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日本薬局方
インドメタシン坐剤
劇薬
処方箋医薬品注)
インドメタシンとして、通常成人1回25mg~50mgを1日1~2回直腸内に投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。低体温によるショックを起こすことがあるので、高齢者に投与する場合には、少量から投与を開始する。
他の消炎鎮痛剤との併用は避けることが望ましい。
本剤を用いる場合には、次の事項を考慮すること。
消化器への直接刺激作用及びプロスタグランジン合成阻害作用により、胃粘膜防御能が低下するため、消化性潰瘍が再発するおそれがある。
本剤を継続投与する場合には、十分経過を観察し、慎重に投与すること。ミソプロストールは非ステロイド性消炎鎮痛剤により生じた消化性潰瘍を効能・効果としているが、ミソプロストールによる治療に抵抗性を示す消化性潰瘍もある。
血液の異常が悪化又は再発するおそれがある。
血小板機能異常が起こることがあるため、出血傾向を助長するおそれがある。
プロスタグランジン合成阻害作用により、水、ナトリウムの貯留が起こるため、心機能異常が悪化するおそれがある。
プロスタグランジン合成阻害作用により、水、ナトリウムの貯留が起こるため、血圧が上昇するおそれがある。
当該症状が悪化するおそれがある。
これらの症状が悪化するおそれがある。
重症喘息発作を誘発することがある。
副作用があらわれやすい。
必要に応じて適切な抗菌剤を併用し、観察を十分に行い慎重に投与すること。感染症を不顕性化するおそれがある。
投与しないこと。プロスタグランジン合成阻害作用により、腎血流量低下及び水、ナトリウムの貯留が起こるため、腎障害が悪化又は再発するおそれがある。
プロスタグランジン合成阻害作用により、腎血流量低下及び水、ナトリウムの貯留が起こるため、腎障害が悪化又は再発するおそれがある。
投与しないこと。肝障害が悪化するおそれがある。
肝機能障害が悪化又は再発するおそれがある。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。妊娠中の投与に関し、次のような報告がある。
授乳しないことが望ましい。母乳中へ移行することが報告されている。
少量から投与を開始するなど必要最小限の使用にとどめ患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。副作用があらわれやすい。
相互に副作用が増強され、急性腎障害を起こすことがある。
トリアムテレンによる腎血流量の低下に基づく腎障害のために代償的に腎でのプロスタグランジン合成が亢進されるが、本剤によりそのプロスタグランジン合成が阻害されるためと考えられている。
本剤の血中濃度が上昇し、作用が増強されることがある。
腎尿細管での両薬の排泄部位での競合、本剤の胆汁排泄減少により、本剤の排泄が抑制され血中濃度が上昇するためと考えられている。
消化器系の副作用の発現率が上昇する。また、本剤の作用が減弱されることがある。
機序不明
これらの医薬品の作用を増強し、出血の危険性が増大することがある。血液凝固能検査等出血管理を十分に行うこと。
本剤のプロスタグランジン生合成阻害作用により血小板凝集が抑制される。また、本剤が血漿蛋白結合部位でワルファリンを遊離させ、その抗凝血作用を増強させると考えられている。
メトトレキサートの血中濃度が上昇し、その副作用を増強することがある。血中濃度をモニターし、メトトレキサートの量を調節すること。
本剤のプロスタグランジン合成阻害作用により腎血流量が減少し、メトトレキサートの尿細管分泌を抑制するためと考えられている。
血中リチウム濃度が上昇し、リチウム中毒を呈したとの報告がある。
本剤のプロスタグランジン合成阻害作用により腎血流量が減少し、リチウムの腎排泄が減少するためと考えられている。
これらの医薬品の降圧作用を減弱させることがある。
本剤が、血管拡張作用を有するプロスタグランジンの合成を阻害し、血圧を上昇させることがある。
腎機能が悪化している患者では、さらに腎機能が悪化するおそれがある。
本剤のプロスタグランジン合成阻害作用により腎血流量が低下するためと考えられている。
これらの医薬品の利尿降圧作用を減弱させることがある。
本剤がプロスタグランジン合成を阻害して、水、塩類の体内貯留が生じ、利尿剤の水、塩類排泄作用に拮抗するためと考えられている。
これらの医薬品の降圧作用の減弱、腎機能障害患者で重度の高カリウム血症が発現するおそれがある。
本剤の腎におけるプロスタグランジン生合成阻害によると考えられている。
血中ジゴキシン濃度が上昇し、作用が増強されることが報告されているので血中ジゴキシン濃度に注意すること。
本剤のプロスタグランジン合成阻害作用により腎血流量が減少し、ジゴキシンの腎排泄が減少するためと考えられている。
シクロスポリンによる腎毒性が増強されることがあるので、腎機能に注意すること。
本剤のプロスタグランジン合成阻害作用により腎血流量が減少するためと考えられている。
冷汗、顔面蒼白、呼吸困難、血圧低下等があらわれることがある。
喘息発作等の急性呼吸障害があらわれることがある。
乏尿、血尿、尿蛋白、BUN・血中クレアチニン上昇、高カリウム血症、低アルブミン血症等があらわれることがある。
肝機能障害、黄疸があらわれることがある。
心筋梗塞、脳血管障害等の心血管系血栓塞栓性事象があらわれることがある2) 。
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
消化器
腹痛、食欲不振、消化不良、悪心・嘔吐、下痢・軟便、便秘、直腸粘膜の刺激症状
直腸炎、腹部膨満感、口渇、口内炎、胃炎
限局性回腸炎、膵炎
血液
貧血
紫斑病
顆粒球減少、血小板減少、血小板機能低下(出血時間の延長)
皮膚
脱毛、結節性紅斑
過敏症
発疹、そう痒
蕁麻疹
脈管炎
感覚器
結膜炎、耳鳴
角膜混濁※1)、網膜障害※1)、眼窩及びその周囲の疼痛、難聴
肝臓
肝機能異常(AST上昇、ALT上昇等)
精神神経系※2)
頭痛、眠気、めまい
抑うつ、不眠、知覚異常、脱力感、離人症、ふらつき感
疲労、神経過敏、不安、振戦、失神、末梢神経炎
循環器
動悸、血圧上昇
その他
浮腫、不快、発汗亢進
ほてり、鼻出血
頻尿、尿糖、高血糖、胸痛
本剤は透析では除去されないとの報告がある。
非ステロイド性消炎鎮痛剤を長期間投与されている女性において、一時的な不妊が認められたとの報告がある 3),4),5),6) 。
動物実験(マウス)でレンチナンとの併用により、消化管潰瘍、消化管穿孔があらわれたとの報告がある。
健康成人男子にインテバン坐剤を投与した場合、血中濃度は1~2時間で最高値に達し、インテバン坐剤25は822ng/mL、インテバン坐剤50は1318ng/mLの値を示した。
二重盲検比較試験を含む臨床試験成績の概要は次のとおりであった。
疾患名
有効率(%)
関節リウマチ、変形性関節症
56.6(47/83)
手術後の炎症及び腫脹※
83.8(528/630)
※二重盲検比較試験によって本剤の有用性が確認されている7) 。
インドメタシンの薬理作用の主な機序は、プロスタグランジンの合成阻害作用に基づくとされている8),9) 。
化学的刺激による発痛実験[酢酸Writhing法(マウス)、フェニルキノンWrithing法(マウス)、炎症足を用いたRandall-Selitto法(ラット)]において、経口投与により鎮痛効果が認められている10) 。また、ウサギにおける発痛物質(ブラジキニン)の投与実験で、知覚神経線維終末においてブラジキニンの作用を抑えて鎮痛作用を示すことが確認されている11) 。
カラゲニン足浮腫(ラット)に対して、経口投与により抑制効果が認められている10) 。
アジュバント関節炎(ラット)に対して、経口投与により発症予防、治療のいずれにおいても優れた効果が認められている10) 。
インドメタシン(Indometacin)
[1-(4-Chlorobenzoyl)-5-methoxy-2-methyl-1H-indol-3-yl]acetic acid
C19H16ClNO4
357.79
白色~淡黄色の微細な結晶性の粉末である。メタノール、エタノール(95)又はジエチルエーテルにやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。水酸化ナトリウム試液に溶ける。光によって着色する。
155~162℃
熱により坐剤が融けて変形することがあるため、冷所で保存すること。
100個(5個×20)
50個(5個×10)
1) 草薙隆夫ほか:先天異常. 1977; 17:177-185
2) *データベース調査結果の概要(NDBを用いた非ステロイド性抗炎症薬による心血管系イベント発現のリスク評価):https://www.pmda.go.jp/files/000270714.pdf
3) Mendonca LL F, et al.:Rheumatology. 2000; 39:880-882
4) Akil M, et al.:Br. J. Rheumatol. 1996; 35:76-78
5) Smith G, et al.:Br. J. Rheumatol. 1996; 35:458-462
6) Calmels C, et al.:Rev. Rhum.[Engl. Ed.]. 1999; 66:167-168
7) 小川竜ほか:麻酔. 1971; 20:528-533
8) Vane JR.:Nat. New Biol. 1971; 231:232-235
9) Flower RJ, et al.:Biochem. Pharmacol. 1974; 23:1439-1450
10) 犬飼利也ほか:基礎と臨床. 1978; 12:521-528
11) Satoh M, et al.:Jpn. J. Pharmacol. 1976; 26:309-314
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