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劇薬
処方箋医薬品注)
*褐色細胞腫又はパラガングリオーマのある患者[カテコールアミンを過剰に産生する腫瘍であるため、症状が悪化するおそれがある。]
急性循環不全(心原性ショック、出血性ショック)下記のような急性循環不全状態に使用する。
通常ドパミン塩酸塩として1分間あたり1~5μg/kgを持続静脈投与し、患者の病態に応じ20μg/kgまで増量することができる。投与量は患者の血圧、脈拍数および尿量により適宜増減する。
末梢血管収縮作用により症状が悪化するおそれがある。
陽性変時作用により症状が悪化するおそれがある。
ブドウ糖含有製剤のため、血糖値が上昇するおそれがある。
ブドウ糖含有製剤のため、他の希釈剤で希釈したドパミン塩酸塩を使用すること。
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。
少量から投与を開始するなど患者の状態を観察しながら、慎重に投与すること。生理機能が低下していることが多く、副作用があらわれやすい。
フェノチアジン誘導体
ブチロフェノン誘導体
本剤の腎動脈血流増加等の作用が減弱することがある。
左記の薬剤はドパミン受容体遮断作用を有する。
モノアミン酸化酵素阻害剤
本剤の作用が増強かつ延長することがある。
本剤の代謝が阻害される。
ハロゲン化炭化水素系麻酔剤
頻脈、心室細動等の不整脈を起こすおそれがある。
左記麻酔剤により、本剤の感受性が高まる。
末梢血管の収縮により四肢冷感(0.5%)等の末梢の虚血が起こり、壊疽を生じることもあるので、四肢の色や温度を十分に観察し、変化があらわれた場合には投与を中止し、必要があればα-遮断剤を静脈内投与すること。
5%以上
0.1~5%未満
0.1%未満
頻度不明
循環器
不整脈(心室性期外収縮、心房細動、心室性頻拍等)a)
動悸
頻脈
消化器
嘔気、嘔吐、腹部膨満、腹痛
その他
静脈炎、注射部位の変性壊死、起毛
急激な血圧上昇等が生じるおそれがある。
患者の状態が安定するまで投与速度を落とすか一時的に投与を中止する。必要な場合にはα-遮断剤の投与等適切な処置を行う。
開封後の使用は1回限りとし、使用後の残液はシリンジとともに速やかに廃棄すること。
外国人健康成人8例にドパミン塩酸塩4μg/kg/minを180分間点滴静注したときの遊離ドパミン及びその代謝物の血漿中濃度推移は以下のとおりであった1)。
ドパミン塩酸塩は、大半がMAO、COMTの作用を受けて代謝されるが、一部は副腎等でノルアドレナリン、アドレナリンに転換された後代謝されると推定されている2)。
外国人健康成人6例に14C-ドパミン塩酸塩(104.6μCi/872μg/1000mL)を4時間点滴静注したとき、点滴投与時間内に投与量の約40%が尿中に排泄され、このうちHVAは約53%、ノルアドレナリンは4.7%、ドパミンは9%であった。投与5日後の総回収率は97±3.5%であり、このうち投与したドパミンの直接関連代謝物は75%であり、残りの25%はノルアドレナリンの代謝物であった2)。
国内25施設総計167症例に対し、119症例に有効で、総有効率71.3%を示した。各疾患別の有効率は、心原性ショック76.6%(72/94例)、出血性ショック90.0%(9/10例)、その他の急性循環不全(ショック)及び急性循環不全状態60.3%(38/63例)であった3)。副作用発現頻度は11.4%(19/167例)であった。認められた副作用は不整脈8.4%(14/167例)、嘔気及び麻痺性イレウス 各1.2%(2/167例)、嘔吐 0.6%(1/167例)であった。(イノバン注(2%ドパミン塩酸塩製剤)承認時)
以下の作用が複合的に絡み合って強心作用、昇圧作用、利尿作用を発現し、急性循環不全状態を改善する。
冠動脈血流、大動脈血流及びLVdp/dtは投与量に比例して増加した4)。
ドパミン受容体を介して腎血流量を増加させた5)。
ドパミン受容体を介して上腸間膜血流量を増加させた6)。
心拍出量の増加により血圧を上昇させた7)。
ドパミン塩酸塩(Dopamine Hydrochloride)
4-(2-Aminoethyl)benzene-1,2-diol monohydrochloride
C8H11NO2・HCl
189.64
本品は白色の結晶又は結晶性の粉末である。本品は水又はギ酸に溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けにくい。
50mLシリンジ×5本 [脱酸素剤入り]
1) Kuchel O. et al.: Fed Proc. 1986; 45: 2254-2259
2) Goodall M. et al.: Biochem Pharmacol. 1968; 17: 905-914
3) テルモ株式会社:Dopamineの臨床における効果(全国集計)(イノバン注、昭和52年6月14日承認、資料27)(社内資料)
4) Arisaka M.: Jpn Circ J. 1974; 38: 227-237
5) McDonald RH Jr. et al.: J Clin Invest. 1964; 43: 1116-1124
6) Yeh BK. et al.: J Pharmacol Exp Ther. 1969; 168: 303-309
7) 竹内省三ほか: 脈管学. 1974; 14: 113-117
**テルモ・コールセンター
**〒259-0151 神奈川県足柄上郡中井町井ノ口1500
TEL 0120-12-8195
テルモ株式会社
東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目44番1号
注意:適合するシリンジポンプを使用し、本シリンジが使用可能な設定であることを必ず確認すること。
押子をまっすぐ挿入し、押子接続用部品に軽く突き当てた後、押子を時計回りに回し、しっかりと接続すること(カチッという音がしたら、それ以上押子を回転させないこと)。[押子の接続が適切でない場合、“サイフォニング(自然落下による急速注入)”や“逆流”が起こるおそれがある。また、ガスケットが歪んだり、ガスケットと押子接続用部品の間に隙間があると、エアー混入、液漏れやシリンジポンプの残量警報が発報しないおそれがある。]
キャップを矢印の方向に回して外す。
シリンジポンプにセットする前に、十分注意して外筒内のエアーを抜き取る。
シリンジ先端部に直接手が触れないよう注意し、注入ラインの接合部をしっかりと装着・ロックさせる。
シリンジポンプの取扱説明書に従い、スライダーのフックに確実にセットし、投与する。[正しくセットされていない場合、“サイフォニング”や“逆流”が起こるおそれがある。]
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