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処方箋医薬品注)
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
甲状腺機能亢進症
主として救急の場合に投与する。チアマゾールとして、通常成人に対しては1回30~60mgを皮下、筋肉内又は静脈内注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
白血球減少あるいは血液障害を悪化させるおそれがある。,
肝障害を悪化させるおそれがある。
授乳を避けさせること。ヒト母乳中へ移行(血清とほぼ同等レベル)し、乳児の甲状腺機能に影響を与えることがある。
用量に注意すること。一般に生理機能が低下していることが多い。
クマリン系抗凝血剤
併用開始時、中止時及び病態の変化に応じて血液凝固能が変化するので、血液凝固能検査値の変動に十分注意し、必要があれば抗凝血剤の用量調節を行う。
甲状腺機能が亢進すると凝固因子の合成・代謝亢進により、相対的にクマリン系抗凝血剤の効果は増強する。本剤投与により甲状腺機能が正常化すると、増強されていたクマリン系抗凝血剤の効果が減弱するとの報告がある。
ジギタリス製剤
併用開始時、中止時及び病態の変化に応じてジギタリス製剤の血中濃度が変動するので、血中濃度の変動に十分注意し、必要があればジギタリス製剤の用量調節を行う。
甲状腺機能亢進時には、代謝・排泄が促進されているため、ジギタリス製剤の血中濃度が正常時に比較して低下する。本剤投与により甲状腺機能が正常化すると、ジギタリス製剤の血中濃度が上昇するとの報告がある。
初期症状として発熱、全身倦怠、咽頭痛等があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。,,,
多発性や移動性の関節炎があらわれることがある。
発熱、紅斑、筋肉痛、関節痛、リンパ節腫脹、脾腫等があらわれることがある。
低血糖等があらわれることがある。
発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常等を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
本剤投与中に急速進行性腎炎症候群(初発症状:血尿、蛋白尿等)や肺出血(初発症状:咳嗽、喀血、呼吸困難等)、発熱、関節痛、関節腫脹、皮膚潰瘍、紫斑等のANCA 関連血管炎症候群による障害があらわれることがある。このような症状があらわれた場合には、直ちに投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎障害の発症に注意すること。
頻度不明
肝臓
AST上昇、ALT上昇等
*皮膚
脱毛、色素沈着、瘙痒感、紅斑、多形紅斑等
消化器
悪心・嘔吐、下痢、食欲不振等
精神神経系
頭痛、めまい、末梢神経異常等
過敏症注)
発疹、蕁麻疹、発熱等
筋・骨格
こむらがえり、筋肉痛、関節痛
血液
好酸球増多
その他
CK上昇、倦怠感、リンパ節腫脹、唾液腺肥大、浮腫、味覚異常(味覚減退を含む)
甲状腺腫、甲状腺機能低下があらわれることがある。
筋肉内注射にあたっては、組織・神経等への影響を避けるため下記の点に注意すること。
健康成人5例、及び甲状腺機能亢進患者15例にチアマゾール10mgを単回静脈内投与注)した時の血清中濃度推移及び各パラメータは下記の通りであった。いずれのパラメータも両群間に有意差は認められなかった1)。
AUC(ng・h/mL)
Vd(L/kg)
t1/2α(hr)
t1/2β(hr)
Cl(mL/kg/min)
健康成人
2450±836
2.1±0.6
2.7±1.0
20.7±9.6
1.2±0.3
甲状腺機能亢進患者
2922±915
1.9±1.1
3.1±1.4
18.5±12.9
Mean±SD
注)承認されている用法・用量は、チアマゾールとして、通常成人に対しては1回30~60mgを皮下、筋肉内又は静脈内注射するである。
ラットに14C-チアマゾール20mg/kgを経口、腹腔内、静脈内投与した結果、経口、腹腔内投与における吸収は同傾向を示した2)。
ラットに14C-チアマゾール20mg/kgを経口、腹腔内、静脈内投与した結果、特定組織への親和性は認められず、血漿蛋白結合率は5%であった2)。
ラットに14C-チアマゾール20mg/kgを経口、腹腔内、静脈内投与した結果、主要代謝産物はグルクロナイド抱合体で、その量は投与量に対し尿中で36~48%、胆汁中で4%であった2)。
ラットに14C-チアマゾール20mg/kgを経口、腹腔内、静脈内投与した結果、尿中排泄率は各投与経路で同傾向を示し、投与24時間後では、radioactivity の80%が排泄され、うち14~21%が未変化で排泄された2)。
甲状腺のペルオキシダーゼを阻害することにより、ヨウ素のサイログロブリンへの結合を阻止し、さらにヨードサイロシンのトリヨードサイロニン(T3)、サイロキシン(T4)への縮合を阻害することによって甲状腺ホルモンの生成を阻害する。
羊の甲状腺を用いた実験で、チアマゾールはヨウ素に対し強い競合阻害を示した3)。
乾燥甲状腺末投与による甲状腺機能亢進症ラットにチアマゾールを投与すると、基礎代謝亢進が著しく抑制される4)。
乾燥甲状腺末投与及び正常ラットの心臓homogenate のcytochrome 酸化酵素、コハク酸脱水素酵素の活性は、チアマゾール投与により抑制されることから末梢組織の酸化機能も抑制する4)。
チアマゾール(Thiamazole)
1-Methyl-1H-imidazole-2-thiol
C4H6N2S
114.17
白色~微黄白色の結晶又は結晶性の粉末で、僅かに特異なにおいがあり、味は苦い。水又はエタノール(95)に溶けやすく、ジエチルエーテルに溶けにくい。本品1.0gを水50mLに溶かした液のpH は5.0~7.0である。
144~147℃
外箱開封後は遮光して保存すること。
10アンプル
1) Okamura,Y.et al.:Endocrinol.Jpn.1986;33(5):605-615
2) Sitar,D.S.et al.:J.Pharm.Exp.Ther.1973;184(2):432-439
3) De Groot,L.J.et al.:Endocrinology.1962;70:492-504
4) 坪井 実他:総合医学.1957;14(12):1048-1051
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