
肝薬物代謝酵素P-450の活性低下により代謝、排泄が遅延する薬剤
主な薬剤:クマリン系抗凝血剤
ベンゾジアゼピン系薬剤
抗てんかん剤
抗うつ剤
β-遮断剤
カルシウム拮抗剤
抗不整脈剤
キサンチン系薬剤
これらの医薬品の血中濃度を高めることが報告されているので、これらの医薬品を減量するなど慎重に投与すること。
本剤が肝薬物代謝酵素P-450(CYP1A2、CYP2C9、CYP2D6、CYP3A4等)を阻害して、これらの医薬品の代謝、排泄を遅延させる。
プロカインアミド
本剤が近位尿細管におけるプロカインアミドの輸送を阻害し、腎クリアランスを減少させる。
エリスロマイシン
機序不明
ショック、アナフィラキシー(全身発赤、呼吸困難等)があらわれることがある。
初期症状として全身倦怠、脱力、皮下・粘膜下出血、発熱等がみられたら、その時点で血液検査を実施し、異常が認められた場合には直ちに投与を中止すること。
初期症状として発熱、腎機能検査値異常(BUN、クレアチニン上昇等)等が認められた場合には直ちに投与を中止すること。
黄疸、また、AST、ALTの上昇等があらわれることがあるので、定期的に肝機能検査を行うこと。
特に腎機能障害患者においてあらわれやすいので、注意すること。
0.1~5%未満
0.1%未満
腎臓
BUN上昇、一過性のクレアチニン上昇
過敏症
発疹
末梢神経障害※)
内分泌
女性化乳房
乳汁分泌、帯下増加、勃起障害
精神神経系
可逆性の錯乱状態、痙攣、頭痛、めまい、四肢のしびれ・こわばり感、眠気、ヒポコンドリー様症状、無気力感、うつ状態、幻覚
循環器
頻脈、徐脈、動悸
消化器
便秘
腹部膨満感、下痢
その他
発熱、全身熱感、排尿困難、筋肉痛、膵炎、脱毛
外国において、シメチジン20gから40gを投与後に意識喪失等の重篤な中枢神経症状が発現した症例、及び40g以上のシメチジンを単回経口服用した成人での死亡症例の報告がある。日本では1回50錠(10g)、外国では100錠(20g)までの過量投与の報告があるが、特に重大な影響はみられなかった。
シメチジンは血液透析により除去される。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
本剤の投与が胃がんによる症状を隠蔽することがあるので、悪性でないことを確認のうえ投与すること。
〈シメチジン錠 200mg「ツルハラ」〉
シメチジン錠 200mg「ツルハラ」あるいはタガメット錠200㎎をクロスオーバー法により、それぞれ1錠(シメチジンとして 200mg)を健康成人男子に絶食後単回経口投与して全血中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について 90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された1)。
判定パラメータ
参考パラメータ
AUC0-9(ng・hr/mL)
Cmax(ng/mL)
Tmax(hr)
t1/2(hr)
シメチジン錠200mg「ツルハラ」
3562±111
938±53
1.6±0.1
2.0±0.1
タガメット錠200㎎
3767±181
1009±36
1.7±0.2
1.8±0.2
(Mean±S.E.、n=12)
〈シメチジン錠400mg「ツルハラ」〉
シメチジン錠 400mg「ツルハラ」あるいはタガメット錠400㎎をクロスオーバー法により、それぞれ1錠(シメチジンとして 400mg)を健康成人男子に絶食後単回経口投与して血漿中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について統計解析を行った結果、両剤の生物学的同等性が確認された2)。
AUC0-12(μg・hr/mL)
Cmax(μg/mL)
シメチジン錠400mg「ツルハラ」
8.78±2.14
2.05±0.59
1.8±0.6
1.9±0.8
タガメット錠400㎎
9.42±1.32
2.29±0.55
2.2±0.7
(Mean±S.D.、n=16)
〈シメチジン細粒 20%「ツルハラ」〉
シメチジン細粒 20%「ツルハラ」あるいはタガメット細粒20%をクロスオーバー法により、1g(シメチジンとして 200mg)を健康成人男子に絶食後単回経口投与して全血中未変化体濃度を測定し、得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について 90%信頼区間法にて統計解析を行った結果、log(0.8)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認された3)。
シメチジン細粒20%「ツルハラ」
3674±147
1008±38
1.5±0.1
タガメット細粒20%
3527±234
1006±47
血中濃度並びに AUC、Cmax 等のパラメータは、被験者の選択、体液の採取回数・時間等の試験条件によって異なる可能性がある。
胃粘膜壁細胞のヒスタミンH2受容体を遮断し、持続的に胃酸分泌を抑制する4)。
十二指腸潰瘍患者に200mg経口投与した場合、投与後1~3時間の2時間分泌量は91.2%抑制された5)。
十二指腸潰瘍患者に200mg経口投与した場合、テトラガストリン4μg/kg、ベタゾール1mg/kg、インスリン0.1U/kg筋注投与による刺激分泌は投与後1~3時間の2時間分泌量でそれぞれ79.1%、67.8%、79.5%抑制された6)。また、同様の試験において400mg経口投与は200mg経口投与より強くテトラガストリン刺激分泌を抑制した7)。
流動蛋白食刺激による刺激分泌は200mg経口投与により最初の1時間で分泌量が85.7%、次の1時間で64.3%抑制された8)。健康成人への400mg経口投与は朝食及び昼食に相当する2回のブイヨン刺激による分泌に対して、いずれも明らかに抑制し、その効果持続は少なくとも8時間であった9)。
十二指腸潰瘍患者において午後11時~午前6時までの夜間分泌量は200mg経口投与で71.7%、300mg経口投与で94.0%抑制され、酸分泌抑制作用の持続時間は200mgで約4時間、300mgで約6時間であった10)。
十二指腸潰瘍患者において、24時間の胃液の平均水素イオン濃度は、800mg(200mg×4回)経口投与で55%抑制され11)、また、800mg(400mg×2回)の経口投与でも、同様に24時間分泌は良好にコントロールされた12)。いずれの用法においても昼間より夜間の効果が顕著であった。
十二指腸潰瘍患者でのテトラガストリン、ベタゾール、インスリン刺激分泌においてペプシン分泌は200mg経口投与により約55~67%抑制された6)。十二指腸潰瘍患者での夜間分泌における抑制率は200mg経口投与で53.5%、300mg経口投与で81.4%であった10)。
胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍患者の酸分泌機能は、800~1,600mg/日、約1~8.5ヵ月の経口投与で、投与前後において有意な変化は認められなかった13)。また、胃潰瘍、十二指腸潰瘍患者においてシメチジン投与中止に伴うacid reboundは認められなかった14)。
十二指腸潰瘍患者の300mg経口投与後1時間及び3時間の胃内容排出には、いずれも有意な変化は認められなかった15)。
胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃・十二指腸共存潰瘍患者に対する800mg/日19~42日間の経口投与で投与前後の膵外分泌機能には有意な差は認められなかった16)。
健康成人において、アスピリンによる胃粘膜電位差の低下を抑制することにより、胃粘膜関門の破綻を防ぎ粘膜障害を阻止した17)。
十二指腸潰瘍患者において、1,000mg/日4週間の経口投与で、胃粘膜のPGE2生合成量は投与前に比し増加した18)。
シメチジン(Cimetidine)
2-Cyano-1-methyl-3-{2-[(5-methyl-1H-imidazol-4-yl)methylsulfanyl]ethyl}guanidine
C10H16N6S
252.34
シメチジンは白色の結晶性の粉末で、においはなく、味は苦い。本品はメタノール又は酢酸(100)に溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けにくく、水に溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。本品は希塩酸に溶ける。本品は光によって徐々に着色する。
140~144℃
40℃相対湿度(RH)75%、室内散光下(400Lux)の保存条件下において、わずかに着色することが認められたので、開封後の保管に注意すること。なお、わずかに着色が認められても品質の低下は認められない。
開封後は遮光して保存すること。
PTP:100錠(10錠×10)、1,000錠(10錠×100、乾燥剤入り)バラ:1,000錠(乾燥剤入り)
PTP:100錠(10錠×10)
バラ[缶]: 100g、1,000g(乾燥剤入り)分包:1g×100 包、1g×1,000 包(乾燥剤入り)
1) 社内資料:生物学的同等性試験(錠200mg)
2) 社内資料:生物学的同等性試験(錠400mg)
3) 社内資料:生物学的同等性試験(細粒20%)
4) 第十八改正日本薬局方解説書, 廣川書店, 2021;C-2372-2377
5) 三好秋馬ほか: 医学のあゆみ. 1978; 107(9): 588-592
6) 三好秋馬ほか: 内科宝函. 1979; 26(6): 205-215
7) 男全正三ほか: 基礎と臨床. 1982; 16(11): 5798-5802
8) 須山哲次他:胃分泌研究会誌, 1980;12:49-52
9) 矢花 剛ほか: 臨牀と研究. 1984; 61(11): 3715-3720
10) 三好秋馬ほか: 内科宝函. 1979; 26(6): 217-224
11) Pounder R. E., et al.: The Lancet. 1975; 306(7944): 1069-1072
12) Shiratori K., et al.: Gastroenterology. 1983; 84(5, Part2): 1308
13) 岡 裕爾ほか: 診療と新薬. 1980; 17(6): 1367-1371
14) 湯川永洋ほか: 診療と新薬. 1980; 17(6): 1411-1419
15) Richardson C. T., et al.: Gastroenterology. 1976; 71(1): 19-23
16) 亀井 力ほか: 診療と新薬. 1980; 17(6): 1305-1316
17) Mackercher P.A., et al.: Gastroenterology. 1976; 70(5, Part2): 912
18) Branski D., et al.: Scand. J. Gastroenterol. 1984; 19(4): 457-460
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