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劇薬
通常、成人にはエトドラクとして1日量400mgを朝・夕食後の2回に分けて経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
プロスタグランジン生合成阻害作用に基づき胃の血流量が減少するため、消化性潰瘍を再発させることがある。,
本剤を継続投与する場合には、十分経過を観察し、慎重に投与すること。ミソプロストールは非ステロイド性消炎鎮痛剤により生じた消化性潰瘍を効能又は効果としているが、ミソプロストールによる治療に抵抗性を示す消化性潰瘍もある。
白血球・赤血球・血小板減少が報告されているため、血液の異常を悪化あるいは再発させることがある。,
プロスタグランジン生合成阻害作用に基づくNa・水分貯留傾向があるため、心機能障害を悪化させることがある。,
プロスタグランジン生合成阻害作用に基づくNa・水分貯留傾向があるため、血圧を上昇させることがある。
病態を悪化させることがある。
SLE症状(腎障害等)を悪化させることがある。
必要に応じて適切な抗菌剤を併用し、観察を十分に行い慎重に投与すること。感染症を不顕性化するおそれがある。
投与しないこと。プロスタグランジン生合成阻害作用に基づく腎血流量低下作用があるため、腎障害を悪化させることがある。,
プロスタグランジン生合成阻害作用に基づく腎血流量低下作用があるため、腎障害を悪化あるいは再発させることがある。
投与しないこと。副作用として肝障害が報告されており、悪化するおそれがある。,
副作用として肝障害が報告されており、悪化あるいは再発させることがある。
投与しないこと。動物実験(ラット)で分娩障害が報告されている。また、妊娠末期のラットに投与した実験で、胎児の動脈管収縮が報告されている。
治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。投与する際には、必要最小限にとどめ、羊水量、胎児の動脈管収縮を疑う所見を妊娠週数や投与日数を考慮して適宜確認するなど慎重に投与すること。シクロオキシゲナーゼ阻害剤(経口剤、坐剤)を妊婦に使用し、胎児の腎機能障害及び尿量減少、それに伴う羊水過少症が起きたとの報告がある。シクロオキシゲナーゼ阻害剤(全身作用を期待する製剤)を妊娠中期の妊婦に使用し、胎児の動脈管収縮が起きたとの報告がある。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
本剤は、主として腎臓から排泄され、また、血漿アルブミンとの結合性が強い薬物であるので、腎機能の低下により高い血中濃度が持続したり、血漿アルブミンの減少により、遊離の薬物の血中濃度が高くなるおそれがある。
クマリン系抗凝血剤
プロトロンビン時間の延長(出血を伴うことがある)があらわれたとの報告がある。抗凝血作用を増強することがあるので、必要があれば減量すること。
本剤のヒトでの蛋白結合率は、99%と高く、蛋白結合率の高い薬剤と併用すると血中に活性型の併用薬が増加し、その薬剤の作用が増強されるためと考えられている。
チアジド系利尿降圧剤
利尿降圧作用を減弱するおそれがある。
本剤の腎におけるプロスタグランジン生合成阻害作用により、水、Naの排泄を減少させるためと考えられている。
リチウム製剤
血中リチウム濃度を上昇させ、リチウム中毒をおこすおそれがあるので、血中のリチウム濃度に注意し、必要があれば減量すること。
本剤の腎におけるプロスタグランジン生合成阻害作用により、炭酸リチウムの腎排泄を減少させるためと考えられている。
メトトレキサート
メトトレキサートの血中濃度を高めるおそれがあるので、観察を十分に行うこと。
本剤の腎におけるプロスタグランジン生合成阻害作用により、メトトレキサートの腎排泄を減少させるためと考えられている。
アナフィラキシー(呼吸困難、蕁麻疹、全身潮紅、血管浮腫、喘鳴等)があらわれることがある。
穿孔に至る場合もあるので、異常(胃痛、嘔吐、吐血・下血等を伴う胃腸出血)が認められた場合には、必要に応じて減量、休薬、投与中止等の適切な処置を行うこと。,
急性腎障害(間質性腎炎、腎乳頭壊死等)や慢性腎不全の急性増悪があらわれることがある。,,
AST、ALT、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがある。,,
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線上の異常陰影等の異常が認められた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤投与等の適切な処置を行うこと。
心筋梗塞、脳血管障害等の心血管系血栓塞栓性事象があらわれることがある1)。
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
皮膚
発疹、そう痒感
蕁麻疹
紅斑、光線過敏症、紫斑、斑状出血、皮膚血管炎(白血球破砕性血管炎を含む)
消化器
腹痛、悪心・嘔吐、食欲不振、下痢、口内炎、消化不良、腹部膨満感、舌炎、口渇
胃炎、便秘
しゃっくり
精神神経系
めまい
しびれ、眠気、頭痛
振戦
肝臓
肝機能異常(AST、ALT、ALPの上昇等)
腎臓
腎機能異常(蛋白尿、BUNの上昇等)、顕微鏡的血尿
血液
貧血
好酸球増多
白血球減少
その他
発熱、胸痛
浮腫、倦怠感、ほてり
発赤、排尿困難、動悸、喘息、味覚異常、視覚異常(かすみ目等)
ビリルビン試験で偽陽性を示すことがある(尿中に排泄されるフェノール性代謝物による)。
非ステロイド性消炎鎮痛剤の過量投与時の一般的な症状は、嗜眠、傾眠、悪心・嘔吐、心窩部痛である。
PTP包装の薬剤はPTPシートから取り出して服用するよう指導すること。PTPシートの誤飲により、硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発することがある。
健康成人男性5例にエトドラク200mgを単回経口投与した場合、血漿中未変化体濃度は投与後1.4時間で最高値に達し、その後、6時間の半減期で消失した2)。血漿中未変化体濃度推移曲線は一次吸収を伴うtwo compartment model式に基づく理論曲線を示す。
薬物動態パラメータ値は次のとおりである。
投与量(mg/body)
AUC0─48hr(μg・hr/mL)
Cmax(μg/mL)
Tmax(hr)
T1/2(hr)
オステラック錠200
200
61.1±8.3
12.2±0.8
1.4±0.2
6.03
(mean±S.E., n=5)
健康成人男性6例にエトドラク200mgを1日2回5日間反復経口投与した場合、血漿中未変化体濃度推移は、単回投与時と大差なかった2)。
ヒト血清中でのin vitro蛋白結合率は0.5~50μg/mLの濃度範囲で98.6~98.9%であった3)。
健康成人男性5例にエトドラク200mgを単回経口投与した場合、エトドラク、6-OH体及び7-OH体が投与量のそれぞれ15.8、3.6及び16.8%尿中に排泄された。これらの大部分はいずれもグルクロン酸抱合体として存在していた。健康成人男性6例にエトドラク200mgを1日2回5日間反復経口投与した場合、尿中排泄は、単回投与時と大差なく、蓄積性は認められなかった。
国内で実施された二重盲検比較試験を含む臨床試験において、評価対象総計1,331例における臨床成績は次のとおりである4),5),6),7),8),9),10),11),12),13),14),15),16),17)。
疾患名
中等度改善以上例数/評価対象例数
改善率
関節リウマチ
123/474
25.9%
変形性関節症
175/275
63.6%
腰痛症肩関節周囲炎頸腕症候群
223/367
60.8%
腱鞘炎
28/52
53.8%
手術後・外傷後注)
106/163
65.0%
注)鎮痛効果の発現は30分以内に43.6%(71/163)、60分以内に77.9%(127/163)であった。
エトドラクはプロスタグランジンE2生合成阻害作用(シクロオキシゲナーゼ-2選択的阻害作用)、多形核白血球機能抑制作用(ライソゾーム酵素遊離抑制作用、活性酸素産生抑制作用、遊走抑制作用)及びブラジキニン産生抑制作用を有することが明らかにされている18),19),20),21),22),23)。
エトドラクはカラゲニン浮腫(ラット)及びコンカナバリンA浮腫(ラット)に対し5mg/kg(p.o.)以上で抑制作用を示し、紫外線紅斑(モルモット)におけるED50値は8.98mg/kg(p.o.)である。コンカナバリンA浮腫に対する抑制作用はインドメタシン及びジクロフェナクNaより強い18),19),24)。
エトドラクは肉芽腫形成(ラット)に対し1mg/kg(p.o.)以上でインドメタシンと同程度の抑制作用を示し、アジュバント関節炎(ラット)に対し0.5mg/kg(p.o.)以上、MRL/lprマウスの関節炎に対し1mg/kg(p.o.)以上及びコラーゲン関節炎(マウス)に対し10mg/kg(p.o.)で抑制作用を示す。MRL/lprマウスでの関節軟骨・骨組織の障害に対する抑制作用はインドメタシンより強い18),24),25),26)。
酢酸ライシング法(マウス)におけるエトドラクのED50値は3.67mg/kg(p.o.)であり、ビール酵母注射足及びコンカナバリンA注射足の圧刺激疼痛(ラット)に対するエトドラクのED50値はそれぞれ9.24mg/kg(p.o.)及び3.88mg/kg(p.o.)である18),24)。
エトドラク(Etodolac)
2-[(1RS)-1,8-Diethyl-1,3,4,9-tetrahydropyrano[3,4-b]indol-1-yl]acetic acid
C17H21NO3
287.35
白色~微黄色の結晶又は結晶性の粉末である。メタノール又はエタノール(99.5)に溶けやすく、水にほとんど溶けない。メタノール溶液(1→50)は旋光性を示さない。融点:約147℃(分解)
100錠[10錠(PTP)×10]
1) *データベース調査結果の概要(NDBを用いた非ステロイド性抗炎症薬による心血管系イベント発現のリスク評価):https://www.pmda.go.jp/files/000270714.pdf
2) 栗山欣彌他:臨床医薬.1987;3(4):419-446
3) 本田一義他:医薬品研究.1991;22(1):109-123
4) 本間光夫他:臨床医薬.1991;7(Suppl.1):3-27
5) 本間光夫他:臨床医薬.1991;7(Suppl.1):29-50
6) 小野啓郎他:臨床医薬.1991;7(Suppl.1):51-68
7) 小野啓郎他:臨床医薬.1991;7(Suppl.1):69-86
8) 青木虎吉他:臨床医薬.1991;7(Suppl.1):87-98
9) 廣畑和志他:臨床医薬.1991;7(Suppl.1):99-109
10) 小坂志朗他:臨床医薬.1991;7(Suppl.1):111-128
11) 本間光夫他:臨床医薬.1991;7(Suppl.1):129-154
12) 長屋郁郎他:臨床医薬.1991;7(Suppl.1):155-175
13) 青木虎吉他:臨床医薬.1991;7(Suppl.1):177-193
14) 田邊剛造他:臨床医薬.1991;7(Suppl.1):195-212
15) 福田眞輔他:臨床医薬.1991;7(Suppl.1):213-225
16) 青木虎吉他:臨床医薬.1991;7(Suppl.1):227-239
17) 室田景久他:臨床医薬.1991;7(Suppl.1):241-254
18) Inoue,K.et al.:Arzneimittel Forschung.1991;41(3):228-235
19) Inoue,K.et al.:Arzneimittel Forschung.1991;41(3):235-239
20) 提中順一他:炎症.1995;15(5):409-411
21) Inoue,K.et al.:Prostaglandins Leukot.Essent.Fatty Acids.1994;51:451-455
22) Inoue,K.et al.:Prostaglandins Leukot.Essent.Fatty Acids.1994;51:457-462
23) Glaser,K.et al.:Eur.J.Pharm.1995;281:107-111
24) Inoue,K.et al.:Biol.Pharm.Bull.1994;17(12):1577-1583
25) Yoshida-Suzuka,H.et al.:Agents and Actions.1991;33(3/4):310-313
26) Inoue,K.et al.:Agents and Actions.1993;39:187-194
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