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エナルモンデポー筋注125mg/エナルモンデポー筋注250mg

処方せん医薬品

添付文書番号
企業コード
作成又は改訂年月
日本標準商品分類番号
薬効分類名
承認等
一般的名称
2.禁忌(次の患者には投与しないこと)
3.組成・性状
3.1組成
3.2製剤の性状
4.効能又は効果
6.用法及び用量
8.重要な基本的注意
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.1合併症・既往歴等のある患者
9.2腎機能障害患者
9.5妊婦
9.6授乳婦
9.7小児等
9.8高齢者
10.相互作用
10.2併用注意(併用に注意すること)
11.副作用
11.2その他の副作用
14.適用上の注意
15.その他の注意
15.1臨床使用に基づく情報
16.薬物動態
16.1血中濃度
16.4代謝
16.5排泄
17.臨床成績
17.3その他
18.薬効薬理
18.1作用機序
19.有効成分に関する理化学的知見
20.取扱い上の注意
22.包装
23.主要文献
24.文献請求先及び問い合わせ先
26.製造販売業者等

エナルモンデポー筋注125mg/エナルモンデポー筋注250mg

添付文書番号

2461400A1079_1_04

企業コード

470007

作成又は改訂年月

2020年10月改訂(第1版)

日本標準商品分類番号

872461

薬効分類名

テストステロン製剤

承認等

エナルモンデポー筋注125mg

販売名コード

YJコード

2461400A1079

販売名英語表記

ENARMON DEPOT INTRAMUSCULAR INJECTION

販売名ひらがな

えなるもんでぽーきんちゅう125みりぐらむ

承認番号等

承認番号

22100AMX00785

販売開始年月

1976年11月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

基準名

日本薬局方

テストステロンエナント酸エステル注射液

エナルモンデポー筋注250mg

販売名コード

YJコード

2461400A2091

販売名英語表記

ENARMON DEPOT INTRAMUSCULAR INJECTION

販売名ひらがな

えなるもんでぽーきんちゅう250みりぐらむ

承認番号等

承認番号

22100AMX00786

販売開始年月

1954年2月

貯法・有効期間

貯法

室温保存

有効期間

3年

基準名

日本薬局方

テストステロンエナント酸エステル注射液

一般的名称

テストステロンエナント酸エステル

2. 禁忌(次の患者には投与しないこと)

  1. 2.1 アンドロゲン依存性悪性腫瘍(例えば前立腺癌)及びその疑いのある患者
    [腫瘍の悪化あるいは顕性化を促すことがある。]
  2. 2.2 妊婦又は妊娠している可能性のある女性

3. 組成・性状

3.1 組成

エナルモンデポー筋注125mg

有効成分日局テストステロンエナント酸エステル   1管1mL中125mg
添加剤1管1mL中ゴマ油   適量

エナルモンデポー筋注250mg

有効成分日局テストステロンエナント酸エステル   1管1mL中250mg
添加剤1管1mL中ゴマ油   適量

3.2 製剤の性状

エナルモンデポー筋注125mg

剤形アンプル
性状無色〜微黄色の澄明な油性注射液

エナルモンデポー筋注250mg

剤形アンプル
性状無色〜微黄色の澄明な油性注射液

4. 効能又は効果

男子性腺機能不全(類宦官症)、造精機能障害による男子不妊症、再生不良性貧血、骨髄線維症、腎性貧血

6. 用法及び用量

  • 〈男子性腺機能不全(類宦官症)〉

    通常、成人にはテストステロンエナント酸エステルとして1回100mgを7〜10日間ごとに、または1回250mgを2〜4週間ごとに筋肉内注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

  • 〈造精機能障害による男子不妊症〉

    通常、成人にはテストステロンエナント酸エステルとして1回50〜250mgを2〜4週間ごとに無精子状態になるまで筋肉内注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

  • 〈再生不良性貧血、骨髄線維症、腎性貧血〉

    通常、成人にはテストステロンエナント酸エステルとして1回100〜250mgを1〜2週間ごとに筋肉内注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。

8. 重要な基本的注意

  • 〈効能共通〉
    1. 8.1 男性に投与する場合には、定期的に前立腺の検査を行うこと。,
  • 〈再生不良性貧血、骨髄線維症、腎性貧血〉
    1. 8.2 女性に投与する場合には、変声の可能性のあることを告げておき、投与に際しては観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止すること。

9. 特定の背景を有する患者に関する注意

9.1 合併症・既往歴等のある患者

  1. 9.1.1 前立腺肥大のある患者

    前立腺肥大が増大するおそれがある。

  2. 9.1.2 心疾患又はその既往歴のある患者

    ナトリウムや体液の貯留により、症状が増悪するおそれがある。

  3. 9.1.3 癌の骨転移のある患者

    高カルシウム血症があらわれるおそれがある。

  4. 9.1.4 骨成長が終了していない可能性がある患者、思春期前の患者

    骨端の早期閉鎖、性的早熟を来すおそれがある。

9.2 腎機能障害患者

  1. 9.2.1 腎疾患又はその既往歴のある患者

    ナトリウムや体液の貯留により、症状が増悪するおそれがある。

9.5 妊婦

妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないこと。女性胎児の男性化を起こすことがある。

9.6 授乳婦

治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。

9.7 小児等

9.8 高齢者

男性高齢者ではアンドロゲン依存性腫瘍が潜在している可能性がある。また一般に高齢者では生理機能が低下している。

10. 相互作用

    10.2 併用注意(併用に注意すること)

    薬剤名等臨床症状・措置方法機序・危険因子
    • 抗凝血剤
      • ワルファリンカリウム等

    抗凝血剤の作用を増強することがあるので、抗凝血剤を減量するなど注意する。

    本剤の凝固因子合成抑制あるいは分解促進作用による。

    11. 副作用

    次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

    11.2 その他の副作用

    頻度不明

    過敏症

    過敏症状

    肝臓

    肝機能検査値の異常

    内分泌 女性

    回復しがたい嗄声・多毛、ざ瘡、色素沈着、月経異常、陰核肥大、性欲亢進

    内分泌 男性

    陰茎肥大、持続性勃起、特に大量継続投与により精巣萎縮・精子減少・精液減少等の精巣機能抑制

    精神神経系

    多幸症状

    皮膚

    脱毛、皮膚色調の変化(紅斑等)等

    投与部位

    疼痛、硬結

    14. 適用上の注意

    14.1 薬剤投与時の注意

    1. 14.1.1 投与経路

      本剤は筋肉内注射にのみ使用すること。

    2. 14.1.2 筋肉内注射時

      筋肉内注射にあたっては、組織・神経等への影響を避けるため、下記の点に注意すること。

      • 同一部位への反復注射は行わないこと。特に乳児、幼児、小児には注意すること。
      • 神経走行部位を避けること。
      • 注射針を刺入したとき、激痛を訴えたり血液の逆流をみた場合は直ちに針を抜き、部位をかえて注射すること。

    15. その他の注意

    15.1 臨床使用に基づく情報

    蛋白同化・男性ホルモン剤を長期大量に投与された再生不良性貧血の患者等に肝腫瘍の発生が観察されたとの報告がある1),2),3)

    16. 薬物動態

    16.1 血中濃度

    健常男子に100mgを筋注したところ、血中濃度は7日目に最大に達し、21日目には検出されなかった4)

    16.4 代謝

    エナント酸テストステロンは体内で徐々に加水分解を受けてテストステロンを生成し、効果を現す。テストステロンは肝で代謝され、男性ホルモン作用の弱い5α-アンドロステロン、不活性な5β-アンドロステロン(エチオコラノロン)などになり、主としてグルクロニド及び硫酸エステルとして尿中に排泄される4)

    16.5 排泄

    投与7日後までに約57%、21日後までに約91%、25日後までに約92%が、尿中・糞便中へと排泄された4)

    17. 臨床成績

    17.3 その他

    Klinefelter症候群4例に250mgを筋肉内投与したところ、血中テストステロン値の上昇がみられ、3週目に正常値以下になった。また、2例にFSH、LHの低下がみられた5)

    18. 薬効薬理

    18.1 作用機序

    男性ホルモンは雄性動物の性器系を発育させるとともに、第二次性徴の発現に関与し6)、次の作用を示す。

    • 去勢雄性動物の前立腺、精嚢等の副性器の萎縮を防止し、あるいは回復させる7)(ラット)。
    • 精巣の精細管に作用して精子形成を促進する8)(ラット)。
    • 脳下垂体性ゴナドトロピンの分泌を抑制する9)(ラット)。
    • 去勢ニワトリの鶏冠を肥大発育させる7)
    • 赤血球の生成を促進する10)(ラット)。

    19. 有効成分に関する理化学的知見

    一般的名称

    テストステロンエナント酸エステル(Testosterone Enanthate)

    化学名

    3-Oxoandrost-4-en-17β-yl heptanoate

    分子式

    C26H40O3

    分子量

    400.59

    性状

    白色〜微黄色の結晶若しくは結晶性の粉末又は微黄褐色の粘稠な液で、においはないか、又は僅かに特異なにおいがある。
    エタノール(99.5)に溶けやすく、水にほとんど溶けない。

    化学構造式

    融点

    約36℃

    20. 取扱い上の注意

    外箱開封後は遮光して保存すること。

    22. 包装

    • 〈エナルモンデポー筋注125mg〉

      10アンプル

    • 〈エナルモンデポー筋注250mg〉

      10アンプル

    24. 文献請求先及び問い合わせ先

    あすか製薬株式会社 くすり相談室

    〒108-8532 東京都港区芝浦二丁目5番1号

    TEL 0120-848-339
    FAX 03-5484-8358

    26. 製造販売業者等

    26.1 製造販売元

    あすか製薬株式会社

    東京都港区芝浦二丁目5番1号

    26.2 販売元

    武田薬品工業株式会社

    大阪市中央区道修町四丁目1番1号

    〒100-0013 東京都千代田区霞が関3-3-2 新霞が関ビル

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