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毒薬
処方箋医薬品注)
通常、成人にはミトキサントロンとして1日1回2~5mg/m2(本剤1~2.5mL/m2)を5日間連日、3~4週間隔で静脈内にゆっくり投与する。
通常、成人にはミトキサントロンとして1日1回2~4mg/m2(本剤1~2mL/m2)を5日間連日あるいは1回8~14mg/m2(本剤4~7mL/m2)を3~4週間隔で静脈内にゆっくり投与する。
通常、成人にはミトキサントロンとして1日1回6~12mg/m2(本剤3~6mL/m2)を3~4週間隔で静脈内にゆっくり投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
骨髄機能抑制を増悪させるおそれがある。,
骨髄機能抑制により感染を増悪させるおそれがある。,,
致命的な全身障害があらわれるおそれがある。
,,
副作用が強くあらわれるおそれがある。
生殖可能な年齢の患者に投与する必要がある場合には、性腺に対する影響を考慮すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないことが望ましい。アントラサイクリン系の抗悪性腫瘍剤(ドキソルビシン塩酸塩、ダウノルビシン塩酸塩等)の動物試験で催奇形作用が報告されている。
授乳を避けさせること。ヒトで乳汁中への移行が報告されている。
小児等を対象とした臨床試験は実施していない。
患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。腎機能等生理機能が低下していることが多く、副作用があらわれやすい。
投与前の心臓部あるいは縦隔への放射線照射潜在的に心毒性を有する他の抗悪性腫瘍剤
心筋障害が増強されることがある。
心筋に対する蓄積毒性が増強される。
他の抗悪性腫瘍剤放射線照射
骨髄機能抑制等の副作用が増強されることがある。急性白血病(前白血病相を伴う場合もある)、骨髄異形成症候群(MDS)が発生することがある。
副作用が相互に増強される。
貧血(頻度不明)、白血球減少(92.3%)、血小板減少(56.1%)、出血(2.1%)等があらわれることがある。,,
発熱、咳嗽、労作時息切れ、呼吸困難等の異常が認められた場合には、速やかに胸部X線検査等を実施し、間質性肺炎が疑われる場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
発疹、呼吸困難、血圧低下等の症状があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
10%以上
5~10%未満
5%未満
頻度不明
心臓
心電図異常、頻脈
不整脈、心悸亢進
過敏症
発疹
紅斑
肝臓
ALT上昇(32.0%)、AST上昇(24.6%)、ビリルビン上昇、ALP上昇等の肝機能検査値異常
黄疸
腎臓
BUN上昇
蛋白尿
血尿、クレアチニン上昇
消化器
食欲不振(49.7%)、悪心・嘔吐(44.5%)、口内炎(20.6%)、下痢
腹痛、消化管出血
皮膚
脱毛(21.1%)
精神神経系
倦怠感、頭痛
投与部位
静脈炎
血管痛
その他
発熱
感染症
味覚異常、鼻出血
ノバントロン10mg/m2を進行性癌患者5例(悪性リンパ腫3例、乳癌2例)に30分かけて単回点滴静脈内投与したときの血清中ミトキサントロン濃度は、点滴終了時に最高値533ng/mLを示し、以後図のような推移を示す4)。
AUC(μg・hr/mL)
T1/2(hr)
α
β
γ
689±71.7
0.164±0.0236
1.58±0.795
83.4±55.6
各パラメータは、three compartment modelで解析し、算出した。
血漿蛋白結合率:78.3%5)(in vitro)
ミトキサントロンはヒトにおいて、側鎖のOH基が酸化を受け、モノカルボン酸及びジカルボン酸に代謝される。血漿中代謝物と尿中代謝物は同一である6)。ただし、いずれも抗腫瘍活性は認められていない7)(外国人データ)。
血清中濃度測定と同時に測定した尿中のミトキサントロンの排泄量は、点滴終了後96時間までの累積尿中排泄率で、投与量の5.17%(5例の平均)である4)。
国内で実施された多剤併用例を含む1,364例の臨床試験成績の概要を下記に示す(再審査終了時の集計)8)。
疾患名
奏効症例/評価症例
奏効率※(%)
急性白血病(慢性骨髄性白血病の急性転化を含む)
544/769
70.7
悪性リンパ腫
223/342
65.2
乳癌
59/168
35.1
肝細胞癌
14/85
16.5
※奏効率:(「著効」+「有効」又は「完全寛解」+「不完全寛解」)症例/評価症例数
ミトキサントロンは、DNA鎖と架橋形成し、腫瘍細胞の核酸合成を阻害する。ミトキサントロンを作用させた白血病細胞(L1210)のDNA鎖では、DNA鎖の溶融に必要な温度の上昇がみられ、ミトキサントロンがDNA鎖と架橋を形成することが示唆されている。ミトキサントロンの架橋形成作用は、ミトキサントロンの白血病細胞(L1210)におけるチミジン及びウリジンの50%取り込み阻害速度(IC50値)が、それぞれ0.34μmol/L(150ng/mL)、0.17μmol/L(75ng/mL)であることからも推察される9)。また、ミトキサントロンは、トポイソメラーゼ-ⅡによるDNA切断作用を阻害することが確認されている10)。
ミトキサントロンはマウスに移植した白血病(L1210、P388)、リンパ腫(L5178Y)、乳癌(CD8F1)の細胞、ラットに移植した腹水肝癌(AH7974、AH44)の細胞及び培養ヒト肝癌細胞(huH-1、huH-2)に対し抗腫瘍活性を示す9),11),12),13),14),15),16),17)。また、ミトキサントロンは、ドキソルビシン及びダウノルビシン耐性P388白血病細胞移植マウスに対して、不完全交差耐性を示し、生存期間の延長(延命率はそれぞれ40%及び36%)が認められている9)。
ミトキサントロン塩酸塩(Mitoxantrone Hydrochloride)
1,4-Dihydroxy-5,8-bis[[2-[(2-hydroxyethyl)amino]ethyl]amino]anthraquinone dihydrochloride
C22H28N4O6・2HCl
517.40
暗青色の粉末である。水にやや溶けにくく、メタノールに溶けにくく、アセトン、アセトニトリル又はクロロホルムにほとんど溶けない。
本剤及び希釈液は他の注射液と区分して保管すること。
1バイアル
1) Smith,J.F,ed.Pharmanual,a comprehensive guide to the therapeutic use of Novantrone.Chicago:Pharma Libri;1984
2) 幸保文治他:医薬ジャーナル.1987;23(9):1879-1891
3) 社内資料:安定性試験
4) 小川一誠他:癌と化学療法.1986;13(10):3028-3033
5) 社内資料:CL 232,315の蛋白結合
6) Ehninger,G.et al.:Cancer Treat.Rep.1986;70(12):1373-1378
7) Chiccarelli,F.S.et al.:Cancer Res.1986;46(9):4858-4861
8) 社内資料:臨床成績集計
9) Johnson,R.K.:Cancer Treat.Rep.1979;63(3):425-439
10) Osheroff,N.et al.:Advances Pharmacol.1994;29B:105-126
11) Wallace,R.E.et al.:Cancer Res.1979;39(5):1570-1574
12) Goldin,A.et al.:Cancer Treat.Rev.1980;7(4):167-176
13) Durr,F.E.et al.:Am.Soc.Microbiology.1980:1595-1596
14) Kimler,B.F.et al.:Cancer Res.1982;42(9):3631-3636
15) Fujimoto,S.et al.:Cancer Chemother.Pharamacol.1982;8(2):157-162
16) 佐藤 博:癌と化学療法.1982;9(1):26-30
17) 奥田博明他:化学療法の領域.1988;4(9):133-137
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