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アスコルビン酸注射液500mg「ツルハラ」

処方せん医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
6.用法及び用量
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.7小児等
12.臨床検査結果に及ぼす影響
14.適用上の注意
18.薬効薬理
18.1作用機序
18.2結合織に対する作用
18.3毛細血管、血液に対する作用
18.4薬物中毒に対する作用
18.5副腎皮質機能に対する作用
18.6メラニン色素生成に対する作用
19.有効成分に関する理化学的知見
20.取扱い上の注意
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

アスコルビン酸注射液500mg「ツルハラ」

添付文書番号

3140400A4220_1_04

企業コード

460028

作成又は改訂年月

2023年9月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

87314

薬効分類名

ビタミンC製剤

承認等

アスコルビン酸注射液500mg「ツルハラ」

販売名コード

YJコード

3140400A4220

販売名英語表記

Ascorbic Acid Injection 500mg「TSURUHARA」

販売名ひらがな

あすこるびんさんちゅうしゃえき500みりぐらむつるはら

承認番号等

承認番号

22700AMX00164000

販売開始年月

1990年3月

貯法・有効期間

貯法

冷所保存

有効期間

3年

基準名

日本薬局方

アスコルビン酸注射液

一般的名称

アスコルビン酸注射液

3. 組成・性状

3.1 組成

アスコルビン酸注射液500mg「ツルハラ」

有効成分1管(2mL)中   アスコルビン酸 500mg
添加剤1管(2mL)中
ピロ亜硫酸ナトリウム3mg、L-システイン塩酸塩水和物3mg、パラオキシ安息香酸メチル2mg、炭酸水素ナトリウム

3.2 製剤の性状

アスコルビン酸注射液500mg「ツルハラ」

pH5.6~7.4
浸透圧比約10(生理食塩液に対する比)
色・剤形無色澄明な注射液

4. 効能又は効果

  • (1)ビタミンC欠乏症の予防及び治療(壊血病、メルレル・バロー病)
  • (2)ビタミンCの需要が増大し、食事からの摂取が不十分な際の補給(消耗性疾患、妊産婦、授乳婦、はげしい肉体労働時など)
  • (3)下記疾患のうち、ビタミンCの欠乏又は代謝障害が関与すると推定される場合
    • ・毛細管出血(鼻出血、歯肉出血、血尿など)
    • ・薬物中毒
    • ・副腎皮質機能障害
    • ・骨折時の骨基質形成・骨癒合促進
    • ・肝斑・雀卵斑・炎症後の色素沈着
    • ・光線過敏性皮膚炎

(3)の適応に対して、効果がないのに月余にわたって漫然と使用すべきでない。

6. 用法及び用量

  • アスコルビン酸として、通常成人1日50~2,000mgを1~数回に分けて静脈内注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.7 小児等

小児等を対象とした臨床試験は実施していない。

12. 臨床検査結果に及ぼす影響

  1. 12.1 各種の尿糖検査で、尿糖の検出を妨害することがある。
  2. 12.2 各種の尿検査(潜血、ビリルビン、亜硝酸塩)・便潜血反応検査で、偽陰性を呈することがある。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤投与時の注意

  1. 14.1.1 投与経路
      1. (1) 経口投与が困難な場合や緊急の場合、また、経口投与で効果が不十分と考えられる場合にのみ使用すること。なお、経口投与が可能で効果が十分と判断された場合には、速やかに経口投与にきりかえること。
      1. (2) 静脈内注射にのみ使用すること。
  1. 14.1.2 静脈内注射時

    血管痛があらわれることがあるので、注射速度はできるだけ遅くすること。

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

アスコルビン酸(AsA)は平面的なγ−ラクトン環をもつアシ-レダクトンの一つであり、この化合物のもつ還元力(抗酸化力)は炭素2位および3位のエンジオール基[-C(OH)=C(OH)-]に起因している。
AsAの生理機能の発現には、AsA、モノデヒドロアスコルビン酸(MDAsA)、およびデヒドロアスコルビン酸(DAsA)からなる酸化還元系が重要な鍵となる。AsAが効率的に機能するために、その酸化生成物を再還元する必要がある1)

18.2 結合織に対する作用

アスコルビン酸は、結合織の主成分であるコラーゲンの生成に関与しており、アスコルビン酸の欠乏は、皮膚、骨、歯、血管等の脆弱化をもたらす2)。すなわち、アスコルビン酸はコラーゲン中のprolineからhydroxyprolineへの水酸化過程に関与し3)in vitro)、アスコルビン酸の投与によりコラーゲンの増加がみられる4)(モルモット)。
また、アスコルビン酸は骨形成を進行させ、モルモット実験的骨折の修復機転において治癒的に作用する5),6)

18.3 毛細血管、血液に対する作用

アスコルビン酸は毛細血管抵抗を増強し7)(シロネズミ)、出血傾向を改善する8)(モルモット)。

18.4 薬物中毒に対する作用

アルコール中毒患者では、血中アスコルビン酸濃度が低値を示すものが多く、アスコルビン酸の欠乏が起こるとされている9)。アルコール中毒患者へのアスコルビン酸投与は、低下した尿中アスコルビン酸排泄量を回復させ10)、血中アルコール濃度の上昇を一時的に抑制する11)。また、ニコチンは副腎皮質を刺激し、副腎皮質ホルモンの分泌を促してアスコルビン酸の消費を増大させる9)

18.5 副腎皮質機能に対する作用

アスコルビン酸は副腎皮質に多量に存在し、ステロイドホルモンの生合成促進又は異化抑制に関与するとされている7)

18.6 メラニン色素生成に対する作用

アスコルビン酸は、チロシンからのメラニン生成過程の中で、DOPAからDOPAキノンへの酸化過程を阻害し、メラニン色素の生成を抑制する12)in vitro)。

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

アスコルビン酸(Ascorbic Acid)

化学名

L-threo-Hex-2-enono-1,4-lactone

分子式

C6H8O6

分子量

176.12

性状

白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはなく、酸味がある。水に溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。

化学構造式


融点

約 190℃(分解)

旋光度

〔α〕 20D:+20.5~+21.5°(2.5g、水、25mL、100mm)

pH

本品 1.0g を水 20mL に溶かした液の pH は 2.2~2.5 である。

20. 取扱い上の注意

外箱開封後は遮光して保存すること。

22. 包装

2mL×200 管

24. 文献請求先及び問い合わせ先

鶴原製薬株式会社 医薬情報部

〒563-0036 大阪府池田市豊島北1丁目16番1号

TEL:072-761-1456(代表) FAX:072-760-5252

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

鶴原製薬株式会社

大阪府池田市豊島北 1 丁目 16 番 1 号

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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