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ペキロンクリーム0.5%

処方せん医薬品以外の医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
6.用法及び用量
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.5妊婦
11.副作用
11.2その他の副作用
14.適用上の注意
16.薬物動態
16.1血中濃度
16.3分布
16.5排泄
17.臨床成績
17.1有効性及び安全性に関する試験
17.3その他
18.薬効薬理
18.1作用機序
18.2抗真菌作用
18.3実験的白癬治療効果
18.4作用持続性
19.有効成分に関する理化学的知見
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

ペキロンクリーム0.5%

添付文書番号

2659711N1033_5_04

企業コード

470004

作成又は改訂年月

2024年7月改訂(第2版)
2022年5月改訂

日本標準商品分類番号

872659

薬効分類名

抗真菌剤

承認等

ペキロンクリーム0.5%

販売名コード

YJコード

2659711N1033

販売名英語表記

Pekiron Cream

販売名ひらがな

ぺきろんくりーむ0.5%

承認番号等

承認番号

21900AMX01732000

販売開始年月

1994年2月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

5年

一般的名称

アモロルフィン塩酸塩クリーム

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者

3. 組成・性状

3.1 組成

ペキロンクリーム0.5%

有効成分1g中 アモロルフィン塩酸塩 5.575mg
(アモロルフィンとして5mg)  
添加剤ステアリン酸ポリオキシル40、ステアリルアルコール、流動パラフィン、白色ワセリン、カルボキシビニルポリマー、エデト酸ナトリウム水和物、フェノキシエタノール、pH調節剤

3.2 製剤の性状

ペキロンクリーム0.5%

性状白色の均一なクリームで、わずかに特異なにおいがある。

4. 効能又は効果

下記の皮膚真菌症の治療
○白癬:足白癬、手白癬、体部白癬、股部白癬
○皮膚カンジダ症:指間びらん症、間擦疹(乳児寄生菌性紅斑を含む)、爪囲炎
○癜風

6. 用法及び用量

1日1回患部に塗布する。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。

11. 副作用

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

11.2 その他の副作用

0.1~5%未満

0.1%未満

皮膚

局所の剌激感、接触皮膚炎、発赤、そう痒、紅斑

糜爛、疼痛

注)発現頻度は使用成績調査の結果を含む。

14. 適用上の注意

14.1 薬剤投与時の注意

  1. 14.1.1 投与部位

    眼科用として角膜、結膜には使用しないこと。

16. 薬物動態

16.1 血中濃度

  1. 16.1.1 単回塗布試験

    健康成人男性5名の背部(15×20cm)にアモロルフィン塩酸塩1%クリーム3g(アモロルフィンとして30mg1))を塗布したとき、塗布後48時間までのいずれの測定時においても、すべての被験者で血清中にはアモロルフィンは検出されなかった1)

  2. 16.1.2 反復塗布試験

    健康成人男性5名の背部(15×20cm)にアモロルフィン塩酸塩1%クリーム1g(アモロルフィンとして10mg1))を朝、夕の2回、7日間塗布したとき、投与期間中および最終投与後2日目まで、すべての被験者で血清中にはアモロルフィンは検出されなかった1)

16.3 分布

ラットの背部皮膚面に3H-アモロルフィン塩酸塩0.5%クリーム100mgを単回塗布したとき、塗布後24時間で角質層から基底層に至る表皮及び真皮、皮下組織への浸透、拡散が認められた2)

16.5 排泄

  1. 16.5.1 単回塗布試験

    健康成人男性5名の背部(15×20cm)にアモロルフィン塩酸塩1%クリーム3g(アモロルフィンとして30mg1))を塗布したとき、塗布後48時間までのいずれの測定時においても、すべての被験者で尿中にはアモロルフィンは検出されなかった1)

  2. 16.5.2 反復塗布試験

    健康成人男性5名の背部(15×20cm)にアモロルフィン塩酸塩1%クリーム1g(アモロルフィンとして10mg1))を朝、夕の2回、7日間塗布したとき、投与期間中および最終投与後1日目において、すべての被験者で尿中にはアモロルフィンは検出されなかった1)

     

    1) 本剤の承認された濃度は0.5%である。

17. 臨床成績

17.1 有効性及び安全性に関する試験

  1. 17.1.1 国内臨床試験

    皮膚真菌症患者を対象に二重盲検比較試験を含む総計1,109例について実施された1日1回塗布による臨床試験の概要は次のとおりであった3)

    疾患名

    有効率

    白癬

    足白癬
    手白癬
    体部白癬
    股部白癬

    79.1%(265/335)
    83.3%( 50/ 60)
    85.3%(168/197)
    91.9%(136/148)

    83.6%(619/740)

    皮膚カンジダ症

    指間びらん症
    間擦疹
    乳児寄生菌性紅斑
    爪囲炎

    92.7%( 51/ 55)
    86.2%( 94/109)
    96.8%( 30/ 31)
    77.8%( 28/ 36)

    87.9%(203/231)

    癜風

    92.8%(128/138)

17.3 その他

  1. 17.3.1 皮膚刺激性試験

    パッチテスト研究班の基準に基づき、健康成人男性でアモロルフィン塩酸塩0.5%クリーム及び基剤を用いた単純パッチテスト及び光パッチテストの結果では、皮膚刺激性は認められず、再感作試験でも陰性であった4)

18. 薬効薬理

18.1 作用機序

アモロルフィン塩酸塩は、真菌のエルゴステロール生合成経路上のΔ14-レダクターゼ反応及びΔ87-イソメラーゼ反応の2つの段階を選択的に阻害することにより、細胞膜の構造、機能を障害し抗真菌活性が発現される5)

18.2 抗真菌作用

  1. 18.2.1 アモロルフィン塩酸塩は皮膚糸状菌(Trichophyton属、Microsporum属、Epidermophyton属)、酵母類(Candida属)、黒色真菌(Fonsecaea compactum等)及び癜風菌(Malassezia furfur)に強い抗真菌作用を有した6)in vitro)。
  2. 18.2.2 表在性皮膚真菌症の患者から分離された真菌の臨床分離株に対するMIC(最小発育阻止濃度)は次のとおりである7),8)

    菌種

    株数

    MIC(μg/mL)

    Trichophyton rubrum
    Trichophyton mentagrophytes
    Microsporum canis
    Epidermophyton floccosum
    Candida albicans
    Malassezia furfur

    112
    65
    3
    2
    39
    28

    ≦0.0012~ 0.02
    ≦0.0012~ 0.08
    0.005 ~ 0.01
    ≦0.0012~ 0.0024
    0.01 ~10
    0.31 ~ 1.25

  3. 18.2.3 アモロルフィン塩酸塩はT.mentagrophytesに対して0.001μg/mLの濃度で、またC.albicansでは1μg/mLの濃度で殺真菌作用を示した9)in vitro)。

18.3 実験的白癬治療効果

T.mentagrophytesによるモルモット実験的白癬モデルにアモロルフィン塩酸塩0.5%クリーム0.3gを感染後5日目から1日1回14日間局所塗布した場合、無処置対照群では症状の増悪が認められるが、処置群では優れた治療効果を示した10)

18.4 作用持続性

感染防御試験において、モルモットの背部皮膚面にアモロルフィン塩酸塩0.5%クリーム0.3gを1回塗布し、24、48、72時間後にT.mentagrophytesを接種した実験では、塗布72時間経過後においても優れた作用持続性が認められた11)

19. 有効成分に関する理化学的知見

一般的名称

アモロルフィン塩酸塩(Amorolfine Hydrochloride)

化学名

(±)-cis-2,6-Dimethyl-4-[3-[4-(1,1-dimethylpropyl)phenyl]-2-methylpropyl]morpholine monohydrochloride

分子式

C21H35NO・HCl

分子量

353.97

性状

*本品は白色の結晶性の粉末で、においはない。
本品はメタノール又は酢酸(100)に溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けやすく、水又は無水酢酸に溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
本品のエタノール(99.5)溶液(1→20)は旋光性を示さない。

化学構造式


融点

206~211℃

分配係数

有機溶媒

水相

分配係数

1-オクタノール

pH3.14 Britton-Robinson緩衝液

18

クロロホルム

pH3.14 Britton-Robinson緩衝液

619

(25℃)

有機溶媒(1-オクタノール又はクロロホルム)-水系(緩衝液pH5.98、7.00)において、水相に分配しなかった。

22. 包装

アルミチューブ:10g×10、10g×50

24. 文献請求先及び問い合わせ先

テイカ製薬株式会社 学術グループ

〒930-0982 富山市荒川一丁目3番27号

TEL 076-431-1717  FAX 076-431-6707

26. 製造販売業者等

26.1 製造販売元

テイカ製薬株式会社

富山市荒川一丁目3番27号

〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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